ゲルマン祖語(ゲルマンそご、英: Proto-Germanic)は、インド・ヨーロッパ祖語(印欧祖語)から分化した言語の一つであり、ゲルマン語派に属する言語、すなわちドイツ語、英語、オランダ語、デンマーク語、ノルウェー語、スウェーデン語、アイスランド語などの祖先の言語(祖語...
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ゲルマン語派(ゲルマンごは、英: Germanic languages, 独: Germanische Sprachen, 瑞: Germanska språk)は、インド・ヨーロッパ語族のうちの一語派。ドイツ語、オランダ語、英語などが含まれる。共通のゲルマン祖語から分化したとされる。...
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ゲルマン語基層言語説)もあることから、多かれ少なかれ、非印欧語の担い手との混淆はあったと考えられる。 ゲルマン人は紀元前750年ごろから移動を始め、紀元前5世紀頃にゲルマン祖語が成立、その語西ゲルマン語群、東ゲルマン語群、北ゲルマン語群に分化した。 375年、フン族に押されてゲルマン...
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互いに意思疎通が可能であったとみられる。現在西ゲルマン語群に分類される諸言語の元となった方言は紀元前1世紀頃後期ヤストルフ文化の中でゲルマン祖語から分化したとされる。このとき分かれた西ゲルマン語群は以下の点において音韻論的にも形態論的にも東、北ゲルマン語群と特徴を異にしている。 語頭以外にある両唇軟口蓋音の非唇音化...
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祖語と呼ばれることが多い。 例えば、インド・ヨーロッパ語族(印欧語族)の祖語は「印欧祖語」、インド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派に属する言語の祖語は「ゲルマン祖語」、ウラル語族の祖語は「ウラル祖語」と呼ばれる。 祖語に関してはどの言語も文献が残されていないので、理論的な再建しか出来ないが、ロマン...
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インド・ヨーロッパ語族 (section ゲルマン語派)
ゲルとフンボルトは、フリードリヒ・シュレーゲルの分類を発展させて屈折語・孤立語・膠着語・抱合語という言語の四類型を立てた。グリムはラスクの論を受け継いでゲルマン祖語に起きた音韻法則であるグリムの法則を見出した。また黎明期の研究を総括したアウグスト・シュライヒャーによって、印欧祖語...
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北ゲルマン語群(きたゲルマンごぐん)とは、インド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派の一分派。この中でも東西に分かれて発達してきた。北欧語(ほくおうご)、ノルド語(ノルドご)と呼ばれることもある。 ゲルマン祖語 北西ゲルマン語 北ゲルマン語 古ノルド語 古西ノルド語:古アイスランド語,古ノルウェー語...
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ギリシア祖語 アルメニア祖語 インド・イラン祖語 イラン祖語 バルト・スラヴ祖語 バルト祖語 スラヴ祖語 ケルト祖語 ゲルマン祖語 ノルド祖語 ルーマニア祖語 チュルク祖語 モンゴル祖語 ツングース祖語 ウラル祖語 サモエード祖語 チュクチ・カムチャツカ祖語 日琉祖語 琉球祖語 朝鮮祖語 オーストロネシア祖語...
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母音直前での*s‐音の消失(ギリシア祖語) ルキの法則(サテム語派) ウィンターの法則(英語版)(バルト・スラヴ祖語(英語版)) ブルークマンの法則(英語版)(インド・イラン祖語(英語版)) グラスマンの法則 バルトロマエの法則 印欧祖語は以下のような音素体系を有していたと推測されている。娘言語において祖語...
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う島に言及したのが文献に見える最古のものとされていて、後半の「-avia」はゲルマン祖語で「島」を意味する「*-aujō」に由来すると考えられているが、前半については様々な推測がなされている。有力な説としては、ゲルマン祖語で「危険」を意味する「*skaðan」に由来するというものがある。またプリニ...
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ドイツ語 (category 西ゲルマン語群)
ドイツ語(ドイツご、独: Deutsch, Deutsche Sprache)は、インド・ヨーロッパ語族・ゲルマン語派の西ゲルマン語群に属する言語である。主にドイツ語アルファベットで綴られる。 話者人口は約1億3000万人、そのうち約1億人が第一言語としている。漢字で...
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ノルド祖語(ノルドそご、Proto-Norse language)は、スカンディナヴィアで話されるインド・ヨーロッパ語族の言語である。紀元後1世紀にゲルマン祖語の北方言になったと考えられる。北ゲルマン語群の特徴をもつ最も初期の段階であり、スカンディナヴィアの古フサルク(英語版)によって記録された最...
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ドワーフ (category ゲルマンの伝説の生物)
Zwerg、古ノルド語 dvergrなどがあり、これらをもとにゲルマン祖語の語形*dwerazが再構されている。さらにインド・ヨーロッパ祖語の語形*dhwergwhosも再構されているものの、ゲルマン語派以外の言語では類する単語は見つかっておらず、この語彙のない言語(ロマンス諸語など)では意味的に相当する語(フランス語:...
9 KB (1,102 words) - 10:56, 26 December 2024
るが、これはまったくの偶然であろうと考えている。アスク(Askr)は木の名、トネリコのことである。エムブラ(Embla)は、ゲルマン祖語形がambilonであるならば、ゲルマン人にはつた植物を意味する語であっただろう。昔、火をおこす際には、堅い木で作った棒を柔らかい木の切り株に錐もみしていた。このこ...
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らは人間に捕らえられ食われることがあり得た。そして彼らの胃袋は金と銀で一杯だった。この単語がゲルマン語系の言語に由来したのか否かは不明である。 ヴァイキングのルーン文字 「ᚦ」は、Thurs (ゲルマン祖語の *Þurisazより)と呼ばれ、後に文字「Þ」(en:Thorn (letter))へと発展した。...
12 KB (1,726 words) - 22:20, 16 February 2024
アース神族(古ノルド語:Ás, Áss, 複数形:Æsir エーシル, 女性形:Ásynja, 女性複数形:Ásynjur, 古英語:Ós, ゲルマン祖語再建形:*Ansuz, アサ神族とも)とは、北欧神話における万物の父オーディンを長とする神々の系統のことである。...
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西ヨーロッパの言語はほとんどがインド・ヨーロッパ語族の2つの語派に分類される。ローマ帝国のラテン語の子孫であるロマンス諸語と、南スカンジナビアから来たゲルマン祖語の子孫であるゲルマン語派である。 ロマンス諸語は基本的に西ヨーロッパの南部と中央部で話され、ゲルマン語派は北部 (ブリテン諸島とネーデルラント) に加えて北および中央ヨーロッパの大部分で話される。...
14 KB (1,588 words) - 10:10, 17 September 2024
< ゲルマン祖語 *teuh- | *tug- < 印欧祖語 *dewk- | *duk- 'lead'(>ラテン語 ducere>英 produce, reduce, etc.) ヴェルナーの法則はゲルマン祖語の *z (印欧祖語の *s 由来)にも当てはまる。しかし例外として、北ゲルマン語と西ゲルマン語ではこの...
5 KB (826 words) - 04:02, 11 February 2024
は、北欧神話における老衰、疾病による死者の国を支配する女神。エーリューズニルという館に住む。 古ノルド語のヘルはゲルマン祖語の「隠す」と言う意味の* khalija、また、その語の元となったインド・ヨーロッパ祖語の「隠す」「秘密にする」という意味の*Kel-から来ている。英語の hell (地獄)と語源が共通している。...
8 KB (1,059 words) - 00:00, 11 March 2023
の原形)や、ゲルマン祖語の ballu-z (中高ドイツ語の bal, ball-es、中世オランダ語の bal の原形)であり、古高ドイツ語の ballo やpallo、ballâ (ゲルマン祖語の *ballon や *ballôn から来ている)と語源を同じくする。もし、ball- がゲルマン語由来の言葉であれば、その語源はラテン語の...
10 KB (1,091 words) - 02:52, 19 November 2024
Grammatik (1822) の中で体系化したゲルマン語における子音推移(印欧祖語からゲルマン祖語への分化の過程で起きた音韻変化)の法則である。以前より公用者の間で何となく指摘されており、最初に印欧語(ゲルマン語、ラテン語、ギリシャ語)との系統的な比較を発表したのはラスムス・ラ...
4 KB (467 words) - 08:54, 27 September 2024
祖語からの分岐を定義付ける特質と言える。例えば、「ゲルマン語派」の諸言語は、インド・ヨーロッパ祖語には存在しないと考えられている語彙や文法の特徴を共有しており、これらの特徴は、すべてのゲルマン諸語の祖であったゲルマン祖語(インド・ヨーロッパ祖語の子孫の一)で起こった革新であると考えられる。...
22 KB (3,327 words) - 10:58, 26 December 2024
祖語(PIE)の母音の前の渡り音(*w, *y)のある子音の発音を説明する法則である。 先行する音節の重さに条件付けられて、特にこれは *iy と *y の間での(ひょっとしたら *uw と *w の間でも)交替を指す。例えば、PIEの *kor-yo-s はゲルマン祖語の *harjaz...
3 KB (483 words) - 03:19, 11 February 2024
ヤーコプ・グリム(1785-1863) ヤーコプ・グリム(1785-1863)は1822年『Deutsche Grammatik』のなかでゲルマン語における子音推移(印欧祖語からゲルマン祖語への分化の過程で起きた音韻変化)の法則である「第一音声推移 Erste Lautverschiebung」について記述した。有声帯気音から有声破裂音への変化(bh...
10 KB (1,487 words) - 11:00, 26 December 2024
古ノルド語 (category 北ゲルマン語群)
ノヴゴロドのノルマン人の集落では13世紀まで古ノルド語が使用された。 古ノルド語は、8世紀にノルド祖語から発展して生まれた言語である。 時系列上、「祖語」の時代と、さらに分化の進んだ後代とに大別できる。 ヴァイキング時代(英語版)(8世紀-11世紀) – 東スカンディナヴィア祖語、西スカンディナヴィア祖語 中世盛期(11世紀以後) –...
33 KB (3,168 words) - 10:33, 13 September 2024
カモメを指す英語のmew、ドイツ語のMöwe、オランダ語のmeeuw等はゲルマン祖語*maiwazに遡るが、おそらく当時の借用語でありインド・ヨーロッパ祖語起源ではない。 中国語のōuに対する漢字表記「鴎(鷗)」は、発音を表す「区(區)」と意味を示す「鳥」からなる形声文字である。...
7 KB (802 words) - 13:54, 14 June 2024
ゴート語 (category 東ゲルマン語群)
ゴート語は、現代のゲルマン語派諸語に必ずしも残っていない、インド・ヨーロッパ祖語の特徴(特に豊富な語形変化体系)を有している。ゴート語は主格、対格、属格、与格の4つの格を持ち、呼格の痕跡もある。また文法上の性はインド・ヨーロッパ祖語に存在した男性、女性、中性の三つ全てを保った。 東ゲルマン...
49 KB (6,948 words) - 02:12, 14 March 2024
古英語形ではティーウ (Tiw)、ドイツ語ではテュール (Tyr)、ツィーウ (Ziu)、またはティウ (Tiu) という。想定されるゲルマン祖語ではティワズ (*Tiwaz)。 ギリシア神話のゼウス (Ζεύς)、ローマ神話のユーピテル (Jupiter: 原型はDieu pater)...
7 KB (913 words) - 14:23, 25 May 2024
ン祖語(英語版)のブルークマンの法則(英語版)、バルト・スラヴ語派のウィンターの法則(英語版)、ヒルトの法則(英語版)、北部諸語における有声破裂音と有気破裂音や/a/と/o/の融合、インド・イラン諸語のバルトロマエの法則、ゲルマン祖語のジーヴァースの法則(英語版)などがある。...
3 KB (323 words) - 04:28, 26 December 2024
古ノルド語のmyrkviðrは、myrk(暗い)とviðr(林、森)の2語から構成され、合わせて「暗い森」を意味する。ゲルマン祖語の語形として*merkʷjo-widuzが再建されている。 ゲルマン語派やスラヴ語派には「暗い森」ないしそれに類する表現が広く見られる。これらは総じて針葉樹林を意味するイディオム...
9 KB (1,048 words) - 12:06, 1 November 2024
クリミアゴート語 (category 東ゲルマン語群)
クリミアゴート語は、音声学的な特徴という点から、世界的にゴート語として認知されている。 ada (卵)という単語は、ゴート語に典型的なゲルマン祖語の強調を示している。 ヴァイキング(ノルマン人)は、クリミアゴート族の存在に気づいていたかもしれない。ギュータサガ(サガ)の伝えるところによると、ゴットランド島の3分...
2 KB (301 words) - 12:16, 23 July 2021