• 数学においてソボレフ空間ソボレフくうかん、英語: Sobolev space)は、函数からなるベクトル空間で、函数それ自身とその与えられた階数までの導函数の Lp-ノルムを組み合わせて得られるノルムを備えたものである。ここでいう微分を適当な弱い意味での微分と解釈することにより、ソボレフ空間は完備距離空間...
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  • 、超関数からなるソボレフ空間 H s {\displaystyle H^{s}} 、正則関数の成すハーディ空間 H 2 {\displaystyle H^{2}} などが挙げられる。 ヒルベルト空間論の多くの場面で、幾何学的直観は重要である。例えば、三平方の定理や中線定理(の厳密な類似対応物)は、ヒルベルト空間...
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  • 数学の解析学の分野には、ソボレフ空間のノルムを含むノルムに関して、ソボレフ不等式(ソボレフふとうしき、英: Sobolev inequality)の類が存在する。それらは、ある種のソボレフ空間の間の包含関係を与えるソボレフ埋蔵定理(Sobolev embedding...
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  • ハーン-バナッハの定理 ソボレフ不等式 ポアンカレ不等式 フリードリヒの不等式 ベッセルの不等式 バナッハの不動点定理 ブラウワーの不動点定理 無限次元空間における不動点定理 バナッハ空間 バナッハ空間の一覧 ヒルベルト空間 ソボレフ空間 ハーディ空間 コンパクト作用素 ヒルベルト空間上のコンパクト作用素...
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  • 空間((超)関数の成す線型位相空間)の理論、関数不等式、特異積分作用素などを扱う。関数解析におけるバナッハ空間の理論や作用素論・調和解析のフーリエ解析などの初歩的または部分的な理論も含むとされている。 関数空間の例には、Lp空間・数列空間ソボレフ空間・緩増加超関数の空間・ベゾフ空間...
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  • この場合、「関数」という言葉に位相空間や一様空間に値をとるような(また定義域も位相空間であるような)写像を含めるほうが都合がよいため、しばしばそのように扱われる。もちろん、実数の全体 R や複素数の全体 C は通常の位相で一様位相空間である。 双対空間 接ベクトル空間 ヒルベルト空間 ソボレフ空間 バナッハ空間 Weisstein...
    5 KB (728 words) - 04:35, 15 May 2021
  • 空間 L2(R)や自乗総和可能数列空間 l2(N)、あるいはノルム空間でない例として急減少関数の空間 S(R) やソボレフ空間などがあげられる。 線型位相空間の間の線型写像のうちで、さらに位相空間の間の写像として連続写像になっているものが線型位相空間...
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  • に所属し、核爆弾の計画にも関わった。1958年、平衡三進法コンピュータSetunの開発を指揮。 ソ連科学アカデミーのシベリア部門、アカデムゴロドクの数学研究所や、ノヴォシビルスク大学の設立に貢献している。 1988年ロモノーソフ金メダル受賞。 ソボレフ空間 ソボレフ不等式 ソボレフ予想 表示 編集...
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  • ハイゼンベルク代数 ハイネ・ボレルの被覆定理 ハウスドルフ空間 パウリ行列 パスカルの三角形 ハッセ・ミンコフスキーの定理 バナッハ空間 バナッハ=タルスキーのパラドックス BGG圏 ピカールの定理 ピカールの逐次近似法 ピタゴラスの定理 ピックの定理 ヒルベルト空間 ファインマン・ポイント フィボナッチ数...
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  • 数学の解析学の分野における領域(りょういき、英: domain, region)とは、有限次元ベクトル空間の開部分集合で連結なもののことを言う。 例えば偏微分方程式論やソボレフ空間論などにおいて、定義域(domain of definition)の意味で領域 (domain) という語を用いることがあるが、それとは異なる。...
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  • がその弱微分となる。しかしこれは u の唯一つの弱微分という訳ではない。ほとんど至る所で v と等しい任意の w も、u の弱微分となる。しかし、Lp空間およびソボレフ空間の理論において、ほとんど至る所で等しい関数は同一のものと見なされるため、このことは通常、問題にはならない。 有理数の特性関数 χ Q {\displaystyle...
    5 KB (853 words) - 23:51, 16 November 2019
  • を満たすようにすることができる。 函数自体だけでなくその導函数にも有界性条件を課すことでソボレフ空間の概念が導かれる。 完備な内積空間はダフィット・ヒルベルトに因んでヒルベルト空間 (英: Hilbert space) と呼ばれる。自乗可積分函数の空間 L2(Ω) に ⟨ f , g ⟩ = ∫ Ω f ( x ) g...
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  • ポアンカレ不等式 (category ソボレフ空間)
    } 1 ≤ p ≤ ∞ とし、Ω はリプシッツ境界を持つ n-次元ユークリッド空間 Rn の有界連結開部分集合とする(すなわち、Ω はリプシッツ領域である)。このとき、Ω と p にのみ依存する定数 C で、ソボレフ空間 W1,p(Ω) 内のすべての函数 u に対して次を満たすものが存在する。 ‖...
    8 KB (1,184 words) - 00:37, 26 March 2023
  • continuum)とは、空でないコンパクト連結距離空間、あるいはより一般にコンパクト連結ハウスドルフ空間のことを言う。 ユークリッド空間上の閉曲面は連続体となるが、連続体論ではこのような「常識的な」空間に留まらず幅広く連続体一般を研究する。 具体的にはヒルベルト空間の無限次元部分集合であるにもかかわらずコンパクトな...
    105 KB (17,336 words) - 23:08, 14 June 2024
  • _{M}\alpha \wedge *\beta .} によって定義される。分解を正確に定義し証明するには、ソボレフ空間上で問題を定式化することが必要である。そこでの考え方は、ソボレフ空間が二乗可積分函数の考え方と微分の考え方の双方に対して自然な設定をもたらすことであり、これを使いコンパクト台が必...
    14 KB (2,176 words) - 14:23, 20 November 2022
  • は、有界である。この作用素は実際、コンパクト作用素でもある。コンパクト作用素は、有界作用素の重要なクラスを形成する。 定義域がソボレフ空間であり、二乗可積分関数からなる空間に値を取るようなラプラス作用素 Δ : H 2 ( R n ) → L 2 ( R n ) {\displaystyle \Delta...
    10 KB (1,756 words) - 13:53, 16 February 2024
  • λ ≠ 0 について K − λI の核は有限次元)。 コンパクト作用素の重要な例に、ゴルディング不等式とラックス-ミルグラムの定理に並ぶソボレフ空間のコンパクト埋め込みがあり、楕円型境界値問題をフレドホルム積分方程式に読み替えることができて、そのときに解の存在性とスペクトル特性はコンパクト作...
    10 KB (1,465 words) - 03:42, 24 October 2020
  • {r}{2}})\leq \lambda w(u,x_{0},r)} を満たすなら、u はヘルダー連続である。 ソボレフ空間の指数が空間次元よりも低い場合、モレーの不等式によってソボレフ空間の函数は適切なヘルダー空間に埋め込まれる。正確には、n < p ≤ ∞ であるなら p と n にのみ依存する定数 C が存在し、すべての...
    12 KB (1,936 words) - 11:58, 30 August 2022
  • の滑らかな切断全体の成す空間 C∞(U,E) を考えることができる。また、もっと中間的な正則性(滑らかさ)を持つ切断(例えば、Ck-級切断とか、ヘルダー条件やソボレフ空間における意味での正則性を持つ切断)を考えることも幾何解析においては有用である。 ファイバー付け (Fibration) ゲージ理論 主束 引き戻し束...
    7 KB (992 words) - 12:01, 18 October 2022
  • (hyperfunction) が導入された。関数とその超関数の意味での導関数に適当なノルムを導入するとソボレフ空間になるが、これも偏微分方程式において重要な概念となっている。 数学基礎論 数理論理学 数 自然数 実数 実数の連続性 イプシロン-デルタ論法 集合論...
    26 KB (3,867 words) - 04:19, 20 March 2024
  • {\displaystyle p^{*}={\frac {pn}{n-p}}>p} で与えられる。このパラメータは特にソボレフ不等式において重要となる。 ある q >p に対し、ソボレフ空間 W 1 , p ( R n ) {\displaystyle W^{1,p}(\mathbb {R} ^{n})}...
    2 KB (532 words) - 11:38, 26 June 2015
  • L^{p}} 調和解析とそれに関する幾何学的測度論および偏微分方程式の研究 2002年 - アメリカ数学会 ボッチャー記念賞:波動写像型方程式のソボレフ空間のcritical regularity問題についてのブレイクスルー。(Global regularity of wave maps I. Small...
    14 KB (1,638 words) - 13:03, 16 July 2024
  • レリッヒ=コンドラショフの定理 (category ソボレフ空間)
    n p n − p {\displaystyle p^{*}:={\frac {np}{n-p}}} を定める。このとき、ソボレフ空間 W1,p(Ω; R) は Lp 空間における連続的埋め込み Lp∗(Ω; R) であり、すべての 1 ≤ q < p∗ に対して Lq(Ω; R) 内のコンパクトな埋め込みである。これを記号で表すと...
    4 KB (482 words) - 09:08, 23 January 2023
  • ゴルディングの不等式 (category ソボレフ空間)
    果である。ラース・ゴルディング(英語版)の名にちなむ。 Ω を n-次元ユークリッド空間内の有界な開領域とし、Hk(Ω) を k-階弱微分可能で弱微分が L2 に属するような函数 u : Ω → R のソボレフ空間とする。Ω は k-拡張性を満たす、すなわち、ある有界線型作用素 E : Hk(Ω) → Hk(Rn)...
    5 KB (904 words) - 06:40, 1 August 2023
  • これらの空間はあまり幾何学的ではない。特に、他の空間では適当な方法で考えられる次元の概念が可測空間、測度空間および確率空間に対しては適用されない。 ユークリッド空間 代数空間 ベール空間 カントール空間 コーシー空間 共形空間 複素解析空間 函数空間 ハーディ空間 コルモゴロフ空間 ルベーグ空間 ミンコフスキー空間...
    40 KB (5,992 words) - 07:37, 24 August 2024
  • 高々可算な集合上の関数は、関数が値をとる空間における点列(実数値関数ならば実数の列)だと考えることができる。可積分性に関わる様々な条件を課すことでこのような点列を異なるクラスに分けることが出来る(Lp-空間ソボレフ空間など、函数空間も参照)。 たとえば、可測空間 (N, 2N) の場合を考えると、可測関数...
    7 KB (1,113 words) - 08:02, 14 March 2023
  • dx<\infty .} ここで log+ は対数の正の部分 log+t = max(log t, 0) である。その他にも、多くの重要なソボレフ空間もバーンバウム=オルリッチ空間に含まれる。 μ は集合 X 上の σ-有限測度(英語版)とし、Φ : [0, ∞) → [0, ∞) はヤング函数、すなわち次を満たす凸函数とする:...
    8 KB (1,398 words) - 10:06, 30 August 2022
  • フリードリヒの不等式 (category ソボレフ空間)
    ノルムに対する評価を与えるものである。ソボレフ空間上のいくつかのノルムが同値であることを示すために利用することが出来る。 Ω はユークリッド空間 Rn の有界部分集合で、その径は d とする。u : Ω → R はソボレフ空間 W 0 k , p ( Ω ) {\displaystyle...
    2 KB (257 words) - 21:05, 10 April 2015
  • アスコリ=アルツェラの定理 (category 関数空間の位相)
    によって初めて行われた。その後、定義域がコンパクト距離空間である実数値連続函数の集合への定理の一般化は Fréchet (1906) によって行われた(Dunford & Schwartz 1958, p. 382)。近年におけるこの定理では、定義域はコンパクトなハウスドルフ空間、値域は任意の距離空間...
    23 KB (3,186 words) - 14:39, 5 June 2023
  • 数学において、あるノルム線型空間が他のノルム線型空間の連続的埋め込み(れんぞくてきうめこみ、英: continuous embedding)であるとは、それらの間の包含函数が連続であることを言う。ある意味、それらの二つのノルムは、同一の空間上でいずれも定義されないとしても「ほとんど同じ」ものである。ソボレフ...
    4 KB (597 words) - 14:56, 12 October 2024
  • リプシッツ領域 (category ソボレフ空間)
    > 0 } {\displaystyle Q_{+}:=\{(x_{1},\dots ,x_{n})\in Q|x_{n}>0\}} である。 ソボレフの埋め込み定理の多くは、考えている領域がリプシッツ領域であることを必要とする。結果として、多くの偏微分方程式や変分問題はリプシッツ領域上で定義される。...
    2 KB (305 words) - 00:38, 26 March 2023