• モジュラー形式は、モジュラー群という大きな群についての対称性をもつ上半平面上の複素解析的函数である。歴史的には数論で興味をもたれる対象であり、現代においても主要な研究対象である一方で、代数トポロジーや弦理論などの他分野にも現れる。 モジュラー函数(英: modular function)は重さ 0...
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  • クライン群(英語版)(Kleinian group) 双曲タイリング(英語版)(Hyperbolic tiling) モジュラー函数 J-不変量 モジュラー形式 モジュラー曲線 古典的モジュラー曲線(classical modular curve) ポアンカレの上半平面モデル ミンコフスキーの疑問符関数(Minkowski...
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  • twist が関数等式を持つならばそれはモジュラー形式のメリン変換から得られることが証明された。 さらにこの論文の中で彼は、そのモジュラー形式のレベルは楕円曲線の導手でなければならないことも示唆した。これによって楕円曲線がモジュラーであるかどうか数値的に検証することができるようになった。...
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  • モジュラー形式は、モジュラー群あるいは合同部分群(英語版)のひとつを離散部分群として持つ SL2(R)(特殊線型群)や PSL2(R)(射影特殊線型群)の上に定義された保型形式である。この意味では、保型形式の理論はモジュラー形式の理論の拡張である。 アンリ・ポアンカレ...
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  • ジャン=ピエール・セール (category コレージュ・ド・フランスの教員)
    、可換環論の書き直し、層係数コホモロジーを構成した。整数論における l 進表現論において、楕円曲線、L関数、モジュラー形式、アーベル多様体などに応用し多くの成果をあげた。p 進モジュラー形式の理論の構成、類体論への貢献、代数的K-理論への貢献。アーベル多様体に関するSerre–Tate理論。その他にリー群などにも業績がある。...
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  • }}} と定義される。ここにモジュラー判別式(modular discriminant) Δ は Δ = g 2 3 − 27 g 3 2 {\displaystyle \Delta =g_{2}^{3}-27g_{3}^{2}} である。 Δ はウェイト 12 のモジュラー形式であることと、g2 はウェイト...
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  • ウィクショナリーに関連の辞書項目があります。 形式、型式、様式 形式(けいしき) 形(かたち)、外形、様式。意味はウィクショナリーを参照。 数学における形式 二次形式 斉次多項式 双線型形式 多重線型形式 微分形式 保型形式 モジュラー形式 形式称号 - 鉄道車両の種類を表す称号。略して単に「形式」とも呼ばれる。鉄道の車両番号も参照。...
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  • モジュラー形式の間の深い関係が示唆されており、後に志村五郎によって定式化された。「すべての楕円曲線はモジュラーである」という、発表当時は注目を引かなかったこの谷山–志村予想が、のちにフェルマー予想の証明に大きな役割を果たすこととなる。 実はこの前年の1954年、ある保型形式...
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  • の適当な基底に関して、双線型形式が退化するための必要十分条件は、対応する行列の行列式が零となること。同様に、非退化形式は対応する行列の行列式が零でない(行列が正則)である双線型形式である。これらは基底の取り方に依らず成り立つ事実である。 可換環上の加群の場合には、ユニモジュラー形式とは付随する行列の行列式が単元(例えば...
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  • 数学において、モジュラー形式論に現れる保型因子(ほけいいんし、英: automorphic factor)は SL(2, R) 上で定義されるある種の解析函数である。さらに一般の群に対する議論は保型因子の項に譲る。 重さ k の保型因子 (automorphic factor of weight k)...
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  • カスプ形式(cusp form)、もしくは尖点形式とは、モジュラー形式のうちカスプでのフーリエ級数展開の定数項が 0 であるものをいう。 カスプ形式はフーリエ級数展開(q-展開(英語版)(q-expansion)を参照) Σ a n q n {\displaystyle \Sigma a_{n}q^{n}}...
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  • {mod} _{\mathbb {H} }(q)=|q|^{4}} などとなる。とくに、局所コンパクト体はモジュールを付値として局所体の構造を持つ。 ^ モジュラー函数というと、重みが 0 のモジュラー形式を指すことが多いが、それとは異なる。 ニコラ・ブルバキ 著、宮崎浩・清水達雄...
    10 KB (1,641 words) - 11:52, 29 August 2022
  • 2 よりも小さいことが示された。 モジュラー性定理は、以前は谷山志村予想としても知られていたが、Q の上の全ての楕円曲線 E はモジュラーであるということであり、言い換えると、楕円曲線のハッセ・ヴェイユのゼータ関数はウェイト 2 でレベル 1 のモジュラー形式のL-関数であるということを言っている。ここに...
    68 KB (11,086 words) - 20:31, 20 June 2024
  • ラマヌジャン・ピーターソン予想 (category モジュラー形式)
    は、狭義にはピーターソンにて提出されたもので、他のモジュラー形式や保型形式へのラマヌジャン予想の一般化である。広義には多くのバリエーションが存在し、中でもオリジナルのような1変数正則保型形式と異なり、多変数や非正則の保型形式を扱う場合については反例も知られ、未解決である。 リーマンゼータ函数やディリクレのL-函数は、オイラー積 L ( s...
    21 KB (3,073 words) - 04:04, 21 August 2024
  • の形の方程式を考え、多くの解法を得ている。ヨーロッパでは、この問題にブラウンカー、 オイラー、ラグランジュらが取り組んだ。 1801年にガウスの著した『算術研究』では、整係数二元二次形式についての完全な理論の解説にかなりの紙面が割かれていた。その後、概念は一般化され、二次体やモジュラー群などと結び付けられて、数学のさまざまな分野を通してより深い解明がなされた。...
    27 KB (4,155 words) - 08:02, 13 May 2024
  • ザリスキ予想の解決。 Deligne-Griffiths-Morgan-Sullivanでのケーラー多様体の仕事 。 ふたつの変形量子化の間の相対コホモロジーの導入。 Deligne-Serre の定理。モジュラー形式の l {\displaystyle l} 進表現。 Deligne-Kazhdan の跡公式。...
    5 KB (457 words) - 17:08, 16 December 2023
  • ラングランズ・プログラム (category 保型形式論)
    モジュラ形式論における GL(2) や、後から認識されるようになった類体論における GL(1) などの、ある種の低次元リー群が果たす役割を、少なくとも一般に n > 2 に対する GL(n) についての考察を明らかにすることであるということができる。 カスプ形式の概念の出所は、モジュラー...
    20 KB (2,777 words) - 06:49, 7 June 2024
  • ユニモジュラー形式 (unimodular form) と完全対 (perfect pairing) という深く関連した概念がある。これらは体上では一致するが一般の環上では一致しない。 非退化形式の最も重要な例は内積とシンプレクティック形式である。対称非退化形式...
    5 KB (687 words) - 12:00, 18 October 2022
  • (英語版)から修士号を取得し、さらに2013年にボン大学から博士号を取得した。彼女の博士論文である「モジュラー形式と特殊サイクル」は解析的整数論に関するものである。ドン・ザギエとヴェルナー・ミュラー(英語版)が監修した。 彼女は、ベルリン数学学校(英語版)とベルリンのフンボルト大学ポスドク研究員であり、プリンストン大学のミネルバ...
    13 KB (1,247 words) - 07:36, 29 October 2023
  • 数学において、マース形式 (Maass form)、もしくは、マース波動形式 (Maass wave form) とは、上半平面上の関数であって、モジュラー形式のように変換するが、正則とは限らないものをいう。マース形式は、最初に Maass (1949) においてハンス・マース(英語版) (Hans...
    3 KB (481 words) - 15:54, 30 July 2024
  • エルシュトラスの方はより簡明なので、記述面でも理解の面でも理論を展開しやすい。 もっと一般に、楕円函数の研究はモジュラー函数とモジュラー形式の研究と近しい関係にあり、又その関係性はモジュラー性定理によって明らかにされた。そういった関係性には、たとえば j-不変量やアイゼンシュタイン級数あるいはデテキントのイータ函数などが含まれる。...
    8 KB (1,241 words) - 17:21, 28 April 2023
  • ヴァイエルシュトラスの楕円函数 (category モジュラー形式)
    さて上記判別式は重み 12 のモジュラー形式である。すなわち a,b,c,d が ad − bc = 1 を満たす整数(つまり ( a b c d ) {\displaystyle {\begin{pmatrix}a&b\\c&d\end{pmatrix}}} がモジュラー群 SL(2, Z) に属する)のとき...
    25 KB (4,785 words) - 05:28, 10 July 2023
  • 形(かたち)、型(かた)を意味する英語。ラテン語のformaを語源とする。形態、形式も参照。 数学用語における形式 一次形式 二次形式 斉次多項式(n 次形式) 双線型形式 多重線型形式 1形式 2形式 微分形式(n 形式モジュラー形式 形相 - 哲学用語 書類の書式。フォーマットとも。 フォーム (GUI)(英語版)...
    3 KB (370 words) - 16:27, 4 July 2024
  • モジュール群と、各種コントローラーで構成される 電子楽器(シンセサイザー)の一つである 。 1964年、ニューヨークで開催されたAES (Audio Engineering Society Inc.) のコンベンションで初めて公に披露された。 モジュラー・システム(Modular...
    84 KB (10,600 words) - 17:53, 14 July 2024
  • 1955年頃、日本人数学者志村五郎と谷山豊は2つの一見全く異なる数学の分野、楕円曲線とモジュラー形式の間につながりがあるかもしれないことを観察した。結果のモジュラー性定理(志村・谷山予想)は、すべての楕円曲線はモジュラー(英語版)である、つまり一意的なモジュラー形式に付随できる、という主張である。...
    41 KB (6,353 words) - 03:42, 12 July 2024
  • える。行列要素の増加性質は、局所コンパクト群(特に簡約実および p-進群)の既約表現の分類において重大な役割を持つ。行列要素を用いた方法論は、モジュラー形式の概念に莫大な一般化をもたらした。別な方向では、ある種の力学系の持つ混合性質(英語版)が、適当な行列要素の性質によって制御される。 群 G の、ベクトル空間...
    7 KB (953 words) - 22:49, 8 May 2024
  • モジュラー曲線(モジュラーきょくせん)とは複素上半平面 H の合同部分群 Γ の作用による商として定義されるリーマン面のことである。合同部分群 Γ とは、整数の 2 × 2 の行列 SL(2, Z) のある部分群のことである。モジュラー曲線はコンパクトとは限らないが、有限個の Γ...
    25 KB (3,448 words) - 14:25, 13 July 2024
  • 1950-60年代、志村五郎は谷山豊から着想を得て、楕円曲線とモジュラー形式が互いにつながりを持っているのではないかと示唆した。これは後に「すべての有理数体上に定義された楕円曲線はモジュラーであろう」という予想として定式化され、谷山・志村予想として知られるようになった。西洋に...
    57 KB (6,456 words) - 06:08, 27 July 2024
  • を通して、代数表現へも結びついている。群環は、F 上の G の元を基底とするベクトル空間であり、積の操作は、群の操作と群操作とスカラー積が可換であることを要求する線型性により定義される。 有限群 G のモジュラー表現は、体の標数が |G| と互いに素ではない(公約数を持っている)あるような体の上の表現であり、したがって...
    91 KB (7,737 words) - 20:39, 8 March 2024
  • に従属するものであったことに、不平をもらしたことが知られている。数論に対する興味は、確かに、モジュラー形式の特定の一般化にある。その古典的な代表例は、ヒルベルトモジュラー形式(英語版)やジーゲルモジュラー形式(英語版)である。今日においてそれらは、代数群と関連付けられている。(それぞれ GL(2)...
    17 KB (2,423 words) - 07:26, 1 April 2024
  • モジュラーでない楕円曲線をモジュラーである楕円曲線に変換することを考え、フェルマーの最終定理の証明を確信した。 講演を終えた後、証明を論文誌に投稿したが、レフリーからの指摘で1箇所、致命的なギャップが発見された。それまでの単独研究というスタイルを捨て、弟子であるリチャード・テイラー...
    13 KB (1,420 words) - 03:06, 1 March 2024