• エネルギー運動量テンソルエネルギー・うんどうりょうテンソル、英語: energy-momentum tensor、stress-energy tensor、stress-energy-momentum tensor)とは、質量密度、エネルギー密度、エネルギー流、運動量密度、応力を相対性理論に基づいた形式で記述した物理量である。...
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  • 初等的には、運動量は質量と速度の積として導入される。 この意味の運動量は後述する一般化された運動量と区別して、運動学的運動量(あるいは動的運動量)と呼ばれる。 また、角運動量という運動量とは異なる量と対比する上で、線型運動量などと呼ばれることもある。 日常生活において、物体の持つ運動量...
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  • T_{\mu \nu }} と表され、アインシュタイン方程式と呼ばれる。ここで Gμν はアインシュタインテンソル、gμν は計量テンソル、Λ は宇宙項、Tμν はエネルギー運動量テンソルである。非相対論的極限でニュートンの重力理論に収束することから、右辺の比例係数 κ (アインシュタインの定数)は、...
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  • というふたつのスカラー量はローレンツ不変である。なお電場と磁場は電磁テンソルという単一の反対称テンソルとして統一的に扱うことができる。 電磁場はそれ自体エネルギー運動量を担い、その密度 (エネルギー密度 u {\displaystyle u} と運動量密度 p {\displaystyle \mathbf {p}...
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  • {v}}} となる。 また、角速度が ω のとき、角運動量は L = I ω {\displaystyle {\boldsymbol {L}}=I{\boldsymbol {\omega }}} と表すことができる。ここで I は慣性テンソルである。 角運動量は、その定義から座標原点の選択に依存する。原点を位置...
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  • エネルギー密度はエネルギー運動量テンソルに対応すると考えられている。エネルギー密度は圧力と同じ次元を持っており、圧力は系における単位体積あたりのエンタルピーを測定したものであるとも言える。 電場や磁場に保存されたエネルギーの密度は、真空中では u = ε 0 2...
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  • はアインシュタイン・テンソルと呼ばれる。Λ は宇宙定数であり、この項は宇宙項と呼ばれる。Rμν はリッチテンソル、R はスカラー曲率であり、どちらも時空の計量テンソル gμν の微分で書かれる幾何学量である。つまりアインシュタイン方程式は計量についての連立偏微分方程式の形をしている。 右辺の Tμν はエネルギー・運動量テンソルである。係数...
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  • テンソルの階数とよばれる。 例えば、質量や温度などのスカラー量は階数0のテンソルだと理解される。同様にして力や運動量などのベクトル的な量は階数1のテンソルであり、力や加速度ベクトルの間の異方的な関係などをあらわす線型変換は階数2のテンソルで表される。 物理学や工学においてしばしば「テンソル...
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  • 相対性理論において重力場(物質とエネルギー)の源は、エネルギー運動量テンソルと呼ばれる (0,2) 型の対称テンソルにより表現される。このテンソルはリッチテンソルと密接に関係する。エネルギー運動量テンソルは4次元の2階テンソルであるので、4 × 4 の行列と見なすことができる。エネルギー運動量テンソルエネルギー条件(英語版)(energy...
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  • エネルギー運動量の保存則と整合するように時空の曲率を用いて重力を記述するものである。 アインシュタインテンソル G {\displaystyle \mathbf {G} } は、擬リーマン多様体上に定義されたランク 2 のテンソルであり、添字のない記法では、 G =...
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  • マクスウェルの応力テンソル(マクスウェルのおうりょくテンソル、英: Maxwell stress tensor)とは、電磁場の応力テンソルである。 マクスウェル応力は電磁場の運動量の流れの密度を表す。 マクスウェル応力 T は T ≡ ( D ⊗ E − I ∫ D ⋅ d E ) + ( B ⊗...
    4 KB (773 words) - 11:50, 7 November 2023
  • ライスナー・ノルドシュトロム解ではシュワルツシルト解と異なり、アインシュタイン方程式におけるエネルギー運動量テンソルの項は電磁場があるため非ゼロである。電荷Qを持つ球対称なブラックホール周辺の電磁場テンソルは、 r {\displaystyle r} が一定の球面の面積は計量の角度方向が r d Ω...
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  • }{}_{;\mu }=-cG^{\nu \mu }{}_{;\nu \mu }=0} として、共変微分の可換性と電磁場テンソルの交代性からゼロとなり、電荷保存則が導かれる。 電磁場のエネルギー運動量テンソルの発散を計算すれば D μ T μ ν = T μ ν ; μ = 1 Z 0 [ F μ ρ ; μ F...
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  • アインシュタイン方程式からは、時空の歪みの源は質量ではなく、エネルギー運動量からなるエネルギー運動量テンソルで決まることがわかる。つまり、質量(エネルギーに比例)だけでなく運動量も時空を歪め、重力を生む。質量は引力を生むのに対し、運動量が生む重力は、引力でも斥力でもない慣性系の引きずりという形を...
    25 KB (3,037 words) - 09:07, 6 July 2024
  • 共形変換に対する不変性はウォード=高橋恒等式を要請し、これをもとにエネルギー-運動量テンソル(あるいはストレステンソル)に関する保存量が導出される。また1+1次元系においては、エネルギー-運動量テンソルを展開したものは、Virasoro代数と呼ばれる無限次元リー代数をなし、理論の中心的役割を果たす。...
    5 KB (749 words) - 09:04, 28 January 2024
  • 応力 (redirect from 応力テンソル)
    と応力テンソル (stress tensor) の2つがあり、単に「応力」といえば応力テンソルのことを指すことが多い。応力テンソルは座標系などを特別に断らない限り、主に2階の混合テンソルおよび混合ベクトルとして扱われる(混合テンソルについてはテンソル積#テンソル空間を参照)。応力ベクトルと応力テンソル...
    31 KB (5,727 words) - 17:15, 20 December 2024
  • 慣性テンソル行列は実対称行列なので、適当な直交座標系 { e1, e2, e3 } を選ぶことで対角化(すなわち Ixy = Iyz = Izx = 0 と)することができ、そのときの座標軸を慣性主軸、慣性モーメント { I1, I2, I3 } を主慣性モーメントと呼ぶ。慣性主軸座標系では角運動量は...
    12 KB (1,905 words) - 06:51, 1 July 2022
  • {\displaystyle k{=}+1,\,-1,\,0} の値を取る。 この計量を用いて、物質分布(エネルギー運動量テンソル)に完全流体近似を行い、アインシュタイン方程式から導出される時空の運動方程式が、フリードマン方程式である。 一般相対性理論 アインシュタイン方程式 宇宙論 フリードマン方程式...
    3 KB (322 words) - 13:40, 23 March 2023
  • 1 , 0 {\displaystyle k{=}+1,\,-1,\,0} の値を取る。 物質分布は完全流体であると仮定する。すなわち、エネルギー運動量テンソルを以下のように仮定する; T μ ν = P g μ ν + ( P + ρ c 2 ) u μ u ν {\displaystyle T_{\mu...
    4 KB (696 words) - 14:18, 3 March 2022
  • 電子 (category Webarchiveテンプレートのウェイバックリンク)
    エネルギー運動量の保存則に反するからである。それに対して仮想光子は2つの荷電粒子間で運動量を移動させることができる。クーロン力もこの仮想光子の交換から発生する。運動する電子が陽子などの荷電粒子によって偏向される場合にはエネルギー放出が可能である。電子が減速すると制動放射が起きる。...
    167 KB (19,147 words) - 19:58, 11 October 2024
  • s]であり、多くの場合、換算プランク定数 ℏ {\displaystyle \hbar } との比である量子数で表す。  なお、粒子の回転運動に由来する角運動量は軌道角運動量と呼ばれる。スピン角運動量と軌道角運動量の和を全角運動量と呼ぶ。 「スピン」という名称は、この概念が広まりはじめた当時、粒子の「自転」のようなものと説明されたと...
    73 KB (13,590 words) - 22:55, 5 October 2024
  • と因果グリーン関数になる。また場の演算子の多重交換関係に時間の順序を表す階段関数の積をかけて真空期待値をとると、遅延グリーン関数になる。 エネルギー運動量テンソルの真空期待値が宇宙定数である。 [脚注の使い方] ^ 文部省、日本物理学会編『学術用語集 物理学編』培風館、1990年。ISBN 4-56...
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  • 理解されていたが、現在では、これは時空の中の一つの二階反対称テンソル場として理解されている。 アインシュタインの重力理論である一般相対性理論は、もう一つの古典場の理論である。ここでの原理場は時空の中の二階の対称テンソル場である計量テンソルである。 一般的な設定では、古典場はファイバー束の切断によっ...
    14 KB (1,986 words) - 05:15, 13 November 2024
  • は質点の4元運動量の β 成分で、τ は質点の固有時間である。 上の運動方程式は α = 0, 1, 2, 3 に対して定義されているが、4元運動量と4元速度の空間成分(の共変表現)p = (p1, p2, p3), v = (u1, u2, u3) に着目すると、電磁場テンソルの定義より、運動方程式の空間成分は...
    150 KB (21,769 words) - 11:09, 12 April 2024
  • 自体は任意の時刻で保存しており、エネルギー保存則は量子力学でも破れることはない。場の量子論では、エネルギー運動量テンソル演算子 ˆTμν を用いて ∂ μ T ^ μ 0 = 0 {\displaystyle \partial _{\mu }{\hat {T}}^{\mu 0}=0} という局所的表現でエネルギー...
    40 KB (6,842 words) - 08:31, 24 November 2024
  • と表される。左辺の Gμν は時空の曲率を表したアインシュタイン・テンソルと呼ばれるテンソルであり、Λ は「宇宙定数」と呼ばれる定数で、gμν は時空の計量テンソルと呼ばれるテンソルである。また、右辺の Tμν は物質分布を示すエネルギー運動量テンソルであり、右辺の係数をまとめた κ = 8πG/c4...
    17 KB (1,939 words) - 22:54, 11 February 2024
  • 395-01-18: "energy flux"”. electropedia.org. 2024年12月28日閲覧。 ^ 日本産業規格『JIS Z 8106:2000(音響用語)』 ^ 音の強さ、音響インテンシティ、音響パワー密度ともいう。 流束 放射照度 ポインティング・ベクトル エネルギー運動量テンソル...
    2 KB (192 words) - 01:32, 28 December 2024
  • Q\cdot I} ここでeは電気素量、qは核四極子モーメント、Vは電場勾配テンソル、Qは核四極子相互作用テンソルである。 核四極子相互作用テンソルのトレースは0であるので、この相互作用は観測している原子核が充分に速く等方的に運動しているときには平均化されてラーモア周波数への影響は0となる。従ってNQRの観測も固体中に限定される。...
    47 KB (7,509 words) - 07:45, 13 November 2024
  • な振る舞いをするため、アインシュタイン方程式そのものに内在する困難さを代表するものとして、よく登場する。 ゲーデル解は物質分布を規定するエネルギー運動量テンソルを、回転する一様なダスト粒子として仮定し、ゼロでない宇宙項を仮定したアインシュタイン方程式のもとで得られる。また、この解には時空特異点は存在しない。...
    5 KB (729 words) - 08:37, 30 August 2022
  • {\displaystyle \int _{V}{\boldsymbol {S}}\,dV} は電磁場の持つ運動量であると解釈される。 エネルギー運動量テンソル 電磁場のエネルギー マクスウェルの応力テンソル en:Poynting flux en:Poynting theorem 電磁場解析 Eric W...
    4 KB (493 words) - 10:27, 13 March 2021
  • は、観測量が演算子であることを示す。演算子は通常の数では表されず、運動量エネルギーの演算子は微分演算子で表されるが、位置やポテンシャルエネルギーの演算子に関してはただの掛け算演算子になる。面白い点は、エネルギーは時間に関して対称性で、運動量は空間に関して対称性であり、そしてそれらの対称性はエネルギー運動量の保存則が成り立つ理由である。ネーターの定理を参照。...
    87 KB (12,282 words) - 14:57, 18 December 2024