ベンゾジアゼピン(benzodiazepine)は、縮合したベンゼン環とジアゼピン環が中心となる化学構造をもつ、向精神薬。BZD、BDZ、BZP、BZ等と略記される。 この系統の初めての薬であるクロルジアゼポキシドは、1955年にレオ・スターンバックにより偶然発見され、1960年にホフマン・ラ・ロ...
95 KB (11,872 words) - 23:21, 24 January 2025
ベンゾジアゼピン依存症(ベンゾジアゼピンいそんしょう、Benzodiazepine dependence)とは、『精神障害の診断と統計マニュアル』第4版(DSM-IV)に従えば、耐性、離脱症状、薬物探索行動、有害な影響に反しての継続使用、不適切なパターンにおける使用、などのいずれか3つ以上を満たした...
65 KB (8,209 words) - 09:25, 2 November 2024
ベンゾジアゼピン離脱症候群(ベンゾジアゼピンりだつしょうこうぐん、Benzodiazepine withdrawal syndrome)は、ベンゾジアゼピン系薬の服用により身体的依存が形成されてから、用量を減量するか、断薬することによって生じる一連の離脱症状。その症状は頻繁に深刻な睡眠障害、易刺激性...
116 KB (14,959 words) - 12:28, 11 July 2024
ベンゾジアゼピン系の使用に抵抗のある小児科でも用いられてきた。高齢者でもベンゾジアゼピン系のような日中の認知機能の低下はなく、記憶や気分の改善もみられている。催眠作用はジアゼパム(ベンゾジアゼピン系)やゾルピデム(非ベンゾジアゼピン系)よりも弱い。メラトニンを追加しベンゾジアゼピン...
66 KB (8,649 words) - 15:34, 9 February 2025
ジアゼパム(英語: Diazepam)は、主に抗不安薬、抗痙攣薬、催眠鎮静薬として用いられる、ベンゾジアゼピン系の化合物である。筋弛緩作用もある。アルコールの離脱や、ベンゾジアゼピン離脱症候群の管理にも用いられる。ジアゼパムは、広く用いられる標準的なベンゾジアゼピン...
44 KB (5,834 words) - 16:16, 12 February 2025
薬剤である。主に不安障害の治療に用いられる。ベンゾジアゼピン系の抗不安薬は、トランキライザー(精神安定剤)とも呼ばれるが、依存性の問題が持ち上がった時に、抗うつ薬が売り出され抗不安薬という用語が用いられるようになった。 不安障害に対する、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬は長期的な有効性の根拠が欠如して...
28 KB (3,690 words) - 07:37, 13 November 2024
不眠症 (section ベンゾジアゼピン誘発性不眠症)
精神的依存、身体的依存を起こすと考えられており、従来のベンゾジアゼピンよりは小さいながらも、記憶と認知の障害や起床時の沈静を起こす。 日本睡眠学会ガイドラインでは、高齢者の原発性不眠症に対しては非ベンゾジゼピン系睡眠薬が推奨される。ベンゾジゼピン系睡眠薬は転倒・骨折リスクを高めるため推奨されない。。...
109 KB (14,644 words) - 21:28, 22 February 2025
GABAA受容体 (redirect from ベンゾジアゼピン受容体)
- ビククリン、ガバジン(英語版) 陽性アロステリック調節因子 - バルビツール酸系、ベンゾジアゼピン系、ある種のカルバメート系(例:カリソプロドール、メプロバメート、ロルバメート(英語版))、チエノジアゼピン系、アルコール(エタノール)、エトミデート、グルテチミド(英語版)、カバラクトン系、メプ...
30 KB (3,200 words) - 13:12, 7 October 2024
現在、日本において一般的に利用される鎮静薬は、ベンゾジアゼピン系と、これとほぼ同様のチエノジアゼピン系に分類されるものがほとんどである。 ベンゾジアゼピン系は以前によく使われていたバルビツール酸系に比べて毒性が低いが、過剰摂取による死亡は今なお問題である。またベンゾジアゼピン...
18 KB (2,509 words) - 08:00, 13 October 2024
非ベンゾジアゼピン系(ひベンゾジアゼピンけい、nonbenzodiazepine)は、ベンゾジアゼピン様(benzodiazepine-like)薬とも呼ばれ、ベンゾジアゼピン系に似ていないか全く別の化学構造にもかかわらず、薬理学的にベンゾジアゼピン系に類似し、よく似た有用性、副作用、危険性のある、...
38 KB (4,605 words) - 10:35, 15 November 2024
ベンゾジアゼピン薬物乱用(ベンゾジアゼピンやくぶつらんよう、benzodiazepine drug abuse)とは、ベンゾジアゼピン系を、高揚感を得るなど娯楽目的で使用したり、医師の指示なく長期間に渡って使用し続けること。ベンゾジアゼピン系薬物は他の一般的薬物に比べて乱用率が高い。娯楽用途でベンゾ...
52 KB (6,106 words) - 00:11, 7 November 2024
気分障害 (redirect from ベンゾジアゼピン誘導性気分障害)
ベンゾジアゼピン系の作用で、抑うつを増す反応があると考えられている。大うつ病性障害は、ベンゾジアゼピン系の離脱症状の一部として生じる可能性がある。ベンゾジアゼピン系の依存症を有する患者における長期間の調査研究において、2人にだけ先行した抑うつ障害があり、長期にわたるベンゾジアゼピン...
35 KB (4,901 words) - 02:20, 29 June 2024
致命的となる可能性があることに注意が必要である。振戦譫妄は、断薬から2 - 3日で激しくなり、4 - 5日で最高となる。 ジアゼパムを投与して鎮静させる。これらベンゾジアゼピンに反応しない場合は短期間の抗精神病薬の投与が考慮されるが、長期投与を行ってはならない。...
50 KB (6,235 words) - 23:35, 21 December 2024
1960年ごろまでに、初のベンゾジアゼピン系の抗不安薬であるクロルジアゼポキシドと、その類似の化学構造を持つジアゼパムが販売されるようになる。 1971年には、国際条約である向精神薬に関する条約が、LSDや、覚醒剤やバルビツール酸系/ベンゾジアゼピン系といった乱用の危険性のある向精神薬について公布される。...
79 KB (10,422 words) - 01:45, 1 March 2025
い可能性がある。鎮静状態からの回復は、アルコール離脱症候群やベンゾジアゼピン離脱症候群のため一時的に悪化する。世界不安評議会は、ベンゾジアゼピンによる長期の不安治療については、耐性、精神機能障害、認知や記憶障害、身体的依存、ベンゾジアゼピン離脱症候群のために推奨していない。...
47 KB (6,725 words) - 14:55, 23 October 2024
長期的なベンゾジアゼピン系使用による影響(ちょうきてきなベンゾジアゼピンけいしようによるえいきょう)には、ベンゾジアゼピン系の薬物依存症、や、認知機能、身体的健康、精神的健康における薬物有害反応が挙げられる。ベンゾジアゼピン系の長期間の使用には重大な危険性を伴う。しかし、すべての人が、長期的な使用に...
30 KB (3,721 words) - 02:31, 21 April 2023
あっても、アルコール依存症者が一生涯断酒を続けることは大変な努力を要する。 急性期のアルコール離脱症候群の管理には、ベンゾジアゼピン(クロルジアゼポキシドやジアゼパム)、カルバマゼピンが用いられる。NICEはクロメチアゾールも選択肢の一つであるが、入院患者に限って注意深く使用すべきであり、乱用リスク...
63 KB (8,925 words) - 11:31, 24 January 2025
クロバザム(CLB)(商品名マイスタン) クロナゼパム、ジアゼパムなど従来のベンゾジアゼピン系抗てんかん薬が1,4-ベンゾジアゼピン(1,4位にN原子をもつ)であるのに対してクロバザムは1,5-ベンゾジアゼピンである。単剤投与では効果は限定的であるがカルバマゼピンで抑制ができなかった複雑部分発作で追加薬として用いられる...
25 KB (3,401 words) - 05:26, 28 December 2024
ベンゾジアゼピン系は、ベンゼン環とジアゼピン環が縮合した化学構造の向精神薬である。初のこうした薬であるクロルジアゼポキシド(コントール)は、1955年にレオ・スターンバックにより偶然発見され、1960年にホフマン・ラ・ロシュにより作り変えられたジアゼ...
9 KB (1,019 words) - 07:06, 22 December 2024
ベンゾジアゼピン依存であった。これらの患者について、不安症状は最初の離脱の段階で悪化したが、ベンゾジアゼピンやアルコールの断薬・断酒によって消失した。ベンゾジアゼピンやアルコール依存となる前の不安は、依存によって維持され、更に悪化させる方向に進んでいった。ベンゾジアゼピン...
21 KB (2,991 words) - 14:50, 26 June 2024
クロルジアゼポキシド(英: Chlordiazepoxide)は、最初のベンゾジアゼピン系の薬であり、抗不安薬である。1950年代半ばにポーランド系ユダヤ人化学者のレオ・スターンバックによって見出され、1957年にはスイスのロシュ社より発売された。日本では1961年3月に武田薬品工業からはコントー...
6 KB (814 words) - 18:07, 16 November 2024
るまえに術中鎮痛としてオピオイドを使用するといったことはよくある。 ベンゾジアゼピン系睡眠薬 ベンゾジアゼピン系睡眠薬にはパーシャルアゴニストが知られている。ゾピクロン(アモバン)やゾルピデム(マイスリー)といった非ベンゾジアゼピン系睡眠薬がこれらに該当する。これらはω1には作用するものの、ω2には...
6 KB (772 words) - 12:56, 10 March 2024
ペンタール、セコバルビタール(バルビツール酸系依存症) ベンゾジアゼピン系、たとえばジアゼパム(セルシン)、ロラゼパム(ワイパックス)、アルプラゾラム(ソラナックス -)(ベンゾジアゼピン依存症、ベンゾジアゼピン離脱症状) 非ベンゾジアゼピン系、たとえばゾピクロン(アモバン)、ゾルピデム(マイスリー)...
21 KB (2,685 words) - 08:28, 1 January 2025
アルコールでは、ジアゼパムのような長時間作用型のベンゾジアゼピン系薬に置換し、危険な振戦せん妄のような離脱症状を管理する。アルコールとベンゾジアゼピン系の相乗作用は致命的なことがあるので注意を要する。 ベンゾジアゼピン系では、アルコールに似た発作の可能性があり一部で...
44 KB (6,326 words) - 10:50, 11 November 2024
フルニトラゼパム (category ベンゾジアゼピン系)
フルニトラゼパム(英: flunitrazepam)とは、ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤である。商品名サイレースで販売。ロヒプノールは2018年に販売中止。 一般的に、睡眠薬としてのフルニトラゼパムの処方は、特に入院患者など、他の催眠薬に反応しない慢性または重度の不眠症の短期間の治療を目的としている...
23 KB (2,828 words) - 00:09, 22 February 2025
エチゾラム (category チエノジアゼピン系)
エチゾラム(英語: Etizolam)は、チエノトリアゾロジアゼピン系(英語版)に属する抗不安薬、睡眠導入剤であり、ベンゾジアゼピン系と同様の作用を持つ。チエノジアゼピン系とするものもある。日本の吉富製薬で開発され、日本、イタリアなどで医療用医薬品として提供されている。商品名はデパス。多くの後発医薬品が存在する。...
26 KB (3,568 words) - 23:43, 21 February 2025
ロラゼパム (category ベンゾジアゼピン系)
ロラゼパム(英: Lorazepam)は、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬である。持続時間は中程度で、排出半減期は約12時間。日本ではファイザー社からワイパックス (Wypax) のほか、後発医薬品も販売され、適応は神経症や心身症における不安・緊張・抑うつである。 ベンゾジアゼピン...
11 KB (1,168 words) - 18:40, 16 November 2024
ムとなる。ミルタウンの出現に目を付けたスイスのホフマン・ラ・ロシュ社はそうした薬の開発を指示しており、1957年のクロルジアゼポキシドの発見につながり、これは初のベンゾジアゼピン系のトランキライザーであり、1960年2月にリブリウムの名で発売された。 1957年初頭に日本でも販売されるようになった...
15 KB (2,084 words) - 13:14, 1 April 2023
ゾルピデム (category 非ベンゾジアゼピン系)
ゾルピデム(Zolpidem)は、イミダゾピリジン系に分類される非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤に用いられる化合物である。ベンゾジアゼピン受容体作動薬に分類される。脳のGABAA受容体のω1サブタイプに作用することで効果を示す。日本での商品名はマイスリーで、アステラス製薬が販売する。同じく睡眠導入剤...
26 KB (3,533 words) - 11:37, 28 January 2025
トリアゾラム (category ベンゾジアゼピン系)
トリアゾラム(英語: Triazolam) とは、ベンゾジアゼピン系の超短時間作用型睡眠導入剤である。アメリカ合衆国のアップジョン(後にファイザーが買収)が開発し、商品名ハルシオン(Halcion)として販売され、特許切れ後は後発医薬品も発売されている。 国際的には1977年、日本では1982年に発...
26 KB (3,434 words) - 18:55, 16 November 2024
Shock)の中で、様々なストレスに対するアドレナリンの緊急反応について論じたものである。 世界保健機関は治療に、抗うつ薬やベンゾジアゼピン系の抗不安薬や睡眠薬を推奨していない。特にベンゾジアゼピンは、回復を遅らせる可能性がある。 精神医学的障害の一種である。 主な症状は、以下の3つである。 追体験...
9 KB (1,091 words) - 06:51, 12 July 2024