ツボカビ門(ツボカビもん)は、菌界の中の分類群で、鞭毛を持つ遊走細胞を形成する。有機物表面に付着するものでは、遊走細胞を放出する際に丸いふたが開くものがあり、その姿が壺のようなのでこの名がある。 サカゲツボカビは真菌(菌界)ではない別グループ。 ツボカビ門は、鞭毛を有する細胞を生じることを特徴とする菌類である。...
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ツボカビ門:サビフクロカビ(Synchytrium ジャガイモ癌腫病) 接合菌門:コウガイケカビ(Choanephora コウガイケカビ病など) 子嚢菌門:タフリナ(Taphrina 桜のテング巣病など)・ウドンコカビ(Erysiphe うどんこ病)、ハイイロカビ(Botrytis...
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カエルツボカビ症(カエルツボカビしょう、英: chytridiomycosis)は、ツボカビ門に属する菌類の1種であるカエルツボカビ (学名: Batrachochytrium dendrobatidis) によって引き起こされる両生類の感染症である(図1)。中米やオーストラリアで両生類の大量死を...
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変形菌門 細胞性粘菌 ラビリンチュラ 二毛菌門 緑藻植物門 車軸藻植物門 コケ植物 維管束植物 古マツバラン門 ヒカゲノカズラ門 シダ植物門 種子植物 裸子植物 被子植物(モクレン門) 双子葉植物綱(モクレン綱) 単子葉植物綱(ユリ綱) ツボカビ門(ツボカビ) 接合菌門(ケカビ、クモノスカビ) 子嚢菌門(酵母、アカパンカビ)...
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サカゲツボカビ綱(サカゲツボカビこう; 学名: Hyphochytriomycetes)とは、ストラメノパイルに属する原生生物の一群であり、菌類に似た生活様式をもつ。吸収栄養を行う単純な菌体をもち、遊走子(鞭毛をもつ胞子)によって無性生殖を行う。ツボカビ類などに似ているが、遊走子が細胞頂端から前方へ...
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また、菌糸ではあるがごく短くしか発達せず、あるいは短い部分に分かれてしまうようなものを分節菌糸体(hyphal body)という。ハエカビ目などに見られるものである。 ツボカビ門 ツボカビ目のものでは、球形の胞子嚢から基質中に細い根状の構造をのばすものがある。これを仮根あるいは仮根状菌糸と呼ぶ。また、複数の胞...
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類似の原生粘菌・ネコブカビも小さいながら多核の変形体を形成する。 菌類 ツボカビ門と接合菌門に多核体の構造が見られる。ツボカビ門に見られる壺型の胞子嚢の形のものも多核体であり、ツボカビ門の一部と接合菌門に見られる菌糸もそうである。これらの菌糸は太くて隔壁がなく、...
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また、カビという言葉が小型の菌類の名称として使われたことから、ツボカビやフクロカビなど、菌糸を形成しないものにもその名が使われる。菌類以外にも、変形菌(ホコリカビ)やタマホコリカビなどのように一部の原生生物には、カビという名称が付けられている。このように、カビ...
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ツボカビ門・接合菌類において、体細胞分裂によって形成されるもの 接合菌類において、配偶子嚢接合によって生じるもの 子嚢菌類において、中に減数分裂で生じた胞子を含むもの 2は接合胞子嚢と呼ばれる。3は子嚢と呼ばれる。一般に、菌類で胞子嚢と呼ばれるのは1の場合である。 ツボカビ門...
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どのような胞子を作るか(特に減数分裂に関わる胞子の形成様式)は、菌類の分類では非常に重要視される。詳細は各分類群を参照のこと。→ツボカビ門・接合菌門・子のう菌門・担子菌門・不完全菌 接合菌門のものは胞子嚢胞子を形成するとされているが、すべての種がそうであるか否かは論議がある。...
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門にまとめて、もっとも原始的な菌類であると考えられていた。しかし、最近では菌類とは系統を異にするものであることがわかっており、これらは偽菌類と呼ばれることもある。 菌界のツボカビ門にも、菌糸を発達させ、ミズカビのような姿を持つものがある。カワリミズカビ (Allomyces)...
14 KB (2,417 words) - 01:55, 30 May 2023
門(ツボカビ門・接合菌門・子嚢菌門・担子菌門)のすべてに、単細胞生物が含まれている。また、菌糸体を形成する菌類でも、条件によっては、単細胞体制を取るものがあることが知られている。 また、これらにおける多細胞体では、多核体やそれに近い性質が強い。ツボカビ...
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カビ(ツボカビ綱)やエキビョウキン(卵菌)、アブラナ科に寄生するシロサビキン(卵菌)、カエルに寄生するカエルツボカビ(ツボカビ綱)などがある。 鞭毛菌類は、ふつうツボカビ類(広義)、サカゲツボカビ類、卵菌類の3群を含む。古くは1つの分類群としてまとめられ、鞭毛菌門...
17 KB (1,930 words) - 19:52, 4 December 2023
その後20世紀末以降の分子系統学的研究により、ツボカビ綱としてまとめられていた生物群が非単系統であることが示唆され、2007年にはコウマクノウキン目を独立門(コウマクノウキン門)とすることが提唱された。コウマクノウキン門は、狭義のツボカビ門に見られる層状のゴルジ体や核分裂時の極窓を欠いており...
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ネオカリマスチクス綱 (redirect from ネオカリマスティクス門)
ツボカビ綱に分類されていた。しかし、21世紀になると、分子系統学的研究に基づいて独立の綱、ネオカリマスチクス綱とすることが提唱された。独立のネオカリマスチクス門(Neocallimastigomycota)またはツボカビ門に分類される。2023年現在、22属50種ほどが知られる。...
39 KB (4,376 words) - 01:54, 19 August 2023
・種子植物・褐藻類・緑藻類などの藻類などに見られる。菌類ではツボカビ門のカワリミズカビなどに同様の世代交代を行うものが含まれる。また、有孔虫類もこのような世代交代を行う。動物ではこのような例は知られていなかったが、近年発見された有輪動物門がこのような核相の変化を伴う世代交代を行うことがわかった。...
8 KB (1,372 words) - 21:51, 31 August 2024
と共通し、したがってフクロカビ科に含めるという判断が行われた。しかしその後、遊走子の微細構造的研究などが進み、見直しが行われた結果、本属はツボカビ目 Chytridiales とは別目としてスピゼロミケス目 Spizellomycetales に移された。しかしいずれにせよ、この属は当然のようにツボカビ門の中の1群と見なされ続けた。...
10 KB (1,765 words) - 01:56, 30 May 2023
その後も検討は続き、情報が集まるにつれてその系統関係も次第にはっきりしてきた結果、2023年時点ではケカビ亜目、クサレケカビ亜目、グロムス亜目をケカビ門 Mucoromycota に、トリモチカビ亜門、ハエカビ亜門、キックセラ亜門をトリモチカビ門 Zoopagomycota に纏める説が定着しつつある。 ^ 瀬戸(2013)...
9 KB (1,525 words) - 00:15, 5 December 2023
(広義の変形菌) や肉質虫 (広義のアメーバ類) に分類されていた。さらにその特異性から、原生動物や原生生物の独立の門 (ラビリンチュラ門) に分類されることもあった。一方、ヤブレツボカビ類はツボカビ類に似た体 (仮根様構造が生じた球状の細胞) をもつものの、卵菌に似た鞭毛細胞を形成することから、卵菌綱に分類されていた。...
58 KB (6,502 words) - 05:39, 1 November 2023
発生(孵化、発芽)の前に減数分裂が起きる。 緑藻、シャジクモ類、接合藻、黄金色藻、黄緑藻、アピコンプレックス門、渦鞭毛虫の多く、ネコブカビ類、メタモナス類の多く、細胞性粘菌、菌類ではツボカビ、接合菌類や子のう菌類などがこれにあたる。 複相単世代型 (Diplontic)...
8 KB (1,349 words) - 09:38, 27 October 2021
菌類のツボカビ門のサヤミドロモドキと卵菌類であるミズカビ類との類の場合も、似た状況がある。いずれもよく発達した菌糸を水中に伸ばして生活し、その姿はよく似ている。以前はいずれも鞭毛菌という共通の群に属する菌類と考えられたが、現在ではミズカビ...
7 KB (1,242 words) - 01:50, 12 December 2023
エキビョウキン属(ツユカビ目)の卵胞子 [脚注の使い方] ^ このため、サカゲフクロカビ属はサカゲツボカビ綱に分類されていたが、分子系統学的研究から卵菌綱に含まれることが示され、卵菌綱に移された。 ^ ワタカビ属、アミワタカビ属、ヤブレワタカビ属、Brevilegnia をワタカビ科 ("Achlyaceae")...
74 KB (7,187 words) - 14:48, 18 November 2023
な活動を行うのが菌類の栄養体である。菌類の栄養体も葉状体 (Thallus pl.Thalli) というが、語感的には菌体といった表現に近い。 ツボカビ門においては、菌体の形は単細胞、仮根を持つ単細胞、仮根でつながった単細胞体に近いもの、多核の菌糸体等が見られる。単細胞的なものでは、栄養体がすべて生殖細胞に変化する。...
8 KB (1,283 words) - 00:56, 11 July 2021
あるが、この2つの名称について先取権の適用を強制する規約は存在しない。 ^ 当初Opisthosporidiaに含まれると考えられていたが、よりツボカビ門に近い派生的な位置から分岐する傾向が認められている ^ Fungiの範囲は自明ではないが、ここでは系統学的な定義に依った。 ^ Liu et al...
5 KB (396 words) - 07:54, 9 June 2021
ため、英語では不完全菌類の「属」を通常のgenusではなくform-genusと呼ぶこともある。 また、有性生殖が不明な菌であっても、接合菌門のカビやツボカビ門、あるいは卵菌類のものは、無性生殖器官の特徴(接合菌なら胞子のう)など、菌糸体の特徴(たいていは多核体)によって、それらの分類群の一種として...
18 KB (2,932 words) - 00:17, 14 January 2024
門とされたが、これの下位分類を門とすることもある。 ストラメノパイルには、藻類の一大分類群であり多細胞生物も多いオクロ植物(不等毛植物)が含まれる。オクロ植物の他に、原生動物として知られる太陽虫の仲間の一部や、古くは菌類として扱われていた卵菌・サカゲツボカビ...
16 KB (1,947 words) - 16:05, 19 December 2023
地方裁判所はカエルの鳴き声は自然音であり、(人工の)騒音には当たらないとして、近隣宅の池に棲むカエルの駆除を要請した住民の訴えを却下した。 カエルツボカビ症による両生類の絶滅が危惧されている。致死率は種類によっては90%にもなる。麻布大の宇根有美助教授(獣医病理学)は、「飼っている両生類に異変があれ...
43 KB (4,920 words) - 09:41, 5 October 2024
ホコリタケ(ハラタケ目ハラタケ科のキノコ)の別名。 ツチグリ(ニセショウロ目(英語版)ツチグリ科(英語版)のキノコ)の別名。 フクロカビ Olpidium - ツボカビ門。近縁群にこれに類する名のものがいくつかある。またクサリフクロカビ Olpidiopsis は外見的にこれらに似るが、菌類ではない卵菌類に属する。 植物 キツネノチャブクロ(狐の茶袋)...
20 KB (3,114 words) - 10:21, 3 April 2024
et al.(2007)は本属をツボカビ門 Chitridiomycota に残す一方、コウマクノウキン目をコウマクノウキン門 Blastocladiomycota としており、両者の差を門のレベルであるとしている。また本群の所属するサヤミドロモドキ綱には単一の目としてサヤミドロモドキ目...
20 KB (3,554 words) - 01:53, 30 May 2023
サヤミドロモドキ綱(サヤミドロモドキこう、学名: Monoblepharidomycetes)はツボカビ門に分類される菌類の綱の1つであるが、2022年現在では、サヤミドロモドキ門(学名: Monoblepharidomycota)として独立させることも多い。発達した菌糸を形成するもの(図1)がよく...
25 KB (2,754 words) - 12:28, 14 August 2023
カビ目やディマルガリス目などと同一の系統であることを示唆する結果が得られている。また、バシジオボルスがツボカビ類と同一の系統に属するとの情報もあり、接合菌類全体の系統を考える上で注目される。ただしこの群はこの目から独立させる考えもある。 なお、21世紀に入り、接合菌門...
11 KB (1,756 words) - 04:21, 25 November 2020