• シッフ塩基 (Schiff base) またはアゾメチン (azomethine) は、有機化合物の分類のひとつで、窒素原子に炭化水素基(アリール基やアルキル基など)が結合したイミンを指す呼称。フーゴー・シッフ(英語版)によって命名された。シッフ塩基は一般式 R1R2C=N-R3 (R3 = alkyl...
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  • シッフ塩基を形成する。 アミノ酸のアミノ基が酵素-PLPシッフ塩基の炭素原子へ求核攻撃しイミノ転移(シッフ塩基転移)を起こし、アミノ酸-PLPシッフ塩基(アルドイミン)を形成し、同時にリシンの側鎖アミノ基を遊離する。遊離されたアミノ基は活性部位の一般塩基...
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  • =NR'' 基によって置き換えられたものにあたる。窒素上に孤立電子対を持つことから配位子、ルイス塩基としてはたらき、その際特に、窒素上が炭化水素基のイミンについてシッフ塩基 (Schiff base) と呼ばれることがある。 アルデヒドに由来するイミン (R' = H) は特にアルジミン...
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  • ー性を格段に向上させている。現在はまだ黄色顔料としては高価である。N-メチルピロリドン中で加熱して製造される。 アゾメチン顔料は、シッフ塩基そのもの、或いは、シッフ塩基の一部を置換した構造、特にイミンを分子構造中に有する顔料。 金属錯体顔料は、高い透明性と濃色と淡色の色差が特徴であるが、彩度の低さ...
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  • 金属錯体顔料は、顔料としての性能を有する金属錯体を指す。ただし、フタロシアニンを除いたものを指す場合が多い。顔料の分野では、シッフ塩基の誘導体、特にイミンを分子構造中に有する顔料をアゾメチン顔料と呼ぶことから、フタロシアニンを除いたシッフ塩基の誘導体、特にイミンを分子構造中に有する金属錯体顔料はアゾメチン顔料とも呼ばれる。高い透明...
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  • アルカロイド(英: alkaloid)とは、窒素原子を含み、ほとんどの場合塩基性を示す天然由来の有機化合物の総称のこと。一部のアルカロイドには中性や弱酸性を示すものもある。また、似た構造を有する一部の合成化合物もアルカロイドと呼ばれる。アルカロイドは、炭素、水素、窒素の他酸素や硫黄、その他稀に塩素、臭素、リンといった元素を含む。...
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  • アミノ酸と還元糖が反応し、窒素配糖体を経由してシッフ塩基を形成した後、アマドリ転位によってその反応生成物を生じるまでの反応を初期段階、アマドリ転位生成物(2,3-エナミノール型とケト形の2種)以降を中期段階と呼ぶ。 メイラード反応の進行には、反応系のpHが大きく関与することが知られている。特に中性から塩基...
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  • が可能である。広義にはこれらの方法も反応形式的には置換に相当する為、アルキル化に含める場合がある。 アミンとカルボニル化合物とをワンポット合成でシッフ塩基の生成とそれの還元により、アミンに対してアルキル基が置換される。この還元的アミノ化反応をアミンの還元的アルキル化と呼ぶことがある。 ナイトロジェンマスタード類...
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  • ピリドキサールリン酸(PLP)は、アミノ酸の全てのアミノ基転移、幾つかの脱炭酸および脱アミノを行う補酵素である。PLPのアルデヒド基は酵素の特定のリシンのε-アミノ基と結合してシッフ塩基を形成する(分子内アルジミン)。アミノ酸を基質とする酵素の場合、アミノ酸のα-アミノ基と反応すると、リシン残基のε-アミノ基がそれに移し替えられ...
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  • o-フェニレンジアミンとケトン、アルデヒドを混合するとシッフ塩基が形成する。この反応はベンズイミダゾールの置換反応に利用されている。また、o-フェニレンジアミンとシュウ酸でキノキサリンが合成できる。 錯体化学においてフェニレンジアミンは重要な配位子である。サリチルアルデヒド誘導体のようなシッフ塩基...
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  • より規定されているため、N末端の頭部は細胞の外側に伸びている。レチナールは、タンパク質のC末端に近い膜貫通ヘリックス上のリシンとシッフ塩基結合により共有結合する。シッフ塩基結合の形成には、レチナールから酸素原子が、リシンの遊離アミノ基から2つの水素原子が取り除かれH2Oが生じる。レチニリデンは、レチ...
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  • 78、C84のようなキラル分子骨格を持つフラーレン、非対称ウラニル-サロフェン錯体、ロドプシンの発色団である11-cis-レチナールのプロトン化シッフ塩基へと拡張されている。 ^ Dalla Cort A, Mandolini L, Pasquini C, Schiaffino L, (2004)...
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  • とは、有機化合物の一種で、有機金属化学の分野で配位子としてしばしば用いられる化合物である。2分子のサリチルアルデヒドと1分子のエチレンジアミンとが脱水縮合したシッフ塩基(イミン)。広義では、サレンの骨格上に置換基が導入された各種誘導体を含むこともある。 サレン(salen)の名称は、サリチルの「sal」と、エチ...
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  • あるピリドキサールリン酸(PLP)を結合し、シッフ塩基を形成する。オルニチンがリジンに置き換わることでオルニチンに付加されたシッフ塩基が形成され、脱炭酸によってキノイド(英語版)中間体が形成される。この中間体の転位によって、プトレシンに付加されたシッフ塩基が形成される。そしてリジンによる攻撃を受けて...
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  • セリンは、セリンデヒドラターゼによって脱水し、ピルビン酸を与える。この酵素はPLP酵素(脱アミノ反応を参照)であり、PLPシッフ塩基を形成してα水素を解離させ、さらにβヒドロキシ基を脱離する。ここで生じた生成物はアミノアクリル酸で、これは非酵素的にピルビン酸とアンモニアに加水分解する。...
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  • として、また合成アロマケミカルとして、現代の香水で広く使用されている。また、アルデヒドを使用してシッフ塩基を生成するためにも使用され、その多くは香水にも使用される。 香水の分野では、最も一般的なシッフ塩基は、アントラニル酸メチルとヒドロキシシトロネラールを組み合わせて生成されるオーランティオール (aurantiol)...
    6 KB (610 words) - 11:58, 11 November 2022
  • ンドール誘導体の一つ。1841年にErdmanとLaurentによって硝酸とクロム酸によるインディゴの酸化によって初めて合成された。 イサチンのシッフ塩基はその薬学特性が研究されている。 イサチンに硫酸と未精製のベンゼンを混ぜると青色の染料ができることが観察される。これはベンゼンとの反応で青色のイ...
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  • 対応するアルデヒドである5-アミノペンタナールへの変換はジアミンオキシダーゼによって触媒されると考えられていた。アルデヒドは次に自発的に対応するシッフ塩基であるΔ1-ピペリデインへと変換される。アルドール型反応による2分子のカップリングが、Δ1-ピペリデインの互変異性体間で起こる。イミンは次に対応...
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  • アルデヒド基は求核攻撃を受けやすく、特にアミンによってシッフ塩基を形成する。薬品のプラリドキシムは2-ホルミルピリジンから二段階の反応過程で合成される。 2-ホルミルピリジンから誘導されるシッフ塩基は錯体化学では二座配位子として使われる。2-ホルミルピリジンから形成するイミン...
    2 KB (131 words) - 23:18, 8 April 2013
  • D-マンノースのグリコシルアミン 1 を基質とするアマドリ転位について反応機構を説明すると、まず 1 の開環型のイミン(シッフ塩基)にプロトンが付加してカチオン 2(3 と共鳴)となったところで、2位の炭素からプロトンが脱離してエノール型の 4 となる。4 は互変異性により...
    3 KB (346 words) - 12:34, 3 May 2024
  • 6-ヘプタンジオンではないのに対し、2,5-ヘプタンジオンおよび3,6-オクタネジオンおよび他のγ-ジケトンで存在する。 2,5-ヘキサンジオンは、シッフ塩基形成によって軸索タンパク質中のリジン残基と反応し、続いて環状化合物化を行い、ピロールを与える。ピロール残基の酸化は、タンパク質の架橋および変性を...
    5 KB (373 words) - 06:08, 7 July 2022
  • 大失敗」と表現されている事件は、2006年に公開された電気情報通信学会誌の記事では、『蓋を閉め忘れた液晶びんを見て、「しまった。空気中の水蒸気でシッフ塩基からなる液晶化合物が分解したかも知れない」と思うと同時に「そうだ、あの実験をやってみよう」と交流駆動の実験を行った』という話に、2007年の応用...
    28 KB (4,516 words) - 10:56, 21 August 2024
  • グリコーゲンホスホリラーゼはピリドキサールリン酸(PLP、ビタミンB6より派生)を各触媒部位にもつ。ピリドキサールリン酸は塩基性の残基(この場合Lys680)と結合し、共有結合的にシッフ塩基を形成する。このシッフ塩基が形成されるとPLP分子が活性部位に保持され、PLPのリン酸基が無機リン酸を容易にプロトン化し、次いでα-1...
    25 KB (3,205 words) - 14:35, 12 September 2024
  • Iアルドラーゼであることが結晶学的に示されており、そのため反応機構は活性部位のLys167とのシッフ塩基の形成を経て進行する。近傍の残基Lys201はプロトン化されたLys167の酸性度を高め、シッフ塩基の形成をより容易にする。 反応の平衡は反応物の側にあるため、DERAは逆アルドール反応の触媒と...
    15 KB (1,803 words) - 16:31, 20 July 2021
  • 酸性フクシンは塩基性フクシンをスルホン化したものである。スルホン化によって12の異性体が得られるが、化学的性質はどれもそれほど違わない。 塩基性フクシンはローズアニリン・パラローズアニリン・ニューフクシン・マゼンタ2などの混合物である。実際の組成・性質は製法により微妙に異なる。シッフ...
    8 KB (724 words) - 09:07, 21 October 2024
  • はFeX2(diphosphine)2型の錯体が際立っており、C-H活性化、二水素錯体(英語版)、窒素分子錯体などにおいて初期の実例を提供した。シッフ塩基から誘導された錯体は、オレフィン重合において活性の高い触媒となる。 塩の毒性が低く安価であるため、鉄は頻繁に化学量論的試薬として用いられる。有機...
    15 KB (2,019 words) - 01:41, 28 July 2020
  • 最初にβ-ラクタムを合成したのはヘルマン・シュタウディンガーである。彼は1907年、アニリンとベンズアルデヒドのシッフ塩基とジフェニルケテン(英語版)を[2+2]環化付加させることでこれを達成した(以下の反応式。Phはフェニル基。)。...
    9 KB (1,155 words) - 10:41, 29 September 2024
  • アミンとアルデヒドまたはアミンと酸ハロゲン化物の脱水縮合を利用したCOFも報告されている。 いずれの構造もシッフ塩基であり、酸・塩基中では不安定なものが多い。 ニトリルの三量化反応による1,3,5-トリアジン形成を利用したCOFを特にCTF(Covalent triazine...
    9 KB (977 words) - 10:48, 19 September 2024
  • 過マンガン酸カリウムによる化学発光を使用した海底熱水探査用イオンセンサの開発 工学活性ビス(クラウンエーテル)の機能評価とイオンセンサーへの応用 銀イオン感応物質としてのジオキシム型シッフ塩基の電位応答 重金属イオノフォアの合成とイオンセンサへの応用 ^ Web NDL Authorities ^ http://www.bunkin...
    3 KB (405 words) - 10:53, 6 February 2024
  • 溶け出す速度や範囲、選択性が最適になるように調整されている。キレート剤を使うことで、選択的にある金属を抽出しやすくなる。このようなキレート剤は、シッフ塩基のアミンであることが多い。 基本的な浸出方法として、インシチュリーチング、ヒープリーチング(野積浸出)、...
    9 KB (1,382 words) - 02:18, 10 August 2024
  • 立つ)やDNAを見るためには特に重要である。また、温度勾配ゲル電気泳動にも銀染色が使われる。鍍銀染色(とぎんせんしょく)とも呼ばれる。 過ヨウ素酸シッフ反応とも呼ばれる。主に糖原を染める染色であり、細胞質内糖原顆粒、アポクリン腺などからの分泌物、細菌や寄生虫などの生体内異生物、ケラトヒアリン顆粒な...
    25 KB (3,454 words) - 09:12, 21 October 2024