• テトロドトキシン (tetrodotoxin, TTX) は化学式C11H17N3O8 で表され、ビブリオ属やシュードモナス属などの一部の細菌によって生産されるアルカロイドである。一般にフグの毒として知られるが、他にアカハライモリ、ツムギハゼ、ヒョウモンダコ、スベスベマンジュウガニなど幾つかの生物もこの毒をもっている。分子量は319...
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  • 多くの種において、内臓や皮膚、血液、筋肉の全部または一部に毒性のあるテトロドトキシンを持つ。クサフグなどのフグ毒の成分は主にテトロドトキシンであるが、微量のサキシトキシンも含まれる。また、ハコフグはテトロドトキシンを蓄積せず、パフトキシンを蓄積する。 フグの毒化の原因については、フグ自身がフグ毒を産生...
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  • テトロドトキシンとバトラコトキシンはナトリウムチャネルに影響を与え、マウロトキシン(英語版)、アジトキシン(英語版)、カリブドトキシン(英語版)、マルガトキシン(英語版)、スロトキシン(英語版)、シラトキシン(英語版)、ヘフトキシン...
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  • 反する事項や創作が多く、例えばゾンビ・パウダーに使われているのはフグの仲間であるハリセンボンだと言われるが、ハリセンボンはテトロドトキシンを持っていない。また、テトロドトキシンの傷口からの浸透によって仮死状態にするという仮説には無理があるとの指摘もある。 「ゾンビ化」とは、嫌われ者や結社内の掟を破...
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  • (K2Cr2O7)、テトラクロリド金(III)酸 (HAuCl4)、硝酸銀(I) (AgNO3) など アコニチン、イボテン酸、エキサイトトキシン、エラブトキシン、クラーレ、グラミシジン、コルヒチン、サキシトキシン、シガトキシン、シクトキシン、テタノスパスミン、テトロドトキシン...
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  • イライアス・コーリー 1972年 ビタミンB12 — ウッドワード 1994年 テトロドトキシン — 岸義人 ビタミンC キニーネ コレステロール オキシシン ペニシリンV クロロフィル プロスタグランジン ビタミンB12 テトロドトキシン 有機合成化学自体、あるいはその成果物である複雑な有機化合物とそれを...
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  • 1994年に、テトロドトキシンやマイトマイシンCの合成などの業績で知られる岸義人らにより全合成が達成された。64個のキラル中心と115連続炭素骨格を持ち、複雑かつ巨大な分子であるパリトキシンの全合成は、現在においても有機合成化学における金字塔であると考えられている。 環境中でのパリトキシン...
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  • シアン化物中毒(青酸中毒) 食中毒 窒素中毒 テトラクロロエチレンの身体への影響 毒キノコ トリクロロエチレンの身体への影響 重金属/重金属中毒(英語版) - 鉛中毒/鉛、ヒ素中毒/ヒ素、六価クロム、セレン、カドミウム、水銀 ニコチン中毒 農薬中毒 シンナー中毒 フグによる食中毒 - テトロドトキシン 水中毒 メタノール中毒...
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  • 所周辺で成長し、成魚になるにつれて移動、産卵場所へ帰ってくる。 食用として取引されるフグの中では最も高級とされる。他のフグ類同様に神経毒であるテトロドトキシンを含むため、業務として調理するには免許が必要である。特に肝臓と卵巣は毒性が強い。筋肉・皮膚・精巣は無毒、腸は弱毒。...
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  • ヒョウモンダコ(豹紋蛸)は、マダコ亜目マダコ科ヒョウモンダコ属に属する4種類のタコの総称。 小型だが猛毒のテトロドトキシンを含むことで知られ、人間の死亡例もある。日本ではその中の一種Hapalochlaena fasciata を指す場合が多い。 一般に日本の小笠原諸島、南西諸島以南の太平洋からオー...
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  • flos-aquae) などが生産するシアノトキシンの一種である。 サキシトキシンは1962年に北米産の二枚貝の学名にちなみ命名され、1975年にSchantzら、Rapoportらによって、X線結晶構造解析により構造決定された。サキシトキシンには約30種の同族体が存在する。 テトロドトキシン...
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  • 麻痺性貝毒 (PSP: Paralytic Shellfish Poison) 毒成分:サキシトキシン (saxitoxin, STX)、テトロドトキシン (tetrodotoxin, TTX)、ゴニオトキシン (gonyautoxin, GTX) などによる。 毒化原因:、渦鞭毛藻類の Protogonyaulax...
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  • 類の多くは、肝臓や生殖腺などの内臓、あるいは皮膚や筋肉に強力な毒(テトロドトキシン)をもち、(多くの場合素人調理によって)食べる種類や部位を誤って死に至る中毒事故がしばしば起こっている。また、ハコフグ科魚類には、皮膚からパフトキシンと呼ばれる粘液毒を分泌するものがいる。...
    26 KB (3,533 words) - 04:43, 14 May 2024
  • ミンを多く含むのが特徴とされる。遺伝子としてのDNAも高濃度で含む。 フグの身や内臓には猛毒であるテトロドトキシンが蓄積される。どこに蓄積されるかはフグの種類ごとに違うが、白子は比較的テトロドトキシンが蓄積される種が少なく(皆無ではない)、うまみも芳醇であることから食用に供される。...
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  • 場合、呼吸不全で死亡してしまうので、筋弛緩薬は毒薬として取り扱われている。 天然の筋弛緩をもたらす薬物として、フグ毒であるテトロドトキシンや、ボツリヌス菌の毒素ボツリヌストキシンが知られており、これらの中毒を放置すると呼吸不全によって死亡することがある。d-ツボクラリンは「クラーレ」とも呼ばれる非脱...
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  • テトロドトキシンの配合を調節することで互いの効力を弱めることができると証言。アコニチンはNa+チャネルを活性化させ、テトロドトキシンはNa+チャネルを不活化させ、この2つを同時に服用するとアコニチンの中毒作用が抑制される、拮抗作用が起こることが判明した。そしてテトロドトキシン...
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  • 解毒剤や特効薬はないため、治療には催吐や胃洗浄が行われる。テトロドトキシンは、アコニチンとは逆にナトリウムチャネルを阻害してアコニチンの作用を抑制するが、テトロドトキシンの半減期はアコニチンよりも短い為、いずれ拮抗が崩れてしまう。 アコニチンはオスカー・ワイルドの1891年の小説『アーサー卿の犯罪...
    7 KB (737 words) - 18:12, 27 June 2024
  • 貝の一部に「貝毒」と言って毒素を持つ藻類の毒を蓄積するものがある。直接貝類を食す以外にも、ハタなどの貝を餌とする魚を食べて貝毒に当たる場合がある。 フグは一般に内臓にテトロドトキシンを持っている。 病原性微生物・寄生虫 魚介類に含まれる細菌は冷蔵庫の温度では活動を抑えることができないため、食肉に比べ劣化しやすく食中毒のリス...
    16 KB (2,258 words) - 09:13, 14 August 2024
  • 1966年 理学博士「ウミホタルルシフェリンの構造とその全合成」。 海洋産天然物の研究を行い、パリトキシン、マイトマイシンテトロドトキシン、ハリコンドリンBなどの全合成を達成した。 乳がん治療薬「エリブリン」を製薬会社エーザイと共同開発した。...
    7 KB (572 words) - 12:14, 18 July 2024
  • には数多くの類縁体が存在するが、一般的にシガトキシンとはCTX1Bを指す。 毒性は、ナトリウムチャネルのサイト4に結合し、フグ毒テトロドトキシンとは逆にナトリウム透過性を高めることにより発現すると推測されている。脱分極の結果、まひ、心収縮、聴覚や温度感覚の変化が起こる。シガトキシンは血液脳関門を通過しないため、末梢神経系で作用する。...
    10 KB (902 words) - 11:08, 29 November 2023
  • 1907年、分離に成功したフグ毒を、フグ科の学名 Tetraodontidae(4枚の歯板を持つものの意)と、毒を意味するトキシン toxin から、テトロドトキシンと命名。その後、テトロドトキシンの薬理作用を解明し、鎮痛効果を実証した。 1914年(大正3年)、第一次世界大戦が始まると、海外からの医薬品の輸...
    5 KB (615 words) - 13:43, 27 April 2024
  • NAとの結合など重要な役割を負う。またアルギニンから生合成されたグアニジノ基を含むアルカロイドが知られており、サキシトキシンテトロドトキシンなど強い生理作用を持つものが多い。他に、ニトログアニジンは爆薬として用いられる。 近年、アルギニンを多数含むペプチドが細胞膜を容易に透過することが発見され、こ...
    5 KB (397 words) - 17:49, 1 August 2024
  • スコポラミン:ナス科Solanaceae (nightshade) 植物に含まれる コデイン、モルヒネ:ケシ Papaver somniferumに含まれる テトロドトキシン:フグやいくつかの有尾目に含まれ、微生物が生産している ビンクリスチン、ビンブラスチン:ニチニチソウに含まれる細胞分裂阻害物質 テルペノイド(セミテルペンの重合により合成される):...
    5 KB (567 words) - 14:13, 5 April 2024
  • 見・未分類の種もあり、これからも種類が増えるとみられる。分類は瀬能ほか(2021)に従う。 なお、ツムギハゼは、ハゼの仲間で唯一、フグ毒と同じテトロドトキシンを持っている。 サンゴ礁 - ハタタテハゼ、ネジリンボウなど 岩礁海岸のタイドプールなど - アゴハゼ、ドロメ、チャガラ、キヌバリなど 内湾の砂泥底...
    9 KB (1,254 words) - 00:02, 20 October 2023
  • 大量に蓄積されている北極熊やイシナギの肝臓や、テトロドトキシンが蓄積されているフグの肝臓のように、食べると危険なものもある。この他、牛や豚の肝臓は消化酵素を加えて加水分解され、肝臓水解物として二日酔いや慢性肝疾患治療の医薬品原料となる(例:ウルソデオキシコール酸)。...
    22 KB (3,210 words) - 03:26, 25 August 2024
  • テトロドトキシンを作るビブリオ菌などの微生物が見つかったが、C-9ベース法に由るテトロドトキシンの確認と定量反応はこのとき有効に使用された。 その後テトロドトキシンを水中で加熱してテトロドン酸とアンヒドロテトロドトキシンを得、それらのX線解析によって1964年の初め、テトロドトキシンの構造決定に成功した。...
    22 KB (3,708 words) - 11:05, 25 April 2023
  • 種にもよるが致命的な毒性を持ち、狩猟や薬用に利用されてきた。 全草、特に根に致死性の高い猛毒を持つことで知られる。テトロドトキシンに次ぐ毒性である。主な毒成分はジテルペン系アルカロイドのアコニチンで、他にメサコニチン、アコニン、ヒパコニチン、低毒性成分のアチシンのほか、ソンゴリンなどを全草、特に根に含む。採集時期および地域によって、毒の強さが異なることがある。...
    28 KB (3,617 words) - 11:48, 14 August 2024
  • ない。背鰭と臀鰭で推進力を生み出す独特の泳ぎ方をする。大量の水(または空気)を飲み込み、体を膨らませることができる。肉・内臓・卵巣などに猛毒のテトロドトキシンを蓄積する種がいる。 27属におよそ180種が属する。 Lagocephalus サバフグ属 - 11種 Sphoeroides ヨリトフグ属...
    6 KB (453 words) - 03:30, 25 October 2023
  • 05μg/kg(腹腔内投与、LD50)で、フグ毒として有名なテトロドトキシンの約200倍の強さ。 マイトトキシンの発見はサンゴ礁に生息する魚の食中毒であるシガテラの研究に由来する。まず1967年にシガテラの一因となるシガトキシンがドクウツボから単離され、1989年に構造が決定された。その間、シ...
    7 KB (693 words) - 22:02, 28 July 2024
  • 河豚の卵巣の糠漬け(ふぐのらんそうのぬかづけ)は石川県の郷土料理。 猛毒のテトロドトキシンが含まれているフグの卵巣を3年間塩漬けと糠漬けにして解毒する。解毒される仕組みが不明のため、伝統的な製造方法が守られている。河豚の子糠漬け(ふぐのこぬかづけ)とも呼ばれる。...
    10 KB (1,395 words) - 06:33, 9 July 2024
  • こともある。他のフグ科の魚と同様、捕食者から身を守るため、体を元の何倍にも膨らますことが可能であり、体、特に肝臓や卵巣に致死量を越える毒性物質テトロドトキシンが含まれている。 トラフグ属は25種が知られている。トラフグ属の学名はTakifuguであるが、昔はFuguとされていた。日本の阿部宗明による...
    9 KB (613 words) - 22:59, 29 February 2024