• マラリア原虫(まらりあげんちゅう)はアピコンプレックス門に属する寄生性原生生物。脊椎動物の赤血球内に寄生してマラリアを引き起こす病原体で、吸血昆虫と脊椎動物を行き来する複雑な生活環を持っている。分類学的にはプラスモジウム属(Plasmodium)におよそ200種が知られており、そのうち少なくとも10種がヒトに感染する。...
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  • マラリア(麻剌利亜、麻拉利亜、ドイツ語: Malaria、英語: malaria、語源は「悪い空気」を意味する古いイタリア語: mala aria)は、熱帯から亜熱帯に広く分布するマラリア原虫による感染症である。雌のハマダラカが媒介するマラリア原虫が病原体であり、原虫...
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  • のために岩から流れる水を汲んでいる医者の姿がデザインされている。 [脚注の使い方] ^ 血清療法はベーリングと北里柴三郎により開発された。 ^ マラリア原虫がハマダラカの体内にいることを実証した。 ^ 唾液腺の研究から派生したのがパブロフの犬の実験であり、受賞講演でもパブロフは消化腺の話題より条件反射の話題を取り上げている。...
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  • 先進諸国では衛生状態が良いため、原虫による病気は過去のものとされているが、近年、日本国内においても水道水中からクリプトスポリジウムが発見されるなど、目に見えていないだけで汚染は深刻であるという意見もある。 マラリア リーシュマニア症 クリプトスポリジウム症 トリパノソーマ症...
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  • ハマダラカ (category マラリア)
    460種が知られている。そのうちおよそ100種がヒトにマラリアを媒介できるが、一般にマラリア原虫をヒトに媒介しているのは、そのうちの30 - 40種である。ハマダラカで最も知られている種は、マラリア原虫の中でももっとも悪性である熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium...
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  • 鎌状赤血球症 (category マラリア)
    マラリア原虫は人体では赤血球内で増殖する。マラリア原虫に感染すると赤血球のpHは約0.4低下する。pHが低下するとボーア効果により赤血球の鎌状化が進み、全身の赤血球の鎌状赤血球の割合が増加する。マラリア感染初期ではマラリア原虫...
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  • アルテミシニン (category 抗マラリア剤)
    マラリア治療薬「リアメット」(ノバルティス)として薬価収載され、販売されている。 アルテミシニンがもつエンドペルオキシド架橋(-C-O-O-C-)は、ヘム鉄依存的に開裂して反応性の高い炭素中心ラジカルを生じ、マラリア原虫の生存に必要な様々なタンパク質、脂質、核酸を損傷することで抗原虫...
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  • 11月3日 - 君が代曲譜制定 11月5日 - 工場払下慨則制定(官営工場払下げ開始) 11月6日 - シャルル・ルイ・アルフォンス・ラヴランがマラリア原虫を発見。 11月10日 - 国会期成同盟第二回大会開催(東京) 11月28日 - 札幌駅開業 12月17日 - 臼井六郎による仇討ち事件(武士の仇討ちとして日本最後)。...
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  • 原生動物(げんせいどうぶつ)とは単細胞生物のうち生態が動物的なもの。原虫とも。 歴史的には、生物を動物と植物に分けていた(2界説)頃に使われた分類群であり、動物「のうち」単細胞のものと定義されていた。 実際は雑多な生物の集まりであり、系統学的に妥当なグループに修正する試みもされたが、現在ではどの意味でも分類群としては使われず[疑問点...
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  • キニーネ (category 抗マラリア剤)
    44年にロバート・バーンズ・ウッドワードらが全合成を達成した。ただしウッドワードらの全合成の成否については後述の通り議論がある。 マラリア原虫に特異的に毒性を示すマラリアの特効薬である。キューガーデンが移植を手がけて以来、帝国主義時代から第二次世界大戦を経てベトナム戦争まで、ずっとかけがえのない薬だ...
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  • ロナルド・ロス (category マラリア)
    インド医務官の職にあった1881年 - 1899年の間、インドにてマラリアの研究を行い、1902年には、リヴァプール大学にて熱帯医学の教授に就任。1926年にはロンドンのロス熱帯病研究所及び病院の責任者になった。 1898年、彼はマラリア原虫がハマダラカの胃にいることを実証し、西アメリカで、これが感染の...
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  • TU502 ネズミマラリア原虫 Plasmodium berghei Plasmodium chabaudi 熱帯熱マラリア原虫マラリア) Plasmodium falciparum カニクイザルマラリア原虫 Plasmodium knowlesi 三日熱マラリア原虫マラリア) Plasmodium...
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  • マラリアを引き起こす寄生虫(マラリア原虫)の発見以降、寄生虫とそれを媒介するカ(蚊)の生物学に研究の焦点は絞られている。 マラリア特有の周期的な発熱は、あらゆる歴史的文書において言及されており、紀元前1千年紀のギリシアと周にまで遡る。数千年にわたって、マラリア...
    98 KB (13,123 words) - 11:12, 6 October 2023
  • 全治療薬との併用は禁忌である(シルデナフィル#副作用)。 PDE阻害剤は、肺動脈性高血圧症、冠動脈性心疾患、認知症、うつ病、喘息、COPD、原虫感染症(マラリアを含む)、統合失調症などの分野において、新たな治療薬としての可能性があることが確認されている[要出典]。...
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  • ジョヴァンニ・バッティスタ・グラッシ (category イタリアの動物学者)
    ジョヴァンニ・バッティスタ・グラッシ(Giovanni Battista Grassi、1854年3月27日 - 1925年5月4日)はイタリアの動物学者、寄生虫学者である。マラリアを起こすマラリア原虫がハマダラカによって媒介されることを示した。 ロンバルディア州コモ県のロヴェッラスカで生まれた。パビア大学で医学を学び...
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  • 原虫も含まれる。 マラリアに対する医薬品は以下の通り。 プリマキン(三日熱マラリア、卵型マラリア) メフロキン(マラリア(特に熱帯熱マラリア(非重症例))) アトバコン/プログアニル(マラリア(特に熱帯熱マラリア(非重症例))) アルテメテル/ルメファントリン(マラリア(特に熱帯熱マラリア(非重症例))...
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  • マラリア原虫のような著名なヒトの病原体が含まれている。アピコンプレクサ類によって引き起こされる代表的な疾病には以下のようなものがある。 バベシア症(Babesia) クリプトスポリジウム症 (Cryptosporidium) マラリアマラリア原虫、Plasmodium)...
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  • カミッロ・ゴルジ (category イタリアの病理学者)
    この発見に加えて、彼は腱の感覚器を発見した。これも彼の名前を取り、ゴルジ腱器官(ゴルジ腱受容器)と呼ばれている。彼はマラリア原虫を研究し、四日熱マラリア原虫を発見確定し、四日熱マラリアの発熱の時期が、四日熱マラリア原虫のライフサイクルと関連があることを発見した。彼の染色技術を用い、1898年に、細胞内にある入り組ん...
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  • ズミノミの消化管を閉塞して餓死に至らせる。対照的に、マラリア原虫は媒介者(中間宿主)であるハマダラカに対し無害であるが、ヒトに対しては病原性である。狂犬病ウイルスはイヌに対しては致死的病原性を示すが、チスイコウモリには病原性はない。 カ:マラリア、日本脳炎、デング熱、黄熱病など ツェツェバエ:眠り病(アフリカトリパノソーマ症)...
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  • DDT (category マラリア)
    マラリア原虫のヒト→ハマダラカ→ヒトという感染リンクを切断し、ヒトとハマダラカの生存する生態系全体への殺虫努力に拠らずとも環境中のヒト寄生性マラリア原虫の漸減をもたらす。 第二次世界大戦終了頃まで、イタリアの大多数の地方に土着マラリアが蔓延していた。イタリアの人口10万人当り、1905年(明治38年)では974...
    22 KB (2,868 words) - 08:39, 4 July 2024
  • ヒストプラズマ症、ニューモシスチス肺炎(旧名:カリニ肺炎)など 寄生性原虫感染症 アメーバ赤痢、マラリア、トキソプラズマ症、リーシュマニア症、クリプトスポリジウムなど 寄生性蠕虫感染症 エキノコックス症、日本住血吸虫症、フィラリア症、回虫症、広節裂頭条虫症など ウイルス感染症...
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  • シャルル・ルイ・アルフォンス・ラヴランがマラリア患者の血液からマラリア原虫を発見。 1888年 - 1888年アメリカ合衆国大統領選挙の投票が行われ、ベンジャミン・ハリソンが当選。 1888年 - 東京薬科大学の前身である私立薬学校が設立。 1900年 - 1900年アメリカ合衆国大統領選挙の投票が行われ、ウィリアム・マッキンリーが再選。...
    30 KB (3,177 words) - 06:10, 26 July 2024
  • 人間に病原体を媒介する寄生虫を研究する分野を医寄生虫学と言う。次のような寄生虫が含まれる。 マラリア原虫 Plasmodium spp. - マラリアの原因となる単細胞生物 リーシュマニア Leishmania spp. - リーシュマニア症の原因となる単細胞生物 住血吸虫...
    5 KB (653 words) - 14:17, 2 June 2024
  • これまで知られている限り最も小さなミトコンドリアDNAを持つ生物は、マラリア原虫やピロプラズマを含むアピコンプレックス門の原虫である。大きさわずか6 kbの線状ゲノムであり、電子伝達系に関わる3つのタンパク質遺伝子と、断片化されたリボソームRNA遺伝子群のみが存在している。tRNAはミトコンドリア...
    17 KB (2,174 words) - 05:27, 11 June 2023
  • オオツルハマダラカ (category マラリア)
    lesteri)は、ハエ目(双翅目)・糸角亜目・カ科・ハマダラカ亜科に属する昆虫である。 ハマダラカ属のカはマラリアの媒介者として衛生動物学上重要である。しかし、各種動物に対する吸血性や幼虫の育つ環境といった生態や、マラリア原虫に対する感受性といった疫学的な形質が著しく異なるにもかかわらず、形態的な差異が微細であり、...
    22 KB (3,542 words) - 22:35, 8 February 2024
  • Giemsa stain)は、血液標本染色法の1つ。マラリア研究の先駆である医学者、グスタフ・フォン・ギムザ(Gustav von Giemsa、1867年 - 1948年)の名を取って「ギムザ染色」と呼ぶ。 ドイツ・ハンブルクの熱帯病研究所にて、マラリア原虫の染色法として開発された。現在も臨床現場で広く用いられている。...
    5 KB (660 words) - 13:15, 15 December 2023
  • スブール医科大学で医学を修め、1867年に卒業。普仏戦争開戦のため、陸軍の外科医となった。アルジェリア植民地など、各地の軍の駐屯地を歴任する。1896年退役。パリのパスツール研究所に入所。マラリア原虫を発見した功績により、1895年にコテニウス・メダル、1907年にノーベル生理学・医学賞を受賞する...
    4 KB (421 words) - 16:02, 24 February 2024
  • マラリア色素」(malaria pigment)と呼ばれる。 ヘモゾインの形成はこれらの寄生虫の生存に不可欠であるため薬剤開発の魅力的な標的であり、マラリアの治療薬を発見する手段としてマラリア原虫でよく研究されている。現在用いられている抗マラリア剤のいくつか (クロロキンやメフロキンなど)...
    28 KB (3,403 words) - 07:54, 2 May 2020
  • アピコンプレクサ類 (Apicomplexa):マラリア原虫、トキソプラズマ、クリプトスポリジウム 渦鞭毛藻類 (Dinophyta) 例:褐虫藻、ヤコウチュウ リザリア (Rhizaria) 分子情報による類縁、アメーバ状生物が多いが全てに共通する形態的特性は無い レタリア (Retaria):有孔虫類、放散虫類、一部の太陽虫類...
    41 KB (4,036 words) - 01:01, 25 July 2024
  • プリマキン (category 抗マラリア剤)
    原虫の移行を阻止し、プリマキンの同時投与によりヒト血液中の熱帯熱マラリア原虫のメロゾイトを殺滅し、低流行地域での感染拡大防止に貢献する。WHOはプリマキンの1回投与は(G6PD欠損症の患者でさえ)安全であり、熱帯熱マラリアの感染予防に有効であるとしている。 プリマキンはマラリア...
    14 KB (1,503 words) - 07:42, 29 October 2023
  • 三日熱マラリア原虫はヒトの体内で赤血球表面にあるFy(a)とFy(b)の2つの抗原に結合して赤血球に侵入、増殖する。Fy(a)とFy(b)のどちらの抗原も持たないFy(a−b−)型はこれができにくくなるのでマラリア原虫が体内で増殖困難になる。 ^ なお、これは三日熱マラリア原虫のみで、熱帯熱マラリア原虫...
    77 KB (12,659 words) - 05:51, 15 July 2024