• ホモロジー代数・論 > アーベル圏 アーベル圏アーベルけん、英: abelian category)とは(コ)チェイン複体のホモロジー/コホモロジーと層のコホモロジーの双方を展開するのに十分な構造を備えたである。 アーベル圏となるの具体例としてはアーベル群のや環上の加群のアーベル圏...
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  • 数学の一分野である論におけるアーベル群の(あーべるぐんのけん、英: category of abelian groups)Ab は、アーベル群を対象とし群準同型を射とするである。アーベル群のアーベル圏の原型であり、実際に任意の小さいアーベル圏は Ab に埋め込める。 アーベル群の Ab の零対象は、単位元のみからなる自明群...
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  • ねじれのない群の理論を単純に合わせればよいという話にはならない。 アーベル群の アーベル圏 [脚注の使い方] ^ 人名に由来する名称なので、通常は Abelian group と A を大文字にすべきところであるが、しばしばアーベル群は数学のあらゆるところに遍在するという意味を込めて "abelian"...
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  • R-加群の準同型でなければならない。表記の都合のため、アーベル群(より正確には、アーベル群の Ab)に注意を制限しよう。名高いミッチェルの埋め込み定理によって、結果は任意のアーベル圏に一般化される。すべてのチェイン複体はさらに2つのアーベル群の列を定義する。サイクル (cycle) Zn = Ker...
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  • \mathbb {Q} } はねじれがないが自由アーベルでない。 有限生成アーベル群のすべての部分群と商群は再び有限生成アーベル群である。群準同型とともに有限生成アーベル群は、アーベル群ののセール部分であるアーベル圏をなす。 有限ランクのすべてのアーベル群が有限生成というわけではないことに注意せよ。ランク...
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  • の任意の射が自身の余核の核に等しいことは期待できない。 アーベル群の Ab は群の Grp の充満部分であるが、Ab がアーベル圏を成すのに対し Grp は非アーベルである。実際に、Grp は二つの群準同型の「和」を定義する自然な方法が存在しないから、加法ですらない。 実例として、三次対称群 S3 上の自己準同型全体の成す集合...
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  • 完全関手 (category 加法)
    も完全列となるとき、Gは完全であるという。 アーベル圏の全ての同値や双対は完全である。 もっとも基本的な例として、Hom関手は左完全である。すなわち、Aをアーベル圏とし、Aをその対象とするとき、FA(X) = HomA(A,X) はAからアーベル群のAbへの共変左完全関手を定める。この関手FAは...
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  • と書く記法に由来して、前加法圏を「Ab-圏」と呼ぶこともある。著者によっては前加法を加法と呼ぶこともあるが、ある特別な前加法(以下の#特別な場合を参照)のことを加法と呼ぶのが最近の傾向である。 前加法のもっとも明らかな例はAb自身である。より詳しくいうと、Abは閉モノイダル圏である。注意すべきは可換性が重要な意味を持つこ...
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  • 数学においてアーベル圏 A {\displaystyle {\mathcal {A}}} の導来(どうらいけん、英: Derived category、仏: Catégorie dérivée) D ( A ) {\displaystyle D({\mathcal {A}})} はホモロジー代数から構成されるもので、...
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  • である。二項等化子が射が引けない前加法でないにおいてさえ「差核」とよばれるのはこの事実のためである。 任意の核は,他の等化子がそうであるように,単射である。逆に,単射が正規(英語版)であるとは,ある射の核であることをいう。が正規であるとはすべての単射が正規であることをいう。 とくにアーベル圏...
    8 KB (1,167 words) - 14:41, 11 August 2023
  • ミッチェルの充満埋蔵定理は、任意のアーベル圏が加群のの充満部分群として実現できることを述べるものである。 左加群の、右加群の、両側加群のそれぞれにおいて射影極限および帰納極限が存在する。 可換環上の加群のは、加群のテンソル積 ⊗ を考えることで対称モノイドを成す。 アーベル群の 係数環 R として有理整数環...
    5 KB (708 words) - 11:55, 1 August 2022
  • = 0 である。右導来関手は単射対象では 0 である。このことが以下の構成の動機である。 アーベル圏 A を考える上での重要な仮定は、 A が充分単射的であることである。この充分単射的とは、A の全ての対象 A に対し、A の単射対象 (injective object)...
    23 KB (2,300 words) - 12:17, 1 August 2022
  • 完全系列 (category 論)
    は完全である。また、f, p はアーベル群の準同型で、im(f) = 2Z = ker(p) であることは明らかである。最後に Z/2Z → 0 は Z/2Z の全ての元を 0 とする準同型で、その核は Z/2Z 全体となるが、p は全射であるからこれも完全である。 一般に、考えているアーベル圏における零対象を 0...
    7 KB (1,131 words) - 05:10, 17 May 2024
  • 射影極限 (category 極限 (論))
    アーベル圏 C に対して、逆極限函手 lim ← : C I → C {\displaystyle \varprojlim \colon C^{I}\to C} は左完全である。I が可算順序集合(単に半順序が入っているというのではない)で、C がアーベル群の Ab のとき、ミッタークレフラー条件とは...
    14 KB (2,133 words) - 08:07, 12 August 2024
  • isomorphic) であるという。 前加法 / 加法 / アーベル圏 完備 モノイド閉 / デカルト閉 トポス が与えられているとき、そこからより複雑な高次を考えることができる。簡潔には、2 つの対象の間の射を「一方の対象からもう一方への対応関係」とみなすならば、これを高次...
    24 KB (2,632 words) - 22:55, 11 September 2024
  • の中の点では 1 に等しい。 (X, OX) 上の連接層のアーベル圏であり、(X, OX) 上の OX 加群のなすアーベル圏の充満部分である。 (同様に、環 R 上の有限生成加群のも、すべての R-加群のの充満アーベル部分である。) R により、大域切断のなす環 Γ(X, OX) を表すとすると、任意の...
    22 KB (1,964 words) - 07:50, 11 June 2024
  • 単射的対象 (category 対象 (論))
    数学,特に論において,単射的対象(たんしゃてきたいしょう,英: injective object, あるいは移入的対象,入射的対象)の概念は単射的加群の概念の一般化である.この概念はホモトピー論とモデル圏の理論において重要である.双対概念は射影的対象である. C {\displaystyle {\mathfrak...
    6 KB (833 words) - 16:28, 11 September 2023
  • アーベル圏ならば DC もそうである; また次も成り立つ: C が任意の小さいならば、前層(英語版)の SetC はトポスである。 なので上の例から、有向グラフ、G 集合、位相空間上の前層のはすべて完備かつ余完備なトポスで、G の表現、環 R 上の加群、位相空間 X 上のアーベル群の前層の...
    11 KB (1,554 words) - 01:35, 10 August 2023
  • 余核 (redirect from 余核 (論))
    の余核と呼ばれる。 アーベル群、ベクトル空間、加群といった抽象代数学の多くの状況において、準同型 f : X → Y の余核は Y の f の像による商である。ヒルベルト空間の間の有界線型作用素のような位相的な設定においては、典型的には商にいく前に像の閉包をとらなければならない。 ...
    8 KB (1,251 words) - 15:10, 11 September 2023
  • C と C における射 f : X → Y {\displaystyle f\colon X\to Y} が与えられたとき,f の像(ぞう,英: image)は単射 h : I → Y {\displaystyle h\colon I\to Y} であって以下の普遍性を満たすものである: f =...
    2 KB (351 words) - 14:45, 11 August 2023
  • 抽象代数学において、自由アーベル群 (free abelian group) あるいは自由 Z-加群 (free Z-module) とは基底をもったアーベル群のことを言う。 アーベル群であるという条件は、結合的、可換、可逆な二項演算をもった集合であることを意味し、慣習的に演算は「加法」として、逆元...
    32 KB (4,940 words) - 00:36, 27 September 2023
  • び無限)巡回群の直積として表されるという有限生成アーベル群の構造定理が知られている。アーベル群全体の成す Ab はアーベル圏を成す(実は、アーベル圏アーベル群のを原型として定義される概念である)。この逆は、任意のアーベル圏は適当な環上の加群のに埋め込まれるというミッチェルの充満埋め込み定理として知られる。...
    16 KB (2,657 words) - 05:31, 24 June 2021
  • 双対の余分解 (coresolution) あるいは右分解 (right resolution))は加群(あるいはより一般に、アーベル圏の対象)の完全列であり、加群あるいはこのの対象の構造を特徴づける不変量を定義するために用いられる。通常通り射が右向きのときは、列は(左)分解については左側に無限で、...
    15 KB (2,322 words) - 05:44, 13 May 2023
  • 群準同型 (category 論)
    に成分を持つ m-次正方行列全体の成す環に同型である。上記の和と合成に関する両立性はアーベル群(と群準同型)の Ab が前加法を成すことをも示している。直和の存在や核がよく振舞うことから、 Ab はアーベル圏の原型的な例となっている。 準同型定理 Lang, Serge (2002), Algebra...
    12 KB (1,763 words) - 22:18, 25 January 2024
  • アーベル関数(英語版)、アーベル多様体上の有理型関数 アーベル積分(英語版)、第一種微分の不定積分に関連する関数 前アーベル圏(英語版)、核と余核を必ず持つ加法 アーベル圏、すべての単射が核でありすべての全射が余核である前アーベル圏 ゲージ理論が(非)アーベルとは、その対称性の群が(非)可換なことをいう アーベル (クレーター)...
    3 KB (452 words) - 12:35, 12 March 2018
  • 語版)のアイデアで始まるもの)が複体へ適用される。鎖複体は、アーベル圏で定義することも容易にできる。 鎖複体 ( A ∙ , d ∙ ) {\displaystyle (A_{\bullet },d_{\bullet })} は、アーベル群、あるいは加群の列 ..., A2, A1, A0, A−1...
    13 KB (2,197 words) - 20:14, 10 September 2023
  • の余極限)を C の極限に写す。ある意味では、このことは極限や余極限の定義として採用することもできる。 A をアーベル圏、A を A の対象とすると、HomA (A, _) は、A からアーベル群の Ab への左完全共変関手である。この関手が完全であることと、A が射影的対象であることとは同値である。...
    9 KB (1,164 words) - 14:12, 11 August 2023
  • となることをいう.充満部分は S の対象の間のすべての射を含むものである.C の対象の任意の集まり A に対し,対象が A であるような C の充満部分が一意的に存在する. 有限集合のは集合のの充満部分をなす. 対象が集合で射が全単射なは集合のの充満でない部分をなす. アーベル群のは群のの充満部分をなす....
    6 KB (941 words) - 09:01, 1 July 2024
  • 、加群とは(ベクトル空間がそうであるように)加法的なアーベル群であって、その元と環の元との間に乗法が定義され、その乗法が結合的かつ加法に関して分配的となるようなものである。 任意のアーベル群は有理整数環上の加群であり、したがって環上の加群はアーベル群の一般化でもある。また、環のイデアルは環上の加群で...
    19 KB (3,258 words) - 23:11, 18 July 2022
  • 射影的対象 (category 対象 (論))
    } が完全関手であることをいう.ただし A b {\displaystyle \mathbf {Ab} } はアーベル群のである. 射影的対象の双対概念は単射的対象の概念である:アーベル圏 C {\displaystyle {\mathcal {C}}} の対象 Q が単射的であるとは, C {\displaystyle...
    3 KB (535 words) - 04:23, 13 March 2023
  • 帰納極限 (category 極限 (論))
    における表現対象を F の直極限と呼び、やはり lim → ⁡ F {\displaystyle \varinjlim F} と書く。 C がアーベル圏ならば任意個(無限個でもよい)の対象の直和が存在する(グロタンディークの公理 AB3)から、 lim → ⁡ F {\displaystyle \varinjlim...
    10 KB (1,487 words) - 08:32, 15 February 2023