Ղ
Ղ, ղ(アルメニア語: ղատ、発音は東アルメニア語でghat、西アルメニア語でghad)は、アルメニア文字の18番目の文字である。405年ごろにメスロプ・マシュトツによって作成されたと見られる。
使用
[編集]古典アルメニア語ではいわゆる「暗いL」と言われる軟口蓋化した歯茎側面接近音[ɫ]もしくは無声歯茎側面摩擦音[ɬ]を表す。現代の東アルメニア語・西アルメニア語では有声口蓋垂摩擦音[ʁ]または有声軟口蓋摩擦音[ɣ]を表す。ラテン文字化する時は「Ġ」または「Gh」と記す(古典アルメニア語の場合は「Ł」)[1][2]。記数法では90を表す。
この文字はもともとギリシャ文字のλに当たるL音を表すものだったため、ラテン語、ギリシャ語、ヘブライ語などの借用語にあるL音はアルメニア語でこの文字で表すことが多い(Երուսաղեմ、Նեղոսなど)[2]。
書体
[編集]符号位置
[編集]文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
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Ղ | U+0542 | - | Ղ Ղ | |
ղ | U+0572 | - | ղ ղ |
脚注
[編集]- ^ 吉村貴之『平成25年度言語研修アルメニア語(東)研修テキスト1 東アルメニア語文法Ⅰ』東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2013年、1頁。doi:10.15026/95079。ISBN 9784863371385。 NCID BB17916845 。2022年1月10日閲覧。
- ^ a b DANIEL KÖLLIGAN, RONALD I. KIM. “Classical Armenian Introduction – Part 1: External History, Writing System”. Georg-August-Universität Göttingen. pp. 17, 18. 2021年12月5日閲覧。