たなかかずや
たなか かずや(1963年2月15日[1][2] - )は、日本のアニメ音響監督。音響会社アクアトーン代表取締役。本名は田中 一也。熊本県出身[2]。
来歴・人物
[編集]中学よりバンド活動の経験があり、大学では将来のソ連とのビジネスを考えてロシア語専攻だったが、それに飽きてレコーディングエンジニアを目指す[2]。上京してレコーディングの専門学校に入ったが2年で廃校となり、アニメの仕事をやる目的で26歳の時にニュージャパンスタジオに入社[2]。しかし、当初は外国映画の吹き替えが担当で、入社から約3年後に念願であったアニメの仕事に携わるようになり、助手やミキサーをしていたが、口数が多いことからディレクターの仕事を紹介され、ビーラインに移籍の上、1994年にアニメ『赤ずきんチャチャ』で音響監督デビュー[2]。『チャチャ』では「その場にいるキャラクターが複数の会話を同時進行で行う」という演出が行われ、作品を特徴づけることになった。これは彼がアニメの音響監督の経験が無かったことで、従来なら無謀とされたこの試みが可能になったと評されている[3]。当初は本名の田中一也でクレジットされていたが、途中からひらがな表記に改めた。
『チャチャ』で演出を担当していた大地丙太郎監督作品にしばしば起用されており、また、音響制作においてはダックスプロダクションと組んで活動する事が多く、多くの場合はたなか自身が外注という形で音響監督を請け負うが、作品によってはアクアトーンと共同で音響制作をした事もあった。
主な参加作品
[編集]テレビアニメ
[編集]- 1993年
-
- ドラゴンリーグ(調整)
- バトルスピリッツ 龍虎の拳
- 1994年
- 1995年
- 1996年
-
- 水色時代(録音演出)
- るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-(音響演出助手)
- 1998年
- 1999年
- 2000年
- 2001年
-
- ギャラクシーエンジェル(第1期)
- チャンス〜トライアングルセッション〜
- ナジカ電撃作戦(録音演出)
- 2002年
- 2003年
- 2004年
- 2005年
- 2006年
-
- おとぎ銃士 赤ずきん
- ギャグマンガ日和2
- ギャラクシーエンジェる〜ん
- スクールランブル 二学期
- TOKYO TRIBE2
- 僕等がいた
- 夢使い
- 2007年
- 2008年
-
- ギャグマンガ日和3
- 黒塚 KUROZUKA
- デトロイト・メタル・シティ
- 伯爵と妖精
- ミチコとハッチン
- 2009年
- 2010年
- 2011年
- 2012年
- 2013年
- 2014年
- 2015年
- 2016年
- 2017年
-
- 信長の忍び〜伊勢・金ヶ崎篇〜
- 霊剣山 叡智への資格
- プリプリちぃちゃん!!
- THE REFLECTION
- 2018年
- 2019年
- 2020年
- 2022年
- 2025年
OVA
[編集]- 紅狼(1993年、台詞編集)
- 妖精姫レーン(1995年)
- ファイアーエムブレム 紋章の謎(1996年)
- 厄災仔寵(1997年)
- フォトン(1997年)
- 世紀末リーダー外伝たけし!(1998年)
- 太陽の船 ソルビアンカ(1999年)
- BREAK-AGE(1999年)
- アクエリアンエイジSagaII〜Don't forget me…〜(2003年)
- らいむいろ戦奇譚 南国夢浪漫(2004年)
- おとぎ銃士 赤ずきん(2005年)
- スクールランブル 一学期補習(2005年)
- スクールランブル 三学期(2008年)
- 英雄伝説 空の軌跡 THE ANIMATION(2011年)
- 装甲騎兵ボトムズ Case;IRVINE
- .hack//Quantum(2011年)
劇場アニメ
[編集]- トイレの花子さん(1996年)
- 魔法学園ルナ 青い竜の秘密すっぽこ魔法作戦(1997年)
- るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 維新志士への鎮魂曲(1997年、音響演出補)
- 映画おじゃる丸 約束の夏 おじゃるとせみら(2000年)
- 劇場版 六門天外モンコレナイト〜伝説のファイアドラゴン〜(2000年)
- Di Gi Charat 星の旅(2001年)
- HELLS ANGELS(2008年)
Webアニメ
[編集]- 武装神姫 Moon Angel(2011年)
- 佐賀県を巡るアニメーション「おかえり 故郷の唐津」「ただいま 思い出の佐賀」(2017年)
出典
[編集]- ^ 『日本音声製作者名鑑2007』、292頁、小学館、2007年、ISBN 978-4095263021
- ^ a b c d e ハイパーボイス(監修)『すごい!アニメの音づくりの現場』雷鳥社、2007年、pp.135 - 153
- ^ 1999年11月に早稲田大学大隈講堂でおこなわれた大地丙太郎の講演「お茶の間アニメ21世紀」[1]での発言[2]による。
- ^ “世紀末オカルト学院”. A-1 Pictures. 2016年5月19日閲覧。
- ^ “STAFF/CAST”. TVアニメ「エガオノダイカ」公式サイト. 2018年10月17日閲覧。
- ^ “2019年冬アニメ『明治東亰恋伽』“時を越えた恋”を描くキービジュアル&物語のプロローグとなるPV第1弾が公開! 主題歌CDも発売決定”. アニメイトタイムズ (2018年11月8日). 2018年11月8日閲覧。
- ^ “PV第2弾公開!”. 令和のデ・ジ・キャラット公式サイト. 2022年9月10日閲覧。
- ^ “「ギャグマンガ日和」2025年4月に5度目のアニメ化!展覧会で等身大ケツ妹子展示”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年12月4日). 2024年12月4日閲覧。