アストラル体

アストラル体(アストラルたい、: Astral body)とは、神智学体系では、精神活動における感情を主に司る、身体の精妙なる部分である。主に情緒体、または感情体感覚体星辰体などとも。

概要

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アストラル体という名称は、フランスの神秘主義者エリファス・レヴィの「アストラル光」という考え方に端を発する。アストラル光は、サイキック能力(魔術心霊現象霊媒など)を発揮させる、宇宙に遍満するエネルギーであるとされる。このことから、感情を司る身体は(後述するとおり)サイキック能力に関する身体でもあるので、「アストラル体」と名付けられた。

アストラル体は、動物[1]にのみ備わり、精神活動における感情を司る身体であるとされる。肉体(濃密な肉体とエーテル体)とメンタル体と一体であり、パーソナリティ(人間の低位我)を構成するとされる。

情緒的反応と共に、感覚器としての役割も担うとされる。受容器である肉体を通して、現象世界を知覚するのはアストラル体であるとされる。

アストラル界は、アストラル体が存在するとされる領域であり「グラマー(glamour、幻惑)の界」と呼ばれる。グラマーは人間を感情的、欲望的行動に走らせる原因であるとされる。また、動物にはアストラル界は存在しないとされる[要出典]

なお、19世紀末イギリスの魔術結社黄金の夜明け団もエリファス・レヴィに倣い、物質界以外の次元を「アストラル光」(Astral Light)と呼んだが、これは神智学の「アストラル界」とは多少意味が異なる[2]

脚注

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  1. ^ ヒトを含む。
  2. ^ Owen 2014.

参考文献

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  • Henrik Bogdan, Martin P. Starr, ed (2012). Aleister Crowley and Western Esotericism. Oxford Univ Pr on Demand. ISBN 9780199863075 

関連項目

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