アドリエンヌ・リッチ
アドリエンヌ・リッチ Adrienne Rich | |
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1980年 | |
誕生 | 1929年5月16日 メリーランド州ボルチモア |
死没 | 2012年3月27日(82歳没) カリフォルニア州サンタクルーズ |
国籍 | アメリカ合衆国 |
民族 | ユダヤ人ユダヤ系 |
最終学歴 | ラドクリフ・カレッジ |
ジャンル | 詩、ノンフィクション |
文学活動 | ウィメンズ・リブ運動 |
代表作 | 『Diving into the wreck』 |
主な受賞歴 | 全米図書賞(1974年) |
デビュー作 | 『A change of world』 |
子供 | 3人 |
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アドリエンヌ・リッチ(日本語表記はエイドリアン・リッシュとも、Adrienne Cecile Rich, 1929年5月16日 - 2012年3月27日)は、アメリカの女性詩人。
人物・来歴
[編集]メリーランド州ボルティモア生まれ。父親はユダヤ系[2]。ラドクリフ大学卒業。1951年の最初の詩集『世界の変容』は、形而上詩人の伝統に沿った端正なもので高い評価を得たが、1960年代以後、ウィメンズ・リブ運動に加わり、作品の主題も、ベトナム戦争、人種問題、女性解放などになった。1971年、『廃墟への跳躍』で全米図書賞受賞。ニューヨーク大学教授を務めた。
少女時代に兄弟から受けた性的虐待を描いた詩は最も衝撃的で、その女性論エッセイの「強制的異性愛とレズビアン存在」で「レズビアン連続体」「強制的異性愛」という概念を示し、フェミニズム批評に影響を与えた(『血、パン、詩』所収)。しかしリッチの概念は、女に育てられた結果、男は自然に愛着の相手を別の女に移行させられるのに対し、女はむしろ女同士の絆に移行するほうが自然で、愛着の対象を男に変えることには無理が伴うと論じている。
2012年3月27日、関節リウマチの合併症により死去[1][3]。82歳没。
訳書
[編集]- 嘘、秘密、沈黙。 アドリエンヌ・リッチ女性論 1966-1978 大島かおり訳 晶文社, 1989
- 血、パン、詩。アドリエンヌ・リッチ女性論 同 1979-1985 晶文社, 1989
- 女から生まれる 高橋茅香子訳 晶文社, 1990
- アドリエンヌ・リッチ詩集 白石かずこ,渡部桃子訳 思潮社, 1993
原書
[編集]- A change of world [Poems] 1951
- The diamond cutters and other poems 1955
- The Knight : after Rilke 1957
- Snapshots of a daughter-in-law: poems, 1954-1962 1963
- The trees 1964
- Necessities of life : poems, 1962-1965 1966
- Focus 1966
- The will to change; poems 1968-1970 1971
- Diving into the wreck; poems, 1971-1972 1973
- White night 1975
- Twenty-one love poems 1976
- Of woman born : motherhood as experience and institution 1976
- Women and honor : some notes on lying 1977
- The dream of a common language : poems, 1974-1977 1978
- On lies, secrets, and silence : selected prose, 1966-1978 1979
- Compulsory heterosexuality and lesbian existence 1981
脚注
[編集]- ^ a b 『現代物故者事典2012~2014』日外アソシエーツ、2015年、824頁。
- ^ Langdell, Cheri Colby (2004). Adrienne Rich: the moment of change. Greenwood Publishing Group, Incorporated. p. 20. ISBN 978-0-313-31605-0
- ^ Poet Adrienne Rich, 82, has died Los Angeles Times 2012年3月29日閲覧