ウルトラスーパーピクチャーズ

株式会社ウルトラスーパーピクチャーズ
ULTRA SUPER PICTURES
本社が入居するDaiwa荻窪タワー
本社が入居するDaiwa荻窪タワー
種類 株式会社
略称 USP、ウルピク、ウスピク、ウルトラ
本社所在地 日本の旗 日本
167-0043
東京都杉並区上荻一丁目2番1号
Daiwa荻窪タワー17階
設立 2011年8月8日
業種 情報・通信業
法人番号 1011301017904 ウィキデータを編集
事業内容
  • 映像コンテンツ受託事業
  • コンテンツ開発制作事業
  • ライセンス管理事業
代表者 代表取締役 國枝信吾
資本金 3億8614万円
純利益 7,385万9,000円
(2024年3月期)[1]
総資産 61億5,969万3,000円
(2024年3月期)[1]
従業員数 17名(2024年2月1日現在)[2]
主要株主
主要子会社#傘下企業」参照
関係する人物#役員」参照
外部リンク uspi.jp ウィキデータを編集
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株式会社ウルトラスーパーピクチャーズ: ULTRA SUPER PICTURES)は、アニメ制作会社サンジゲントリガーライデンフィルムを傘下に持つ日本の事業持株会社

概要

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3DCGアニメーションの制作を手がけるサンジゲンと2Dアニメーションの制作を手がけるトリガーライデンフィルムの3社を統括する持株会社で、2011年8月にグッドスマイルカンパニーマックスファクトリーブシロードニトロプラスピクシブの出資を受け設立された[3]。社名の略称は「USP」「ウルピク」「ウスピク」「ウルトラ」など、様々なものがある[4]

2011年春頃、当時『ブラック★ロックシューター』の制作をサンジゲンと共同で進めていたOrdetは、大阪を基盤にしたスタジオであるため東京で仕事をすることに不安を感じていた。一方、松浦自身が経営するサンジゲンもこれからの仕事について考えることがあった。さらに、同作の製作・出資に関わっているグッドスマイルカンパニー社長の安藝貴範も様々なアニメ作品に出資する中で思惑があり、そうした中で安藝は松浦に対し「Ordetと合併してみては」と冗談で話したという。その言葉を聞いた松浦が、制作現場における環境の維持・改善などを目的にOrdetと協力体制を築くことになった。さらに、この企画に各企業が賛同したことにより株式会社ウルトラスーパーピクチャーズが設立された。設立の際、各社の特色を活かすために合併という形にはせずホールディングスの形が執られた[5]

映像コンテンツ受託事業・コンテンツ開発制作事業としては、アニメーション制作会社のサンジゲン、トリガー、Ordet、ライデンフィルムがアニメチームを、ニトロプラスとピクシブがシナリオチームを結成し、世界的な市場も意識したコンテンツを制作していく[3]。また、各スタジオが個性を活かした作品を制作するためのバックアップを行い、作品のプロモーションのほか、2013年に放送されたトリガー制作のテレビアニメ『キルラキル』やサンジゲン制作のテレビアニメ『蒼き鋼のアルペジオ』より本格的に関連会社が関わる製作委員会に出資・参加している。さらに、2014年に公開された『アルモニ』ではアニメーションの制作会社としてウルトラスーパーピクチャーズ名義が使用された。

ライセンス管理事業については、各企業によって制作された作品のライセンスを集中管理することによりシナジー効果を生み出し、これによる投資の回収、新たなコンテンツの制作につなげることを目的としている[6]

沿革

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  • 2006年3月3日 - 「株式会社サンジゲン」設立
  • 2007年8月10日 - 「株式会社Ordet」設立
  • 2011年
    • 8月8日 - 「株式会社ウルトラスーパーピクチャーズ」設立、サンジゲンとOrdetが傘下に入る
    • 8月22日 - 「株式会社トリガー」設立。ウルトラスーパーピクチャーズの傘下に入る。
  • 2012年2月 - 有限会社バーナムスタジオと共同で「株式会社ライデンフィルム」を設立。ウルトラスーパーピクチャーズの傘下に入る。
  • 2014年10月10日 - サミー株式会社と共同で「株式会社ギャラクシーグラフィックス」を設立。ウルトラスーパーピクチャーズの傘下に入る。
  • 2015年7月 - TOKYO MXBS11にてグループ制作作品を含む短編アニメ3本を包括する30分のアニメ枠『ULTRA SUPER ANIME TIME』を開始、2016年6月終了。
  • 2017年10月10日 - 株式会社SOLA ENTERTAINMENT、ギャラクシーグラフィックス 、東映アニメーションの共同出資により、フルCGアニメーションなどを制作するスタジオ「株式会社TENH ANIMATION MAGIC」を設立。松浦が取締役副社長を務める[7]
  • 2018年6月1日 - KADOKAWA・サミー・ウルトラスーパーピクチャーズの出資により、デジタル作画と3DCGの映像技術を融合させたハイブリッドデジタルアニメーション制作スタジオ「株式会社ENGI」を共同で設立。松浦が顧問を務める[8]
  • 2019年3月4日 - USPが債権者として申請した元取締役の山本寛の破産申立が受理される[9]
  • 2025年
    • 3月1日 - Ordetを吸収合併[10]
    • 4月1日 - 松浦が代表取締役を退任し、後任の代表取締役にはムービックピクシブの代表取締役社長などを経て2024年よりUSPの取締役を務めていた國枝信吾が就任[11][12]

傘下企業

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過去の傘下企業

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  • 株式会社Ordet - 2016年に活動停止。2025年3月1日付でウルトラスーパーピクチャーズに吸収合併され解散。
  • 株式会社ギャラクシーグラフィックス - 2014年10月10日にウルトラスーパーピクチャーズとサミーが共同出資で設立。2024年6月付でサミーの完全子会社となった。

関連企業

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  • 株式会社TENH ANIMATION MAGIC - 出資
  • 株式会社ENGI - 出資(5%)
  • アーチ株式会社 - プロデューサーを務めた平澤直が2017年に設立[13]

制作作品

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ウルトラスーパーピクチャーズ名義のアニメーション制作作品のみ記載。

劇場アニメ

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Webアニメ

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役員

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歴代代表取締役

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# 氏名 任期 備考
1 松浦裕暁 2011年 - 2025年 サンジゲン創業者・代表取締役
2 國枝信吾 2025年 - ムービック・ピクシブの代表取締役社長などを歴任

取締役

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過去の役員

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  • 山本寛(元取締役、債権者として山本の破産申立を行う)
  • 大塚雅彦(元取締役)

出典

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  1. ^ a b 株式会社ウルトラスーパーピクチャーズ 第13期決算公告
  2. ^ 株式会社ウルトラスーパーピクチャーズ(100056)の転職・求人情報|【エンジャパン】のエン転職”. エン転職. 2021年5月29日閲覧。
  3. ^ a b グッスマら5社が共同でアニメスタジオ「ウルトラスーパーピクチャーズ」を設立!、アキバ総研、2011年10月27日
  4. ^ サンジゲン公式Twitterのツイートにて。”. 2021年3月11日閲覧。
  5. ^ USP松浦裕暁代表インタビュー「BLACK★ROCK SHOOTER 今から始まるウルトラースーパーピクチャーズの物語」」『ぷらちな』多聞、2011年10月27日。2025年3月3日閲覧。
  6. ^ “ULTRA SUPER PICTURES 公式HP”. https://uspi.jp/ 2018年11月14日閲覧。 
  7. ^ “アニメーション制作会社「TENH ANIMATION MAGIC」スタジオ新設及び人材募集のお知らせ”. (2018年7月2日). https://uspi.jp/news/?p=4873+ 2019年1月5日閲覧。 
  8. ^ "KADOKAWA×サミー×ウルトラスーパーピクチャーズ ハイブリッドデジタルアニメーション制作スタジオ「ENGI」新設のお知らせ" (Press release). 1 June 2018. 2019年1月5日閲覧
  9. ^ アニメ監督“ヤマカン“こと山本寛が破産 ウルトラスーパーピクチャーズが申立”. KAI-YOU.net | POP is Here . (2019年3月11日). 2024年8月3日閲覧。
  10. ^ ウルトラスーパーピクチャーズ、アニメスタジオのOrdetを吸収合併”. gamebiz (2025年1月24日). 2025年1月24日閲覧。
  11. ^ 第35回 定時株主総会 招集ご通知(P4)” (PDF). IGポート. 2025年3月3日閲覧。
  12. ^ 代表取締役変更のお知らせ - ウェイバックマシン(2025年4月1日アーカイブ分)
  13. ^ “アニメ制作現場はデジタルでどう変わったか--アーチ×横浜アニメーションラボに聞く”. CNET Japan (朝日インタラクティブ). (2021年11月19日). https://japan.cnet.com/article/35141988/ 2025年3月3日閲覧。 

外部リンク

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