ウルフウォーカー
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ウルフウォーカー | |
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Wolfwalkers | |
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原案 |
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上映時間 | 103分[7][2][6] |
製作国 | |
言語 | 英語[2] |
興行収入 | $229,041 |
『ウルフウォーカー』(Wolfwalkers)は、トム・ムーアとロス・スチュワートが監督した2020年のアニメーションファンタジーアドベンチャー映画 [1][9][3]。
カートゥーン・サルーンとメルシーヌプロダクションが率いる国際共同制作[7][2][8]。
『ブレンダンとケルズの秘密』(2009年)と『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(2014年)に続くムーアの「ケルト三部作」の3番目で最後の作品[10]。
あらすじ
[編集]1650年、アイルランドの町キルケニー。
イングランドからオオカミ退治の為にやってきたハンターを父に持つ少女ロビン。ある日、森で偶然友だちになったのは、人間とオオカミがひとつの体に共存し、魔法の力で傷を癒すヒーラーでもある “ウルフウォーカー”のメーヴだった。
メーヴは彼女の母がオオカミの姿で森を出ていったきり、戻らず心配でたまらないことをロビンにうちあける。母親のいない寂しさをよく知るロビンは、母親探しを手伝うことを約束する。翌日、森に行くことを禁じられ、父に連れていかれた調理場で、掃除の手伝いをしていたロビンは、メーヴの母らしきオオカミが檻に囚われていることを知る。
森は日々小さくなり、オオカミたちに残された時間はわずかだ。ロビンはなんとしてもメーヴの母を救い出し、オオカミ退治を止めなければならない。それはハンターである父ビルとの対立を意味していた。それでもロビンは自分の信じることをやり遂げようと決心する。そしてオオカミと人間との闘いが始まろうとしていた[11]。
登場人物と声優
[編集]- ロビン(Robyn Goodfellowe)
- 声 - オナー・ニーフシー(Honor Kneafsey) / 新津ちせ
- ハンターの見習い少女。ロビンは非常に有能で責任感があり、自分自身を証明したいと思っている。
- はじめの設定は男の子だったが、社会の常識に異を唱えることやハンターになるという夢は男の子よりも女の子の方が難しいこと、また前の2作品の主人公が男の子なので女の子になった。名前はイギリスの妖精に由来する。シェイクスピアの『真夏の夜の夢』の妖精パックも、ロビン・グッドフェロー。
- メーヴ(Mebh)
- 声 - エヴァ・ウィッテカー(Eva Whitaker) / 池下リリコ
- ウルフウォーカー。純粋で野性的な性格。自信に満ちた行動をしているように見えるが、母の帰りを待ち寂しい思いをしていた。髪に飾られるオレンジ色の花はキンセンカ(カレンデュラ)。薬草にもなる。
- メーヴとは北アイルランドのアルスター神話に登場する女王の名。とても古い名前で、アイルランドを二分する戦いを引き起こし、英雄的な人物として知られている。「ロビン=イングランド/人間界」とすると「メーヴ=アイルランド/自然界」の象徴。
- マーリン(Merlyn)
- ロビンの相棒。コチョウゲンボウというハヤブサの仲間。
- アーサー王物語に登場する魔法使いの名でもある。イギリスの民話に紐づく。
- ビル(Bill Goodfellowe)
- 声 - ショーン・ビーン(Sean Bean) / 井浦新
- ロビンの父。ウルフハンター。彼は亡くなった妻と交わした娘を守るという約束を完遂するため、権力からの命令に従う。
- モル(Moll)
- 声 - マリア・ドイル・ケネディ(Maria Doyle Kennedy) / 櫻井智
- メーヴの母。ウルフウォーカー。
- 護国卿が家父長制の人物である場合、モールは古代の強力な母性精神を表している。
- 護国卿
- 声 - サイモン・マクバーニー(Simon McBurney) / 西垣俊作
- 敬虔なキリスト教徒(ピューリタン)、自分の使命は絶対と信じている。
- モデルはオリバー・クロムウェル。護国卿とは王に代わって執政を行う役職。
スタッフ
[編集]- 監督
- トム・ムーア(Tomm Moore)
- ロス・ステュアート(Ross Stewart)
- 脚本
- ウィル・コリンズ(Will Collins)
- 製作
- ポール・ヤング(Paul Young)
- ノラ・トゥーミー(Nora Twomey)
- トム・ムーア(Tomm Moore)
- ステファン・ローランツ(Stephan Roelants)
音楽
[編集]- 音楽
- ブリュノ・クレ(Bruno Coulais)
- キーラ(KiLa)
- 楽曲
- オーロラ
- マリア・ドイル・ケネディ(Maria Doyle Kennedy)
- ソフィア・クレ(Sofia Coulais)[12][13]
- 字幕翻訳
- 稲田嵯裕里
- 吹替翻訳
- 新田千枝子[14][15]
- 後援
- 駐日アイルランド大使館
リリース
[編集]この映画は、2020年9月12日に開催された第45回トロント国際映画祭で世界初公開された[16][17][18]。
劇場では10月26日にイギリスで[19]、11月13日にアメリカとカナダで[20]公開。アイルランドでの劇場公開は英国と同じ日に計画されていたが、COVID-19のパンデミックのために全国の映画館が強制的に閉鎖され延期、12月2日にリリースされた[4]。日本では2020年10月30日(金)株式会社チャイルド・フィルム配給のもと、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国に順次ロードショー展開されている(2021年2月22日現在)。
12月11日にApple TV+でデジタルリリース。[6] [14] [15]
評価
[編集]興行収入
[編集]批判的反応
[編集]称賛
[編集]Metacriticは、さまざまな批評家の年末のトップリストを要約し、『ウルフウォーカー』を全体で26位にランク[21]。IndieWireの231人の批評家の世論調査では、2020年のベストムービーに『ウルフウォーカー』が含まれ、32位にランクイン [22]。
受賞
[編集]賞 | 日付 | 部門 | 受賞者 | 結果 | 出展 |
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AFIフェスティバル | 2020年10月23日 | ナラティブ |
| 優勝 | [23] |
女性映画ジャーナリスト同盟 | 2021年1月4日 | 最優秀長編アニメーション映画賞 | ウルフウォーカー | ノミネート | [24] |
最優秀アニメーション女性 | エヴァ・ウィッテカー | ノミネート | |||
オナー・ニーフシー | ノミネート | ||||
ボストン映画批評家協会 | 2020年12月13日 | 最優秀アニメーション映画賞 | ウルフウォーカー | 準優勝 | [25] |
シカゴ映画批評家協会 | 2020年12月21日 | 最優秀アニメーション映画賞 | ウルフウォーカー | 受賞 | [26] |
批評家チョイススーパーアワード | 2021年1月10日 | 最優秀アニメーション映画賞 | ウルフウォーカー | ノミネート | [27] |
最優秀声優賞 | オナー・ニーフシー | ノミネート | |||
最優秀声優賞 | エヴァ・ウィッタカー | ノミネート | |||
ダラス・フォートワース映画批評家協会 | 2021年2月10日 | 最優秀アニメーション映画賞 | ウルフウォーカー | 準優秀 | [28] |
ダブリン映画批評家サークル賞 | 2020年12月18日 | 最優秀アイルランド映画賞 | ウルフウォーカー | 受賞 | [29] |
フロリダ映画批評家サークル賞 | 2020年12月21日 | 最優秀 アニメーション映画賞 | ウルフウォーカー | 準優勝 | [30] |
ゴールデングローブ賞 | 2021年2月28日 | 最優秀アニメーション映画賞 | ウルフウォーカー | ノミネート | [31] |
ゴッサム・インディペンデント映画賞 | 2021年1月11日 | 最優秀国際長編映画賞 |
| ノミネート | [32] |
ハリウッドメディア音楽賞 | 2021年1月27日 | オリジナルスコアアニメーション映画 | ブリュノ・クレ | ノミネート | [33] |
ヒューストン映画批評家協会 | 2021年1月18日 | 最優秀アニメーション映画賞 | ウルフウォーカー | ノミネート | [34] |
国際映画音楽批評家協会 | 2021年2月18日 | アニメーション映画最優秀オリジナルスコア | ブリュノ・クレ | 受賞 | [35] |
インディワイア批評家 | 2020年12月14日 | 最優秀国際長編 | ウルフウォーカー | 7位 | [36] |
ロンドン批評家協会映画賞 | 2021年2月7日 | 技術功労賞 |
| ノミネート | [37] |
ロサンゼルス映画批評家協会 | 2020年12月20日 | 最優秀アニメーション賞 | ウルフウォーカー | 受賞 | [38] |
ナショナルボードオブレビュー | 2021年1月26日 | トップ10 | ウルフウォーカー | 受賞 | [39] |
ニューヨーク映画批評家協会賞 | 2020年12月18日 | 最優秀アニメーション賞 | ウルフウォーカー | 受賞 | [40] |
オンライン映画批評家協会 | 2021年1月25日 | 最優秀長編アニメーション賞 | ウルフウォーカー | ノミネート | [41] |
サンディエゴ映画批評家協会 | 2021年1月11日 | 最優秀アニメーション賞 | ウルフウォーカー | 受賞 | [42] |
サテライト賞 | 2021年2月15日 | 最優秀アニメーション混合メディア映画賞 | ウルフウォーカー | 受賞 | [43] |
サンフランシスコベイエリア | 2021年1月18日 | 最優秀アニメーション賞 | ウルフウォーカー | ノミネート | [44] |
シアトル映画批評家協会 | 2021年2月15日 | 最優秀長編アニメー映画賞 | ウルフウォーカー | 受賞 | [45] |
セントルイス映画批評協会 | 2021年1月17日 | 最優秀アニメーション賞 | ウルフウォーカー | ノミネート | [46] |
トロント映画批評家協会 | 2021年2月7日 | 最優秀アニメーション | ウルフウォーカー | 受賞 | [47] |
ワシントンD.C.エリア映画批評家協会 | 2021年2月8日 | 最優秀アニメーション賞 | ウルフウォーカー | ノミネート | [48] |
声優パフォーマンス賞 | オナー・ニーフシー | ノミネート |
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h “Wolfwalkers”. Apple TV+ Press. 2 November 2020閲覧。
- ^ a b c d e f g h “Wolfwalkers”. Toronto International Film Festival. 2 November 2020閲覧。 “Ireland, Luxembourg, France, 2020”
- ^ a b c Debruge (13 September 2020). “'Wolfwalkers' Review: What Big Eyes You'll Have Watching Tomm Moore's Environmental Fairy Tale”. Variety (magazine). 13 March 2021閲覧。 “(Animation – Ireland-Luxembourg-France) A Gkids, Apple release of a Cartoon Saloon, Mélusine Prods. production, […]”
- ^ a b c “Wolfwalkers to open in Irish Cinemas from Friday 4th December with previews from Wednesday 2nd December”. Wildcard Distribution (25 November 2020). 8 December 2020閲覧。
- ^ “Wolfwalkers - GKIDS Films”. gkids.com. 2 February 2021閲覧。
- ^ a b c d “Le Peuple loup” (フランス語). Haut et Court. 2 November 2020閲覧。 “16 décembre 2020”
- ^ a b c “Wolfwalkers de Tomm Moore, Ross Stewart (2020)”. UniFrance. 2 November 2020閲覧。 “Nationality : Minority French (Ireland, Luxembourg, France)”
- ^ a b “Full programme announced for 64th BFI London Film Festival”. British Film Institute (8 September 2020). 3 November 2020閲覧。 “Ireland-Luxembourg-France”
- ^ Duralde (12 September 2020). “Wolfwalkers Film Review: Old-School Animation Invigorates Irish Eco-Fable”. TheWrap. 3 November 2020閲覧。
- ^ “Wolfwalkers”. tiff.net. Toronto International Film Festival. 28 December 2020閲覧。
- ^ “映画『ウルフウォーカー』オフィシャルサイト”. 映画『ウルフウォーカー』オフィシャルサイト. 2022年3月31日閲覧。
- ^ Solomon, Charles (2020). “VIII. Music”. The Art of WolfWalkers. ISBN 9781647000011 February 20, 2021閲覧。
- ^ Running with the Wolves (WolfWalkers Version) - AURORA - Topic on YouTube
- ^ a b Milligan, Mercedes (30 May 2019). “Cartoon Saloon Launches Rights Division, Teams with Dentsu USA on Wolfwalkers”. Animation Magazine 18 April 2020閲覧。
- ^ a b Dudok de Wit, Alex (17 October 2019). “17 Major Animated Movies Releasing In 2020”. Cartoon Brew 18 April 2020閲覧。
- ^ Milligan, Mercedes (25 August 2020). “Apple Original Wolfwalkers to Premiere at TIFF Next Month”. Animation Magazine 30 August 2020閲覧。
- ^ Amidi, Amid (25 August 2020). “Wolfwalkers, First Apple Animated Feature, To Premiere At TIFF”. Cartoon Brew 30 August 2020閲覧。
- ^ “Wolfwalkers”. Toronto International Film Festival. August 31, 2020閲覧。
- ^ “Wildcard Distribution”. Facebook. 2 November 2020閲覧。
- ^ “Wolfwalkers”. GKIDS. 2 November 2020閲覧。 “In Theaters November 13”
- ^ “Best of 2020: Film Critic Top Ten Lists”. Metacritic. 2020年12月26日閲覧。
- ^ “2020 Critics Poll: The Best Films and Performances According to Over 200 Critics From Around the World”. IndieWire (5 January 2021). January 9, 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。10 January 2021閲覧。
- ^ “'Wolfwalkers,' 'Pillars,' '76 Days' Win AFI Fest Prizes”. Variety.. 2021年3月5日閲覧。
- ^ “‘Nomadland’ Triumphs at Alliance of Women Film Journalists Awards (EXCLUSIVE)”. VARIETY. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “‘Nomadland’ Named Best Picture at Boston Society of Film Critics Awards, Paul Raci and Yuh-jung Youn Among Winners”. VARIETY. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “DFW FILM CRITICS NAME “NOMADLAND” BEST PICTURE OF 2020”. DFWFCA. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “Critics Choice Super Awards”. CRITICS CHOICE. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “DFW FILM CRITICS NAME “NOMALAND” BEST PICTURE OF 2020”. DFWFCA. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “Wolfwalkers wins Best Irish Film at Dublin Film Critics Circle 2020 awards”. IFTN. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “The 2020 Florida Film Critics Circle (FFCC) Winners”. LATEST FROM NBP. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “Golden Globes 2021:The Complete Nominations List”. VARIETY. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “The gotham AWARDS”. PRESS RELEASES. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “2020 MUSIC IN VISUAL MEDIA NOMINATIONS”. HOLLYWOOD MUSIC IN MEDIA AWARDS. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “AWARDS FOCUS FEATURES 2020”. AWARDSWATCH. 2020年3月6日閲覧。
- ^ “IFMCA Award Winners 2020”. IFMCA. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “2020 Critics Poll: The Best Films and Performances According to Over 200 Critics from Around the World”. IndieWire. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “Female Filmmakers Lead Nominees For London Critics’ Circle Film Awards”. DEADLINE. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “Los Angeles Film Critics Winners Full List: Entire ‘Small Axe’ Series Tops Despite Not Being Submitted for Oscars”. VARIETY. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “National Board of Review Names ‘Da 5 Bloods’ Best Picture, Spike Lee Becomes Second Black Director Winner”. VARIETY. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “Circle 2020 Winners”. IndieWire. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “The 2020 Online Film Critics Society (OFCS) Nominations”. NEXT BEST PICTURE.com. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “2020 SAN DIEGO FILM CRITICS AWARD WINNERS”. Cinema Stance. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “2020 WINNERS”. INTERNATIONAL PRESS ACADEMY. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “SFBAFCC 2020 AWARDS”. THE SAN FRANCISCO BAY AREA FILM CRITICS CIRCLE. 2021年3月6日閲覧。
- ^ ““Nomadland” Named Best Picture of 2020 by Seattle Film Critics Society”. SFCS. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “Annual StLFCA Awards”. ST.LOUIS FILM CRITICS. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “The 2020 Toronto Film Critics Association (TFCA)Winners”. NEXT BEST PICTURE.com. 2021年3月6日閲覧。
- ^ “'Nomadland' Finds a Home with WAFCA Critics”. The Washington DC Area Film Critics Association. 2021年3月6日閲覧。