カナリーヤシ
カナリーヤシ | ||||||||||||||||||||||||
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カナリーヤシ | ||||||||||||||||||||||||
分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Phoenix canariensis Hort.[1] ex Chabaud (1882)[2] | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
カナリーヤシ |
カナリーヤシ(カナリー椰子[3]、学名: Phoenix canariensis)とはヤシ科ナツメヤシ属の樹木。カナリア諸島原産[3]。日本では一般的にフェニックスと呼ばれている[3]。公園樹や街路樹としてよく植栽される。
名前
[編集]アフリカ西海岸、カナリア諸島原産なのでこの名がある。宮崎県の公式ページによると、病害虫に強く長寿なことから、不死鳥(フェニックス)の名前が付けられたとされる[4]。学名の属名 Phoenix(フェニクス)の由来は諸説あるが、一説にはナツメヤシに対する古代ギリシャ名とされる[5]。
特徴
[編集]日本では東京(関東南部)より南で生育する[3]。陽樹で耐潮性に富むが寒さには弱く、-10℃が枯死限界である。
樹高は5 mから最大で12 mにもなり[3]、幹周りは3 m程度まで生育する。樹形は幹の頂部から葉を水平に大きく広げる[3]。樹皮は葉痕がよく目立ち、ゴツゴツした独特の様相を見せる[6]。弓状に下垂する葉は羽状複葉で、4-7mにも達する[3]。基部の小葉は長さ20-55cmで、断面はV字形、非常に鋭い針状となるので注意を要する[3]。花期は5-6月[3]。雌雄異株[3]。果期は10-11月[3]。
なお、葉のついている幹の部分の下には、枯れた葉の基部が集まる部分があるが、ここはちょっとしたクッション状になっており、着生植物がよく根を下ろす[3]。本州南部以南では、野外に植栽されたもののその部分に、一面にタマシダなどが生えていることがよくあり、アコウやイヌビワ、アゼトウナ、マツバランなどが生えているのも見かけることもある。
利用
[編集]主に街路樹や、公園・官公庁・庭園などの装飾樹として使われる[3]。葉は生花や花束としても利用される。日本本土の南部地方の観光地では、南方気分を高めるのにシンノウヤシ、ワシントンヤシと共によく用いられる。
県・市区町村・大学の木
[編集]県の木
[編集]大学の木
[編集]出典
[編集]- ^ 植物の命名において、普通19世紀かそれ以前の著名な園芸上の文献で見られるが、適切に公表されたことのない名を表す。hortulanorumの略。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Phoenix canariensis Hort. ex Chabaud カナリーヤシ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年6月2日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m 宮内泰之 監修 2023, p. 41.
- ^ 宮崎県. “「県の木フェニックス」”. 宮崎県. 2022年2月24日閲覧。
- ^ 土橋豊 1992, p. 186.
- ^ 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、229頁。ISBN 978-4-416-61438-9。
参考文献
[編集]- 土橋豊『観葉植物1000』八坂書房、1992年9月10日。ISBN 4-89694-611-1。
- 宮内泰之 監修、成美堂出版 編『見わけがすぐつく樹木図鑑』成美堂出版、2023年5月20日。ISBN 978-4-415-33237-6。