カノコソウ
カノコソウ | ||||||||||||||||||||||||
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伊吹山・7月 | ||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Valeriana fauriei Briq.[1] | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
カノコソウ(鹿の子草) |
カノコソウ(鹿の子草、学名:Valeriana fauriei Briq.)はオミナエシ科カノコソウ属の多年草。別名はハルオミナエシ。
概要
[編集]北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国に分布する多年草。山地の湿った草地にやや稀に生える。上から見ると、ポツポツとした蕾が鹿の子絞りに見えることからカノコソウの名がついた。5-7月頃に、オミナエシに似た姿で淡紅色の小花を多数咲かせる。このことから「ハルオミナエシ」の別名がある。高さ40~80 cm。葉は羽状に全裂する。雄しべは4本で、花冠の直径は約3 mm[2]。葉は対生する。
利用
[編集]生薬
[編集]根と球根は吉草根(きっそうこん)または纈草根(けっそうこん)という生薬になり、日本薬局方に収録されておりヒステリーなどに対する鎮静作用、睡眠の改善作用、リラックス効果がある[3]。
香料
[編集]根にイソ吉草酸を含み特有の香気があるため[4]、タバコの香料にもされる。昭和初期には大量に栽培生産されて、ヨーロッパに輸出されていて、現在も北海道の訓子府町、湧別町で栽培されている[4]。
近縁種
[編集]- セイヨウカノコソウ(Valeriana officinalis L. & Maillefer) - ヨーロッパが原産地。
- ツルカノコソウ(蔓鹿の子草、Valeriana flaccidissima) - 雄しべの花外への飛び出しが、カノコソウより少ない[5]。
種の保全状況評価
[編集]日本の各都道府県で、以下のレッドリストの指定を受けている[6]。環境省としての、レッドリストの指定はない[7]。森林伐採や園芸採取などにより減少傾向にある[8]。
脚注
[編集]- ^ “カノコソウ”. 広島大学デジタル自然史博物館 (2010年10月14日). 2011年10月14日閲覧。
- ^ 青山潤三『決定版 山の花1200-山麓から高山まで』平凡社、2003年8月、79頁。ISBN 4582542336。
- ^ “カノコソウ・栄養成分辞典”. 小林製薬. 2011年10月14日閲覧。
- ^ a b “カノコソウ”. 北海道立衛生研究所. 2011年10月14日閲覧。
- ^ 菱山忠三郎『里山・山地の身近な山野草』主婦の友社〈ワイド図鑑〉、2010年9月、7頁。ISBN 9784072741283。
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(カノコソウ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2011年10月14日閲覧。
- ^ “植物絶滅危惧種情報検索(カノコソウ)”. 生物多様性情報システム (2007年8月3日). 2011年10月14日閲覧。
- ^ a b “愛媛県レッドデータブック(カノコソウ)”. 愛媛県. 2011年10月14日閲覧。
- ^ “しまねレッドデータブック(カノコソウ)”. 島根県 (2004年3月). 2011年10月14日閲覧。