クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ
クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ | |
---|---|
ウェンブリー・アリーナ公演にて(2017年11月18日)。 | |
基本情報 | |
別名 | ガンマ・レイ(1996年) |
出身地 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州パームデザート |
ジャンル | |
活動期間 | 1996年 - |
レーベル | |
公式サイト | www.qotsa.com |
メンバー |
|
旧メンバー | →「§ 元メンバー/コラボレーター」を参照 |
クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ(Queens of the Stone Age、略称はQOTSA)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州パームデザート出身のハードロック・バンド。1997年にカイアスのギタリストだったジョシュア・ホーミを中心に結成された。
来歴
[編集]ストーナーロックの雄だったカイアスの解散後、ギタリストのジョシュア・ホーミはスクリーミング・トゥリーズのサポートメンバーを務める傍らで新バンドの結成を模索。1996年に「ガンマ・レイ」名義で活動を開始するが、同名のジャーマン・メタルのバンドが存在することが判明。改名を余儀なくされ、音楽プロデューサーでジョシュア・ホーミの旧友であるクリス・ゴスの発案により、「石器時代のおかま」を意味する「クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ」と名乗ることになった。
1997年にパール・ジャムのストーン・ゴッサードが設立したレーベル「ルーズグルーヴ」よりセルフタイトルのデビューアルバムを発表。その直後にカイアス時代の盟友、ニック・オリヴェリが加入。2000年にはインタースコープ・レコードに移籍し、2ndアルバム『R指定』をリリース。同アルバムはNME誌のアルバム・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、一躍注目を集める。2002年にはデイヴ・グロールをドラマーとして迎え、3rdアルバム『ソングス・フォー・ザ・デフ』を発表。全世界で100万枚以上のセールスを記録し、続くツアーで世界的な人気を確立した。しかし、2004年にオリヴェリが脱退。ジョシュ・オムは一時は解散も考えたが、バンドの存続を決意する[9]。
新体制の下、2005年の4thアルバム『ララバイズ・トゥ・パラライズ』は全米チャート初登場5位を記録。2007年には5枚目のアルバム『エラ・ヴルガリス』をリリース。同年にはジョシュア・ホーミがザ・ディスティラーズのメンバーとして知られるブロディ・ドールと結婚。2008年のレディング&リーズ・フェスティバル出演の後、活動を小休止する。
2012年11月6日、ジョシュア・ホーミは現在6枚目のアルバムを制作中であること、脱退したジョーイ・カステロに代わってデイヴ・グロールがドラムで参加していることを明らかにした[10]。また、トレント・レズナーや元メンバーのニック・オリヴェリも制作に加わっている[11]。制作終盤にはドラマーとしてジョン・セオドア(元マーズ・ヴォルタ)が参加し、そのままメンバーとなった。
2013年6月、6枚目のアルバム『ライク・クロックワーク』をマタドール・レコードよりリリース[12]。同アルバムはアメリカでは発売初週に9万1000枚を売り上げて(うち13%に相当する1万2000枚がヴァイナルLPである)Billboard 200で1位を獲得した。バンドにとって、そしてマタドール・レコードにとっても初の出来事である [13]。また、全英アルバムチャートでも初登場2位[14]を記録している。2014年に行われた第56回グラミー賞ではリンジー・バッキンガム、デイヴ・グロール、トレント・レズナーのと共にパフォーマンスを披露。
現在のメンバー
[編集]- ジョシュア・ホーミ - ボーカル、ギター、ピアノ (1997年~) : ゼム・クルックド・ヴァルチャーズ、イーグルス・オブ・デス・メタルのメンバー。元カイアスのメンバー。
- トロイ・ヴァン・リューウェン - ギター、バッキング・ボーカル、キーボード (2002年~) : ゴーン・イズ・ゴーン、スウィートヘッドのメンバー。元ア・パーフェクト・サークルのメンバー。
- ディーン・フェルティタ - キーボード、ギター、バッキング・ボーカル (2007年~) : ザ・デッド・ウェザーのメンバー。
- マイケル・シューマン - ベース、バッキング・ボーカル (2007年~) : ミニ・マンションズのメンバー。
- ジョン・セオドア - ドラムス (2013年~) : 元マーズ・ヴォルタのメンバー。
元メンバー/コラボレーター
[編集]- ボーカル
- マーク・ラネガン : 元スクリーミング・トゥリーズのメンバー。「R指定」、「ソングス・フォー・ザ・デフ」、「ララバイズ・トゥ・パラライズ」、「エラ・ヴルガリス」、「ライク・クロックワーク」のレコーディングのレコーディングおよび2002年から2004年までのライヴに参加。
- ロブ・ハルフォード : ジューダス・プリーストのメンバー。シングル『Feel Good Hit of the Summer』にバッキング・ボーカルで参加。
- エルトン・ジョン : 「ライク・クロックワーク」にゲスト参加。
- トレント・レズナー : ナイン・インチ・ネイルズのメンバー。「エラ・ヴルガリス」、「ライク・クロックワーク」にゲスト参加。
- アレックス・ターナー : アークティック・モンキーズのメンバー。「ライク・クロックワーク」にゲスト参加。
- ジェイク・シアーズ : シザー・シスターズのメンバー。「ライク・クロックワーク」にゲスト参加。
- ジュリアン・カサブランカス : ザ・ストロークスのメンバー。「エラ・ヴルガリス」にゲスト参加。
- シャーリー・マンソン : ガービッジのメンバー。「ララバイズ・トゥ・パラライズ」にゲスト参加。
- ブロディ・ドール : 元ザ・ディスティラーズのメンバー。「ララバイズ・トゥ・パラライズ」、「エラ・ヴルガリス」にゲスト参加。
- セリーナ・シムズ : スウィートヘッドのメンバー。「エラ・ヴルガリス」にゲスト参加。
- ギター
- ビリー・ギボンズ : ZZトップのメンバー。「ララバイズ・トゥ・パラライズ」にゲスト参加。
- クリス・ゴス : マスターズ・オブ・リアリティのメンバー。結成以来、全ての作品にゲスト参加。「R指定」と「エラ・ヴルガリス」ではプロデュースも務めた。
- デイヴ・キャッチング : イーグルス・オブ・デス・メタルのメンバー。「クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ」、「R指定」、「ソングス・フォー・ザ・デフ」、「ララバイズ・トゥ・パラライズ」に参加。
- ディーン・ウィーン : ウィーンのメンバー。「ソングス・フォー・ザ・デフ」に参加。
- ベース
- ニック・オリヴェリ - 元カイアスのメンバー。「クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ」、「R指定」、「ソングス・フォー・ザ・デフ」、「ライク・クロックワーク」に参加。一部の曲でリード・ボーカルも担当。
- アラン・ヨハネス - 元イレブンのメンバー。「ソングス・フォー・ザ・デフ」以降の作品にベースやギター、キーボードで参加しているマルチプレイヤー。
- ドラムス/パーカッション
- デイヴ・グロール : フ―・ファイターズ、ニルヴァーナのメンバー。「ソングス・フォー・ザ・デフ」、「ライク・クロックワーク」のレコーディングおよび2002年にはライヴに参加。
- ジョーイ・カステロ : 「ララバイズ・トゥ・パラライズ」から「ライク・クロックワーク」のレコーディングおよび2002年から2012年までのライヴに参加。
- ジーン・トラウトマン : 「R指定」、「ソングス・フォー・ザ・デフ」のレコーディングおよび1999年から2002年までのライヴに参加。
- アルフレッド・ヘルナンデス : 元カイアス。「クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ」に参加。
- マット・キャメロン : サウンドガーデン及びパールジャムのメンバー。結成初期から2008年ごろまで散発的にライヴに参加。
- ジャック・ブラック : シングル『Burn The Witch』で手拍子と足踏みを披露している。
- キーボード
- ナターシャ・シュナイダー : 故人。元イレブンのメンバー。「ソングス・フォー・ザ・デフ」に参加。2005年、2006年にアラン・ヨハネスと共にライヴに参加。
ストリングス
- パズ・レンチャンティン : ピクシーズのメンバー。元ア・パーフェクト・サークル、ズワンのメンバー。「ソングス・フォー・ザ・デフ」に参加。
- アナ・レンチャンティン : パズ・レンチャンティンの姉で「ソングス・フォー・ザ・デフ」に参加。
ディスコグラフィ
[編集]アルバム
[編集]年 | タイトル | アルバム詳細 | チャート最高位 | 認定 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
US [15] | AUS [16][17] | AUT [18] | CAN [19] | FRA [20] | GER [21] | IRE [22] | NLD [23] | NOR [24] | SWI [25] | UK [26] | ||||
1998 | Queens of the Stone Age |
| 122 | 34 | 75 | — | 138 | 25 | 99 | 32 | — | 80 | 48 | |
2000 | Rated R |
| 106 | 63 | — | — | 143 | 72 | 89 | — | 35 | — | 54 |
|
2002 | Songs for the Deaf | 17 | 7 | 19 | — | 12 | 9 | 32 | 12 | 2 | 20 | 4 | ||
2005 | Lullabies to Paralyze |
| 5 | 2 | 5 | 5 | 10 | 8 | 1 | 4 | 1 | 4 | 4 | |
2007 | Era Vulgaris |
| 14 | 4 | 4 | 5 | 22 | 5 | 2 | 7 | 5 | 4 | 7 | |
2013 | ...Like Clockwork | 1 | 1 | 3 | 2 | 8 | 7 | 1 | 3 | 2 | 2 | 2 | ||
2017 | Villains |
| 3 | 1 | 2 | 1 | 4 | 2 | 2 | 1 | 2 | 2 | 1 | |
2023 | In Times New Roman... |
| — | — | — | — | — | — | — | — | — | — | — | |
"—"は未発売またはチャート圏外を意味する。 |
ライヴアルバム
[編集]- Over the Years and Through the Woods (2005年) CD + DVD : 同年にロンドンのブリクストン・アカデミーとココにて行われたライブの模様を中心に収録。
- Rated R Deluxe Edition (2010年) CD : 2000年のレディングフェスティバルに出演した際の音源をフルで収録。なおディスク2の6曲目からがそのライブ音源となっている。
- iTunes Festival: London 2013 (2013年) iTunes : 同年に出演したiTunes Festival(現Apple Music Festival)でのライブより6曲を収録。
- ...Like Cologne (2013年) Spotify : 同年にドイツのケルンにて行われたアコースティック・ライブより3曲を収録。
来日公演
[編集]- 2002年 フジロック・フェスティバル : グリーンステージに出演。デイヴ・グロールもドラムスとして出演。
- 2003年1月 : 単独公演のために来日し、福岡、東京、大阪、名古屋の4都市でライブを行った。
2005年 フジロック・フェスティバル(キャンセル)2008年 サマーソニック(キャンセル)2011年 フジロック・フェスティバル(キャンセル)- 2017年 フジロック・フェスティバル
- 2018年 新木場スタジオコースト 、サマーソニック(東京)
- 2024年2月 : 単独公演のために来日し、大阪、東京の2都市でライブを行う。
脚注
[編集]- ^ Wlederhorn, Jon (2002年7月11日). “Queens Of The Stone Age Choose Single For The Deaf”. MTV. 2023年4月23日閲覧。
- ^ McPadden, Mike (2015年9月8日). “Alt-Metal A To Z: 26 Bands That Define The Genre”. VH1.com. Viacom International. 2023年4月23日閲覧。
- ^ Mclver, Joel (2005). Queens of the Stone Age: No One Knows. London: Omnibus Press. p. 60. ISBN 978-1-783-23393-9
- ^ Riordan, John (2020). Music's Cult Artists. CICO Books. p. 266. ISBN 978-1-912-98339-1
- ^ Phillips, William; Cogan, Brian (2009). Encyclopedia of Heavy Metal Music. Santa Barbara, California: ABC-CLIO. p. 191. ISBN 978-0-313-34801-3
- ^ Marcovitz, Hal (2014) [2002]. Rock 'n' Roll: Voice of American Youth. Hollywood: Mason Crest. p. 34. ISBN 978-1-422-28752-1
- ^ Buckley, Peter, ed (2003) [1996]. The Rough Guide to Rock. London: Rough Guides. p. 837. ISBN 978-1-858-28457-6
- ^ Kot, Greg (2011年11月30日). “Kyuss Lives, and so does stoner-rock legacy”. Chicago Tribune. Tribune Publishing Company. 2023年4月23日閲覧。
- ^ クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのジョシュア・ホーミ「2004年にバンドの解散を考えた」 ro69.jp 2010年9月3日
- ^ デイヴ・グロール、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジの新作に参加していることが明らかに ro69.jp 2012年11月7日
- ^ クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジの新作レコーディングに元ベースのニック・オリヴェリが参加 ro69.jp 2012年11月29日
- ^ “Queens of the Stone Age & Matador Records ...Like Clockwork”. マタドール・レコード (2013年3月26日). 2013年4月6日閲覧。
- ^ “Queens of the Stone Age Get First No. 1 Album on Billboard 200 Chart”. ビルボード (2013年6月12日). 2013年6月12日閲覧。
- ^ “2013-06-15 Top 40 Official UK Albums Archive”. Official Charts Company. 2013年6月12日閲覧。
- ^ “Queens of the Stone Age – Chart History: Billboard 200”. Billboard. Prometheus Global Media. April 15, 2013閲覧。
- ^ Peak chart positions for albums in Australia:
- All except Rated R: “Discography Queens Of The Stone Age”. 'australian-charts.com'. Hung Medien. April 15, 2013閲覧。
- Rated R: Kent, David (2006). Australian Chart Book 1993–2005. St Ives, New South Wales, N.S.W.: Australian Chart Book. ISBN 0-646-45889-2
- ^ “ARIA Report 571”. July 1, 2013閲覧。
- ^ “Discographie Queens Of The Stone Age”. 'austriancharts.at'. Hung Medien. April 15, 2013閲覧。
- ^ “Queens of the Stone Age Album & Song Chart History: Canadian Albums”. Billboard. 2012年11月27日閲覧。
- ^ “Discographie Queens Of The Stone Age”. 'lescharts.com'. Hung Medien. April 15, 2013閲覧。
- ^ “Chartverfolgung / Queens of the Stone Age / Longplay” (German). 'musicline.de'. PhonoNet. April 15, 2013閲覧。
- ^ “Discography Queens Of The Stone Age”. 'irish-charts.com'. Hung Medien. April 15, 2013閲覧。
- ^ “Discografie Queens Of The Stone Age”. 'dutchcharts.nl'. Hung Medien. April 15, 2013閲覧。
- ^ “Discography Queens Of The Stone Age”. 'norwegiancharts.com'. Hung Medien. April 15, 2013閲覧。
- ^ “Discography Queens Of The Stone Age”. 'swisscharts.com'. Hung Medien. April 15, 2013閲覧。
- ^ “Queens of the Stone Age – Official Charts Company” (select "Albums" tab). Official Charts Company. April 15, 2013閲覧。
- ^ a b c d e f “Certified Awards Search” (To access, enter the search parameter "Queens of the Stone Age", select "Search by Artist" and check the "Exact match" checkbox). British Phonographic Industry. April 15, 2013閲覧。
- ^ a b “Accreditations – 2003 Albums”. Australian Recording Industry Association. April 15, 2013閲覧。
- ^ Jonathan Cohen (2007年6月2日). “Queens of the Stone Age enter new "Era"”. Billboard. 2008年7月10日閲覧。
- ^ “IFPI Platinum Europe Awards - Q2 2008”. IFPI (July 2008). July 2008閲覧。
- ^ “American certifications – Queens of the Stone Age”. Recording Industry Association of America. April 15, 2013閲覧。
- ^ a b c d “Gold Platinum Database – Queens of the Stone Age”. Music Canada. November 27, 2013閲覧。
- ^ "Norwegian certifications – Queens of the Stone Age" (Norwegian). IFPI Norway. 2013年4月15日閲覧。
- ^ “QOTSA Rocks Hard, Fast On 'Era Vulgaris'”. Billboard (2005年3月15日). 2007年6月18日閲覧。
- ^ “Accreditations – 2005 Albums”. Australian Recording Industry Association. April 15, 2013閲覧。
- ^ Cohen, Jonathan (2007年3月15日). “QOTSA Rocks Hard, Fast On 'Era Vulgaris'”. Billboard. 2007年6月17日閲覧。
- ^ “Queens of the Stone Age Get First No. 1 Album on Billboard 200 Chart”. Billboard. July 1, 2013閲覧。
- ^ “Accreditations - 2013 Albums”. Australian Recording Industry Association. July 1, 2014閲覧。