シャニダールの花
シャニダールの花 | |
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監督 | 石井岳龍 |
脚本 | じんのひろあき 石井岳龍 田中智章 |
出演者 | 綾野剛 黒木華 |
音楽 | 勝本道哲 |
撮影 | 松本ヨシユキ |
編集 | 西尾光男 石井岳龍 |
制作会社 | ドラゴンマウンテン |
製作会社 | ファントム・フィルム 神戸芸術工科大学 ノブ・ピクチャーズ |
配給 | ファントム・フィルム |
公開 | 2013年7月20日 |
上映時間 | 104分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
『シャニダールの花』(シャニダールのはな)は、2013年の日本の恋愛ファンタジー映画である。石井岳龍が監督を務め、綾野剛と黒木華が主演を務めている[1]。第37回モントリオール世界映画祭の「フォーカス・オン・ワールド・シネマ」部門に出品された[2]。
あらすじ
[編集]ごく一部の女性たちの胸に「シャニダール」と呼ばれる花が芽吹くという現象が起きる[3]。その花弁の成分から新薬を開発しようとする製薬会社は、母体となっている女性たちに高額の契約金を支払い、研究所の施設でシャニダールを栽培している。女性たちの精神状態とシャニダールの成長とのあいだには何らかの関連があるとされており、施設にはセラピストが常駐している。
製薬会社でシャニダールの研究をつづける植物学者の大瀧賢治(綾野剛)は、新たに赴任してきたセラピストの美月響子(黒木華)と出会う。2人は少しずつ互いに惹かれていく。
提供者の田村ユリエ(伊藤歩)は、賢治に好意を寄せている。ユリエの胸に咲いたシャニダールの花は手術で摘み取られるが、彼女は手術の直後に命を落とす。花を切除する際、母体に過度の負荷がかかったことが原因である。しかし、所長の吉崎和彦(古舘寛治)は、ユリエの死因を伏せている。
菊島ミク(山下リオ)の胸で育っていたシャニダールが枯れてしまう。動揺したミクは、他の提供者たちの胸からシャニダールを引き抜こうとする。立花ハルカ(刈谷友衣子)は、自分の胸からシャニダールの花を引き抜いてミクに手渡すが、その瞬間、意識を失って倒れこむ。一連の騒動を見ていた賢治は、花の切除が母体に危険を及ぼすのではないかと気づく。
響子の胸にシャニダールの芽が出る。賢治は、花が咲かないうちに切除したほうがよいと響子に伝える。響子は、花を咲かせて種が得られるまで育てたいと言う。賢治は、響子の体を守るために、寝ている彼女の胸からシャニダールの芽を切除する。響子は退社し、賢治の前から姿を消す。
シャニダールの危険性が公になり、製薬会社の研究所は閉鎖される。植物園で働き始めた賢治のもとに、ある日、植物の種が送られてくる。やがて、その種がシャニダールの花を咲かせる。賢治は響子を探し当てるが、胸にシャニダールの花を咲かせた響子はベッドで眠りつづけており、目覚める気配がない。
夢の中で、賢治は響子と再会する。目が覚めたのかと問われた響子は、目が覚めたのはあなたのほうだと賢治に告げる。あたりを見渡すと、シャニダールの花が無数に咲いているのであった。
キャスト
[編集]上映
[編集]2013年4月18日、ヒューマントラストシネマ渋谷にて完成披露試写会が行われた[4]。7月4日、テアトル新宿にて先行上映会が行われた[5]。7月20日、全国12スクリーンで一般公開された[6]。
受賞
[編集]- 第5回TAMA映画賞 - 最優秀新進女優賞(刈谷友衣子)[7]
- 第5回TAMA映画賞 - 最優秀新進女優賞(黒木華)[7]
- 第87回キネマ旬報ベスト・テン - 新人女優賞(黒木華)[8]
- 第35回ヨコハマ映画祭 - 最優秀新人賞(黒木華)[9]
- 第56回ブルーリボン賞 - 新人賞(黒木華)[10]
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “綾野剛&黒木華、石井岳龍監督「シャニダールの花」にW主演”. 映画.com (2012年11月3日). 2016年10月12日閲覧。
- ^ “綾野剛に世界からも絶賛の拍手!【第37回モントリオール世界映画祭】”. シネマトゥデイ (2013年8月26日). 2016年10月12日閲覧。
- ^ シャニダールの花 (2012) - シネマトゥデイ
- ^ “黒木華、映画『シャニダールの花』で共演した綾野剛は「変な人です」”. マイナビニュース (2013年4月19日). 2016年10月12日閲覧。
- ^ “石井岳龍監督最新作「シャニダールの花」モントリオール映画祭正式出品決定!”. 映画.com (2013年7月4日). 2016年10月12日閲覧。
- ^ “綾野剛の“距離感”に女優陣ドキドキ”. 映画.com (2013年7月20日). 2016年10月12日閲覧。
- ^ a b “吉高由里子、真木よう子が「最優秀女優賞」を受賞”. モデルプレス (2013年10月11日). 2016年10月12日閲覧。
- ^ “キネ旬ベスト・テンが発表! 国内1位は『ペコロスの母に会いに行く』 (1/2)”. シネマトゥデイ (2014年1月9日). 2016年10月12日閲覧。
- ^ “福山雅治、俳優として初受賞 第35回ヨコハマ映画祭表彰式に出席”. 映画.com (2014年2月2日). 2016年10月12日閲覧。
- ^ “貫地谷しほり、ブルーリボン賞・主演女優賞受賞で涙の授賞式”. シネマトゥデイ (2014年2月12日). 2016年10月12日閲覧。