スコット・ファールマン

Scott Fahlman
Professor Emeritus
スコット・ファールマン
Ph.D.
スコット・ファールマン
生誕 Scott Elliott Fahlman
(1948-03-21) 1948年3月21日(76歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 オハイオ州メダイナ英語版
市民権 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
研究分野 計算機科学
自然言語処理
研究機関 カーネギーメロン大学
教育 マサチューセッツ工科大学
博士論文 NETL: A System for Representing and Using Real-World Knowledge (1977)
博士課程
指導教員
ジェラルド・ジェイ・サスマン
他の指導教員 パトリック・ウィンストン英語版
博士課程
指導学生
デイヴィッド・S・トゥレツキー英語版
マイケル・ウィットブロック英語版
主な業績 自動計画: ブロックワールド英語版
意味ネットワーク
ニューラルネットワーク
Dylan
Common Lisp: CMU Common Lisp
Lucid Inc.英語版
世界初の顔文字の使用
主な受賞歴 アメリカ人工知能学会フェロー
公式サイト
www.cs.cmu.edu/~sef/ ウィキデータを編集
プロジェクト:人物伝
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スコット・エリオット・ファールマン(Scott Elliott Fahlman、1948年3月21日 - )は、アメリカ合衆国計算機科学者であり、カーネギーメロン大学言語技術研究所英語版と計算機科学部の名誉教授である。ブロックワールド英語版における自動計画意味ネットワークニューラルネットワーク(特にカスケード相関アルゴリズム)、プログラミング言語DylanCommon Lisp(特にCMU Common Lisp)に関する研究で有名である。Common Lispが標準化されていた時期には、その標準化のリーダーとして認識されていた[1]。2006年から2015年にかけて、NETL Semantic Networkに関する論文研究の一部を基にしたSconeという知識ベースの開発を行った[2]。また、1982年に世界で初めて顔文字を使用したことでも知られる。

生涯

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ファールマンは1948年3月21日オハイオ州メダイナ英語版で生まれた。

マサチューセッツ工科大学(MIT)に入学し、1973年に電気工学と計算機科学の学士号と修士号、1977年に博士号を取得した。修士論文はパトリック・ウィンストン英語版、博士論文はジェラルド・ジェイ・サスマンの指導を受けた[3]。博士号の学位記には「人工知能の分野の論文によって示された独創的研究」に対する授与と書かれており、「人工知能」(Artificial Intelligence)という言葉が博士号の学位記に書かれたのはこれが世界初とみられる[4]

1978年7月にカーネギーメロン大学(CMU)のアシスタント・プロフェッサーとなり、1984年に助教授、1994年に教授、2017年に名誉教授となった[3]。ファールマンが博士論文を指導した学生には、ドナルド・コーエン、デイヴィッド・B・マクドナルド、デイヴィッド・S・トゥレツキー英語版、スケフ・ウォーリー、ジャスティン・ボヤン、マイケル・ウィットブロック英語版、アリシア・トリブル・サガエなどがいる。

1996年5月にCMUを休職してジャストシステムピッツバーグ研究所英語版(JPRC)の所長に就任した[3]。同所の取締役を務めた苫米地英人は、CMUでのファールマンの教え子の一人である。JPRCは2000年7月に閉鎖となり、その後2003年4月まで、IBMトーマス・J・ワトソン研究所の研究員となった[3]。2003年4月にCMUに復職した。

ファールマンはアメリカ人工知能学会のフェローである。

顔文字

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ファールマンは世界で初めて顔文字を使用したとされている[5][6][7][8]1982年9月19日、ファールマンはカーネギーメロン大学の電子掲示板で、真面目な投稿と冗談を区別するために、顔文字:-):-(の使用を提案し、この記号は流行した。初めて顔文字が使われたファールマンの投稿は、次のようなものである[9]

19-Sep-82 11:44    Scott E  Fahlman             :-) From: Scott E  Fahlman <Fahlman at Cmu-20c>  I propose that the following character sequence for joke markers:  :-)  Read it sideways.  Actually, it is probably more economical to mark things that are NOT jokes, given current trends.  For this, use  :-( 

本文のみ日本語訳:

冗談であることを示すマーカーとして、以下の文字列を提案します。  :-)  横倒しにして見てください。実際には、現在の傾向からすると、冗談ではないものをマークする方がより経済的でしょう。この場合は次を使います。  :-( 

なお、ファールマン以前にも顔文字のアイデアは存在した。『リーダーズ・ダイジェスト』1967年5月号の記事で、同様のコンセプトの顔文字の使用が提案されているが、これが実用化されることはなかった[10]。1969年の『ニューヨーク・タイムズ』に掲載されたインタビューで、ウラジーミル・ナボコフが次のように述べている。

私はよく、笑顔のための特別な活字記号があるべきだと考えます。それは、横にした丸括弧のような記号です[11][8]

脚注

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  1. ^ Gabriel, Richard (1996), Patterns of Software, Oxford University Press, p. 183, https://dreamsongs.com/Files/PatternsOfSoftware.pdf 2020年1月25日閲覧。 
  2. ^ The Scone Knowledge-Base Project”. School of Computer Science. Carnegie Mellon University. 27 October 2013閲覧。 “Scone is a high-performance, open-source knowledge-base (KB) system intended for use as a component in many different software applications.”
  3. ^ a b c d Fahlman, Scott E.. “Curriculum Vitae: Scott E. Fahlman”. Language Technologies Institute and Department of Computer Science. Carnegie Mellon University. 2021年9月19日閲覧。
  4. ^ Fahlman, Scott E. (5 March 2019). “Who was the first person to get a PhD degree specifically in "Artificial Intelligence"?”. Quora. 2020年4月8日閲覧。
  5. ^ The Man Who Brought a :-) to Your Screen”. Bloomberg Businessweek (22 April 2001). 2018年9月19日閲覧。
  6. ^ Smiley Lore :-)”. School of Computer Science. Carnegie Mellon University. 2018年9月19日閲覧。
  7. ^ -) turns 25, Associated Press, (2007-09-20), オリジナルの2007-10-12時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20071012051803/http://www.cnn.com/2007/TECH/09/18/emoticon.anniversary.ap/index.html 2007年9月20日閲覧。 
  8. ^ a b シャルコ・アンナ. “(^_^)←この顔文字が最初に使われたのはいつ?”. BEST TiMES. 2022年9月18日閲覧。
  9. ^ Original Bboard Thread in which :-) was proposed”. School of Computer Science. Carnegie Mellon University. 2020年4月8日閲覧。
  10. ^ Fact Check: Emoticon (Smiley) Origin”. Snopes. 2018年9月19日閲覧。
  11. ^ Nabokov, Vladimir (1973), Strong Opinions, New York, pp. 133–134, ISBN 0-679-72609-8, https://archive.org/details/isbn_9780679726098/page/133 

外部リンク

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