セントビンセント・グレナディーンの行政区画

行政教区
英語: Parish
位置セントビンセント・グレナディーンの旗 セントビンセント・グレナディーン
6(現在)
人口5,800 人(セント・パトリック教区) - 51,400 人(セント・ジョージ教区)
面積29 km2(セント・アンドリュー教区) - 149 km2(シャーロット教区)

セントビンセント・グレナディーンの行政区画(セントビンセント・グレナディーンのぎょうせいくかく)は、6つの行政教区Parish)から成る[1]

概要

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セントビンセント・グレナディーンでは憲法において地方自治体が規定されておらず、2009年の改憲案では盛り込まれたものの国民投票英語版で否決された。1981年地方自治法(Local Authorities Act of 1981)では地方自治体の任務について規定されているが、現在では同法律は廃止されている[2]

行政教区は限られた行政のみを担当する。1973年に民間から選出された地方自治体が存在したが、すでに解散している[2]

多くの国で国勢調査の区域は行政区画を基に設定されているが、同国では異なり独自の区域を設定している。国勢調査区域の合計は13区。また選挙区は行政教区、国勢調査区域とも異なる範囲で設定されている。これらの区画についても後述する。

行政教区

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セントビンセント・グレナディーンの行政教区

行政教区の合計は6つで、そのうちセントビンセント島は5行政教区に分割され、グレナディーン諸島はグレナディーン教区の1行政教区のみとなる。ただし地理的にグレナディーン諸島に含まれるヤング島英語版はセント・ジョージ教区に含まれているため、厳密にはグレナディーン諸島部は2行政教区である(ただしヤング島はグレナディーン諸島の中心地ベキア島から10キロメートルと大きく離れている一方、セントビンセント島とは300メートルと非常に近い)。各教区の行政中心地は存在しない[3]。前述のとおり同国では国勢調査区域が別に設定されているため、人口値は推定となっている。

ISOコード 教区名 英語表記 面積[3]
(km2)
人口[3]
(2000年推定)
所属する島
VC-01 シャーロット教区 Charlotte Parish 149 38,000 セントビンセント島
VC-02 セント・アンドリュー教区 Saint Andrew Parish 29 6,700 セントビンセント島
VC-03 セント・デイヴィッド教区 Saint David Parish 80 6,700 セントビンセント島
VC-04 セント・ジョージ教区 Saint George Parish 52 51,400 セントビンセント島
VC-05 セント・パトリック教区 Saint Patrick Parish 37 5,800 セントビンセント島
VC-06 グレナディーン教区 Grenadines Parish 43 9,200 グレナディーン諸島

地方自治体

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地方自治体は合計17つ設置されている。種類は4種あり、中でも首都キングスタウンには特別な権限が与えられている[4][2]

行政教区 地区評議会
District Council
町委員会
Town Board
村評議会
Village Council
特別行政
Special Service
合計
シャーロット教区 1 2 1 1 5
セント・アンドリュー教区 1 0 0 0 1
セント・デイヴィッド教区 1 0 1 1 3
セント・ジョージ教区 2 0 0 1 3
セント・パトリック教区 1 1 0 0 2
グレナディーン教区 0 2 0 1 3

他の区分

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国勢調査区域

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国勢調査での区分

国勢調査でも用いられる区域。合計は13区で、範囲は細かく指定されている[5]。なおシャトーブレール区はセント・デイヴィッド教区と範囲が一致し、南北グレナディーン諸島はグレナディーン教区を南北で分割しているため、どちらの教区も正確な人口値を算出することは可能である[6]

# 区分名 英語名 面積[6]
(km2)
人口[6]
(2001年国勢調査)
人口[6]
(2017年推計)
教区との重複区域
1 キングスタウン Kingstown 4.9 13,857 12,961 セント・ジョージ、セント・アンドリュー
2 キングスタウン郊外 Suburbs of Kingstown 16.6 13,027 13,867 セント・ジョージ、セント・アンドリュー
3 カリアクア英語版 Calliaqua 30.6 22,706 24,302 セント・ジョージ
4 メアリクア Marriaqua 24.3 8,254 7,829 シャーロット、セント・ジョージ
5 ブリッジタウン Bridgetown 18.6 6,779 6,594 シャーロット
6 コロナリー英語版 Colonarie 34.7 7,491 6,876 シャーロット
7 ジョージタウン Georgetown 57.5 6,985 7,089 シャーロット
8 サンディ・ベイ Sandy Bay 13.7 2,805 2,586 シャーロット
9 ラユー英語版 Layou 28.7 6,338 6,364 セント・パトリック、セント・アンドリュー
10 バルワイイー Barrouallie 36.8 5,463 5,98 セント・パトリック
11 シャトーブレール Chateaubelair 80.0 6,081 5,779 セント・デビッド
12 北部グレナディーン諸島 Northern Grenadines 23.3 5,647 6,209 グレナディーンズ
13 南部グレナディーン諸島 Southern Grenadines 19.4 3,589 4,066 グレナディーンズ

選挙区

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2015年総選挙の選挙区

直近に行われた2020年の総選挙英語版では、セントビンセント・グレナディーン議会選挙区は15区となっている[7][8]。範囲は国勢調査区域に近いものの、南部の区分けが異なる。なおウィンドワード(風上)はセントビンセント島東部、リーワード(風下)は島西部を指す。

  1. 北ウィンドワード選挙区(North Windward)
  2. 北中部ウィンドワード選挙区英語版(North Central Windward)
  3. 南中部ウィンドワード選挙区(South Central Windward)
  4. メアリクア選挙区(Marriaqua)
  5. 南ウィンドワード選挙区(South Windward)
  6. 東セント・ジョージ選挙区(East St. George)
  7. 西セント・ジョージ選挙区(West St. George)
  8. 東キングスタウン選挙区英語版(East Kingstown)
  9. 中央キングスタウン選挙区英語版(Central Kingstown)
  10. 西キングスタウン選挙区(West Kingstown)
  11. 南リーワード選挙区(South Leeward)
  12. 中部リーワード選挙区(Central Leeward)
  13. 北リーワード選挙区(North Leeward)
  14. 北部グレナディーン選挙区(Northern Grenadines)
  15. 南部グレナディーン選挙区(Southern Grenadines)

関連項目

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脚注

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  1. ^ Saint Vincent and the Grenadines#Government”. 中央情報局 (2021年8月24日). 2021年8月29日閲覧。
  2. ^ a b c local government system in Saint Vincent and the Grenadines”. 英連邦地方自治体フォーラム (2017年). 2021年8月29日閲覧。
  3. ^ a b c Parishes of Saint Vincent and the Grenadines”. Statoids.com (2015年6月30日). 2021年8月29日閲覧。
  4. ^ Background”. Ministry of Transport, Works, Urban Development and Local Government. 2021年8月29日閲覧。
  5. ^ Population and Housing Census Report 2012” (pdf). セントビンセント・グレナディーン統計局. pp. 183 - 185. 2021年8月29日閲覧。
  6. ^ a b c d Saint Vincent and the Grenadines”. Citypopulation.de (2020年9月15日). 2021年8月29日閲覧。
  7. ^ FINAL RESULTS GENERAL ELECTIONS NOVEMBER 05, 2020”. 2021年8月29日閲覧。
  8. ^ PRIME MINISTER GONSALVES WINS 5TH TERM IN VINCENTIAN ELECTIONS”. カリブ共同体 (2020年11月6日). 2021年8月29日閲覧。