ツイスト・アンド・シャウト

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「ツイスト・アンド・シャウト」
アメリカで発売されたシングル盤
トップ・ノーツ英語版シングル
B面 オールウェイズ・レイト
リリース
規格 7インチシングル
録音
ジャンル ロックンロール
時間
レーベル アトランティック・レコード
作詞・作曲
プロデュース フィル・スペクター
トップ・ノーツ英語版 シングル 年表
  • ハーツ・オブ・ストーン
  • (1961年)
  • ツイスト・アンド・シャウト
  • (1961年)
  • ウェイト・フォー・ミー・ベイビー
  • (1962年)
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ツイスト・アンド・シャウト」(Twist and Shout)は、フィル・メドレー英語版バート・ラッセル英語版によって書かれた楽曲。1961年にトップ・ノーツ英語版によってレコーディングされ、シングル盤として発売されたが、1962年にアイズレー・ブラザーズによってカバーされるまで、本作がチャートインすることはなかった。アイズレー・ブラザーズによるカバー・バージョンは、全英シングルチャートで最高位42位、Billboard Hot 100で最高位17位を記録した。アイズレー・ブラザーズの他にも、ビートルズをはじめとした多数のアーティストによってカバーされている。

オリジナル・バージョン

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アメリカのR&Bボーカル・グループであるトップ・ノーツ英語版は、1961年2月23日にアトランティック・スタジオで「ツイスト・アンド・シャウト」のレコーディングを行なった。編曲はテディ・ランダッツォ英語版、プロデュースはフィル・スペクターが手がけた。リード・ボーカルはハワード・ゲイトンで[1]、伴奏はサクソフォーン奏者のキング・カーティス、ギタリストのバッキー・ピザレリ英語版、ドラマーのパナマ・フランシス英語版によるもので、バッキング・ボーカルクッキーズが参加している[2]

オールミュージック』のリッチー・アンターバーガー英語版は、トップ・ノーツによる演奏について「単調でありふれたR&Bのメロディを持ったラテン系のレイブ」と評している[3]。作曲者の1人であるバート・バーンズは、本作のレコーディングとスペクターによるプロデュースに対して不満を持っていた[4]

アイズレー・ブラザーズによるカバー

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「ツイスト・アンド・シャウト」
アイズレー・ブラザーズシングル
B面 スパニッシュ・ツイスト
リリース
規格 7インチシングル
録音
  • 1962年
  • ニューヨーク
ジャンル
時間
レーベル ワンド・レコード英語版
作詞・作曲
  • フィル・メドレー
  • バート・ラッセル
プロデュース バート・ラッセル
チャート最高順位
後述を参照
アイズレー・ブラザーズ シングル 年表
  • シャウト
  • (1962年)
  • ツイスト・アンド・シャウト
  • (1962年)
  • ツイスティン・ウィズ・リンダ
  • (1962年)
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アイズレー・ブラザーズによるカバー・バージョンは、1962年5月にシングル盤として発売され、B面には「スパニッシュ・ツイスト」が収録された。プロデュースは、作曲者であるバーンズ(名義はバート・ラッセル)が手がけた。アイズレー・ブラザーズによるカバー・バージョンは、オリジナルよりもテンポを大幅に遅くしていて、3つの上昇するコードでチャチャを思わせるリズムを刻んでいる。また、ボーカル・パートは大幅に作り変えられ、リード・ボーカルの呼びかけに対して、ハーモニー・ボーカルで応えるというコールアンドレスポンスの形式が採られた[3]

アイズレー・ブラザーズによるカバー・バージョンは、アメリカのBillboard Hot 100で最高位17位を記録し[5]、バンドで初めて上位20位以内にチャートインしたシングルとなった。また、オリジナルも含めて本作が初めてチャートインした例ともなっている。

クレジット(アイズレー・ブラザーズ版)

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チャート成績(アイズレー・ブラザーズ版)

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週間チャート
チャート (1962年 - 1963年) 最高位
UK シングルス (OCC)[6] 42
US Billboard Hot 100[5] 17
US Hot Rhythm & Blues Singles (Billboard)[7] 17
US Cash Box Top 100[8] 7
US Cash Box Rhythm & Blues Singles[9] 3

ビートルズによるカバー

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「ツイスト・アンド・シャウト」
トリー・レコードから発売されたシングル盤
ビートルズシングル
初出アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー
A面 イギリスの旗 バック・イン・ザ・U.S.S.R.
B面
リリース
録音
ジャンル ロックンロール
時間
レーベル
作詞・作曲
  • フィル・メドレー
  • バート・ラッセル
プロデュース ジョージ・マーティン
ゴールドディスク
後述を参照
チャート最高順位
後述を参照
ビートルズ シングル U.S. 年表
  • ツイスト・アンド・シャウト
  • (1964年)
ビートルズ シングル 日本 年表
  • ツイスト・アンド・シャウト
  • (1964年)
ビートルズ シングル U.K. 年表
プリーズ・プリーズ・ミー 収録曲
ゼアズ・ア・プレイス
(B-6)
ツイスト・アンド・シャウト
(B-7)
パフォーマンス映像
「Twist & Shout (Performed Live On The Ed Sullivan Show 2/23/64)」 - YouTube
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ビートルズによるカバー・バージョンは、アイズレー・ブラザーズによるカバー・バージョンに基づき[10]、リード・ボーカルはジョン・レノンが務めた。1963年に発売した1作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』に収録された。

1963年2月11日にEMIレコーディング・スタジオで行われた録音のレコーディング・エンジニアはノーマン・スミスが担当した。アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』の録音に向けて、同日午前10時から約3時間のセッションを3回繰り返し、10時間弱でシングルで既に発表されていた4曲を除く10曲を録音するという計画が立てられた[11]。当日風邪をひいていたレノンは、牛乳と咳止めドロップを飲んで録音に臨んだ[12]。2テイク録音されたうちのテイク1が採用されたが、これはテイク2の録音中にレノンの声が出なくなったためである[13]

1976年、レノンは本作の録音について「死にそうだった。ずっと歌いっぱなしで、もういつもの声じゃなかった。紙やすりのようにザラザラで、情けない気分になった…。だってもっと上手に歌えたんだから。でも今は平気。この曲を聴くと僕が全力を尽くしていたのがわかると思う」と語っている[14]

発売

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ビートルズによるカバー・バージョンは、アメリカで1964年3月2日にトリー・レコード英語版よりB面に「ゼアズ・ア・プレイス」を収録したシングル盤として発売され、1964年4月4日付のBillboard Hot 100より4週連続で第2位を記録した[15]。アメリカで唯一ミリオンセラーとなったビートルズのカバー曲で、全国レコードチャートで唯一トップ10入りしたビートルズのカバー曲となっている。その後、ヴィージェイ・レコードから発売された『Introducing ... The Beatles』やキャピトル・レコードから発売された『ジ・アーリー・ビートルズ』に収録された。なお、日本でも1964年4月25日臨発としてシングル盤が発売されたが、B面には「ロール・オーバー・ベートーヴェン」が収録された。

イギリスでは『プリーズ・プリーズ・ミー』に収録された後、4曲入りのEP[注釈 1]としてリカットされた。このEPは全英シングルチャートで第1位を獲得した。ビートルズ解散後の1976年6月25日に発売されたシングル盤『バック・イン・ザ・U.S.S.R.』のB面にも収録された[16]。カナダでは1964年2月3日に発売された同国での2作目のオリジナル・アルバムの表題曲として収録された。

2007年に全英シングルチャートの判定基準が改訂され、ダウンロード販売された楽曲もチャートに登場するようになった。2010年にiTunes Storeにおいてビートルズの全楽曲がダウンロードできるようになると、本作を含めたビートルズの数曲が到達を果たし、中でも本作は最高位48位を記録した[17]

本作はビートルズの解散後に発売された『ロックン・ロール・ミュージック』、『リヴァプールより愛を込めて ザ・ビートルズ・ボックス』などのコンピレーション・アルバムや『イマジン (オリジナル・サウンドトラック)』に収録された。

演奏

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本作は、1963年10月にロンドン・パレイディアム劇場英語版で開催された『Sunday Night』や1963年11月4日に行なわれた王室主催の音楽演奏会『ロイヤル・バラエティー・パフォーマンス英語版[18]で演奏され、1964年2月に『エド・サリヴァン・ショー』に出演した際にも演奏されたほか、1964年夏の全米ツアーから1965年の全米ツアーまで、オープニング・ナンバーとして本作の短縮バージョンが演奏された。

1977年に発売された『ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!』には1965年8月30日のハリウッド・ボウル公演での音源[19]、1995年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー1』には『ロイヤル・バラエティー・パフォーマンス』での音源が収録された。

クレジット(ビートルズ版)

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※出典[20]

チャート成績(ビートルズ版)

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週間チャート
チャート (1963年 - 1964年) 最高位
オーストラリア (Kent Music Report)[21] 5
ベルギー (Ultratop 50 Wallonia)[22] 38
オランダ (Single Top 100)[23] 9
ニュージーランド (Lever Hit Parade)[24] 1
ノルウェー (VG-lista)[25] 7
スウェーデン (Kvällstoppen Chart)[26] 2
US Billboard Hot 100[15] 2
US Cash Box Top 100[27] 1
西ドイツ (Media Control Singles Chart)[28] 10
チャート (1986年) 最高位
カナダ トップシングルス (RPM)[29] 16
US Billboard Hot 100[30] 23
チャート (2010年) 最高位
UK シングルス (OCC)[17] 48
月間チャート
チャート (1964年) 最高位
日本 (ミュージック・マンスリー洋楽チャート)[31] 8

認定(ビートルズ版)

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国/地域 認定 認定/売上数
イタリア (FIMI)[32] Gold 25,000double-dagger
イギリス (BPI)[33] Gold 400,000double-dagger
アメリカ合衆国 (RIAA)[34] Platinum 1,000,000double-dagger

^ 認定のみに基づく出荷枚数
double-dagger 認定のみに基づく売上数と再生回数

ソルト・ン・ペパによるカバー

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ソルト・ン・ペパ英語版は、1988年に発売したアルバム『A Salt with a Deadly Pepa』で「ツイスト・アンド・シャウト」をカバーした。[35]。後にシングル・カットされ、全英シングルチャートで最高位4位を記録し[36]、オランダのシングル・トップ100では最高位5位を記録した[37]

チャート成績(ソルト・ン・ペパ版)

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週間チャート
チャート (1988年 - 1989年) 最高位
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)[38] 11
ドイツ (GfK Entertainment charts)[39] 37
アイルランド (IRMA)[40]
18
オランダ (Dutch Top 40)[41] 5
オランダ (Single Top 100)[37] 5
スペイン (AFYVE)[42] 5
UK シングルス (OCC)[36] 4
US Hot R&B/Hip-Hop Songs (Billboard)[43] 45
US Hot Rap Songs (Billboard)[44] 18
年間チャート
チャート (1988年 - 1989年) 順位
オランダ (Single Top 100)[45] 91

チャカ・デマス&プライヤーズによるカバー

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「ツイスト&シャウト」
チャカ・デマス&プライヤーズ英語版 featuring ジャック・ラディックス & タクシー・ギャングシングル
初出アルバム『ティーズ・ミー英語版
リリース
ジャンル レゲエ・フュージョン英語版
時間
レーベル マンゴ / アイランド
作詞・作曲
  • フィル・メドレー
  • バート・ラッセル
プロデュース
  • ロイド・ウィリス
  • スライ&ロビー
チャカ・デマス&プライヤーズ英語版 シングル 年表
  • ツイスト&シャウト
  • (1993年)
ティーズ・ミー英語版 収録曲
アイ・ワナ・ビー・ユア・マン
(12)
ツイスト&シャウト
(13)
ガル・ワイン
(14)
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チャカ・デマス&プライヤーズ英語版は、ゲスト・ミュージシャンとしてジャック・ラディックスとタクシー・ギャングを迎えて「ツイスト・アンド・シャウト」のカバー・バージョンを録音した。このカバー・バージョンは、1993年に発売されたチャカ・デマス&プライヤーズのアルバム『ティーズ・ミー英語版』に収録された[47]。1993年12月6日にシングル・カットされ、全英シングルチャートで第1位を獲得した[48]

評価(チャカ・デマス&プライヤーズ版)

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オールミュージック』のリック・アンダーソンは、チャカ・デマス&プライヤーズによるカバー・バージョンについて「楽しいノベルティ」と評している[49]

ビルボード』誌に寄稿したラリー・フリック英語版は、「誰がこのビートルズのエバーグリーンを、レゲエの復興のための素材になると考えただろうか?その素質はあり、リスナーが想像するよりもはるかにうまく機能している」とし、「ジャック・ラディックスとタクシー・ギャングの力を借りて、チャカ・デマス&プライヤーズは、おなじみの歌詞をしゃべったり、乾杯したりしながら、速くて陽気なアイランド・グルーヴをふざけた調子で跳ね回っている。先見の明のあるプログラマーは、これでフレッシュで涼しいそよ風のようにプレイリスト上を流れることに気づくだろう」評している[50]

チャート成績(チャカ・デマス&プライヤーズ版)

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週間チャート
チャート (1993年 - 1994年) 最高位
オーストラリア (ARIA)[51] 13
オーストリア (Ö3 Austria Top 40)[52] 12
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)[53] 7
カナダ トップシングルス (RPM)[54] 37
カナダ ダンス/アーバン (RPM)[55] 4
デンマーク (IFPI)[56] 4
ヨーロッパ (Eurochart Hot 100)[57] 7
フランス (SNEP)[58] 23
ドイツ (GfK Entertainment charts)[59] 32
アイスランド (Íslenski Listinn Topp 40)[60] 12
アイルランド (IRMA)[40]
3
オランダ (Single Top 100)[61] 8
ニュージーランド (Recorded Music NZ)[62] 91
スイス (Schweizer Hitparade)[63] 17
UK シングルス (OCC)[48] 1
年間チャート
チャート (1993年) 順位
UK Singles (Official Charts Company)[64] 31
チャート (1994年) 順位
オーストラリア (ARIA)[65] 76
ベルギー (Ultratop)[66] 81
Canada Dance/Urban (RPM)[67] 43
ヨーロッパ (Eurochart Hot 100)[68] 48
オランダ (Single Top 100)[69] 94
ニュージーランド (Recorded Music NZ)[70] 26

認定(チャカ・デマス&プライヤーズ版)

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国/地域 認定 認定/売上数
オーストラリア (ARIA)[65] Gold 35,000^
ニュージーランド (RMNZ)[71] Gold 5,000*
イギリス (BPI)[72] Gold 400,000^

* 認定のみに基づく売上数
^ 認定のみに基づく出荷枚数

その他のアーティストによるカバー

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脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ Leszczak, Bob (2013). Who Did It First?: Great Rhythm and Blues Cover Songs and Their Original Artists. p. 228. ISBN 978-0810888678 
  2. ^ Selvin, Joel (2014). Here Comes the Night: The Dark Soul of Bert Berns and the Dirty Business of Rhythm and Blues. p. 369. ISBN 978-1619023789 
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参考文献

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外部リンク

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