デス・ロウ・レコード
デス・ロウ・レコード(Death Row Records)は1991年に設立されたヒップホップ・レコードレーベルである。設立者はシュグ・ナイトとドクター・ドレー。本拠地はロサンゼルス。現在会社運営はスヌープ・ドッグが行っている。
歴史
[編集]ショーン・コムズ率いるバッド・ボーイ・レコードとの抗争は、1990年代のアメリカのラップシーンを東西に二分する程にまで悪化した事は有名である。デス・ロウはドクター・ドレーの「クロニック」、スヌープ・ドッグの「ドギースタイル」、2パックの「オール・アイズ・オン・ミー」と、大ヒットを記録。一時は50人以上のアーティストを抱え、年間1億ドル超を稼ぐ巨大レーベルに成長したが、ドクター・ドレーとスヌープ・ドッグの離脱や2パックの殺害事件があり。さらには、2015年にシュグ・ナイトが起こしたひき逃げ殺人事件で2018年に運転過失致死傷罪などでシュグ・ナイトは禁固28年の実刑判決を受けた[1]。これによりデス・ロウは破産に追い込まれ[2]、2022年2月からオーナーとしてスヌープ・ドッグが会社運営を引き継ぐことが発表された[3]。
またスヌープ・ドッグはデス・ロウ・レコードを史上初のNFTレコードレーベルにするつもりであることを明かした[4]。
ディスコグラフィー
[編集]年 | アーティスト | タイトル | ゴールドディスク |
---|---|---|---|
1992年 | ドクター・ドレー | ザ・クロニック | 5x プラチナム |
1993年 | スヌープ・ドッグ | ドギースタイル | 6x プラチナム |
1994年 | Various artists | アバヴ・ザ・リム (OST) | 2x プラチナム |
1994年 | Various artists | マーダー・ワズ・ザ・ケース (OST) | 2x プラチナム |
1995年 | ザ・ドッグ・パウンド | ドッグ・フード | 3x プラチナム |
1996年 | 2パック | オール・アイズ・オン・ミー | 9x プラチナム |
1996年 | 2パック | ザ・ドン・キラミナティ:ザ・7デイ・セオリー | 7x プラチナム |
1996年 | スヌープ・ドッグ | ザ・ドッグファーザー | 2x プラチナム |
1996年 | Various artists | デス・ロウ・グレイテスト・ヒッツ | ゴールド |
1996年 | Various artists | クリスマス・オン・デス・ロウ | — |
1997年 | レディ・オブ・レイジ | ネセサリー・ラフネス | — |
1997年 | Various artists | グリッドロック (OST) | 3x プラチナム |
1997年 | Various artists | ギャング・リレイテッド (OST) | 2x プラチナム |
1998年 | 2パック | グレイテスト・ヒッツ | 9x プラチナム |
1998年 | ダズ・ディリンジャー | リタリエーション, リベンジ・&・ゲット・バック | ゴールド |
1998年 | ミッシェルレ | ハング・ジュリー | — |
1999年 | Various artists | シュグ・ナイト・リプレゼンツ:クロニック・2000 | — |
2000年 | スヌープ・ドッグ | デッド・マン・ウォーキン | — |
2000年 | Various artists | トゥー・ギャングスタ・フォー・レイディオ | — |
2001年 | スヌープ・ドッグ | デス・ロウ:スヌープ・ドギー・ドッグ・アット・ヒッツ・ベスト | — |
2001年 | ザ・ドッグ・パウンド | 2002 | — |
2001年 | 2パック | アンティル・ジ・エンド・オブ・タイム | 3x プラチナム |
2002年 | ドクター・ドレー | クロニクル:ベスト・オブ・ザ・ワークス | — |
2002年 | Various artists | ディスファンクショナル・ファミリー (OST) | — |
2002年 | 2パック | ベター・デイズ | 2x プラチナム |
2003年 | 2パック | ニュー・ミックス・クラシックス | ゴールド |
2003年 | 2パック | ザ・プロフェット:ザ・ベスト・オブ・ザ・ワークス | — |
2003年 | スヌープ・ドッグ | ザ・ドッグ:ベスト・オブ・ザ・ワークス | — |
2004年 | 2パック | ライヴ | — |
2005年 | Various artists | ザ・ベリー・ベスト・オブ・デス・ロウ | — |
2005年 | クルプト | アゲインスト・ザ・グレイン | — |
2005年 | 2パック | ライヴ・アット・ザ・ハウス・オブ・ブルース | プラチナム |
2006年 | ドクター・ドレー | クロニクルズ:デス・ロウ・クラシックス | — |
2006年 | Various artists | 15・イヤーズ・オン・デス・ロウ | — |
2007年 | Various artists | デス・ロウ・アーカイブズ:ザ・サウンドトラックス | — |
2007年 | Various artists | 15・イヤーズ・オン・デス・ロウ・Vol II | — |
2007年 | 2パック | ザ・10th・アニバーサリー・コレクション:ザ・セックス, ザ・ソウルズ&ザ・ストリート | — |
2007年 | Various artists | デス・ロウ・レコーズ・プレゼンツ:ザ・アルティメット・ベスト・オブ・ザ・ワークス | — |
2022年 | スヌープ・ドッグ | BODR | — |
2024年 | ザ・ドッグ・パウンド | W.A.W.G. | — |
参考文献
[編集]- ソーレン・ベイカー『ギャングスター・ラップの歴史 スクーリー・Dからケンドリック・ラマーまで』塚田桂子訳・解説、DU BOOKS、2019年9月。
脚注
[編集]- ^ “シュグ・ナイト、2015年のひき逃げ死傷事件で28年の実刑判決 | Daily News”. Billboard JAPAN. 2024年8月7日閲覧。
- ^ “ギャングスタラップをメインストリームへ ヒップホップ界の大物シュグ・ナイトの伝記映画製作 : 映画ニュース”. 映画.com. 2024年8月7日閲覧。
- ^ “スヌープ・ドッグがデス・ロウ・レコードのオーナーになったと発表”. HIP HOP DNA (2022年2月10日). 2024年8月7日閲覧。
- ^ “Snoop Dogg が Death Row Records を史上初の NFT レコードレーベルにすると発言”. Hypebeast.JP (2022年2月17日). 2024年8月7日閲覧。