トリリオン

vizualisation of 1 Trillion
ワン・トリリオンの大きさ(ショートスケール、1兆)
A partially turned Rubik's cube
ルービックキューブでの色の通りは43トリリオン(ロングスケール、4垓3000京)通りある。

トリリオン(Trillion)は、以下を意味する。

  • 1000000000000、1012、1兆。ショートスケール(イギリス・アメリカや東欧で用いられる)では、1兆を「ワン・トリリオン」とする。
  • 1000000000000000000、1018、100京。ロングスケール(英語圏と東欧を除く多くの大陸ヨーロッパの国々で用いられる)では、100京を「ワン・トリリオン」とする。

用法

[編集]

元々、トリリオンは、イギリスで使われていた。当時、世界的にロングスケールを用いていたため、「ワン・トリリオン」は100京にあたる。1974年、イギリスがショートスケールを用いることを決定したので、イギリスにおける「ワン・トリリオン」は1兆になった。1950年代以降からは、多くの分野でショートスケールを用いるようになった[1][2]

アメリカ英語でも、ショートスケールを用いているため、「ワン・トリリオン」は1兆である。

一方、英米以外では、ロングスケールを使用している場合がある。英語圏と東欧を除く多くの大陸ヨーロッパの国々や、メキシコ、南米西部などではロングスケールを用いているため、「ワン・トリリオン」は100京である。

2007年頃から発生したジンバブエハイパーインフレーション英語版では、日常生活での買い物で、数トリリオンジンバブエ・ドルを普通に使用していた[2]

イタリアがイタリア・リラを廃止し、最終的に1ユーロが2,000リラに換算することができるようになると、ユーロ圏の他国家がリラに大量に変換したことで、リラも数トリリオン持っていることも普通となった[2]

語源

[編集]

トリリオンという言葉の大元は、15世紀ごろからフランスで使われるようになった[2]。「トリリオン」は、1680年代にイタリア語の「trilione」を語源として英語に誕生した[3]

誕生当時は1018を指す言葉だった[2][3]。その後、zillionやgazillionと同様に、主に特定の数ではなく、膨大な数の概念を表すのに用いられた。しかし、米国ではそれ以前より一般的に使用されていた[2]

脚注

[編集]
  1. ^ Cracknell, Richard; Bolton, Paul (January 2009). "Statistical literacy guide: What is a billion? And other units" (PDF) (Report). House of Commons Library. 2015年7月10日閲覧
  2. ^ a b c d e f Geoghegan, Tom (2011年10月28日). “Is trillion the new billion?” (英語). BBC News. https://www.bbc.com/news/magazine-15478580 2022年2月17日閲覧。 
  3. ^ a b trillion | Etymology, origin and meaning of trillion” (英語). etymonline. 1 May 2019時点のオリジナルよりアーカイブ6 February 2022閲覧。