バスティアン・ヴィヴェス

バスティアン・ヴィヴェス
Bastien Vivès
2013年、アングレーム国際漫画祭にて
2013年、アングレーム国際漫画祭にて
生誕 (1984-02-11) 1984年2月11日(40歳)
フランス パリ
国籍 フランスの旗 フランス
職業 漫画家
ジャンル 恋愛アクション
代表作 『塩素の味』
受賞 本文参照
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バスティアン・ヴィヴェス(Bastien Vivès、1984年2月11日 - )は、フランスバンド・デシネ作家(漫画家)である。

来歴

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パリ生まれ。ペニンゲン装飾美術学校で応用美術を学んだ後、ゴブラン映像学校でアニメーションを学ぶ。バスティアン・シャンマックス(Bastien Chanmax)のペンネームでネット上に漫画作品を発表したのち、2007年に『彼女たち』を出版し本格的にバンドデシネ作家としてデビュー。ミカエル・サンラヴィルとの共作『ハリウッド・ジャン』(2008年)を経て、2008年『塩素の味』を発表、同作品で翌年、第36回アングレーム国際漫画祭の新人賞を受賞。市民プールを舞台に一組の男女の交流と心の動きを描いた作品で、若者の等身大の恋愛と日常的なやりとりという、従来のBDにはなかった切り口と、瑞々しい色彩を持つ絵によって高い評価を受け、新世代を代表するBD作家として注目を浴びる。

以後、男性の目に絵の視点を固定して、彼とその恋人との恋愛の顛末を描いた『僕の目の中で』(2009年)、もてない男ブルーノと美人のフランチェスカとの間の友情を描く『親友同士』(2009年)、古代ローマを舞台にした共作『帝国のために』(2010年-2011年)などを相次いで発表、あるバレリーナとその教師との関係を25年のスパンで描いた『ポリーナ』(2011年)ではBD書店賞およびACBD批評グランプリを受賞している。2012年にはアングルの名画を狙う女性三人組の怪盗を描いた共作『グランド・オダリスク』を発表。2013年にシリーズを開始した『ラストマン』は日本の少年漫画を意識した格闘漫画で、制作にあたっては小畑健のマンガ家漫画『バクマン』などに触発されてマンガ制作チームを整え、BDとしては異例の週20ページという速いペースで発表を行っている。2013年には『塩素の味』が、文化庁メディア芸術祭で新人賞を受賞。2015年には『ラストマン』がアングレーム国際漫画祭で最優秀シリーズ賞を受賞している。

ヴィヴェスは作品ごとに様々な手法を試しているが、作画は一貫してコンピュータで行っており、2012年時点ではフォトショップを使用していると話している(来日時の座談会より)。

作品

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シリーズ

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  • 帝国のためにPour l'Empire、2010年-2011年、メルワン・シャバンとの共作、3巻)
  • グランド・オダリスクLa Grande Odalisque、フロラン・ルペールとジェローム・ミュロとの共作、2012年-)
    1. グランド・オダリスク(2012年)
    2. オリンピア(Olympia、2015年)
  • ラストマンLastman、2013年-、バラックとミカエル・サンラヴィルとの共作、既刊9巻)

単巻

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  • ろくでなしのプンギ(Poungi la Racaille、2006年) ※「バスティアン・シャンマックス」名義
  • 彼女たち(Elle(s)、2007年)
  • ハリウッド・ジャン(Hollywood Jan、2008年、ミカエル・サンラヴィルとの共作)
  • 塩素の味(Le Goût du Chlore、2008年)
  • 肉屋(La Boucherie、2008年)
  • 僕の目の中で(Dans Mes Yeux、2009年)
  • 親友同士(Amitié Étroite、2009年)
  • ジュジュ・ミミ・フェフェ・シャシャ(Juju Mimi Féfé Chacha、2009年、アレクシス・ド・ラフェリとの共作)
  • ポリーナ(Polina、2011年)
  • 他の奴ら(Les Autre Gens、2011年)
  • 怒りのメロン(Les Melons de la Colére、2011年)
  • ビデオゲーム(Les Jeu Vidéo、2012年)
  • ある夜の不意打ち ファム・ファタール(Coups d'un Soir—Femme Fatale、2012年)
  • 家族(La Famille、2012年)
  • 愛(L'Amour、2012年)
  • ブロゴスフィア(La Blogosphère、2012年)
  • 戦争(La Guerre、2012年)
  • バンド・デシネ(La Bande Dessinée、2012年)

映像化作品

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日本での出版

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参考文献

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外部リンク

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