パトリック・キブルハン
2022年10月27日、京セラドーム大阪にて | |
基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | ニューヨーク州ナイアック |
生年月日 | 1989年12月22日(34歳) |
身長 体重 | 6' 2" =約188 cm 215 lb =約97.5 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 外野手、三塁手、一塁手 |
プロ入り | 2012年 MLBドラフト4巡目(全体131位) |
初出場 | MLB / 2016年8月20日 NPB / 2022年7月5日 |
最終出場 | MLB / 2021年5月16日 NPB / 2022年10月3日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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国際大会 | |
代表チーム | アメリカ合衆国 |
五輪 | 2021年 |
この表について |
獲得メダル | ||
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アメリカ合衆国 | ||
パンアメリカン競技大会 | ||
銀 | 2015 | 野球 |
オリンピック | ||
銀 | 2020 | 野球 |
パトリック・アンソニー・キブルハン(Patrick Anthony Kivlehan、1989年12月22日 - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ナイアック出身の元プロ野球選手(外野手、内野手)。右投右打。
NPBでの登録名は「パトリック・キブレハン」。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]ラトガーズ大学では4年間アメリカンフットボールをプレーしており、4年目にフットボールのシーズンが終了してから野球部に参加した[1]。
プロ入りとマリナーズ傘下時代
[編集]2012年のMLBドラフト4巡目(全体131位)でシアトル・マリナーズから指名されプロ入り[2]。傘下のA−級エバレット・アクアソックスでプロデビューし、72試合に出場して打率.301、12本塁打、52打点の成績を記録した。
2013年はA級クリントン・ランバーキングスで開幕を迎え、シーズン途中にA+級ハイデザート・マーベリックスへ昇格。2チーム合計で128試合に出場して打率.303、16本塁打、90打点の成績を記録した。
2014年はA+級ハイデザートで開幕を迎え、シーズン途中にAA級ジャクソン・ジェネラルズへ昇格。2チーム合計で138試合に出場して打率.295、20本塁打、103打点の成績を記録した。
2015年はAAA級タコマ・レイニアーズで123試合に出場して打率.256、22本塁打、73打点の成績を記録した。また、シーズン途中に開催されたパンアメリカン競技大会のアメリカ合衆国代表に選出された。オフに40人枠に登録された[3]。
レンジャーズ傘下時代
[編集]2015年12月5日にアンソニー・バス、レオネス・マーティンらが絡むトレードの後日発表選手として、テキサス・レンジャーズへ移籍した[4]。
2016年は傘下のAAA級ラウンドロック・エクスプレスで開幕を迎えた。
マリナーズ傘下復帰
[編集]2016年5月29日に後日発表選手(後にジャスティン・デフレイタスと発表)とのトレードで、マリナーズへ移籍した[5]。移籍後はAAA級タコマでプレーした。
パドレス時代
[編集]2016年8月4日にウェイバー公示を経てサンディエゴ・パドレスへ移籍した。20日にメジャーに昇格し、同日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦でメジャーデビューを果たした[6]。また、翌日の同カードではロビー・レイからメジャー初本塁打を放った。
レッズ時代
[編集]2016年9月28日にウェイバー公示を経てシンシナティ・レッズへ移籍した[7]。オフの10月6日にアリスメンディ・アルカンタラの加入に伴いDFAとなり、その後マイナー契約となった[8]。
2017年は開幕ロースター入りし、自己最多の115試合に出場し、打率.208、9本塁打、26打点という成績を残した。オフの11月3日にFAとなったが、6日にマイナー契約で再契約した[9]。
メッツ傘下時代
[編集]2018年5月9日にニューヨーク・メッツとマイナー契約を結んだ[11]。契約後は傘下のAAA級ラスベガス・ヒフティワンズへ送られた。
ダイヤモンドバックス時代
[編集]2018年9月6日に金銭トレードでダイヤモンドバックスへ移籍した[12]。メジャーで9試合に出場した後、10月10日にマイナー契約となり、翌日に自由契約となった。
パイレーツ傘下時代
[編集]2018年10月31日にピッツバーグ・パイレーツとマイナー契約を結んだ[13]。
2019年は傘下のAAA級インディアナポリス・インディアンズで開幕を迎えた。
ブルージェイズ傘下時代
[編集]2019年5月10日に金銭トレードで、トロント・ブルージェイズへ移籍した[14]。移籍後は傘下のAA級ニューハンプシャー・フィッシャーキャッツへ送られ、その後AAA級バッファロー・バイソンズへ昇格した。この年は移籍前と合わせて3チーム合計で125試合に出場して打率.255、32本塁打、84打点の成績を記録した。オフにFAとなったが、12月2日にマイナー契約で再契約した[15]。
2020年8月21日に自由契約となった。この年は新型コロナウイルスの影響でマイナーリーグの試合が開催されず、公式戦への出場はなかった。
パドレス復帰
[編集]2021年2月26日に古巣のパドレスとマイナー契約を結んだ。5月12日にアクティブ・ロースター入りし、3年ぶりにメジャーに復帰した。また、シーズン途中に開催された東京オリンピックのアメリカ合衆国代表に選出された。オフにFAとなった。
ホワイトソックス傘下時代
[編集]2022年2月にシカゴ・ホワイトソックスとマイナー契約を結んだ[16]。この年は傘下のAAA級シャーロット・ナイツで開幕を迎えたが、3試合に出場した後、4月12日に自由契約となった[17]。
ヤクルト時代
[編集]4月29日に東京ヤクルトスワローズと契約した[18]。背番号は2[19]。8月27日の対横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)では、NPB初本塁打の第1号を含む1試合3本塁打を記録した[20]。最終成績は29試合の出場で打率.241、6本塁打で、日本シリーズにも出場し、9打数2安打を記録した[21]。シーズン終了後の11月22日、自由契約となった[21]。
独立リーグ時代
[編集]2023年4月7日、フロンティアリーグのニューヨーク・ボールダーズとアシスタントコーチ兼任で契約を結んだ[22]。
2023年は打率.305、23本塁打、73打点を記録し、オールスターゲームにも出場したが、シーズンオフに現役引退を表明した[23]。
現在は母校のセントジョセフ高校で職員を務めている。
選手としての特徴・人物
[編集]右のパワーヒッターであり[24]、しぶとく勝負強い打撃も持ち味[25]。内・外野をこなすユーティリティー性とアメリカンフットボール仕込みの加速の良い走塁も魅力。一方、守備についてはかなりの難がある[26]。
2020年東京オリンピックおよびヤクルトでも同僚になったスコット・マクガフとはNPB移籍前から毎日のように連絡を取り、日本球界や私生活のことを聞いていたという[27]。また、パドレス傘下AAA級で同僚だった加藤豪将から日本語を教わっている[28]。
前述の通り1試合3本塁打を記録するなど、横浜DeNAベイスターズとの相性の良さを見せた。2022年には対戦打率.400(20打数8安打)、5本塁打、OPS1.579をマークしている[29]。
詳細情報
[編集]年度別打撃成績
[編集]年 度 | 球 団 | 試 合 | 打 席 | 打 数 | 得 点 | 安 打 | 二 塁 打 | 三 塁 打 | 本 塁 打 | 塁 打 | 打 点 | 盗 塁 | 盗 塁 死 | 犠 打 | 犠 飛 | 四 球 | 敬 遠 | 死 球 | 三 振 | 併 殺 打 | 打 率 | 出 塁 率 | 長 打 率 | O P S |
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2016 | SD | 5 | 19 | 16 | 5 | 4 | 0 | 0 | 1 | 7 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 9 | 0 | .250 | .368 | .438 | .806 |
CIN | 3 | 5 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | .000 | .000 | .000 | .000 | |
'16計 | 8 | 24 | 21 | 5 | 4 | 0 | 0 | 1 | 7 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 11 | 0 | .190 | .292 | .333 | .625 | |
2017 | 115 | 204 | 178 | 23 | 37 | 5 | 1 | 9 | 71 | 26 | 1 | 2 | 0 | 1 | 22 | 1 | 3 | 61 | 2 | .208 | .304 | .399 | .703 | |
2018 | ARI | 9 | 14 | 13 | 3 | 3 | 0 | 2 | 0 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 0 | .231 | .286 | .538 | .824 |
2021 | SD | 5 | 8 | 4 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 1 | 3 | 0 | .250 | .500 | .250 | .750 |
2022 | ヤクルト | 29 | 87 | 83 | 10 | 20 | 3 | 0 | 6 | 41 | 14 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0 | 1 | 21 | 1 | .241 | .264 | .494 | .758 |
MLB:4年 | 137 | 250 | 216 | 34 | 45 | 5 | 3 | 10 | 86 | 30 | 1 | 2 | 0 | 2 | 26 | 1 | 6 | 81 | 2 | .208 | .308 | .398 | .706 | |
NPB:1年 | 29 | 87 | 83 | 10 | 20 | 3 | 0 | 6 | 41 | 14 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0 | 1 | 21 | 1 | .241 | .264 | .494 | .758 |
年度別守備成績
[編集]年 度 | 球 団 | 一塁(1B) | 三塁(3B) | 外野(OF) | |||||||||||||||
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試 合 | 刺 殺 | 補 殺 | 失 策 | 併 殺 | 守 備 率 | 試 合 | 刺 殺 | 補 殺 | 失 策 | 併 殺 | 守 備 率 | 試 合 | 刺 殺 | 補 殺 | 失 策 | 併 殺 | 守 備 率 | ||
2016 | SD | - | - | 5 | 12 | 0 | 2 | 0 | .857 | ||||||||||
CIN | - | - | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | |||||||||||
'16計 | - | - | 7 | 14 | 0 | 2 | 0 | .875 | |||||||||||
2017 | 12 | 35 | 2 | 0 | 3 | 1.000 | 7 | 5 | 15 | 0 | 0 | 1.000 | 43 | 42 | 2 | 2 | 1 | .957 | |
2018 | ARI | - | - | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | ||||||||||
2021 | SD | - | - | 2 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | ||||||||||
2022 | ヤクルト | 4 | 26 | 5 | 0 | 3 | 1.000 | - | 19 | 16 | 2 | 1 | 0 | .947 | |||||
MLB | 12 | 35 | 2 | 0 | 3 | 1.000 | 7 | 5 | 15 | 0 | 0 | 1.000 | 56 | 61 | 2 | 4 | 1 | .940 | |
NPB | 4 | 26 | 5 | 0 | 3 | 1.000 | - | 19 | 16 | 2 | 1 | 0 | .947 |
記録
[編集]NPB
[編集]- 初記録
- 初出場・初打席:2022年7月5日、対読売ジャイアンツ13回戦(東京ドーム)、7回表に今野龍太の代打で出場、今村信貴から空振り三振
- 初先発出場:2022年7月6日、対読売ジャイアンツ14回戦(東京ドーム)、5番・左翼手で先発出場
- 初安打:2022年8月20日、対中日ドラゴンズ17回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、5回表に小笠原慎之介から左前安打[30]
- 初本塁打・初打点:2022年8月27日、対横浜DeNAベイスターズ18回戦(横浜スタジアム)、3回表に石田健大から左中間越ソロ
背番号
[編集]- 46(2016年 - 同年途中)
- 67(2016年途中 - 同年終了)
- 3(2017年)
- 47(2018年)
- 18(2021年)
- 2(2022年5月23日 - 同年終了)
- 10(2023年)
代表歴
[編集]脚注
[編集]- ^ NJ.com, Matthew Stanmyre | NJ Advance Media for (2012年4月19日). “Former Rutgers football player Patrick Kivlehan now starring on the baseball diamond” (英語). nj. 2022年4月27日閲覧。
- ^ NJ.com, Matthew Stanmyre | NJ Advance Media for (2012年6月5日). “2012 MLB Draft: Rutgers star Patrick Kivlehan selected in 4th round by Mariners” (英語). nj. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Mariners designate pitcher Danny Hultzen | mariners.com”. web.archive.org (2015年11月21日). 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Rangers Acquire Patrick Kivlehan To Complete Martin Trade” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Mariners acquire INF Patrick Kivlehan from Texas Rangers” (英語). MLB.com. 2022年4月27日閲覧。
- ^ NJ.com, Ryan Dunleavy | NJ Advance Media for (2016年8月21日). “Patrick Kivlehan of Rutgers to make MLB debut (PHOTOS)” (英語). nj. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Reds Claim Patrick Kivlehan” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Reds Claim Arismendy Alcantara, Designate Patrick Kivlehan” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Minor MLB Transactions: 11/18/17” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Reds Release Patrick Kivlehan” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Mets Sign Patrick Kivlehan To MInor League Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “D-backs acquire Patrick Kivlehan from Mets, move Dyson to 60-day DL” (英語). Arizona Sports (2018年9月6日). 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Pirates Sign Patrick Kivlehan To Minor-League Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Blue Jays Acquire Patrick Kivlehan” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Blue Jays agree to terms with Canadian Aumont on minor-league contract - Sportsnet.ca”. www.sportsnet.ca. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “White Sox Agree To Minors Deals With Wes Benjamin, Patrick Kivlehan” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “Patrick Kivlehan Stats, Fantasy & News” (英語). MiLB.com. 2022年4月27日閲覧。
- ^ “新外国人選手獲得のお知らせ”. 東京ヤクルトスワローズ. 2022年4月29日閲覧。
- ^ “【ヤクルト】キブレハン外野手を獲得 背番号「2」東京五輪で銀の米代表で5月末チームに合流へ”. nikkansports.com. 2022年6月3日閲覧。
- ^ “【ヒーロートーク】ヤクルト・キブレハンが人生初の1試合3本塁打 「一生忘れられないです」”. sanspo.com. 2022年8月27日閲覧。
- ^ a b “ヤクルトの助っ人キブレハンが自由契約公示 今季途中加入し打率.241、6本塁打”. Full-Count (2022年11月22日). 2022年11月22日閲覧。
- ^ “Boulders Sign Ex-MLBer Pat Kivlehan”. NY Boulders Baseball (2023年4月7日). 2023年4月22日閲覧。
- ^ “元ヤクルトのキブレハンが現役引退 23年は米独立リーグで打率3割超&オールスター出場と活躍”. 日刊スポーツ. (2023年9月4日) 2023年9月4日閲覧。
- ^ “阪神大砲キブルハンとウィズダム調査 井上氏も招聘”. nikkansports.com. 2022年6月3日閲覧。
- ^ “【ヤクルト】パトリック・キブレハンを獲得「リグス風な選手。勝負強さ、しぶとさある」編成部長”. nikkansports.com. 2022年6月3日閲覧。
- ^ “東京ヤクルト入りするパトリック・キブレハンは“あのスラッガー”が認めた好打者だ(横尾弘一) - 個人”. Yahoo!ニュース. 2022年6月3日閲覧。
- ^ “【ヤクルト】新助っ人キブレハンが入団会見 マクガフに「野球のこと、私生活のこと毎日のように聞いてた」”. スポーツ報知 (2022年5月24日). 2022年6月3日閲覧。
- ^ “ヤクルト新外国人キブレハン入団会見 加藤豪将から学んだ日本語披露”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年6月3日閲覧。
- ^ “燕自由契約の助っ人は掘り出し物? 年換算30発ペース…フィットする球団は”. Full-Count (2022年11月22日). 2023年4月22日閲覧。
- ^ “ヤクルト・キブレハンが来日14打席目で初安打! 中日・小笠原から左前打”. サンケイスポーツ. (2022年8月20日) 2022年8月20日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- 個人年度別成績 P.ギブレハン - NPB.jp 日本野球機構