ヒドロコルチゾン
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
販売名 | A-hydrocort, Cortef, Solu-cortef, others[1] |
Drugs.com | monograph |
MedlinePlus | a682206 |
ライセンス | EMA:リンク、US FDA:リンク |
胎児危険度分類 | |
法的規制 | |
データベースID | |
CAS番号 | 50-23-7 |
ATCコード | A01AC03 (WHO) A07EA02 (WHO) C05AA01 (WHO) D07AA02 (WHO) H02AB09 (WHO) S01BA02 (WHO) S02BA01 (WHO) |
PubChem | CID: 5754 |
DrugBank | DB00741 |
ChemSpider | 5551 |
UNII | WI4X0X7BPJ |
KEGG | D00088 |
ChEBI | CHEBI:17650 |
ChEMBL | CHEMBL389621 |
別名 | Cortisol; 11β,17α,21-Trihydroxypregn-4-ene-3,20-dione |
化学的データ | |
化学式 | C21H30O5 |
分子量 | 362.460 g/mol |
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ヒドロコルチゾン(Hydrocortisone)は、副腎皮質ホルモンのコルチゾールが医薬品として販売される際の成分名[2]。急性副腎不全、先天性副腎過形成症、高カルシウム血症、甲状腺炎、関節リウマチ、皮膚炎、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患に使われる[1]。口腔、外用、または注射で利用できる[1]。長期にわたって使用してから中止する際は、ゆっくりやめていく[1]。ステロイド外用薬では日本での格付け5段階中4の酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン(商品名パンデル)、2のミディアムの医薬品ヒドロコルチゾン酪酸エステル(商品名ロコイド)[3]。
副作用には、気分の変動、感染症の危険性の増加、浮腫がある[1]。長期的な使用による一般的な副作用には骨粗鬆症、腹痛、身体虚弱、痣、カンジダ症がある[1]。妊婦における使用の安全性は不明[4]。抗炎症作用と免疫抑制作用が作用する[1]。
ヒドロコルチゾンは1955年に発見された[5]。
WHO必須医薬品の一覧に収載されている[6]。一般医薬品も利用できる[1]。
薬理
[編集]ヒドロコルチゾンは、口腔からの投与、静脈内注射、外用薬としてのコルチゾールのための薬理学用語である。
- ヒドロコルチゾンの注射薬
- ヒドロコルチゾン軟膏(ステロイド外用薬)
ステロイド外用薬としては、日本での格付けで5段階中4ベリーストロングの酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン(商品名パンデル)、2のミディアムの医薬品ヒドロコルチゾン酪酸エステル(商品名ロコイド)がある[3]。外用薬では吸収率の高い部位、頬、頭、首、陰部では長期連用しないよう注意し、顔への使用はミディアム以下が推奨される[3]。病変の悪化あるいは変化なしでは中止する必要がある[7]。全米皮膚炎学会によれば、ステロイド外用薬離脱の危険性を医師と患者は知っておくべきで、強いステロイドの連用は2週間までとしその後少しずつ減らしていき、効力に関わらず2-4週間以上は使用すべきではない[7]。
ヒドロコルチゾンと比べて、プレドニゾロンの抗炎症性は約4倍強く、デキサメタゾンでは約40倍強い[8]。プレドニゾロンはコルチゾールの代わりになり、用量において(抗炎症性ではなく)コルチゾールの約8倍強い[9]。
タンパク質結合性
[編集]多くの血中のコルチゾールはコルチコステロイド結合グロブリン (CBG) と血清アルブミンといったタンパク質に結合している。遊離コルチゾールは、細胞膜を容易に通過し、細胞内のグルココルチコイド受容体に結合する[10]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h “Hydrocortisone”. Drugs.com. American Society of Health-System Pharmacists (February 9, 2015). 20 September 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。30 August 2016閲覧。
- ^ Becker, Kenneth L. (2001) (英語). Principles and Practice of Endocrinology and Metabolism. Lippincott Williams & Wilkins. p. 762. ISBN 9780781717502. オリジナルの2016-09-14時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c 公益社団法人日本皮膚科学会、一般社団法人日本アレルギー学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018」『日本皮膚科学会雑誌』第128巻第12号、2018年、2431-2502頁、doi:10.14924/dermatol.128.2431、NAID 130007520766。
- ^ “Hydrocortisone Pregnancy and Breastfeeding Warnings”. Drugs.com. 20 September 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。1 September 2016閲覧。
- ^ Walker, S. R. (2012) (英語). Trends and Changes in Drug Research and Development. Springer Science & Business Media. p. 109. ISBN 9789400926592. オリジナルの2016-09-14時点におけるアーカイブ。
- ^ “WHO Model List of Essential Medicines (19th List)”. World Health Organization (April 2015). 13 December 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。8 December 2016閲覧。
- ^ a b Hajar T, Leshem YA, Hanifin JM, et al. (March 2015). “A systematic review of topical corticosteroid withdrawal ("steroid addiction") in patients with atopic dermatitis and other dermatoses”. J. Am. Acad. Dermatol. (3): 541–549.e2. doi:10.1016/j.jaad.2014.11.024. PMID 25592622.
- ^ “Dexamethasone”. drugs.com. 21 June 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。14 June 2013閲覧。
- ^ Caldato, Milena C. F.; Fernandes, Vânia T.; Kater, Claudio E. (2004-10-01). “One-year clinical evaluation of single morning dose prednisolone therapy for 21-hydroxylase deficiency”. Arquivos Brasileiros de Endocrinologia e Metabologia 48 (5): 705–712. doi:10.1590/S0004-27302004000500017. ISSN 0004-2730. PMID 15761542.
- ^ Medical Physiology (2nd ed.). Philadelphia: Saunders. (2011). ISBN 1-4377-1753-5