フランスの国旗

フランスの国旗
用途及び属性 市民・政府・軍隊陸上標準旗?
縦横比 2:3
制定日 1794年2月15日 (230年前) (1794-02-15)
使用色
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海軍旗章の掲揚方法
明るいバージョン。1976年に大統領ジスカール・デスタンの意向により上の濃いバージョンから変更した仕様。1976年から2020年までエリゼ宮殿の政府用旗として使われていた[2]
濃いバージョンと明るいバージョンの比較

フランス国旗は、通称トリコロール: Tricolore, 三色の意)と呼ばれる旗である。

概要

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歴史的にはこのフランス三色旗はラファイエット(ないしはバイイ)により大革命期の1789年7月に発案され、7月に創設されたばかりのパリ市民軍の標章「青・赤」にラファイエット(バイイ)がさらに「白」を加え誕生したとするのが通説である[注 1]。 赤と青は、パリ市の標章として用いられていたものを、パリ市民軍に転用したものであり、フランス革命軍が帽子に付けた帽章の色に由来し、白はブルボン朝の象徴である白百合に由来する。「青」は正式には「藍色」[要出典]であるが、おもに軍用機に使われる国旗をモチーフとした国籍マークフィンフラッシュについては、同じ赤・白・濃紺という配色の似ているイギリス軍のものと区別するために明るい青を用いることもある。

現行のフランス法律上での国旗についての規定は、この憲法第2条2項の「国の象徴は、青・白・赤の3色旗である」のみで、細かい色調寸法などデザインについての規定が存在しないが、配色は第二帝政以来の慣行によりフランス海軍水路海洋部発行の仕様図に基づき、色帯は1946年10月27日憲法第2条「国の象徴は、同じ寸法の3つの垂直の色帯からなる青・白・赤の3色旗である」により同じ幅に設定されており、第五共和政になった後に変更がないと見なされる[3][4][5][6]

色の表象について[7]フランス憲法は第2条2項において国旗を、4項において国の標語「自由、平等、友愛」を規定しているが、4項の標語をそれぞれ国旗の色の表象に対して充てる明確な根拠はなく、「青は自由、白は平等、赤は友愛を表す」と解するのは俗説である[注 2]

歴史上あった旗

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規定

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長年の間、トリコロールは30(青):33(白):37(赤)の比率となっていた[6]。しかし、資料によっては数値の順番が異なるなど混乱が見られる。30:33:37は旗竿から遠い右ほどはためきにより幅狭く見えるのを補うため、33:30:37はこれは明るく見える白が人間の目には大きく見えるのを補うため、と説明される。現在は、海上用のみに利用され、陸上用では1946年10月27日憲法により、3色とも同じ幅と定められている[3][6]

国旗の色はそれぞれ非公式ではあるが国花として扱われている、青=矢車草(矢車菊)、白=マーガレット、赤=ヒナゲシの花で表現されることがある[9]

フランス革命直後は規定が無かったため、初期には赤・白・青の縦三色旗という現在とは反対の配色のもの(このパターンでは風下の青が晴天の空にまぎれて目立たないという欠点があった)をはじめ、さまざまな旗が掲げられた。第一共和政が成立した1792年に制定された旗は現在のオランダ国旗と同じ赤・白・青の横三色旗であった。1794年に現在の旗となり、1814年から1830年の王政復古時を除いて、現在まで使われ続けていたが2020年にエマニュエル・マクロン大統領によって青と赤の部分が改定された[10]

色の変更

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現行のフランス憲法には「青・白・赤」の具体的な色合いについての規定がないため、大統領が細かい色調の指定に関する決定権を有する[11]

現行のフランス第五共和政の下では色合いに2度の変更があった。1976年に欧州連合の旗に合わせて、バレリー・ジスカールデスタン大統領によってエリゼ宮殿や他の大統領関係建物に掲揚される国旗の青色をネイビーブルーからブライトブルー(パントーンReflex Blue)に変更されたが[6]、2020年7月13日にエマニュエル・マクロン大統領は青の色の変更を命じ、ブライトブルーから第二帝政以来の慣行で、フランス海軍水路海洋部発行の仕様図に基づく伝統のネイビーブルーに戻した[4](大統領演説の際に置かれる国旗はそれに先立つ2018年に変更されていた。一方、凱旋門の国旗は一貫してネイビーブルーの方である)。これによりエリゼ宮殿や他の大統領関係建物に掲揚される国旗は2020年以降に順次ネイビーブルーの方に戻された。2020年の変更は当初気づいた人はおらず、1年後の2021年11月に2人のジャーナリストの著書『エリゼ・コンフィデンシャル』(Élysée Confidential)で初めて明らかになり、大統領府も報道内容を認めた[12][11][13][14]

旧植民地や海外領土の旗

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脚注

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注釈

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  1. ^ フランス大統領府は、国王を示す白と、パリ市を示す青と赤の組み合わせが起源であるとしている。The French flag エリゼ宮(フランス大統領府) 2023年6月8日閲覧。
  2. ^ この俗説について、日本の学校教育の影響があると菅原は推測している。戦前の国定教科書(文部省『尋常小学国語読本』(巻12)(1937年)には、「藍・白・赤三色を以て縦に染分けられたるは、フランスの国旗なり。此の三色は、自由・平等・博愛を表すものなり」との記述がある。(菅原2011.6、P.134(脚注30))

出典

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  1. ^ a b FRANCE République française
  2. ^ a b c Histoire du drapeau français, Société Française de Vexillologie.
  3. ^ a b Dimension des bandes du drapeau tricolore - Sénat”. www.senat.fr. フランス上院 (22/08/2002). 2021年12月2日閲覧。
  4. ^ a b À propos du bleu du drapeau tricolore - Société Française de Vexillologie” (フランス語). drapeaux-sfv.org. 2021年11月25日閲覧。
  5. ^ Histoire du drapeau français - Société Française de Vexillologie”. drapeaux-sfv.org. 2021年11月25日閲覧。
  6. ^ a b c d Changement de couleur du drapeau français, ce qu'en pensent les fabricants” (フランス語). Graphiline.com (17-11-2021). 2021年11月25日閲覧。
  7. ^ 「フランス国旗の「青・白・赤」の色の由来について」菅原真(名古屋市立大学大学院人間文化研究科 人間文化研究15 2011.6)[1]
  8. ^ "Les couleurs du drapeau de 1848". Revue d'Histoire du Xixe Siècle - 1848. 28 (139): 237–238. 1931.
  9. ^ Côte-d'Or - Histoire. Cuisine de guerre : coquelicot et bleuet” (フランス語). www.bienpublic.com. 2021年6月12日閲覧。
  10. ^ 辻原康夫『図説 国旗の世界史』、2003年 (ISBN 4-309-76039-2)、51-52頁。
  11. ^ a b CCIJF – 在仏日本商工会議所”. CCIJF – 在仏日本商工会議所 (2021年11月16日). 2021年11月16日閲覧。
  12. ^ INFO EUROPE 1 : Emmanuel Macron a changé la couleur du drapeau français” (フランス語). Europe 1 (2021年11月14日). 2021年11月16日閲覧。
  13. ^ L'Élysée est revenu au bleu marine du drapeau tricolore” (フランス語). LEFIGARO (2021年11月15日). 2021年11月16日閲覧。
  14. ^ 仏国旗の青、ブライトブルーからネービーブルーに 3年間気付かれず”. www.afpbb.com (2021年11月16日). 2021年11月16日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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