マカニビスティー

マカニビスティー
2010年の名古屋グランプリにて
品種 サラブレッド
性別
毛色 青鹿毛
生誕 2007年5月7日(17歳)
登録日 2010年7月1日 (JRA)
抹消日 2010年3月3日 (JRA)
2010年6月18日 (NAR)
2013年9月6日 (JRA)
ゼンノロブロイ
サクセスウィッチ
母の父 ブライアンズタイム
生国 日本の旗 日本北海道日高町
生産者 山田政宏
馬主 備前島敏子
調教師 矢作芳人栗東)→松浦備(大井
→矢作芳人(栗東)
競走成績
生涯成績 33戦5勝
中央競馬27戦3勝、地方競馬5戦2勝、日本国外1戦0勝)
獲得賞金 1億6729万7000円
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マカニビスティーは、日本産の競走馬。馬名の由来はハワイ語で風を意味する「マカニ」+冠名

経歴

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東京ダービー(2010年6月2日)

デビュー戦は芝で9着に終わったが、ダートに替わって強い勝ち方で2連勝した。2010年2月14日のヒヤシンスステークスではスタートで出遅れ、4コーナーで大外にふくれるロスもあり、5着に敗れる。その後芝のアーリントンカップでは10着と大敗した。2010年3月3日付けで中央の登録を抹消。大井の松浦備厩舎に転厩した。(大井への転厩および中央への再転厩にまつわる出来事は後述)

転厩初戦を8馬身差で圧勝し、単勝1.3倍の圧倒的1番人気で羽田盃に臨む。レースでは向こう正面から3コーナーにかけて後方から差を詰め、直線に入った時点で先頭に立つ。しかし、残り100メートルで外から伸びてきたシーズザゴールドにかわされ、差し返そうとするもハナ差で競り負ける。騎乗した戸崎圭太は仕掛けが早かったことを敗因に挙げている。続く東京ダービーでは前走の負けて強しの内容から再び1番人気。レースでは中団後方から直線で一気に他馬を差し切り、1馬身1/4差で優勝した。6月18日付けで地方の登録を抹消、7月1日付けで中央に再登録し、矢作厩舎に復帰した。中央再登録緒戦で古馬との初対決となった7月11日プロキオンステークスでは、久々の1400メートルと日本レコードとなった早い流れに対応できず、最後尾から終始追いどおしの競馬で11着と惨敗した。その後はレパードステークスに向けて調整されていたが、夏負けで放牧に出された。放牧を終えて、12月5日ジャパンカップダートも追走に手一杯で、終始後方のまま15着と大敗した。その後12月23日名古屋グランプリでは後方で脚を溜め、直線で外から猛追したが2着に敗れた。

2011年2月11日佐賀記念では5番手追走から2周目の向正面に入る際に仕掛けて行ったが直線で伸びきれず5着、その後芝の阪神大賞典では7着に敗れた。天皇賞(春)では17番人気だったが中団から追い込んで4着。これをきっかけに芝長距離路線も歩むこととなる。目黒記念では好位から脚を伸ばしたが5着となった。みなみ北海道ステークスでは中団追走も直線で伸びを欠き7着、札幌記念では中団追走も直線で失速し11着に敗れた。その後11月12日のアンドロメダステークスではユニバーサルバンクの8着。12月4日ジャパンカップダートでは11着と惨敗した。

2012年1月5日万葉ステークスでは外から脚を伸ばして2着、日経新春杯では後方から追い込んで3着となった。続く仁川ステークスでは中団後方から追い込んだが4着。3月9日ドバイゴールドカップに選出[1]。 ドバイゴールドカップではスタート直後にハナを奪うも1周目の直線でフォックスハントが落馬、故障中止。これにより、決勝線での進路確保が困難なため、向正面で主催者よりレース中断の指示が下り、各馬競走を止めた[2]ドバイワールドカップ後にレースを再開し1回目と同じくハナを奪い淡々とした流れを作るも3コーナー付近でついて行けず、そのままジワジワと後退し脱落、10着と惨敗した[3]

その後も勝ち星に恵まれなかったが、2013年6月23日函館競馬第11競走・大沼ステークスで、東京ダービー以来約3年ぶりに勝利をあげた[4]。続くマリーンステークス6着を最後に、9月6日付けでJRAの競走馬登録を抹消された。

南関東への転厩について

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これは中央競馬における3歳上半期のダート路線が未整備(重賞が6月のユニコーンステークスしかないなど)であることが原因であり、賞金が中央競馬の重賞に匹敵する南関東三冠(羽田盃、東京ダービー、ジャパンダートダービー)のある南関東公営競馬に活躍の場を求めた[注 1]ための措置であるとされ[5]、調教師の矢作も厩舎のブログでこれを認めている[6]。また、今回の件は一時的な転厩であり、東京ダービー後に再び自厩舎に戻る予定であることを示唆する内容になっている[6]日刊スポーツは、松浦に東京ダービーのタイトルを獲らせるのが主目的であったと報じている[7]ユキチャンなどのように古馬になってから出走機会を求めて中央から南関東へ移籍するケース、未勝利馬や条件級の馬が実質的な外厩として中央復帰を前提とした地方への移籍を行う例はあるものの、本馬のように3歳春シーズンに出走機会を求めての移籍は過去にほとんど例がない。

その後予定どおり東京ダービー後に再転厩する青写真だったが、大井競馬場におけるダートグレード競走の要綱に「地方競馬からJRAに転厩した馬は、中央で1戦以上出走しないと交流競走に出走できない」という項目に抵触することが判明。このままでは大井で開催されるジャパンダートダービーには出走できないことが明らかになる[8]。陣営はTCKに対しクレームとも言えるルールの変更の要望を出したが、ルールは変更されなかった[9]。そのため陣営はジャパンダートダービーと同時期に開催される中央のダートGIII競走プロキオンステークスに目標を切り替えを余儀なくされた。

競走成績

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年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
上り3F
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2009.12.12 阪神 2歳新馬 14 62.6 (9人) 9着 安部幸夫 55 芝1600m(良) 1:38.8 (35.0) 1.4 ナリタブルースター
0000.12.19 阪神 未勝利 13 41.8 (7人) 1着 川島信二 55 ダ1200m(良) 1:13.6 (37.0) -0.9 (サダムトウコン)
2010.01.05 京都 3歳500万下 16 6.1 (3人) 1着 川島信二 56 ダ1400m(良) 1:25.5 (35.9) -0.7 (ラガーリンリン)
0000.02.14 東京 ヒヤシンスS 12 6.4 (4人) 5着 川島信二 56 ダ1600m(重) 1:37.7 (35.4) 0.3 バーディバーディ
0000.02.27 阪神 アーリントンC GIII 16 53.5 (10人) 10着 小牧太 56 芝1600m(良) 1:36.2 (34.6) 1.4 コスモセンサー
0000.04.05 大井 チューリップ特別 13 1.3 (1人) 1着 戸崎圭太 56 ダ1600m(不) 1:41.7 (40.3) -1.6 (タイセイアドミラル)
0000.04.21 大井 羽田盃 SI 16 1.3 (1人) 2着 戸崎圭太 56 ダ1800m(重) 1:53.7 (38.5) 0.0 シーズザゴールド
0000.06.02 大井 東京ダービー SI 16 1.8 (1人) 1着 戸崎圭太 56 ダ2000m(良) 2:06.7 (37.7) -0.2 (ガナール)
0000.07.11 阪神 プロキオンS GIII 16 30.4 (7人) 11着 川田将雅 53 ダ1400m(稍) 1:23.6 (36.1) 1.8 ケイアイガーベラ
0000.12.05 阪神 JCダート GI 16 81.9 (14人) 15着 M.デムーロ 56 ダ1800m(稍) 1:52.4 (39.2) 3.5 トランセンド
0000.12.23 名古屋 名古屋GP JpnII 11 4.5 (3人) 2着 M.デムーロ 54 ダ2500m(重) 2:46.6 (35.8) 0.0 ワンダースピード
2011.02.11 佐賀 佐賀記念 JpnIII 12 3.3 (3人) 5着 M.デムーロ 55 ダ2000m(稍) 2:07.1 (37.7) 1.1 メテオロロジスト
0000.03.20 阪神 阪神大賞典 GII 13 167.4 (12人) 7着 北村宏司 56 芝3000m(良) 3:05.3 (35.6) 0.9 ナムラクレセント
0000.05.01 京都 天皇賞(春) GI 18 234.3 (17人) 4着 小牧太 58 芝3200m(稍) 3:21.1 (35.4) 0.5 ヒルノダムール
0000.05.28 東京 目黒記念 GII 17 8.3 (5人) 5着 北村宏司 56 芝2500m(稍) 2:32.6 (36.1) 0.1 キングトップガン
0000.08.06 函館 みなみ北海道S OP 12 3.3 (1人) 7着 池添謙一 56 芝2600m(良) 2:43.2 (38.4) 1.5 ネコパンチ
0000.08.21 札幌 札幌記念 GII 13 76.8 (11人) 11着 池添謙一 57 芝2000m(良) 2:02.0 (35.7) 1.6 トーセンジョーダン
0000.11.12 京都 アンドロメダS OP 12 42.3 (10人) 8着 藤岡佑介 56 芝2000m(良) 2:00.9 (34.2) 0.5 ユニバーサルバンク
0000.12.04 阪神 JCダート GI 16 274.6 (15人) 11着 藤岡佑介 57 ダ1800m(良) 1:51.3 (37.1) 0.7 トランセンド
2012.01.05 京都 万葉S OP 12 9.6 (7人) 2着 小牧太 56 芝3000m(良) 3:07.6 (35.9) 0.7 ゴールデンハインド
0000.01.15 京都 日経新春杯 GII 12 48.1 (8人) 3着 小牧太 56 芝2400m(良) 2:24.0 (34.3) 0.3 トゥザグローリー
0000.03.04 阪神 仁川S OP 16 9.8 (5人) 4着 池添謙一 56 ダ2000m(稍) 2:03.4 (35.2) 1.1 ゴルトブリッツ
0000.03.31 メイダン ドバイゴールドC G3 12 10着 小牧太 57 芝3200m(良) Opinion Poll
0000.09.02 札幌 丹頂S OP 14 20.7 (9人) 9着 小林慎一郎 56 芝2600m(良) 2:41.7 (36.7) 1.1 メーヴェ
0000.10.08 京都 京都大賞典 GII 13 23.0 (6人) 8着 藤岡佑介 56 芝2400m(良) 2:24.9 (35.2) 1.5 メイショウカンパク
0000.12.16 阪神 ベテルギウスS OP 13 17.4 (7人) 3着 川島信二 56 ダ2000m(稍) 2:03.4 (36.2) 0.3 ハートビートソング
2013.01.06 京都 万葉S OP 15 7.6 (4人) 14着 川島信二 56 芝3000m(良) 3:09.1 (36.3) 1.1 デスペラード
0000.01.20 中山 AJCC GII 12 129.2 (12人) 5着 吉田隼人 56 芝2200m(良) 2:13.9 (36.1) 0.8 ダノンバラード
0000.02.16 東京 ダイヤモンドS GIII 16 23.0 (8人) 12着 石橋脩 56 芝3400m(良) 3:33.9 (36.8) 2.0 アドマイヤラクティ
0000.03.17 阪神 阪神大賞典 GII 9 58.3 (6人) 8着 小牧太 56 芝3000m(良) 3:07.5 (39.9) 2.5 ゴールドシップ
0000.04.20 東京 メトロポリタンS OP 12 42.4 (9人) 9着 石橋脩 55 芝2400m(良) 2:25.7 (34.7) 1.4 カフナ
0000.06.23 函館 大沼S OP 13 43.9 (8人) 1着 川島信二 55 ダ1700m(良) 1:44.3 (36.4) -0.1 エアハリファ
0000.07.07 函館 マリーンS OP 12 5.6 (3人) 6着 吉田隼人 57 ダ1700m(良) 1:44.7 (37.1) 1.3 ブライトライン

血統表

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マカニビスティー血統サンデーサイレンス系ヘイルトゥリーズン系) / Hail to Reason4×4×5=15.63% GraustarkHis Majesty4×5=9.38% (血統表の出典)

ゼンノロブロイ
2000 黒鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ローミンレイチェル
Roamin Rachel
1990 鹿毛
*マイニング
Mining
Mr.Prospector
I Pass
One Smart Lady Clever Trick
Pia's Lady

サクセスウィッチ
2000 黒鹿毛
*ブライアンズタイム
Brian's Time
1985 黒鹿毛
Roberto Hail to Reason
Bramalea
Kelley's Day Graustark
Golden Trial
母の母
*アワーミスレッグス
Our Miss Legs
1993 黒鹿毛
Deputy Minister Vice Regent
Mint Copy
Colonial Waters Pleasant Colony
Water Cress F-No.4-r

脚注

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注釈

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  1. ^ 羽田盃と東京ダービーに出走できるのは南関東所属の3歳馬のみ。ジャパンダートダービーは統一JpnIであるため中央所属馬でも出走が可能だが、羽田盃優勝馬、東京ダービー優勝および2着馬には優先出走権が与えられるため、登録に関して有利に働く。ただし、この優先出走権は地方所属馬のみに与えられた権利であるため、中央に転厩した場合にはその権利は失効する

出典

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  1. ^ “マカニはドバイのゴールドC招待を受諾へ”. 日刊スポーツ. (2012年3月9日). https://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20120309-914674.html 2022年1月27日閲覧。 
  2. ^ “【ドバイゴールドC】マカニビスティー出走もレース中止”. スポーツニッポン. (2012年3月31日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2012/03/31/kiji/K20120331002950440.html 2022年1月27日閲覧。 
  3. ^ マカニビスティー再レースでもハナを切るも大敗/ドバイゴールドC | 競馬ニュース”. netkeiba.com (2012年4月1日). 2022年1月27日閲覧。
  4. ^ “【大沼S】マカニビスティー3年ぶりの勝利!”. サンケイスポーツ. (2013年6月23日). オリジナルの2013年12月12日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131212203735/http://race.sanspo.com/keiba/news/20130623/ope13062315300008-n1.html 2013年12月6日閲覧。 
  5. ^ マカニビスティーが登録抹消、羽田盃目指し南関東へ移籍 | 競馬ニュース | 競馬ラボ”. www.keibalab.jp. 競馬ラボ (2010年3月5日). 2010年6月10日閲覧。
  6. ^ a b 矢作芳人『近況報告』”. 矢作厩舎オフィシャルブログ「よく稼ぎ、よく遊べ!」Powered by Ameba (2010年3月11日). 2010年6月10日閲覧。
  7. ^ “東京ダービー圧勝のマカニが再び中央入り”. 日刊スポーツ. (2010年6月11日). https://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20100611-640164.html 2010年6月11日閲覧。 
  8. ^ “マカニビスティー、ジャパンダートダービー断念か”. スポーツ報知. (2010年6月14日). オリジナルの2010年6月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100616040054/http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20100614-OHT1T00031.htm 2010年6月15日閲覧。 
  9. ^ “大井、ルール変更せず…マカニJDDアウト”. スポーツ報知. (2010年6月15日). オリジナルの2010年6月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100621135020/http://hochi.yomiuri.co.jp/horserace/news/20100615-OHT1T00002.htm 2010年6月15日閲覧。 

外部リンク

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