ミツバチのダンス


巣を垂直線上に向かって右45°の方向へ動くダンス(A)は、巣箱を出て太陽の右45°の方角にある食料の情報を知らせる(B)。
ダンスをするハチの腹部は左右に敏速に動くため、ぼんやりとして見える。
ミツバチのダンス(英: Waggle dance)は、ミツバチが8の字に歩き回る行動に対して養蜂と動物行動学で使用される専門用語。このようなダンスをすることで、彼らのミツバチの巣の仲間に蜜や花粉、水源や新しい巣の予定地があることを知らせることができる[1][2] 。このようにミツバチのダンスは多様な資源を収集するのに適した場所で他のハチを集めることができる調達を成功させる手段である。 ダンスの速度は巣から指し示すものの距離が遠くなるにしたがって遅くなる。指し示すものが80m以内の場合、ダンスを速めるために8の字が崩れて円形にダンスをする。そのため、かつては8の字ダンス(遠距離)だけでなく、円形ダンスまたは丸型ダンス(近距離)もあると考えられたが、円形ダンスは8の字ダンスの短縮形であるといえる[3]。
ミツバチのダンスの意味を初めて解読したのは、動物行動学者であるカール・フォン・フリッシュである[4]。
脚注
[編集]- ^ Riley, J. R. et al.(12 May 2005) The flight paths of honeybees recruited by the waggle dance. Nature 435, pp. 205 - 207. doi:10.1038/nature03526
- ^ Seeley, T.D., P.K. Visscher, and K.M. Passino.(2006) Group decision making in honey bee swarms. American Scientist. 94:220 - 229.
- ^ 吉里勝利ほか 『新課程版 スクエア 最新図説生物』 第一学習社 2022年 227頁
- ^ Frisch, Karl von.(1967) The Dance Language and Orientation of Bees. Cambridge, Mass.: The Belknap Press of Harvard University Press.
参考文献
[編集]- Gould JL(1975). "Honey bee recruitment: the dance-language controversy". Science 189:685 - 693.
- Riley JR, Greggers U, Smith AD, Reynolds DR, Menzel R(2005). "The flight paths of honeybees recruited by the waggle dance". Nature 435:205 - 207.
- Seeley TD(1995). "The Wisdom of the Hive". Cambridge, MA: en:Harvard University Press.
- von Frisch K(1967). "The Dance Language and Orientation of Bees". Cambridge, MA: Harvard University Press.
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Communication and Recruitment to Food Sources by Apis mellifera - USDA-ARS(accessed 2005-03)
- Honeybee Communication - Kimball's Biology Pages(accessed 2005-09)