ラーマ

伝説の戦士『ラーマ』

ラーマデーヴァナーガリーराम Rāma)は、インド叙事詩ラーマーヤナ』の主人公。イクシュヴァーク王朝に生まれた薔薇色の瞳を持つ英雄で、インドの理想君主像であり、ダルマを体現したとされる。シーターを妃とした。彼はインド神話最大の英雄の一人である。

概要

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コーサラ国の都アヨーディヤーダシャラタ英語版王と妃カウサリヤーとの間に長子として生を受け[1]、異母兄弟にバラタラクシュマナシャトルグナがいる。『ラーマーヤナ』によると、彼ら4兄弟はいずれもラークシャサ羅刹)の王ラーヴァナを倒すために生まれたヴィシュヌ神の4分身であるという。大聖ヴィシュヴァーミトラの導きによって、ミティラーの王ジャナカを尋ね、そこで王の娘シーターと出会い、結婚する。しかしバラタ王子の母カイケーイー妃によって、14年の間アヨーディヤを追放された。ダンダカの森でラーヴァナによってシーターを略奪され、これをきっかけにラークシャサ族との間に大戦争が勃発する。

その他

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神話上、特にヴァイシュナヴァ派では、ヴィシュヌアヴァターラ化身)であるとされる。神の化身としてのラーマへの信仰は篤く、マハトマ・ガンディーは死の際に「ヘー・ラーム」(神よ)と言った。この「ラーム」とはラーマのことである。

所持している武器

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    • シャランガ - ヴィシュヌ神の黄金弓。コダンダ、ブラフマダッタとも。彼を象徴する武器
    • ピナーカ - シヴァ神の大弓。シーターの婿選びに使われていたものであり、その際に彼はこれを破壊してしまった

弓以外は基本的に第1巻(少年期)の27章で聖仙(リシ)に授かっている

  • チャクラム(円月輪)
    • スダルシャナチャクラム - ヴィシュヌ神のチャクラム 本文ではヴィシュヌチャクラムと表記
    • ダンダチャクラム
    • ダルマチャクラム
    • カーラチャクラム
  • ガダ(棍棒)
    • モダキー
    • シカリー
  • パーシャ(縄)
    • ヴァールナパーシャ - ヴァルナ神の縄
    • カーラパーシャ
    • ダルマパーシャ
  • その他
    • 各種アストラ多数 - ブラフマーストラ、アグネヤアストラ、サンモーハナアストラ等。矢、及び弓を媒介とする術
    • ナンダカ - ヴィシュヌ神の剣

ギャラリー

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脚注

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注釈

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出典

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