リスク構造調整
リスク構造調整(リスクこうぞうちょうせい、Risk equalization)とは、保険制度において保険加入者母集団のリスクを調整することで、保険者間の保険料差を平準化すること。
医療保険において
[編集]オランダの医療制度においては、医療保険は民間企業が引き受けており、保険者間のリスクは政府がリスク構造調整を実施する[1][2]。
スイスの医療制度においては、医療保険は公企業のほか民間企業も選択でき、保険者間はリスク構造調整(Risikoausgleich)がなされる[1]。
日本の医療制度においては、65-74歳の被保険者(前期高齢者)を対象として実施されている(前期高齢者医療制度)[3]。これにより被用者保険(協会けんぽ、健保組合、共済組合)から国民健康保険に対して計3兆円規模の財政移転との形となる[3]。
脚注
[編集]- ^ a b 松本勝明「国際比較の視点から見た皆保険・皆年金」『季刊社会保障研究』第47巻第3号、国立社会保障・人口問題研究所、2011年2月、270頁。
- ^ 医療制度の国際比較 (Report). 財務総合政策研究所. 30 June 2010. Chapt.3.
- ^ a b 国民健康保険中央会『国民健康保険の安定を求めて(平成24年11月)』(プレスリリース)2012年12月1日、29頁 。