秩父鉄道三ヶ尻線
三ヶ尻線 | |
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三ヶ尻線を走行する貨物列車(三ヶ尻-武川間) | |
概要 | |
起終点 | 起点:武川駅 終点:三ヶ尻駅 |
駅数 | 2駅 |
運営 | |
開業 | 1979年10月1日 |
所有者 | 秩父鉄道 |
路線諸元 | |
路線総延長 | 3.9 km (2.4 mi) |
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) |
電化 | 直流1,500 V 架空電車線方式 |
運行速度 | 最高50 km/h (31 mph)[1] |
停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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三ヶ尻線(みかじりせん)[注釈 1]は、埼玉県深谷市の武川駅と同県熊谷市の三ヶ尻駅を結ぶ秩父鉄道の鉄道路線(貨物線)である。かつては武川駅から熊谷貨物ターミナル駅までを結んでいたが、三ヶ尻駅 - 熊谷貨物ターミナル駅間は2020年12月31日をもって廃止された[3]。
路線データ
[編集]- 路線距離(営業キロ):3.7 km
- 軌間:1,067 mm
- 駅数:2駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:全線(直流1,500 V)
- 閉塞方式:自動閉塞式
- 最高速度:50 km/h[1]
運行形態
[編集]貨物線であるため、旅客列車の運行はなく貨物列車のみが運転される。セメント原料となる石灰石を影森駅もしくは武州原谷駅から三ヶ尻の工場へ輸送していた。
歴史
[編集]上越新幹線建設のため、それまで熊谷駅において行っていた貨物取扱が廃止され、新設される熊谷貨物ターミナル駅に移管されることになったことから、当線が建設された。
熊谷貨物ターミナル駅付近を除くほぼ全線は、1962年(昭和37年)7月6日に竣工した秩父セメント(現・太平洋セメント)熊谷工場への輸送のため武川 - 熊谷工場 および 熊谷工場 - 籠原に敷設された 専用線[4]を転用し、1979年(昭和54年)10月1日に開業した。輸送品目は、セメントが主力で、生産機材で使用される燃料輸送(当初は重油だったが後に石炭へ変更されている)貨車も直通していた。セメントは、ホキ5700形、コタキ1900形、コタキ12200形、ワキ800形等。重油輸送にはタキ1500形、タキ45000形、タキ9800形の各タンク車、JR線からのレール輸送列車であるチキ5200形、チキ6000形、石炭輸送にはホキ10000形が使用された。これらは廃止で消滅しており、現在は影森から鉱石輸送をするヲキ・ヲキフ100形20両編成が運用されるのみである。
熊谷貨物ターミナル駅を経由して、東武鉄道で使用する新車も当路線から搬入され、秩父本線を経由して、羽生(本線)、寄居(東上線)へ運ばれていた。
熊谷貨物ターミナルからの石炭輸送列車が2020年(令和2年)3月14日に廃止され[5]、その他の熊谷貨物ターミナル駅からの貨物輸送も同年9月30日までに順次廃止されるため、同年3月26日に秩父鉄道は三ヶ尻 - 熊谷貨物ターミナル間について今後も新たな貨物輸送が見込めないことや施設の老朽化などを理由として、同区間の廃止手続きに入ると発表した[6]。同区間は同年12月31日をもって廃線となった[3]。
駅一覧
[編集]廃止区間
[編集]三ヶ尻駅 - 熊谷貨物ターミナル駅(貨物駅) 2020年(令和2年)12月31日付で廃止
接続路線
[編集]- 武川駅:秩父鉄道秩父本線
過去の接続路線
[編集]- 熊谷貨物ターミナル駅:高崎線
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 寺田裕一『データブック日本の私鉄』 - ネコ・パブリッシング
- ^ 『令和6年度 鉄道要覧』電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.89
- ^ a b “三ヶ尻線 熊谷貨物ターミナル駅~三ヶ尻駅間の廃止期日について”. 秩父鉄道 (2020年11月16日). 2020年11月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月16日閲覧。
- ^ 「8.専用鉄道 秩父セメント株式会社」『私鉄要覧 昭和41年度版』1966年、229頁。doi:10.11501/2522063 。 昭和37年7月6日に武川 - 熊谷工場が内燃で開通、昭和39年12月28日に 熊谷工場 - 籠原が内燃で開通
- ^ “最後の石炭列車、廃止へ 近代化支えた歴史に幕”. 産経フォト (産業経済新聞社). (2020年3月10日) 2020年3月26日閲覧。
- ^ 『鉄道営業路線の一部廃止に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)秩父鉄道、2020年3月26日。オリジナルの2020年3月27日時点におけるアーカイブ 。2020年5月29日閲覧。