五十嵐陽介
五十嵐 陽介(いがらし ようすけ)は、日本の言語学者。学位は博士(言語学)[1]。国立国語研究所教授[2]。
研究
[編集]日琉語族内の言語ないし方言の分岐過程に関して2016年より以下のような新説を提示している[3]:
- 旧説:「日琉語族は、初めに日本語と琉球語に分かれた」
- 新説[* 1]:「日琉語族[* 2]は、初めに九州などの方言、中部・関東・東北などの方言、その他に分かれ、九州などの方言の一部から琉球語が分かれた」
人物
[編集]元々は日本語の諸方言の音声の研究をしていたが、宮古島のアクセントを調査するため現地に行った際に偶然トマ・ペラールと知り合い、話すうちに歴史言語学が面白いと感じ日本語の歴史の研究を始めた旨、対談で語っている[2]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b Yousuke IGARASHI (@yousukeigarashi)さん / X (Xの本人アカウント)
- ^ a b ことば研究館 2023.
- ^ 五十嵐 2016, 五十嵐 2017, 五十嵐 2018a, 五十嵐 2018b, 五十嵐 2021, 五十嵐 2023
- ^ 五十嵐 2017, p. 6, 五十嵐 2018a, p. 5
- ^ 五十嵐 2016, p. 13.
参考文献
[編集]
- ことば研究館 (2023-11). “日本語と琉球諸語のルーツをひもとく”. ことばの波止場 (国立国語研究所) 13-1: 2 2024年2月7日閲覧。.
- 五十嵐 (2016-08-30). “琉球語を排除した「日本語派」なる系統群は果たして成立するのか?―「九州・琉球語派」と「中央日本語派」の提唱―”. 国際日本文化研究センター共同研究会「日本語の起源はどのように論じられてきたか-日本言語学史の光と影」第3回共同研究会 (国際日本文化研究センター) 2024年2月7日閲覧。.
- 五十嵐 (2017-12-24). “共通の改新に基づく分岐学的手法を用いた日本語諸方言の系統分類:南日本語派(琉球を含む)と東日本語派(八丈を含む)の提唱”. 科研プロジェクト「比較言語学的方法による日本語・琉球諸語諸方言の祖語の再建および系統樹の構築」第1回打ち合わせ・検討会「日本語諸方言の系統関係について」 (国立国語研究所) 2024年2月7日閲覧。.
- 五十嵐 (2018-11-03). “九州語と琉球語からなる「南日本語派」は成立するか?: 共通改新としての九州・琉球同源語に焦点を置いた系統樹構築”. 平成30年度琉球大学学長PIプロジェクト「琉球諸語における『動的』言語系統樹システムの構築をめざして」―鹿児島大学公開共同シンポジウム「九州-沖縄におけるコトバとヒト・モノの移動」 (鹿児島大学) 2024年2月7日閲覧。.
- 五十嵐 (2018-12-23). “分岐学的手法に基づいた日本語・琉球語諸方言の系統分類の試み”. シンポジウム 「フィールドと文献から見る日琉諸語の系統と歴史」 (国立国語研究所) 2024年2月7日閲覧。.
- 五十嵐 (2021-09-21). “分岐学的手法に基づいた日琉諸語の系統分類の試み”. In 林由華、衣畑智秀、木部暢子. フィールドと文献からみる日琉諸語の系統と歴史. 開拓社. pp. 17-51. ISBN 978-4-7589-2354-5
- 五十嵐 (2023-01). “現代九州諸方言における旧上二段動詞の「下二段化」は九州・琉球祖語仮説を支持するか?”. 言語研究 (日本言語学会) 163: 1-31. doi:10.11435/gengo.163.0_1 2024年2月7日閲覧。.
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Yousuke IGARASHI (@yousukeigarashi)さん / X (Xの本人アカウント)