佃實夫

佃 實夫(つくだ じつお、1925年大正14年)12月27日 - 1979年3月9日)は、日本小説家文献学者。

徳島県阿南市出身。徳島青年師範学校中退。郵便局員、教員、徳島県立図書館司書、横浜市立図書館司書。1959年「ある異邦人の死」で芥川賞候補。晩年徳島に在住したモラエスを描いたもので、66年には大部の『わがモラエス伝』を上梓した。幕末・明治期を舞台として、『阿波自由党始末記』などの小説を書いた。1969年にポルトガル文化勲章受章。また文献学にも通じ、日外アソシエーツの『現代日本執筆者大事典』の編纂に携わった。

著書

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単著

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  • 『わがモラエス伝』河出書房新社、1966年10月。 
    • 『わがモラエス伝』河出書房新社、1983年2月。ISBN 978-4309003375 
  • 『阿波自由党始末記』河出書房新社、1967年5月。 
  • 『文献探索学入門』思想の科学社、1969年7月。 
    • 『文献探索学入門』(増補版)思想の科学社、1977年3月。 
    • 『文献探索学入門』(改訂新版)思想の科学社、1978年7月。 
  • 『若き志士たち』毎日新聞社、1970年6月。 
    • 『若き志士たち』集英社〈コンパクト・ブックス〉、1973年9月。 
  • 『失われた歴史』筑摩書房〈ちくま少年図書館 9〉、1971年1月。ISBN 978-4480040091 
  • 『ビジネスマンのための文献探索法』文和書房、1971年7月。 
    • 『文献探索法』(補訂版)文和書房、1977年3月。 
  • 『歴史に見る集団経営の天才たち』ダイヤモンド社、1972年7月。 
  • 『赤と黒の喪章』文和書房、1972年8月。 
  • 『知識の設計』文和書房、1973年10月。 
    • 『知識の設計 知的読書のすすめ』(増補版)文和書房、1979年10月。 
  • 『定本阿波自由党始末記』新人物往来社、1973年7月。 
  • 『志士と壮士の歌』新人物往来社、1973年2月。 
  • 『徳島歴史散歩 阿波踊のくに』創元社、1974年8月。 
  • 『横浜歴史散歩 文明開化のふるさと』創元社、1975年。 
  • 『緋の十字架』 上、文和書房、1975年11月。 
  • 『緋の十字架』 下、文和書房、1975年11月。 
    • 『緋の十字架』 上(新装版)、文和書房、1979年3月。 
    • 『緋の十字架』 下(新装版)、文和書房、1979年3月。 
  • 『わが小泉八雲』河出書房新社、1977年2月。 
  • 『死者は語らず』角川書店〈「宝石」傑作選集 1〉、1978年12月。 
  • 『一人だけの大学』文和書房、1979年9月。 
  • 『五木寛之の美学』講談社、1979年9月。 
  • 『佃実夫の中国紀行アルバム』日外アソシエーツ、1980年7月。ISBN 978-4816900211 

編著

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  • 佃実夫 編『モラエス案内』徳島県立図書館〈徳島文化 19号〉、1955年7月。 

共著

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  • 佃実夫、内田四方蔵『横浜史話散歩 近代化うら話』創元社、1977年12月。ISBN 978-4422204499 

共編

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  • 佃実夫、稲村徹元共編 編『辞典の辞典』文和書房、1975年10月。 
  • 佃實夫、石井紀子、井上如、深井人詩勝又浩共編 編『現代日本執筆者大事典』 第1巻(人名 あ~お)、天野敬太郎監修、日外アソシエーツ、1978年5月。 
  • 佃實夫、石井紀子、井上如、深井人詩、勝又浩共編 編『現代日本執筆者大事典』 第2巻(人名 か~し)、天野敬太郎監修、日外アソシエーツ、1978年9月。 
  • 佃實夫、石井紀子、井上如、深井人詩、勝又浩共編 編『現代日本執筆者大事典』 第3巻(人名 す~は)、天野敬太郎監修、日外アソシエーツ、1978年11月。 
  • 佃實夫、石井紀子、井上如、深井人詩、勝又浩共編 編『現代日本執筆者大事典』 第4巻(人名 ひ~わ)、天野敬太郎監修、日外アソシエーツ、1979年3月。 
  • 佃實夫、石井紀子、井上如、深井人詩、勝又浩共編 編『現代日本執筆者大事典』 第5巻(索引)、天野敬太郎監修、日外アソシエーツ、1980年4月。 
  • 加太こうじ、佃実夫共編 編『流行歌の秘密』文和書房、1970年12月。 
  • 大城立裕、佃実夫、大野明男共編 編『これがコラムだ その秘訣・実例・研究』文和書店、1975年11月。 

受賞

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ポルトガル文化勲章(1969年

関連項目

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