函館市タクシー運転手強盗殺人事件
函館市タクシー運転手強盗殺人事件 | |
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正式名称 | 函館市タクシー運転手強盗殺人・死体遺棄事件 |
場所 | |
標的 | タクシー運転手の男性(当時42歳)[2] |
日付 | 2006年(平成18年)12月21日[1] 午前4時15分頃[3] (UTC+9) |
概要 | 何者かがタクシー運転手の男性を刃物で刺して殺害し、売上金約2万円入りのバッグと運転日報を強奪した[4]。その後、男性の遺体をタクシーのトランクに入れ、函館市港町3丁目の岸壁に放置して逃走した[5]。 |
懸賞金 | 300万円[6] |
攻撃手段 | 刃物で突き刺す[4] |
攻撃側人数 | 1人[7] |
武器 | 刃物[4] |
死亡者 | 1人[2] |
損害 | 売上金約2万円と運転日報[4] |
犯人 | タクシーに最後に乗車した客[7] |
容疑 | 強盗殺人・死体遺棄[2] |
動機 | 不明 |
対処 | 函館西警察署と函館中央警察署の合同捜査本部が捜査中[1][2] |
管轄 |
函館市タクシー運転手強盗殺人事件(はこだてしタクシーうんてんしゅごうとうさつじんじけん)は、2006年12月に北海道函館市で発生した、強盗殺人・死体遺棄事件[8][9]。犯人は現在もまだ逮捕されておらず、未解決となっている[10]。捜査特別報奨金制度対象事件。
概要
[編集]2006年12月21日午前7時15分頃、函館市港町3丁目にある、港町荷揚場に乗り捨てられているA交通のタクシー(トヨタ・コンフォート)が発見され、トランク内からうつ伏せの状態で同社のタクシー運転手の男性(当時42歳)の遺体が見つかった[11]。遺体には頭や胸に刃物で刺された刺し傷があり、タクシー内にあった売上金2万円程がなくなっていた[10]。一方、亀田郡七飯町字峠下の路上に大量の血痕があると110番通報が入ったため、函館中央警察署員が駆けつけたところ、真っ二つに折られた被害者の携帯電話と自家用車の鍵を発見した[12][13]。
事件の経過
[編集]- 12月21日[8][14]
- 午前3時50分頃 - 被害者が勤めるA交通の営業所(北斗市七重浜1丁目)付近で客を乗せ、国道227号線(大野街道)を亀田郡七飯町方向に走行(走行記録もある)[13]。
- 午前4時5分頃 - 亀田郡七飯町字仁山付近で空車[15]。その後亀田郡七飯町字峠下など周辺を走行。
- 午前4時15分頃 - 亀田郡七飯町字峠下102番地で停車[3]。
- 午前4時25分頃 - 亀田郡七飯町字峠下102番地から国道227号線や国道228号線を経て函館市内を走行[16]。
- 午前4時55分頃 - 函館市港町3丁目で停止[15]。
- 午前7時10分頃 - 交代予定の午前6時半になっても被害者が戻ってこないため、同僚数名がタクシーで捜索[17]。GPS(衛星利用測位システム)から位置を確認し、車両を発見した[17]。
- 午前7時25分頃 - 配車係を通じて110番通報[17]。
捜査経過
[編集]北海道警察は現場の状況から強盗殺人・死体遺棄事件と断定[12]。函館西警察署に函館中央警察署との合同捜査本部を設置して150人体制で捜査を開始した[12]。
男性のタクシーの走行記録を調べたところ、最後に客を乗せた後に亀田郡七飯町字峠下にて停車した後に発見現場まで向かった事が判明した[18]。また、停車地点付近を調べた所、被害者の血痕や携帯電話が見つかったことやDNA型鑑定の結果から、峠下を殺害現場と断定した[18][14]。
合同捜査本部がさらに捜査を進めたところ、運転日報が持ち去られていたことが判明した[19][20]。また、被害者が最後に客を乗せた時刻が午前3時24分以降と判明したため、合同捜査本部は最後の客が被害者を殺害し、売上金を奪うと同時に特定を防ぐために運転日報を持ち去ったと見て怨恨と強盗目的の両面で捜査をしている[16][7]。
その後
[編集]被害者の父親は事件で息子を失った事から不眠症になったという[21]。
出典
[編集]- ^ a b c d 『読売新聞』2016年12月22日 北海道 東京朝刊 道社A31頁「函館運転手強殺10年 情報提供を呼びかけ=北海道」(読売新聞北海道支社)
- ^ a b c d 『朝日新聞』2024年12月22日 朝刊 北海道総合21頁「函館の強盗殺人、情報提供求める 道警、事件から18年 /北海道」(朝日新聞北海道支社)
- ^ a b 『朝日新聞』2007年1月19日 朝刊 2道24頁「犯行推定時刻は「午前4時15分」タクシー運転手強殺 /北海道」(朝日新聞北海道支社)
- ^ a b c d 『読売新聞』2006年12月28日 北海道 東京朝刊 札社会33頁「函館・タクシー運転手殺害 客16組中14組を確認 手がかり少なく…=北海道」(読売新聞北海道支社)
- ^ 『読売新聞』2006年12月21日 全国版 東京朝刊 夕2社14頁「タクシー運転手? トランクに遺体 北海道・函館の岸壁」(読売新聞東京本社)
- ^ 『読売新聞』2008年6月27日 北海道 東京朝刊 札2社38頁「函館の運転手殺害 公費懸賞金を適用=北海道」(読売新聞北海道支社)
- ^ a b c 『朝日新聞』2006年12月25日 朝刊 1道21頁「最後の客、午前3時24分以降 函館・タクシー強盗殺人 /北海道」(朝日新聞北海道支社)
- ^ a b “タクシー運転手強盗殺人・死体遺棄事件 - 函館方面函館西警察署”. www.police.pref.hokkaido.lg.jp. 北海道警察. 2023年9月14日閲覧。
- ^ “「函館港岸壁、タクシーに運転手の遺体 」2006/12/22/eHAKO函館地域ニュースアーカイブ :-)”. www.ehako.com. 函館新聞社 (2006年12月22日). 2013年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月14日閲覧。
- ^ a b 今井彩乃 (2022年12月21日). “タクシー強盗殺人「情報を」 発生16年 捜査本部、函館で呼びかけ:北海道新聞デジタル”. 北海道新聞デジタル. 北海道新聞社. 2022年12月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月14日閲覧。
- ^ 「タクシーのトランクから男性の遺体発見 北海道・函館」『朝日新聞』朝日新聞社、2006年12月21日。オリジナルの2007年1月2日時点におけるアーカイブ。2024年10月2日閲覧。
- ^ a b c 『読売新聞』2006年12月22日 北海道 東京朝刊 札社会39頁「タクシー運転手殺害 七飯に血痕、函館に運ぶ? 売上金も不明=北海道」(読売新聞北海道支社)
- ^ a b 『毎日新聞』2006年12月22日 北海道朝刊 社会面27頁「北海道・函館のタクシー強殺:七飯で殺害、運ぶ? 運転手と断定 路上に血痕、携帯」(毎日新聞北海道支社)
- ^ a b 田中陽介 (2016年12月21日). “タクシー強盗殺人事件から10年、道警情報提供を / 函館新聞デジタル”. 函館新聞デジタル. 2020年10月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月14日閲覧。
- ^ a b 『毎日新聞』2006年12月23日 北海道朝刊 社会面29頁「北海道・函館のタクシー強殺:函館港から「刃物」凶器か」(毎日新聞北海道支社)
- ^ a b 『朝日新聞』2007年1月21日 朝刊 1道35頁「函館・タクシー運転手強盗殺人から1カ月 情報提供呼びかけ /北海道」(朝日新聞北海道支社)
- ^ a b c 『読売新聞』2006年12月21日 北海道 東京夕刊 札夕社13頁「タクシー運転手?殺される トランクに遺体、頭殴られた跡 函館の岸壁=北海道」(読売新聞北海道支社)
- ^ a b 『読売新聞』2006年12月31日 北海道 東京朝刊 札社会23頁「函館タクシー運転手強殺 殺害場所は七飯町峠下 血痕が被害者と一致=北海道」(読売新聞北海道支社)
- ^ 『毎日新聞』2006年12月22日 北海道夕刊 社会面9頁「北海道・函館のタクシー強殺:運転日報、見つからず 捜査本部、持ち去られた可能性」(毎日新聞北海道支社)
- ^ 『朝日新聞』2006年12月23日 朝刊 2道30頁「運転日報を持ち去る 犯人、足取り隠す工作か 函館・タクシー運転手強殺 /北海道」(朝日新聞北海道支社)
- ^ 角拓哉 (2021年12月20日). “ほおに冷たさ感じ目覚める 弟が殺された事件が落とした傷:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2021年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月14日閲覧。