原百代
原 百代(はら ももよ、1912年9月16日 - 1991年8月12日、女性)は、日本の作家、翻訳家。
略歴
[編集]東京生まれ。1934年に津田英学塾(現津田塾大学)卒業。戦前から英文翻訳業を行い占領下では、GHQ機関に勤務、独立後は翻訳家に戻った。
知人から贈られたヘレン・ミアーズ(Helen Mears、1900 - 1989)『Mirror for Americans.JAPAN』を読み感銘を受け、1949年にCIE(民間情報教育局)へ翻訳許可を願い出たが認可されず、講和独立後の1953年に訳書『アメリカの反省』を上梓した(新訳は、伊藤延司訳『アメリカの鏡・日本』 角川学芸出版)。
また1950年代には、被爆者たちのルポ英訳も行った。交通事故で重傷を負いながら13年の歳月をかけ『武則天』を書き上げた。1982年、同作でエイボン女性大賞受賞。
著書
[編集]翻訳
[編集]- 『魂を衡る男』(アンドレ・モオロア、作品社) 1935
- 『失はれしもの』(フランソワ・モオリアック、三笠書房、恋愛小説選集5) 1936
- 『新しいイヴと古いアダム』(D・H・ロレンス、山本書店) 1936
- 『印度旅行』(モオリス・デコブラ、山雅房) 1940
- 『宿命』(モオリアツク、昭森社) 1940
- 『英国史物語』(チャールズ・ディケンズ、暁書房) 1950
- 『二都物語』上巻(ディケンズ、岡倉書房) 1950
- 『アメリカの反省』(ヘレン・ミアズ、文藝春秋新社) 1953
- 『ロシアの謎 さらば烈しき若き国よ』(アントン・シリガ、酣灯社) 1953
- 『チャタレー夫人の恋人』(D・H・ロレンス、啓明社) 1954
- 『ニノン情史 炎の女性の告白』(ノバート・エステイ、鱒書房、コバルト新書) 1955
- 『女が幸福である設計』(H・シャーマン, M・コウ、日本教文社) 1956
- 『アレルギー脈博・食餌療法』(A・F・コーカ、ダヴィッド社) 1959
- 『母親の心理』第1 - 3(ヘレーネ・ドイッチュ、懸田克躬共訳、日本教文社) 1964
- 『若もの - その不可解な群像』(H・ドイッチュ、日本教文社) 1968
- 『完全殺人事件』(クリストファー・ブッシュ、講談社文庫) 1977
- 『レベッカの誇り』(ドナルド・M・ダグラス、講談社文庫) 1979
- 『エルキュル・ポアロ』(アガサ・クリスティー、久万嘉寿恵共訳、講談社) 1987