堀越耕平
ほりこし こうへい 堀越 耕平 | |
---|---|
生誕 | 1986年11月20日(38歳)[1] 日本・愛知県 |
国籍 | 日本 |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 2007年 - |
ジャンル | 少年漫画 |
代表作 | 『僕のヒーローアカデミア』 |
受賞 |
堀越 耕平(ほりこし こうへい、1986年[2]〈昭和61年〉11月20日[1] - )は、日本の漫画家。愛知県出身[1][2]。名古屋芸術大学卒業[3]。
経歴
[編集]東邦高等学校を経て、名古屋芸術大学デザイン学部イラストレーションコースに進学する。在学中、読切『ヌケガラ』で第72回(2006年下期)手塚賞佳作を受賞した。
卒業前に読切『テンコ』を『赤マルジャンプ2007 SUMMER』(集英社)に掲載してデビューを果たす。この時点での漫画歴は2年半。堀越は新人紹介ページで「ギリギリで掲載決定だったそうです。奇跡です奇跡」とコメントしており、デビューを喜ぶと同時に大学の方も「単位を取りまくらないと留年」という状態だった[1]。その後さらに『赤マルジャンプ』2008 WINTERに読切『僕のヒーロー』を掲載した[3][4]。
『週刊少年ジャンプ』(集英社)2010年2号に読切『逢魔ヶ刻動物園』を掲載。この読切を元に『週刊少年ジャンプ』2010年32号から2011年19号まで『逢魔ヶ刻動物園』を連載する。
『少年ジャンプNEXT!』(集英社)2011 SUMMERに読切『宇宙少年バルジ』を掲載。この読切を元に『週刊少年ジャンプ』2012年25号から『戦星のバルジ』を連載する。
しかし、『戦星のバルジ』は短期間で終了したため精神的に落ち込み、新しいネタが思いつかなくなり、もう漫画は描けないと考えるほどだったという[5]。しかし、過去の読切で最も書きやすかった『僕のヒーロー』に活路を見出し、『週刊少年ジャンプ』2014年32号より『僕のヒーローアカデミア』の連載をスタート[6]。同作はアニメシリーズなどさまざまなメディアミックスを果たし、2019年にはハーベイ賞BestManga部門を受賞するなど代表作となる[7][8]。
『僕のヒーローアカデミア』は、2024年8月5日発売の連載誌『週刊少年ジャンプ』(集英社)36・37合併号で最終話を迎え、約10年の連載に幕を下ろした。
人物
[編集]デビュー作『テンコ』の赤マルジャンプ掲載時、レポート担当記者のピクシーによれば「手塚賞のパーティで会った時は作風と違って、意外と明るくてビックリした」と回想されている[1]。
涙腺が緩いと自認している[2]。
趣味・嗜好
[編集]大学時代は、和太鼓を趣味としており、赤マルジャンプに『テンコ』掲載時の自画像も和太鼓だった[1]。
映画『スパイダーマン』(監督:サム・ライミ、2002年)をきっかけにアメリカン・コミックスを読むようになる。ヒーローや洋画や特撮が好きで、仕事場ではスパイダーマン・バットマン、ガメラ・ゴジラなど多数のキャラクターのフィギュアがたくさん飾ってある[2][9]。
好きなミュージシャンとして「Syrup16g」、「セツナブルースター」、「plenty」を挙げる。
特技
[編集]耳を動かせる[1]。
漫画関係
[編集]好きな漫画は『ONE PIECE』、『AKIRA』、『鉄コン筋クリート』、『ボーイズ・オン・ザ・ラン』[1]、『NARUTO -ナルト-』、『ちびまる子ちゃん』。新井英樹の大ファンで、幼少時は『ドラゴンボール』が好きだった[5]。絵に関しては、長田悠幸に多大な影響を受けている[10]。
前述のように愛知県出身であるため、登場キャラクターの名前に愛知の地名を使うこともある[11]。また、動物園や水族館が好きで、幼い頃から名古屋港水族館に通っていたため、『逢魔ヶ刻動物園』に出てくる「丑三ッ時水族館」のデザインは「自然と」同水族館に近いものになっていった[12]。
デビュー前の2002年、『ONE PIECE』のイラストコーナー「ウソップギャラリー海賊団」に海軍所属のスモーカーのイラストを投稿しており、23巻で作者の尾田栄一郎によって採用された。堀越は尾田に直接礼を言うことを目標とし、2015年のジャンプ作家による新年会でそのことを伝えることができた。この顛末は『ONE PIECE』77巻の質問コーナー「SBS」でも紹介された[13]。2024年8月5日、『僕のヒーローアカデミア』最終話が掲載された『週刊少年ジャンプ』36・37合併号において、堀越が描いた“白猟のスモーカー”のイラストを基に尾田が描いたイラストが『ONE PIECE』第1122話「イザッテトキ」の扉絵として使用された。扉絵には『扉絵リクエスト「22年前に愛知県の少年が描いてくれたスモーカーの絵をマネしてみて』というコメントを添え、10年にわたる連載を完結した堀越の花道を飾った。
『僕のヒーローアカデミア』アニメ版のコーナー「You are MY HERO」では、自身のヒーローとして尾田栄一郎を挙げている[14]。
作品
[編集]漫画
[編集]- 太字は連載作品
- 略称
- 〈掲載誌〉WJ:週刊少年ジャンプ、赤マル:赤マルジャンプ、NEXT!:少年ジャンプNEXT!、0:週刊少年ジャンプ0(いずれも集英社)、(再):再録
- 〈収録〉O - 〇:逢魔ヶ刻動物園〇巻、S:戦星のバルジ、B:僕のヒーローアカデミア
タイトル | 形式 | 掲載号 | 収録 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ヌケガラ | 読切 | - | 第72回手塚賞佳作作品 | |
テンコ | 赤マル2007 SUMMER | - | デビュー作。47P | |
僕のヒーロー | 赤マル2008 WINTER 0(再) | O - 5 | 『僕のヒーローアカデミア』の前身。47P | |
進化ラプソディ | 赤マル2008 SUMMER | - | 49P | |
逢魔ヶ刻動物園 | WJ 2010年2号 | O - 4 | 連載版の前身。センターカラー47P | |
逢魔ヶ刻動物園 | 連載 | WJ 2010年32号 - 2011年19号 | O | |
宇宙少年バルジ | 読切 | NEXT! 2011 SUMMER | - | 『戦星のバルジ』の前身。52P |
戦星のバルジ | 連載 | WJ 2012年25号 - 2012年41号 | S | |
僕のヒーローアカデミア | WJ 2014年32号[6] - 2024年36・37合併号[7] | B | 代表作 ハーベイ賞BestManga部門受賞[8] |
その他
[編集]関連人物
[編集]師匠
アシスタント
- ミヨカワ将 - 『逢魔ヶ刻動物園』連載時代。「三代川将」名義[16]。
- 大竹利朋 - 『逢魔ヶ刻動物園』連載時代。「大竹利明」名義[17]。
- 芝田優作 - 『逢魔ヶ刻動物園』連載時代[18]。
- 渡辺千紘 - 『戦星のバルジ』連載時代[19]。
- ホリエリュウ[20]
- あきやま陽光[21]
- 川口勇貴[22]
メディア出演
[編集]- テレビ番組
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h 2007SUMMER 赤マルジャンプ, p. 498.
- ^ a b c d “「ヒーローのかっこよさは、戦闘じゃなくて人を救うこと」『僕のヒーローアカデミア』堀越耕平インタビュー”. ダ・ヴィンチ 2015年2月23日閲覧。
- ^ a b “イラストレーションコース卒業生 堀越耕平さんの作品が週刊少年ジャンプに“新連載第2弾”として掲載されています!! 広大附属福山高校”. 名古屋芸術大学. 2016年2月20日閲覧。
- ^ 東海テレビ『夢、未来!』2008年6月22日放送
- ^ a b CSフジ『漫道コバヤシ』(漫道コバヤシ漫画大賞2015発表SP!!、ゲスト:堀越耕平、2016年1月19日)
- ^ a b “堀越耕平、ヒーロー夢見る少年描く新連載始動”. コミックナタリー. ナターシャ (2014年7月7日). 2020年3月21日閲覧。
- ^ a b “「僕のヒーローアカデミア」完結!ファンブックと初の画集発売、原画展開催が決定”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年8月5日). 2024年8月5日閲覧。
- ^ a b McMillan, Graeme (2019年10月4日). “2019 Harvey Award Winners Announced at New York Comic Con” (英語). ハリウッド・リポーター (プロメテウス・グローバル・メディア) 2022年7月9日閲覧。
- ^ ガイガン山崎, 2016年06月19日, 堀越耕平『僕のヒーローアカデミア』インタビュー 師弟関係の描写はあの映画からの影響大!! そして今後の展開でデクたちの“アレ”が変わる……!?, このマンガがすごい!
- ^ “堀越耕平『僕のヒーローアカデミア』インタビュー 師弟関係の描写はあの映画からの影響大!! そして今後の展開でデクたちの“アレ”が変わる……!? | このマンガがすごい!WEB”. konomanga.jp. 2018年8月1日閲覧。
- ^ 『逢魔ヶ刻動物園』1巻110ページ。
- ^ 『逢魔ヶ刻動物園』3巻152ページ。
- ^ 堀越Twitter 2015年4月3日。
- ^ 『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 〜2人の英雄〜』公式 2018年9月29日(2018年10月22日閲覧)
- ^ 『逢魔ヶ刻動物園』2巻26ページ。
- ^ 『逢魔ヶ刻動物園』1 - 2・5巻スタッフクレジット。
- ^ 『逢魔ヶ刻動物園』3 - 5巻スタッフクレジット。
- ^ 『逢魔ヶ刻動物園』5巻スタッフリスト。
- ^ 堀越Twitter 2015年10月6日。
- ^ 堀越Twitter 2015年12月4日。
- ^ “「ヒロアカ」4周年記念で人気投票、元アシ・あきやま陽光が描くスピンオフも”. 2019年5月5日閲覧。
- ^ 週刊少年ジャンプ2021年30号巻末コメント。
- ^ ジャンプ流!公式 [@jc_jumpryu] (2016年1月18日). "【本日放送!】漫道コバヤシ 漫画大賞2015発表SP!グランプリの 僕のヒーローアカデミア 堀越耕平 先生テレビ初出演!!さらに、ジャンプ流 ×漫道コバヤシコラボ企画も始動!!今夜24時~CS放送フジテレビONEで!". X(旧Twitter)より2024年8月5日閲覧。
- ^ “アーカイブ”. 漫道コバヤシ. フジテレビONE. 2024年8月5日閲覧。
- ^ “堀越耕平のインタビューの模様を今夜「news zero」で放送、ヒロアカへの思い語る”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年7月19日). 2024年8月5日閲覧。
参考文献
[編集]- 『少年ジャンプ 特別編集増刊 2007SUMMER 赤マルジャンプ』(初版)集英社、2007年9月25日。
外部リンク
[編集]- 堀越耕平 (@horikoshiko) - X(旧Twitter)