夏見御厨

夏見御厨(なつみのみくりや)は現在の船橋市南部から中央部の地域(海老川流域)にかけてあった中世の寄進型荘園の一つ。「御厨(みくりや)」は皇室伊勢神宮下鴨神社の領地を意味する。夏見御厨は伊勢神宮の神領である。船橋御厨(ふなばしみくりや)ともいう。

概要

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夏見御厨については資料が少ないことから、まだわかっていない事が多い。『延喜式』兵部省式に登場する下総国・大結馬牧(おおいのうままき)を前身とする説がある[1]千葉氏系の氏族の荘園だったと考えられているが、実際には誰が開発して伊勢神宮に寄進したのかもわかっていない。1138年(天治4年)に立券され、『吾妻鏡』には、1186年(文治2年)の記述に「院御領船橋身御厨」という文句があることから、御厨は一時、後白河院領になったことがわかっている。御厨は室町時代まで存続したと推定されている。船橋大神宮所蔵の1311年(応長元年)の文書では湊郷夏見郷金曾木郷宮本郷高根郷の5郷が記されている。

脚注

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  1. ^ 小笠原長和「大結牧」(『国史大辞典』第2巻、吉川弘文館、1980年 ISBN 978-4-642-00502-9 P505)