小型ゾイド
小型ゾイド(こがたゾイド)は、玩具メーカー『トミー』(現タカラトミー)より販売された『ゾイド』シリーズに登場する架空の兵器のカテゴリー。主に小型のゼンマイ駆動キット、およびこれに類する大きさのものを指す。
呼称
[編集]1983年に始まった「メカ生体ゾイド」の初期ラインナップでは、ゼンマイ駆動のキットが8種類と電動モーター駆動のビガザウロで全9種類であった。このころのキットに同封されていた商品カタログは、電動モーター駆動かどうか(電池の必要の有無)などが記載してあるのみで、ゾイドのサイズ(大型・中型・小型など)の区別は付けられていない[1]。その後の商品カタログには「ZOIDS 780円シリーズ」などの価格帯による表記[2]はあったが、「小型」など分類はない。
『ゾイドバトルストーリー』1巻に掲載された「全63点ゾイドメカ完全カタログ」では、ゼンマイ駆動のゾイドのうち価格帯が580円のものを「小型マイクロゼンマイタイプ」に分類しており[3]、続く『ゾイドバトルストーリー2』も同様である[4]。『ゾイドバトルストーリー3』『ゾイドバトルストーリー4』および『新ゾイドバトルストーリー』の完全カタログでも、販売が既に終了していたため価格表示は無いが同じように「小型」とだけ表記されている[5][6][7]。ただし、カタログ以外のページでは表記揺れがあり、例えば同1巻の「小型ゾイド戦力比較表」[注 1]では、前述のカタログで「中型マイクロゼンマイタイプ」としているハンマーロックやイグアンなどを「小型ゾイド」と個別に解説している[8]。ただし、同3巻の「小型ゾイド戦力比較表」では、初期の小型ゾイドが戦線を退いたために「かつて中型ゾイドと呼ばれたゴドス、イグアンサイズのゾイドと、新たに戦線に投入され始めたブラックライモス、ベアファイターなど」が小型ゾイドに分類されると変化した理由を説明している[9]。
第2期ゾイドシリーズに発刊された『ゾイド公式ファンブック』では、旧1期に発売されたゾイドを紹介する「全軍ゾイド名鑑」の中で、「小型ZOIDS<ゼンマイ駆動タイプ>」にガリウスなどのゼンマイ駆動ゾイド15種をカテゴライズしており[10]、前述の『ゾイドバトルストーリー』の完全カタログと一致する。『ゾイド公式ファンブック2』では新シリーズで発売されたゼンマイ駆動のゾイドを全て「中型・小型ゾイド戦力比較表」にまとめて記載しているが、個別のゾイドが中型・小型のどちらかは明言していないものの[11]、個別のゾイド紹介ページではレブラプターなどに「主力小型ゾイド」などと解説されている[12]。
ゲーム作品においては、『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』『ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子』『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』ではユニットサイズが設定されており、「こがた」「S」などのゾイドのサイズがプレイヤーの部隊(パーティ)編成に影響する。『ゾイドバトルカードゲーム』の「S型」の分類では、無動力ゾイドであるSSゾイドもひとまとめにS型に含めている(ただし、ゼンマイ駆動ゾイドの中でカノントータスのみ「M型」)。また、スマートフォン向けに配信されていた『ZOIDS FIELD OF REBELLION』では、MOBA用語でミニオン (en:Minions) に相当するノンプレイアブルゾイドを「小型ゾイド」としている[13]。
なお、ゾイド第3期シリーズのゾイドワイルドでは、商品説明で「S型 ゼンマイ動力」という表記があり[14]、記事では「小型ゾイド」と紹介している[15]。ただし、同シリーズでは従来の1/72スケールでは無く、1/35スケールを採用しているため設定上のサイズ感は本項で扱うゾイドより小型である。
アクアドン
[編集]アクアドン AQUADON[16] | |
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番号 | RMZ-05[16] |
所属 | ヘリック共和国[17] |
分類 | 蛙型[16] |
全長 | 9.8m[16] |
全高 | 2.7m[16] |
全幅 | 5m[16] |
重量 | 5.9t[16] |
最高速度 | 水上43kt[16] 水中32kt[16] |
最大潜水深度 | 12000m[16] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | ニコールフォノンメーザー(182型)[16] 水中ミサイル×2[16] パイクラーエレショット[16] ホサセマイクロソナー[16] 高速ジェットフィン[16] バラストタンク[18] |
ヘリック共和国軍が初期に開発した水陸両用蛙型潜水艇ゾイド[16]。元々は調査用のメカであったが、偵察や軽攻撃などもこなす[18]。また、水上移動のみならず水中に潜航する能力も持ち、さらには陸上での活動も可能[18]。
多くのゾイドが絶滅したZAC2056年の惑星Zi大異変後、バトルストーリー(公式ファンブックなど)には登場していない[注 2]。
- 武装・装備
- 作中の活躍
-
- 『ゾイドバトルストーリー』(小学館)
- 『ゾイドバトルストーリー3』に登場。ZAC2045年5月のフロレシオ海海戦において無人仕様の機体が囮作戦に用いられ、ブラキオスに撃沈された[19]。
- キット
イグアン
[編集]イグアン IGUAN[20] | |
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番号 | EMZ-22(ゼネバス帝国)[21] EZ-017(ガイロス帝国)[22] |
所属 | ゼネバス帝国(旧)[21] ガイロス帝国[20] |
分類 | 恐竜型[21] イグアノドン型[20] |
ロールアウト | ZAC2034年[20] |
配備数 | 17000機(ガイロス帝国軍。ZAC2100年秋時点[23]) |
全長 | 10.4m[20] |
全高 | 8.2m[20] |
全幅 | 3.5m[21] |
重量 | 23.6t[20] |
最高速度 | 200km/h[20] |
乗員人数 | 1名 |
武装(旧) | 小口径加速ビーム砲×2[21] 連装対空砲[21] 4連グレートランチャー[21] 小口径電磁砲×2[21] 機銃×2[21] |
武装・装備(新)[注 4] | 4連装インパクトガン[20] クラッシャーバイス[20] 小口径対空レーザー機銃×2[20] 小口径荷電粒子ビーム砲×2[20] 2連装対ゾイドレーザー機銃[20] フレキシブルスラスターバインダー[20] |
主な搭乗者 | ベッカー[24](ゼネバス帝国) フロスト(ゼネバス帝国) エディ・クレセント[25](ガイロス帝国) |
- 『ゾイドバトルストーリー』におけるイグアン
- 中央大陸戦争時代、ゼネバス帝国軍が開発したイグアノドン型ゾイド[20]。開発当時、小型ゾイドにおいてゴドスの無敵時代が存在し、投入するゼネバス帝国側小型ゾイドは同機にことごとく敗れ去っていた。そのため、ゴドスを鹵獲・研究して開発されたのがこのイグアンとなる[20]。ゴドスと近似した構造の機体ではあるものの、内部は新規設計となっている[21]。ゴドスの姉妹機とも言える機体であるが、フレキシブルスラスターバインダーなどの導入により、総合力ではゴドスを一歩上回る[20]。この機体により帝国軍はゴドスに対抗する手段を得たが、これは同時にゴドスの優秀さ、ゴドスに対抗できるのは(当時の段階では)ゴドスだけということを自ら証明するという皮肉な結果となった[20]。
- 西方大陸戦争開戦時においては モルガに次ぐ量産機であり[20]、開戦前から準備を整えていたガイロス帝国の実戦部隊として活躍。対砦戦などでその保有数を生かし、地上を埋め尽くすほどの配備数で機甲師団の主力を担った[22]。第二次大陸間戦争時代においてはガイロス帝国軍の主力機として運用されたが、後継機のレブラプターに役目を譲っていった[26]。
- 『HMM(ハイエンドマスターモデル)』におけるイグアン
- こちらの設定では、戦術兵器としてゼネバス軍におけるガリウスの運用実績に連なる独自の系譜のものとし、単なるゴドスのデッドコピーではない対等のライバルと印象付け、同時に兄弟国の因縁とも絡める脚色がなされている。HMM版ゴドスとプテラスの設計上の関連を持たせた設定も引き継がれており、イグアンは実際にはプテラスの設計データをゴドスの改良型と誤認したものが参考になっているとされる。このためゴドスより機体構造が軽量だが、そのぶんキックのインパクトで劣るため、蹴爪で補っている。また、生産施設の都合と使用部品に端を発する運用面の問題で第一次中央大陸戦争後期は増産を妨げられ、西方大陸戦争では開戦初期にこそ使用されたものの、素体となる野生ゾイドが西方大陸にいなかったため本格導入が見送られ、野生体が西方大陸に多数生息していたレブラプターに早々と取って代わられ、さらに後々ネオゼネバス帝国に抜擢され、ようやく小型クラスの主力に返り咲いたことが示唆されている[27]。一方で、同シリーズの『イグアン マーキングプラスVer』では、惑星Zi大異変後に残存数が多かったことから近代化改修がなされたうえでガイロス帝国の主力歩兵ゾイドとして採用されていたとしている[28]。
- 武装・装備
- (旧)は中央大陸戦争時の装備呼称、(新)は第二次大陸間戦争時の装備呼称。
- 小口径加速ビーム砲(旧) / 小口径対空レーザー機銃(新)
- 頭部に2基搭載する。外形はゴドスが装備するビーム砲(小口径対空レーザー機銃)と同一。
- 4連グレートランチャー(旧) / 4連装インパクトガン(新)
- イグアンの左前脚部に装備される。
- 連装対空砲(旧) / 2連装対ゾイドレーザー機銃(新)
- 尾部先端に装備。外形はゴドスが装備する2連装対空砲(2連装対空レーザー機銃)と同一。
- 小口径電磁砲(旧) / 小口径荷電粒子ビーム砲(新)
- 尾部に装備する。外形はゴドスが装備する2連バルカン砲(小口径荷電粒子ビーム砲)と同一。
- 機銃(旧)
- コクピット下部に装備する[21]。
- フレキシブルスラスターバインダー(新)
- 背部に備える。短時間ながら機動性を向上させるユニットで[20]、マグネッサーシステムを利用することでジャンプを可能としている[21]。
- このユニットにより、ゴドスに対して実戦では優位性を発揮する[20]。
- クラッシャーバイス(新)
- イグアンの右前脚部に装備される。側面にハードポイントを持ち、ここに小口径加速ビーム砲(小口径対空レーザー機銃)を装備した姿も見受けられる[20][29]。
- キット
-
- タカラトミー
- 動力源は小型のゼンマイであるパワーユニット。単純な二足歩行ギミックにより前進する(後肢は複数のパーツで構成されるが関節は無可動)。脚部など一部パーツにゴドスのものを流用。
- EMZ-22 イグアン
- 1986年2月発売。重装甲スペシャルの一つとしてラインナップされていた。
- EZ-017 イグアン
- 1999年10月発売。こちらではカラーリングの他、オプションであった対空レーザー機銃を角のように頭部左右に装着している。アメリカのハズブロ社より発売された海外版での商品名は「#017 Iguanasaur」。
- イグアン(暗黒軍仕様)
- イベント『ワンダーフェスティバル2008[夏]』会場で限定販売。パーツの一部を蓄光素材で成型されている。
- HMMシリーズ
- 発売シリーズ第39弾。2013年9月発売。先に発売されたゴドスやプテラスのパーツを流用し、さらにイグアン独自のパーツで構成されている。デカールはガイロス帝国仕様であるが、成形色および組み立て説明書のカラーガイドはゼネバス帝国仕様となっている。キット自体は各関節部の可動ができるようになっており、前傾姿勢や蹴り上げたポーズを取ることが可能。背面にはフレキシブルスラスターの他、さらに首と尾に計三基の放熱ハッチが追加。また、バトルストーリーでしばしばレーザー機銃を装着している右腕の補助ハードポイントに代えて、指のように可動式となったクラッシャーバイスにグリップを握らせて武装を追加できる。
- 劇中での活躍
-
- 『ゾイドバトルストーリー』(小学館)
- 『ゾイドバトルストーリー』1巻で登場。ZAC2034年ロールアウト。総合力でゴドスを上回ったことから、ゼネバス帝国・ヘリック共和国両軍の力関係を変える活躍をした[30]。
バリエーション(イグアン)
[編集]- カージナル
カージナル | |
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所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | イグアノドン型 |
乗員人数 | 1名 |
主な搭乗者 | フロスト中佐 キャッシュ[31] シュガー[31] マッキー[31] |
- 「ゾイドバトルストーリー」2巻収録のエピソード「舞い降りた赤いイグアン」に登場した空挺部隊用改造イグアン。機体呼称は学年誌付録カードによるもの[32]だが、バトルストーリー作中では友軍への支援要請時に「カージナル(赤い鳥)」というコールサイン(TACネーム)が使われている[33]。
- 左前肢は通常型と同じく4連グレートランチャーのままだが、右前肢に大型の銃を装着している。背面にはプテラスの主翼を装備しているが、降下後の戦闘場面では取り外されていた。部隊長のフロスト中佐搭乗機は赤いカラーリング、僚機のイグアンはダークイエローとオリーブドラブの迷彩塗装である[33]。
- 作中の活躍
- ZAC2042年における共和国と帝国の国境付近のアルメーヘンで、共和国のバーナム川守備隊をフロスト中佐の指揮する部隊機がプテラスに偽装して降下。シルエットに欺かれて油断した共和国軍に奇襲を成功させる。トビー・ダンカンのサイカーチスによってバリゲーターを抑え、ゴドスの大部隊相手に獅子奮迅の活躍をした。20時間以上の継続的な戦闘を経て、最終的には共和国増援部隊のカノントータス部隊によって全滅するものの、帝国からの増援であるアイアンコングMk-II限定型が間に合うまで時間を稼ぎ、侵攻ルートを確保した[33]。
- イグアンPB
イグアンPB | |
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所属 | ガイロス帝国[34] |
分類 | 恐竜型[34] |
乗員人数 | 1名 |
武装・装備 | パイルバンカー[34] 4連装インパクトガン[34] 小口径対空レーザー機銃[34] 2連装対ゾイドレーザー機銃[34] フレキシブルスラスターバインダー[34] |
- 『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』に登場。パイルバンカーを装備したイグアンで、特殊金属製の槍を打ち出すパイルバンカーによって格闘能力を向上させている[34]。
- 類似の改造例はCP-08 パイルバンカーユニットの取り扱い説明書でも言及されているが、同作例ではゴムキャップを外した腕部に直接取り付ける構造であるため、ゲーム版と同じ仕様を無改造で再現することはできない。また、パイルバンカーの装着によって重心が偏るため、キットにおいて同装備状態では歩行させることもできない。
- 重装仕様
イグアン 重装仕様 | |
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所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | 恐竜型[21] |
乗員人数 | 1名 |
武装・装備 | 大型ビーム砲[21] 4連装インパクトガン[注 5] スモークランチャー[21] バルカン砲[21] ミサイルポッド[21] 大型エネルギーパック[21] |
- 『EMZ-22 イグアン』パッケージ裏に掲載されたバリエーション。
- 機体各所に大型エネルギーパックや火器を搭載した重武装タイプ。重量の増加・運動性の低下と引き換えに、凄まじい火力を獲得している[21]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「ヘビーイグアン」の名前で登場する[注 5]。ゲーム中の固定武装欄および前述のパッケージイラストでは4連装インパクトガン(4連グレートランチャー)はそのまま残っている。
- 対空仕様
イグアン 対空仕様 | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | 恐竜型[21] |
乗員人数 | 1名 |
武装・装備 | 対空砲[21] 追尾レーダー[21] 対空レーダー[21] |
- 『EMZ-22 イグアン』パッケージ裏に掲載されたバリエーション[21]。
- 左右の手を対空砲に換装し、首筋にあたる部分に対空レーダーを装備する。腰部左右のインテークは弾倉に交換されたため、機動力はノーマル型に比べて低下した[21]。
- 捕獲用イグアン
捕獲用イグアン | |
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所属 | ゼネバス帝国 ガイロス帝国 |
分類 | イグアノドン型 |
乗員人数 | 1名 |
- ゲーム『ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子』『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』に登場。左腕に中型ゾイド捕獲装置を装備している。これ以外の武器は装備していないが、『ヘリック共和国VSガイロス帝国』ではフレキシブルスラスターバインダが装備に追加された[34]。
- イグアン暗黒軍仕様
イグアン暗黒軍仕様 | |
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所属 | ガイロス帝国 |
分類 | イグアノドン型 |
乗員人数 | 1名 |
エレファンタス
[編集]エレファンタス ELEPANTUS[37] | |
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番号 | RMZ-03[37] |
所属 | ヘリック共和国[17] |
分類 | 象型[37] |
全長 | 8.3m[37] |
全高 | 4m[37] |
全幅 | 5.1m[37] |
重量 | 17.7t[37] |
最高速度 | 95km/h[37] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | マクサー35ミリビーム×2[37] エルパミサイルポッド×2[37] 対空ミサイルランチャー×1[37] 3Dレーダー[37] 広角聴音機[38] |
中央大陸戦争初期にヘリック共和国軍が開発した象型ゾイド。鼻に相当する部位が無い。元々は当時の基準で堅牢な重装甲であったことから、陸上探査機として用いられていた[37]。偵察用としても従事していたが[8]、中央大陸戦争緒戦において大半の機体は撃破された[37]。その後は練習用機体に転用されている[37]。ZAC2032年~2038年には既に最前線から退いており[38]、多くのゾイドが絶滅したZAC2056年の惑星Zi大異変後は姿が確認されなくなっている[注 2]。
- 武装・装備
- キット
ガイサック
[編集]ガイサック GUYSACK[39] | |
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番号 | RMZ-12(旧)[40] RZ-002(新)[41] |
所属 | ヘリック共和国[39] ボーン一家(フューザーズ) |
分類 | サソリ型[39] |
ロールアウト | ZAC2029年[39] |
配備数 | 4200機(ZAC2100年秋時点[42]) |
全長 | 10.0m[40] |
全高 | 4.0m[40] |
全幅 | 6.2m[40] |
重量 | 22.0t(ノーマルタイプ)[40] 25.0t(重装甲タイプ)[43] |
最高速度 | 120km/h[40] |
乗員人数 | ノーマルタイプ 1名 重装甲タイプ 2名[注 7] |
武装(旧) | ポイズンジェットスプレー[40] 硫酸ジェットガン[40] ロングレンジガン[40] グレートランチャー[40] ビーム砲×2[40] ワイヤー射出器[40] 発電装置[38] |
武装(新) | レーザークロー×2[41] レーザーファング[41] スモークディスチャージャー[41] 対ゾイド30mmビームライフル[41] |
主な搭乗者 | インディゴ・ランバート軍曹[25][44](新) バドル・ディサイシブ[25](新) |
中央大陸戦争初期にヘリック共和国軍が開発したサソリ型ゾイド[39]。開発ベースは80cmの生物であったが、それをバイオ技術で巨大化させて使用している[40][注 8]。また、グランチュラを元に改造しており、レーザークロー、スタビライザーとウエポンラック兼用の尾を装備している[39][41]。武装は充実する一方で装甲は弱く、その隠密性によって発見される前に敵機を撃破する[39]。中央大陸戦争初期~中期においては砂漠による奇襲攻撃で多大な戦果を挙げた[39]。ノーマルタイプと重装甲タイプが存在し、それぞれで異なる装備を持つ[39][注 9]。中央大陸戦争期のZAC2044~2046年ごろには第一線を退く[47]。ZACZAC2056年の惑星Zi大異変後も生き残り、共和国軍での運用が続けられた。設計思想の古さから同じく砂漠での奇襲戦法を得意とするステルスバイパーと比べ戦闘力は低いものの、古くからある機種だけに完全自動操縦機であるスリーパー仕様などバリエーションも存在し、ZAC2099年においても現行機として運用された[39][注 10]。
- 武装・装備
- (旧)は中央大陸戦争時の装備呼称、(新)は第二次大陸間戦争時の装備呼称。
- ポイズンジェットスプレー(旧)
- ガイサックの右鋏脚に装備する。
- 硫酸ジェットガン(旧)
- ガイサックの左鋏脚に装備する。ポイズンジェットスプレーとともに、ベースとなった個体が元々、毒液発射能力を身に付けていたために搭載された兵装[48]。
- ロングレンジガン(旧)
- ノーマルタイプの尾部に装備される火器。小口径の砲[39]。
- グレートランチャー(旧)
- 背部に装備される。
- ビーム砲(旧)
- ノーマルタイプの背部に装備される。
- ワイヤー射出器(旧) / スモークディスチャージャー(新)
- 背部に装備される。中央大陸戦争時代の仕様ではワイヤー射出器であったが、第二次大陸間戦争時代の機体ではスモークディスチャージャーに変更された。
- 発電装置(旧)[38]
- 背部に装備される。
- レーザークロー(新)
- ガイサックの鋏脚部。レーザーによって敵の装甲を切断する兵装[48]。ガイサックは砂漠に潜伏し、低い姿勢で敵の攻撃をかいくぐり、この装備や尾部の砲で至近攻撃する戦法を得意とする[39]。
- エネルギータンク[39]
- 重装甲タイプでは、ビーム砲の代わりに背部に装備される[39]。
- レーザーファング(新)
- ガイサックの牙部。
- 対ゾイド30mmビームライフル(新)
- 重装甲タイプにおいて、ロングレンジガンに代わり装備される尾部の火器。
- レーダー[49]
- 重装甲タイプで尾部に装備される。
- キット
-
- タカラトミー版
- 動力源は小型のゼンマイであるパワーユニット。鋏と尾は手動で動く。グランチュラ同様に脚を左右4本(正確には二対)を揺り動かしながら歩行。
- ヘリック共和国軍側の初期小型ゾイド共通のコクピットを使ったノーマルタイプとレーダーや新コクピットを装備した重装甲タイプとのコンパチキット。重装甲パーツはゴドスと共通である。グランチュラから一部の部品を流用しているため、それに近い形状に組み立てることも可能だが、8本の脚部は新規であるため完全再現はできない。旧シリーズでは重装甲スペシャルの一つとしてラインナップされていた。
- RMZ-11 ガイサック
- 1984年発売。成型色は大まかに脚部が濃い青灰色、尾部と重装甲パーツが紺青、キャノピーがクリアオレンジ。初期のミスプリント品なのか、商品パッケージの上面に「RMZ-002」と印刷されたものが存在する。
- RZ-002 ガイサック
- 1999年8月発売。成型色は全体的に砂漠に合わせた黄土色、キャノピーは蛍光色調のクリアレッドとなっている。こちらでは重装甲タイプがガイサックの基本モードとしてパッケージに掲載されている。アメリカのハズブロ社より海外版としても発売され、こちらでの商品名は「#002 Gusak」
- 月刊ゾイドグラフィックス VOL.6 ヘリック共和国 奇襲戦用戦闘機獣 ガイサック
- 2008年6月発売。RMZ-11 ガイサックの復刻版。
- HMM版
-
- RZ-002 ガイサック
- 2024年7月発売。成型色はタカラトミー版と同じであるが、ノーマルタイプと重装甲タイプが選択でき、コックピットもそれぞれ新規造形され、ノーマルタイプのビーム砲、重装甲タイプのタンク、センターユニット、ビームランチャー、エイミングレーダーは組み換えできる。重装甲タイプはタカラトミー版と異なり尾部ガンナーシートが廃止されている。
- 作中での活躍
-
- バトルストーリー
- ZAC2038年の共和国が帝国首都に乗り込んだ際、首都に潜んだ帝国兵掃討の任をゴドスと共に当たったが、いくつかは市街戦に参加し、改造アイアンコングのブロンズコングに迎撃された[50]。
- 西方大陸戦争ではインディゴ・ランバート軍曹とその乗機が72時間砂の中に潜り続け、セイバータイガーを撃破した[44]。
- アニメ
- 『ゾイド -ZOIDS-』本編のヘリック共和国軍は無人操縦のスリーパーゾイドを警備や防衛線構築に用いていた。
- 『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』第12話にて登場。バックドラフト団がビット・クラウドから強奪したライガーゼロに同組織所属のウォーリアーが搭乗して対戦したが、ライガーゼロがウォーリアーを自身の操縦席から強制射出してしまい、途中終了した。
- 『ゾイドフューザーズ』第6話では、ジャンクゾーンを根城にする盗賊ボーン一家の緑色のガイサックが多数登場した。
- 漫画
- 『機獣新世紀・ZOIDS』でアニメと同様に、バンとジークが出会うきっかけを作った。
バリエーション(ガイサック)
[編集]- ガイサック・スティンガースペシャル
ガイサック・スティンガースペシャル | |
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番号 | Zi-002[51] |
分類 | サソリ型 |
全長 | 10.5m[52] 10.0m(ZOIDS SAGA)[53] |
全高 | 4.3m[52] |
重量 | 24.8t[52] 27.1t(ZOIDS SAGA)[53] |
最高速度 | 115km/h[52] 120km/h(ZOIDS SAGA)[53] |
武装 | 高出力レーザークロー×2[52] レーザーファング[52] ポイズンジェットガン[52] 対ゾイド20mmバルカン[52] |
主な搭乗者 | スティンガー(『ゾイド -ZOIDS-』) |
- 西方大陸の賞金稼ぎであるスティンガーの乗機の一つ[54]。鋏を大型化し、各武装を強化。動力機関の出力も向上しているため、最高速度も通常機の三割増しとなっている[54]。機体カラーは赤。
- この呼称は『ゾイド公式ファンブック2』に掲載された際のもの[54]。ゾイドバトルカードゲームにおいては『ガイサック・StS』の名称で登場した[51]。
- 作中の活躍
- アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第23話~25話に登場。スティンガーの機体としてプロイツェン配下のメッテルニヒたちの前に現れた後、貸与された。その後バンを奇襲するが、コクピットを開けられ奪取されている。
- ガイサックワーカー
ガイサックワーカー | |
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所属 | ヘリック共和国 民間 |
分類 | サソリ型 |
- アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第37話に登場した改造ガイサック。行軍のための進路確保や土木作業用として改修された機体で、民間・軍を問わず活躍。腕部がブルドーザーのショベルに交換されたほか、尾部はクレーンが装備されている。第36話では地雷探知機を腕部に装備した探索任務仕様も登場した[55]。
- 盗賊団仕様
ガイサック 盗賊団仕様 | |
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分類 | サソリ型 |
搭乗者 | ブル |
- アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第1話に登場[55]。機体が青色主体となり、キャノピーには窓枠が備えられている。デザルト・アルコバレーノのブルが搭乗したが、口頭で捕獲した野良ゾイドと説明していることから彼のためにカスタマイズされた機体ではない模様
- エレミア砂漠で主人公のバンを追い回したことで、相棒のジークと出会うきっかけとなった。
- ヘルスパイダー
ヘルスパイダー | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | クモ型[56] |
- 月刊コロコロコミック誌2001年12月号付録「ZOIDS改造AtoZ」およびゾイド公式ファンブック3巻に掲載。砂漠での奇襲を得意とする通常機に対し、森林における待ち伏せを主な任務とする改造ガイサック[57]。機体が一回り大型化し、パワーが向上している[57]。
- 読者公募の採用作品で、カスタマイズパーツCP-04 アタックユニットとガイサック、余りランナーなどのプラ材で作られている[56]。
- ガイサック改
ガイサック改 | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | サソリ型 |
- 『HISTORY OF ZOIDS』に登場。尾部のロングレンジガンがオペレーター搭乗型の76ミリレーザー砲座へと換装されている。鋏のレーザーシザースも強化され、これによって敵装甲を破壊し、毒液発射によってパイロットを攻撃する戦法で猛威を振るったとされる[48]。
- モーリス少尉専用機
ガイサック モーリス少尉専用機 | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | サソリ型 |
搭乗者 | モーリス少尉 |
- 『HISTORY OF ZOIDS』に登場。尾部の主砲をニードル状の装備に換装し、機体色を砂漠専用のライトカーキに変更。パイロットであるモーリス少尉は特殊な探査能力を持っていたため、それに合わせ装備を最小限にして行動力を強化する改造が施されている[48]。
カノントータス
[編集]カノントータス CANNON TORTOISE[58] | |
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番号 | RMZ-27(旧)[59] RZ-013(新)[58] |
所属 | ヘリック共和国[58] |
配備数 | 3000機(ZAC2100年秋時点[42]) |
分類 | カメ型[58] |
ロールアウト | ZAC2034年[60] |
全長 | 9.9m[60] |
全高 | 5.8m[60] |
全幅 | 6.3m[59] |
重量 | 33.6t[60] |
最高速度 | 100km/h[60] |
乗員人数 | 1名 |
武装(旧) | 突撃砲[59] 連装対空砲×2[59] 対空レーダー[59] |
武装(新)[注 11] | 液冷式荷電粒子ビーム砲[60] 液冷式2連装高速自動キャノン砲×2[60] 複合センサーユニット[60] 反動制御用スパイク[60] |
主な搭乗者 | ロイ・ジー・トーマス(旧) ボーデン(旧)[24] グラブナー大尉(旧)[61] バディター・ロウエン[25] |
- 『ゾイドバトルストーリー』におけるカノントータス
- ヘリック共和国軍が中央大陸戦争時代に開発したカメ型ゾイド[60]。開発にはロイ・ジー・トーマスが技術将校として携わり、搭乗も行った[62]。中央大陸戦争時代(1期シリーズ)と西方大陸戦争(2期シリーズ)の双方で登場するが、1期シリーズの機体は堅甲な装甲と突撃砲によって対要塞・対トーチカ戦を主任務としている[59]、グスタフよりも堅牢であるため、攻撃を跳ね返し接近しながら目標を破壊する近距離戦が可能とした資料もみられる[63]一方で、中央大陸戦争中期~後期にかけて後方支援能力を買われ、重砲部隊に従事していたとする資料も存在する[60]。また、頭部には敵からの攻撃を受けた際にボディに収納される機構を導入している[60]。ZAC2056年の惑星Zi大異変後も生き残り、西方大陸戦争でも砲撃力を強化した機体が運用された。汎用性が高く、前面装甲を分厚くして砲弾の貫通性を向上させた突撃戦車タイプや、ボディを大型化した輸送機タイプといったバリエーションも存在する[60][注 12]。対空砲も引き続き装備し、高い生存能力を持つ[58]。また、能力は低いものの浅瀬での水上戦も可能[11][65][注 13]。
- 『ZOIDS concept art』におけるカノントータス
- こちらの設定においては、水陸両用の強襲型ゾイドとして扱われ、兵員や物資を輸送可能な特徴を持っている[66]。
- 『HMM(ハイエンドマスターモデル)』におけるカノントータス
- こちらの設定では、帝国軍に占領された地域を解放する作戦「X-Day」のために開発され、元は民間企業「ゾイド・ワーカーズ」が開発した作業用ゾイド「ワークトータス203」が原型であるとしている。また、西方大陸戦争時代に開発された荷電粒子砲搭載型のRZタイプはグローバリーIII世号の技術から得たエネルギーコントロールシステムの導入によって荷電粒子砲装備が実現したとしている[64]
- 武装・装備
- (旧)は中央大陸戦争時(1期シリーズ)の装備呼称、(新)は第二次大陸間戦争時(2期シリーズ)の装備呼称。
- 突撃砲(旧) / 液冷式荷電粒子ビーム砲(新)
- カノントータスの主砲部。中央大陸戦争時の同部位は突撃砲となっているが、これは要塞・トーチカ攻撃を主任務とするものの、携行弾数が少なく、ノーマル仕様では短砲身であることから対ゾイド戦には威力がないため、後に長砲身仕様や給弾車仕様が作られたとした資料[59]がある一方で、『ゾイドバトルストーリー』作中ではこの装備でイグアンを撃破する場面が存在する[67]。また、カノントータスは中央大陸戦争時から後方支援を行っていたとする資料もみられる[60]。
- 同部位の装備は西方大陸戦争時に液冷式荷電粒子ビーム砲へと変更、砲撃力が強化されている。同時代のこの主砲は超長距離砲撃が可能な装備として位置付けられており、夜間からの遠距離攻撃で活躍した[60]。
- 連装対空砲(旧) / 液冷式2連装高速自動キャノン砲(新)
- 機体背部に二基装備する。
- 対空レーダー(旧) / 複合センサーユニット(新)
- 機体背部に装備。
- 反動制御用スパイク(新)
- カノントータスの尾部。
- 赤外線投光器
- 『HMM』版カノントータスの背部左舷にオプションラッチを介して装備している[64][注 14]。
- 作中の活躍
-
- ゲーム
- 『ZOIDS Material Hunters』では、ZOIDS concept art版のアレンジデザインで登場する[70]。
- キット
-
- タカラトミー版
- ファン公募「X-Day」第2回の入選作[71]。
- 動力源は小型のゼンマイであるパワーユニット。それぞれ一体成型(装甲を除く)の各四肢を駆動し、単純な四足歩行ギミックにより前進する。重量のある本体を前進させるため、歩行ギミックは歩幅が小さく負荷の軽いものとなっている。そのため、外見に反し、小型ゼンマイユニットを用いるゾイドの中では航続時間の長い部類に属する。連動ギミックは、頚部の伸縮。手動ギミックは、コックピットキャノピー(頭部・後ヒンジ)の開閉、機体後方にあるコンテナハッチの開閉(兵員輸送用の座席があり、パイロットフィギュアを乗せられる)、および各火器の俯仰。
- RMZ-27 カノントータス
- 1986年8月発売。重装甲スペシャルの一つとしてラインナップされていた。
- RZ-013 カノントータス
- 1999年10月発売。
- バスタートータス
- 成型色とシールを変更したカノントータスおよびカスタマイズパーツCP-05大口径ビームキャノンセットを同梱したキットとして、2003年3月27日ごろ、ハピネット加盟店にて限定販売された。キットの形状はカノントータスBCと同一。
- HMMシリーズ
-
- カノントータス
- シリーズ第11弾。2009年3月発売。砲塔部の旋回や追加装甲の装着といった戦車を大きく意識したアレンジが施され、堅牢な印象がより強くなった。また、旋回ギミックの弊害でオミットされた後部ハッチ展開ギミックに代わって胴体両側面のハッチ展開ギミックと機内キャビンが追加された他、口の開閉や頭部と四肢を胴体に引き込んだHMMオリジナルの形態(設定によれば水中潜行形態とのこと)を変形することが出来る。ただし、複合センサーユニットに追加されたアンテナが非常に細く、そのせいで折れ易いため取扱いには細心の注意を要する。
- バスタートータス
- 第14弾として2009年11月発売。『ZOIDS妄想戦記』に登場したバスタートータスの設定をベースにビームキャノン直下の榴弾砲をシリンダーに変更するなど、独自のアレンジも施されている。また、主砲は大口径ビームキャノンを改良したロングレンジバスターキャノンとしている。
バリエーション(カノントータス)
[編集]- カノントータスBC
カノントータスBC | |
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番号 | RZ-013 HBG[72] |
所属 | ヘリック共和国 |
配備数 | 3000機(ZAC2100年秋時点[42]) |
分類 | カメ型 |
全長 | 9.9m[72][73] |
全高 | 5.8m(ZBCG)[72] |
重量 | 38.3t(ZOIDS SAGA)[73] 33.6t(ZBCG)[72] |
最高速度 | 80km/h(ZOIDS SAGA)[73] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | 液冷式荷電粒子ビーム砲[60] 大口径ビームキャノン×1[74] ショックアブソーバー×2[74] |
主な搭乗者 | タトル少尉(漫画ゾイドバトルストーリー) |
- カスタマイズパーツCP-05 大口径ビームキャノンセットを装備したRZ-013 カノントータス。
- 液冷式荷電粒子ビーム砲が後方支援において火力不足であることから開発された。大幅な重量増加によって機動力が極端に低下したが、長距離射撃能力・火力がより一層向上[74]。同時に上がった砲発射時の反動に備え、ショックアブソーバーも新たに装備された[74]。
- 「カノントータスBC」という呼称は『ゾイド公式ファンブック2』掲載時のもの[54]で、BCはビームキャノンの略[75]。月刊コロコロコミック誌掲載時やゲーム『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』では「カノントータスヘビーガン」[76][34]、ゾイドバトルカードゲームでは「カノントータスHBG」の名称が使われていたほか[72]、「カノントータス・ビームキャノン」[77]や「カノントータスS」[78]と呼称する資料も存在ある。
- 作中の活躍
-
- バトルストーリー
- ZAC2100年6月におけるユピト港~デルダロス海の戦いでは、シンカーの奇襲に対し、ネオ・タートルシップの甲板において他のゾイドとともに砲撃を行った[79]。
- アニメ
- 『ゾイド-ZOIDS-』第45話ではカノントータス・ヘビーガンの呼称で登場。帝国軍ドラゴンヘッド要塞に配備され、ストームソーダーステルスタイプを迎え撃った。
- 同作に登場した際のデザインでは液冷式荷電粒子ビーム砲が撤去されており、同部位には大口径ビームキャノンに接続されたシリンダーが追加されている。
- 漫画
- 『小学二年生』誌掲載コミック『ゾイドバトルストーリー』では、ガーディアンフォースのタトル少尉が搭乗。電撃部隊の支援を行った後、ジェノブレイカーに捕獲され窮地に陥ったブレードライガーのため援護射撃を行った[80]。
- バスタートータス
バスタートータス BUSTER TORTOISE[81] | |
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番号 | |
所属 | ヘリック共和国 |
分類 | カメ型 |
全長 | 13.2m[82] |
全高 | 7.1m[82] |
重量 | 42.0t[82] |
最高速度 | 75km/h[82] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | 対城塞720mmビームキャノン[81] 対城塞780mm榴弾砲[81] ショックアブソーバー[81] |
武装 (HMM)[83] | 720mmロングレンジバスターキャノン 赤外線投光器 ショックアブソーバー |
主な搭乗者 | ロン・“バスター”・アイソップ |
- 絶大な信頼を持つRZ-013 カノントータスに大口径ビームキャノンを装備して火力と射程距離を強化した機体[82]。カラーリングはブルーとグレーの機体が存在するが、エースパイロットは自分の好みの機体色を施している[82]。
- 『HMM(ハイエンドマスターモデル)』におけるバスタートータス
- こちらの設定では、ロン・アイソップ少尉が搭乗していたカノントータスBCにアイソップ少尉の基本調整による射撃管制システムや曲射攻撃能力を付加した高出力タイプの「720mmロングレンジバスターキャノン」を装備したゾイドとして扱われる[83]。なお、トミー版のバスタートータスに存在した対城塞780mm榴弾砲は省略されている。
- 作中の活躍
- バトルストーリー
- ZAC2101年8月。ニクス大陸のトリム高地~ビフロスト高原の戦い[84]、および同年10月のニクス大陸全域の開戦時に姿がみられる[85]。
- 漫画
- 初出はウェブコミック『ZOIDS妄想戦記』「親子ゲーム」。乾燥した空気という条件下であれば、その射程は約100kmと言われている。この記録を打ち立てたのは、バスタートータスの呼称の元となったヘリック共和国軍狙撃部隊の老エースパイロット、ロン・“バスター”・アイソップ少尉である。彼はこの機体でブレードライガーミラージュのパイロットである息子のピーター・アイソップ大尉とその仲間の危機を救ったが、その際に直線状にしか発射できないビーム兵器の弱点を突かれ、バスタートータスは失われている。その後、バスター・アイソップ少尉にはキャノニアーゴルドスが支給された。『ZOIDS妄想戦記』作中におい大口径ビームキャノンは下部に設置された榴弾砲を覆うほど長大な装置として描かれている。
- カノントータスOS
カノントータスOS | |
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所属 | 皇帝軍 |
分類 | カメ型 |
全長 | 9.9m[86] |
重量 | 40.3t[86] |
最高速度 | 100km/h[86] |
乗員人数 | 1名 |
主な搭乗者 | オーピス |
- カノントータス(オーピス仕様)とも記述される。ゲーム『ZOIDS SAGA』にて登場した改造カノントータス。四天王オーピスの専用機で、装甲と武装が強化されている。
- 長砲身仕様
カノントータス 長砲身仕様 | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | カメ型 |
武装・装備 | 42口径220mm砲[59] サイドスカート[59] |
- 『RMZ-27 カノントータス』パッケージ裏バリエーションにて登場。突撃砲に代わり、42口径220mm砲を搭載。初速の大きい長砲身に換装したタイプ[59]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「キャノントータス」の名称で登場[注 5]。
- 給弾車仕様
カノントータス 給弾車仕様 | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | カメ型 |
武装・装備 | 給弾レール[59] 対空砲[59] ライト[59] 安定板[59] |
- 『RMZ-27 カノントータス』パッケージ裏バリエーションにて登場。携行弾数が少ないカノントータスをサポートするための仕様。給弾レールによって自動給弾が可能になり、長時間の射撃が可能となった[59]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』においては「サプリトータス」の名称で登場している[注 5]。なお、同作のゾイド図鑑解説では「かつては弾数が少なかったので補給車が必要だった」という説明文があり、カノントータスの携行弾数不足の問題は改善されている可能性が示唆されている。
- 改造型カノントータス
改造型カノントータス | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | カメ型 |
- 学年誌『小学二年生』1988年3月号掲載。突撃砲の代わりに四連高射砲を取り付けた対空用のカノントータス[87]。「ゾイドバトルストーリー3」にも登場。補給物資を輸送するサイカーチスを撃墜した[88]。
- カノントータス スーパーキャノン仕様
カノントータス スーパーキャノン仕様 | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | カメ型 |
- アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第34話に登場した改造カノントータス。ダブルトータス・スーパーキャノン(通称スーパーキャノン)とも呼称される[55]。
- スーパーキャノンは本来ゴジュラス用に開発されていた装備であるが、ゴジュラスの生産が追い付かなかったため、代替案として2体連結したカノントータスに搭載することとなった。固定砲台として後方からの支援砲撃を得意とする[55]。
- デザインを担当したのは片平まさしで、元々はカスタマイズパーツの没案だったものが転用されている[89]。
- カノントータス ハリー・チャンプスペシャル ウルトラスーパースペシャルガンナー
カノントータス ハリー・チャンプスペシャル ウルトラスーパースペシャルガンナー | |
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所属 | チーム・チャンプ |
分類 | カメ型 |
武装 | プラズマ粒子砲 |
搭乗者 | ハリー・チャンプ |
- アニメ『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』第12話に登場した改造カノントータス。チーム・チャンプのハリーの乗機で、背部の主砲はプラズマ粒子砲に変更されている。
- 名称は「ゾイドエンサイクロペディア」(ISBN 978-4-7968-7056-6)より。
- カノントータス 天文台仕様[90]
- アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第49話に登場。火器類の代わりに展望台のような装備を施したカノントータス。
- カノントータス支援強化型
- 電撃ホビーマガジン誌掲載。液礼式荷電粒子砲を三連装化し、脇腹部には長時間活動のためのプロペラントタンクを増設している。デザインはカスタマイズパーツ未製品化スケッチの一つ[91]。
- ワークトータス203
- 『HMM カノントータス』の説明書に登場。民間企業ゾイド・ワーカーズが開発したカノントータスの原型とされ、機体内や上部にカーゴスペースや搭載スペースが確保されているとされる[64]。
- 同説明書を執筆したヤマザキ軍曹が作例とともに『電撃ホビーマガジン』に寄稿した説明によれば、呼称の203はZAC2030年代製を意味するものだとしている[92]。
ガリウス
[編集]ガリウス GARIUS[93] | |
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番号 | RMZ-01[93] |
所属 | ヘリック共和国[17] |
分類 | 恐竜型[93] メガロサウルス型[18] |
全長 | 6.5m[93] |
全高 | 7.8m[93] |
全幅 | 3.5m[93] |
重量 | 12.5t[93] |
最高速度 | 270km/h[93] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | マクサー35ミリビーム砲[93] エルパミサイルランチャー[93] パイクラーエレショット[93] |
主な搭乗者 | グローグ・ベンソン[25] |
ZAC1960年代にロールアウトした[49]ヘリック共和国軍の恐竜型ゾイド。中央大陸戦争開戦時においては戦闘能力・運動性ともに良好な機体であり、偵察任務にも従事した[93]。のちに後継機のRMZ-11 ゴドスが開発されたため第一線から退き、訓練機として使われた[18]。多くのゾイドが絶滅したZAC2056年の惑星Zi大異変後は、姿が確認されなくなっている[注 2]。
- キット
ガンスナイパー
[編集]ガンスナイパー GUN SNIPER[95] | |
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番号 | RZ-030[96] |
所属 | ヘリック共和国[95] |
配備台数 | 800機(ZAC2100年秋時点)[42] |
分類 | ベロキラプトル型[95] |
全長 | 11.9m[95] |
全高 | 7.2m[95] |
重量 | 25t[95] |
最高速度 | 200km/h[95] |
乗員人数 | 1名 |
武装・装備[注 16] | バイトファング[95] AZ80mmビームガン[95] AZ144mmスナイパーライフル[95] バイトクロー×2[95] ストライクアンカークロー×2[95] ビームマシンガン×2[95] 8連装ミサイルポッド×2[95] マルチブレードアンテナ×2[95] 3Dセンサー[95] オールレンジデュアルセンサー[95] イオンチャージャー[95] |
主な搭乗者 | ドーセット(ゾイド -ZOIDS-) キヨミ カズミ(スラッシュゼロ) |
- 『ゾイドバトルストーリー』におけるガンスナイパー
- 西方大陸戦争期、ヘリック共和国軍がブレードライガーに続いて開発したオーガノイドシステム搭載のベロキラプトル型汎用小型ゾイド[95]。
- ブレードライガーのサポート機であり[95]、ゴジュラスらと共に共和国軍機甲師団の強襲戦闘隊にも配備される[42]。偶然にも同時期に開発された[95]EZ-027 レブラプターと同様のベロキラプトル型野生体をベースとしている。限定的ながらオーガノイドシステムを採用[95]したことで、従来の小型機を遥かに凌駕するほどの俊敏性と生命力を獲得しつつも[96] 一般兵にも扱える機体となっている[95]。レブラプターとは異なりオールラウンドに戦うことが可能で、全身に火器を装備し砲撃戦に対応するだけでなく、必要に応じて武装を強制排除することでさらに身軽となり、高い格闘戦能力を発揮することが出来る[95]。
- 『HMM(ハイエンドマスターモデル)』におけるガンスナイパー
- 第一次西方大陸戦争時にブレードライガーの支援機として開発。惑星大異変によって引き起こされた磁気嵐が収まったため、不要となったHRZ-005 ドスゴドスの後継機として、亡命してきたガイロス帝国の技術者が持ち出したEZ-027 レブラプターの設計データを元にドスゴドスのコンセプトと部品を転用して開発した機体であり、当初は「ガンラプター」なる名称が与えられていたが上層部の要望で今の名前になったとされる[97]。一方でドスゴドスの基礎設計をベースとしつつも、ブレードライガーの開発で培われた技術をフィードバックした機体がガンスナイパーであり、ガンスナイパーはOS対応のためにヴェロキラプトル型野生体を採用し、レブラプターと同一の野生体を採用した点に関してはあくまで偶然とした資料も存在する[98]。また、『HMM ガンスナイパー ワイルドウィーゼル仕様』においては、西方大陸戦争によって得られたオーガノイドシステムが既存のゾイドに搭載するよりも当初から搭載を想定した新規開発機がより効果を発揮できることから新規開発されたブレードライガーの随伴機を兼ねる汎用歩兵ゾイドとし、レブラプターと同様のベロキラプトル型野生体の採用はヘリック共和国・ガイロス帝国双方の見解として偶然であったとしている[99]。
- 武装・装備
-
- バイトファング
- ガンスナイパーの牙部。
- AZ80mmビームガン
- 腹部に装備された小型ビームガン。
- AZ144mmスナイパーライフル
- 尾部に装備する。デュアルセンサーとの連動によって大型ゾイドのコアをピンポイント狙撃する威力を秘める[95]。
- バイトクロー
- 前脚部の爪。
- ストライクアンカークロー
- 後脚部の爪。
- ビームマシンガン
- 前脚部に装備する。格闘戦に移行する際はAZ80mmビームガンとともに排除される[100]。
- 『HMM』版ガンスナイパーにおいてはオプションとしてワイルドウィーゼルユニット装備機用の近距離用装備である「ショートビームガン」が用意されている[101]。
- 8連装ミサイルポッド
- 背部に装備。後端には展開式の高機動ブースターを備える[100]。このブースターにより、レブラプターを凌駕する瞬発力を発揮する[95]。
- 『HMM』版のガンスナイパーにおいてはブースタースクラムポッド(8連装ミサイルランチャー)として区分され、手足にはマルチパックと呼ばれるミサイルやスモーク、各種物資の積載用格納庫がさらに追加されている[97]。
- マルチブレードアンテナ
- 頭部に二基設置される。
- 3Dセンサー
- 頭頂部キャノピー上に設置される。
- オールレンジデュアルセンサー
- 尾部先端に設置される。
- イオンチャージャー
- 背部に装備。戦闘時に作動させ、ゾイドコアを活性化させる装置[102]。
- 『HMM』版のガンスナイパーにおいては、背部には代わりにルポルド・スコープ・センサーと呼ばれる射撃用の照準補器が存在する設定となっている[97]。
- キット
-
- タカラトミー版
- 動力源は、小型のゼンマイであるパワーユニット。単純な二足歩行ギミックにより前進する(足先は別パーツだが無可動)。連動ギミックは、前肢の上下動。歩行ギミックの特徴として、足の接地部分が横から見て概ね円弧状に配されている。これによって、自重で前方に転ぶ動きを前進のアシストに使う。手動ギミックは、コクピットキャノピー(頭部・後ヒンジ)の開閉、前肢の爪の開閉、およびスプリングを用いた背部ミサイルポッドの開放。ゼンマイの竜頭が着脱式となっており、ディスプレイ時は背部にイオンチャージャーとして装着する。発売初期に出荷された商品は、原因は不明ながら同時期に新規製作されたシリーズ商品の中でも金型の質が群を抜いて低いものとなっており、各パーツのディテールの造形が不明瞭であるばかりか、金型のズレによるパーツの変形・8連装ミサイルポッド(組み立て済みの状態で販売)のスプリングギミックの動作不良・果てはパーツ同士の組み合わせが合っておらず、隙間が空いた個体もあったとされている。後に3回にもわたって金型が改修されたが、根本的な品質改善には至らなかった。
- デザインは柳沢仁(アーミック)が担当した[103][注 17]。
- RZ-030 ガンスナイパー
- 2000年4月発売。成型色は大まかに、頭部・胴体・尾部・四肢の爪がごく暗い紫みの青(藍鉄色に近い)、四肢が暗い紫みの青(プルシアンブルーに近いがさらに淡い)、ミサイルポッドがメタリック調のくすんだ青紫(紫苑色に近いがさらに淡い)、キャノピーがクリアオレンジ、関節キャップが柔らかい黄赤(赤香に近い)。
- アメリカのハズブロ社より海外版としても発売され、こちらでの商品名は「#030 Gun Sniper」。
- 限定ナオミ・フリューゲル専用機 ガンスナイパー
- 2001年8月発売。ガンスナイパーNSの再現となるが、カラーリング以外の形状はシールも含め通常のガンスナイパーと同様。
- HMMシリーズ
-
- RZ-030 ガンスナイパー
- シリーズ第13弾。2009年10月発売。HMMシリーズ初の小型恐竜ゾイドである。
- 小型ながら豊富な可動部分を備え、特に尾部は可動に加えて伸縮も可能。一直線に固定したAZ144mmスナイパーライフルの射撃形態を取ることも出来る。HMM版独自のギミックとして肩部と大腿部のマルチパックのハッチ開閉ギミックがある。タカラトミー版ではイオンチャージャーとされた背部の装備は射撃用照準機のルポルド・スコープセンサーとなり、背部のミサイルポッドとブースターはブースタースクラムポッドとしてユニット化されている。
- ガンスナイパーナオミ仕様 with ワイルドウィーゼルユニット
- 2010年3月発売のシリーズ第18弾として登場。スナイパーライフルを劇中同様のものに変更したガンスナイパーNSと、形状が大幅にアレンジされたワイルド・ウィーゼルユニットのセットとなっている。
- ガンスナイパー リノン仕様
- 2011年3月発売。キットに付属する武装は主砲となるビームガトリングガンおよび3連装キャノンは流用ではなく、新規金型が起こされガンスナイパーのサイズに合わせたものが用意されている。オプションとしてアニメ劇中に登場した買物カゴとその中の商品が付属している。
- ガンスナイパー ワイルドウィーゼル仕様
- 2021年1月発売。成型色をタカラトミー版に近い配色に変更。ワイルドウィーゼルユニットが付属している他、オプションパーツとしてショートビームガンと無色クリアーパーツが付属しショートビームガンはガトリングガンと交換可能。
- 作中での活躍
-
- バトルストーリー
- ZAC2100年3月、ガリル遺跡でのオーガノイドシステム攻防戦ではアーサー・ボーグマン少佐のブレードライガーと共にレブラプターを撃破し、ブレードライガーの進路を確保した[105]。
- アニメ
- 『ゾイド -ZOIDS-』の第36話より登場。主にヘリック共和国軍が運用しているが、劇中ではテロリストや暗殺者などといった敵役が使用することも多かった。第36話ではヘリック共和国軍で軍警察の特別捜査官ドーセット機が特殊徹甲弾の一点集中射撃でブレードライガーのEシールド、第57話では共和国軍のガンスナイパー部隊による集中攻撃でジェノブレイカーのEシールドを撃ち抜くという活躍も見せた。
- 『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』では通常機の他にガンスナイパーNS、ガンスナイパーLSといったバリエーションが登場している。
- 『ゾイドフューザーズ』の第4話、第10話にはガンスナイパーLSと同様の装備構成のガンスナイパーが登場している。
- なお、アニメ『ゾイド-ZOIDS-』、『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』ではコクピット内でパイロットシートが変形してスナイパーモードに移行するほか[注 18]、尾部スナイパーライフルが射撃状態時に延伸するという独自のシステムが描かれている。
バリエーション(ガンスナイパー)
[編集]- ガンスナイパーW2
ガンスナイパーW2 | |
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所属 | ヘリック共和国軍 |
配備数 | 300機(ZAC2100年秋時点[42]) |
分類 | ベロキラプトル型 |
全長 | 11.9m[106] |
重量 | 33.1t[106] |
最高速度 | 185km/h[106] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | バイトファング AZ80mmビームガン AZ144mmスナイパーライフル バイトクロー×2 ストライクアンカークロー×2 ビームマシンガン×2 8連装ミサイルポッド×2 マルチブレードアンテナ×2 3Dセンサー オールレンジデュアルセンサー イオンチャージャー AZ180mm二連装ビームガン×2[107] AZ144mm二連装パルスレーザーガン×2[107] レドーム[107] |
- RZ-030 ガンスナイパーに、カスタマイズパーツCP-13 ワイルドウィーゼルユニットを装備した仕様。火器の増設による砲撃力向上がなされたほか、レドームにより敵機の早期発見と電子戦機能の妨害も可能となった[107]。そのレーダー機能はEZ-022 ゲーターを超えるものとなっている[54]。共和国軍強襲戦闘隊に配備された[42]。
- この呼称は『ゾイド公式ファンブック2』掲載時のもの[54]。ガンスナイパー・ワイルドウィーゼルとも呼称される[77]。コトブキヤより発売されたプラモデルキットではガンスナイパー ワイルドウィーゼル仕様と記載される[99]。
- ガンスナイパーNS
ガンスナイパーNS GUN SNIPER NS | |
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番号 | Zi-030・NaS[110] |
所属 | チーム・フリューゲル(スラッシュゼロ) |
分類 | ベロキラプトル型 |
全長 | 11.9m[110] |
全高 | 7.2m[110] |
重量 | 25t[110] |
最高速度 | 200km/h[111] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | バイトファング AZ80mmビームガン AZ144mmスナイパーライフル バイトクロー×2 ストライクアンカークロー×2 ビームマシンガン×2 8連装ミサイルポッド×2 マルチブレードアンテナ×2 3Dセンサー オールレンジデュアルセンサー イオンチャージャー |
武装(HMM)[注 19] | バイトファング AZ80mmビームガン AZ144mmスナイパーライフル・カスタム バイトクロー×2 ストライクアンカークロー×2 三連装ビームマシンガン×2 ブースタースクラムポッド×2 マルチブレードアンテナ×2 3Dセンサー オールレンジデュアルセンサー 肩部マルチパック×2 大腿部マルチパック×2 ルポルド・スコープセンサー ショートビームガン×2 ワイルド・ウィーゼルユニット (AZ144mm三連装パルスレーザーガトリングガン×2 AZ180mm二連装ビームガン×2 スモークディスチェージャー×2 レドームユニット) |
主な搭乗者 | ナオミ・フリューゲル(スラッシュゼロ) |
- アニメ『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』にて、「紅き閃光」ことナオミ・フリューゲルの愛機として登場する赤いガンスナイパー。アクティブジョイントスタビライザーおよび高性能バランサーを装備した狙撃専用のカスタム機[112]。アニメ作中では、加えてマズル形状も変更されている。搭乗者のナオミが苦手とする接近戦を挑まれ、格闘装備の無いシンカーにすら窮地に立たされたこともあった。
- 後にブレードライガーLSを駆るレオン・トロスとチームを組み、ロイヤルカップに参戦する。
- 劇中では単に「ガンスナイパー」と呼称され、2001年に展開していた「ゾイドバトルカードゲーム」カードでは「ガンスナイパーNaS」の呼称が用いられた[110]。その後『ZOIDS SAGA』、『ゾイドタクティクス』、『ゾイドカードコロシアム』といったゲームでガンスナイパーNSの名称が登場した。なお、NSとはナオミスペシャルの略である[113]。
- ガンスナイパーLS
ガンスナイパーLS GUN SNIPER LS | |
---|---|
番号 | Zi-030・RiS[114] |
所属 | チーム・ブリッツ(スラッシュゼロ) |
分類 | ベロキラプトル型 |
全長 | 11.9m[111][注 20] |
全高 | 7.8m[111] |
重量 | 50.0t[111] |
最高速度 | 140.0km/h[111] |
乗員人数 | 1名 |
武装[101] | バイトファング AZ80mmビームガン AZ144mmスナイパーライフル バイトクロー×2 ストライクアンカークロー×2 ビームマシンガン×2 8連装ミサイルポッド×2 マルチブレードアンテナ×2 3Dセンサー オールレンジデュアルセンサー イオンチャージャー 肩部マルチパック×2 大腿部マルチパック×2 ルポルド・スコープセンサー ワイルドウィーゼルユニット ビームガトリングガン×2 対ゾイド3連装リニアキャノン×2 8連ミサイルポッド×4 |
主な搭乗者 | リノン・トロス(スラッシュゼロ) |
- アニメ『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』第7話にて初登場。バックドラフド団のエレファンダーにディバイソンを破壊されたリノン・トロス(チーム・ブリッツ所属)の新しい機体として登場したガンスナイパー。リノンの特別注文によってロメオシティのガンスナイパー専門店において用意され、各種火器類と高性能バランサー、関節各部強化パーツを装備する。これは失ったディバイソンの穴を埋めるべく装備を増強した措置であるが、超重装備仕様からナオミには「邪道」と評されている。第7話作中においてジェミー・ヘメロスはディバイソンを下取りに出してもなおローンが残る装備仕様と説明していた。
- 劇中では単に「ガンスナイパー」と呼称され、2001年に展開していた「ゾイドバトルカードゲーム」では「ガンスナイパーRiS」の呼称が用いられた[114]。その後、『ZOIDS SAGA』、『ゾイドタクティクス』、『ゾイドカードコロシアム』といったゲームでガンスナイパーLSの名称が登場した。なお、LSはリノンスペシャルの略[113]。
- 『HMM(ハイエンドマスターモデル)』におけるガンスナイパー リノン仕様
- こちらの設定では、「ガンスナイパー・ワイルドウィーゼル・フルバーストカスタム」という呼称が与えられ、リノンのオリジナル仕様ではなく、第二次大陸間戦争期にすでに確立されたスタイルだったとする独自設定が追加され、ワイルド・ウィーゼルユニットの「オクト・ウェポン・システム」を利用し、帝国軍の鹵獲兵器を大量装備した特別仕様機と位置づけられている[101]。
- 武装・装備
-
- ワイルドウィーゼルユニット
- ガンスナイパーW2と同様の追加装備。
- ビームガトリングガン
- レッドホーンBGなどと同様の装備。本機では二基搭載する。
- 対ゾイド3連装リニアキャノン
- 8連ミサイルポッド
- ディバイソンの頬部に装備された物と共通し、四肢に1基ずつ搭載する。
- 高圧濃硫酸噴射砲
- 対ゾイド3連装リニアキャノンの両側面に1基ずつ、計2基装備する。
- ハイスナイパー
ハイスナイパー | |
---|---|
番号 | RZ-030HS[115] |
所属 | ヘリック共和国軍 |
分類 | ベロキラプトル型 |
全長 | 14.2m[115] |
全高 | 8.5m[115] |
重量 | 33t[115] |
最高速度 | 不明 |
- ゾイド公式ファンブック3巻に掲載。RZ-030 ガンスナイパーを、砲撃力のみに特化した改造機。支援砲火において絶大な力を発揮するが、格闘能力は無きに等しいとされる[116]。
- 初出はゾイドバトルカードゲームであり、同ゲームでは能力として特殊徹甲弾を持つ。
- シュナイダーイーグル
シュナイダーイーグル | |
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所属 | ヘリック共和国軍[117] |
分類 | 鷲型[117] |
- イベント冊子「新生ゾイド超改造研究所分室」および漫画「ゾイドバトラー雷牙」で掲載された鷲型の改造ゾイド。ヘリック共和国軍がザバットを参考に開発した機体で、シュナイダーユニットを装備したことにより格闘戦に秀でている。
- 作例はガンスナイパーをベースにザバット、シュナイダーユニットを使い製作されている。
- ファントム仕様
ガンスナイパー ファントム仕様 | |
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主な搭乗者 | ファントム(ゾイド -ZOIDS-) |
- アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第53話にて登場[55]。テロリストのファントムの乗機で、光学迷彩も装備したほか射撃部に機体脚部を左右に延長する改造も施されている。原型機にあったミサイルポッドも搭載しない。
- トゲスナイパー
- アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第52話にて登場。ガンスナイパーW2にアンビエントが合体し突然変異した機体。関節部分が棘状に変形し、機体色も赤く変化している。棘状パーツは火器として発射可能。ブレードライガーABとの戦闘では、レーザーブレードを回避するも最終的に撃破された。名称は「ゾイドエンサイクロペディア」(ISBN 978-4-7968-7056-6)より。
- ガンスナイパーEM
- ゲーム『ゾイドタクティクス』に登場。機体色と識別コード、戦闘データをネオゼネバス仕様に変更した鹵獲機体であるが、戦闘能力に差はない[118]。
- ガンスナイパー キャノン改造
- 『小学二年生』誌に掲載。両ミサイルポッドの側面にブースターキャノンユニットを取り付け、機体色は銀色に変更されている[119]。
- 『ゾイドカスタマイズステッカー』掲載時では「キャノンスナイパー」と呼称されている[120](後述の改造機とは別作品)。
- キャノンスナイパー
キャノンスナイパー | |
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全長 | 14.9m[121] |
全高 | 7.20m[121] |
重量 | 43.0t[121] |
最高速度 | 130.0km/h[121] |
- 『小学五年生』2000年8月号に掲載。頭部をミサイルポッドに変更し、コクピットは背部に移設。両側面にはビームキャノンセットが取り付けられている[122]。
グライドラー
[編集]グライドラー GLIDOLER[123] | |
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番号 | RMZ-02[123] |
所属 | ヘリック共和国[17] |
分類 | 鳥型 水鳥型[18] |
全長 | 5.3m[123] |
全高 | 5.2m[123] |
全幅 | 6.2m[123] |
重量 | 3.9t[123] |
最高速度 | M2.3[123] |
巡航速度 | M1[123] |
航続距離 | 20000km[123] |
緊急飛行速度 | M4.2(ブースターロケット使用時)[124] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | ビームバルカン×1[123] ブースターロケット×1[123] 対空ミサイル×4(対地ミサイル混用可)[123] |
ZAC1960年代から運用されていた[125]ヘリック共和国軍の鳥型ゾイド。軽快な運動性を有しており、偵察や連絡用にも用いられた[123] ほか、民間でも使われた[18]。また、小型ではあるものの格闘能力も優れる[124]。中央大陸戦争初期のZAC2018年~2029年ごろまでは戦闘への参加が確認されるが[126]、ZAC2030年~2038年には既に最前線から退いている[18]。ペガサロスはこのグライドラーの発展型である。多くのゾイドが絶滅したZAC2056年の惑星Zi大異変後は姿が確認されなくなっている[注 2]。
- キット
バリエーション(グライドラー)
[編集]- オロチ型メカ
- 『戦闘機械獣のすべて』に掲載。湿地専用に生み出されたバージョン[127]。ハイドッカーの物と思わしき首パーツが多数接合されており、コクピットが複数存在するのが特徴。
- ドラゴンフライ2
- 『小学三年生』1985年2月号掲載[128]。レッドホーンの火器パーツなどでミキシングビルドしたボディに、グライドラーのような共和国初期小型ゾイドの共通コクピットを取り付けたトンボ型の機体。『ゾイドバトルストーリー』ではアルバトロスとともに飛行している姿が見られる[129][注 22]。
グランチュラ
[編集]グランチュラ GURANTULA[131] | |
---|---|
番号 | RMZ-04[131] |
所属 | ヘリック共和国[17] |
分類 | 蜘蛛型[131] |
全長 | 6.0m[45] |
全高 | 4.8m[45] |
全幅 | 6.0m[45] |
重量 | 4.6t[45] |
最高速度 | 330km/h[45] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | マクサー35ミリビーム砲×2[131] ワイヤー射出機×1[131] グレートランチャー[45]、パイクラーエレショット×1[131] |
主な搭乗者 | マーウ・ティン[25] |
ヘリック共和国軍の蜘蛛型ゾイド。陸上での高速探査機として開発された[45]。そのため強力な武装は搭載していないが、岩場や砂場での戦いや集団戦闘で効果を発揮[45]。中央大陸戦争期のZAC2044~2046年ごろには第一線を退く[47]。
- 武装・装備
- キット
-
- タカラトミー版
- HMM版
-
- RMZ-04 グランチュラ
- 2024年12月にコトブキヤショップ限定で発売予定。
バリエーション(グランチュラ)
[編集]- エリゴーン
- 小学館『小学三年生』1984年11月号掲載[130]。コクピット部をゴドス(およびガイサック)の重装甲タイプに、そして後部に回転単装砲二門を装備したタイプ。
- デンジャラス
- 小学館『小学三年生』1984年11月号掲載[130]。後部にハリネズミのような刺状のミサイルを多数装備した改造機。
- ムカデ型古代虫
- 「メカ生体ゾイド 戦闘機械獣のすべて」の改造案[127]。グランチュラを連結し、その上に王蟲のようなカバーを被せている。
- エクスグランチュラ
- 多くのゾイドが絶滅したZAC2056年の惑星Zi大異変後間もないZAC2057年には純粋な強化型として配備されていた。詳細は「エクスグランチュラ」を参照。
ゲーター
[編集]ゲーター GATOR[132] | |
---|---|
番号 | EMZ-02のちにEMZ-14(旧) EZ-022(新)[132] |
所属 | ゼネバス帝国(旧)[133] ガイロス帝国(新)[132] |
分類 | 恐竜型[133] ディメトロドン型[132][29] |
ロールアウト | ZAC2031年[134][注 23] |
配備数 | 10000機(ガイロス帝国軍・ZAC2100年秋時点[23]) |
全長 | 11.8m[132] |
全高 | 5.6m[132] |
全幅 | 4.4m[133] |
重量 | 19.9t[132] |
最高速度 | 200km/h[132] |
乗員人数 | 1名 |
武装(旧) | ガトリングビーム砲[133][136] 小口径レーザー×2[133][136] レーザーカッター[133][136] 機銃×2[133][136] MAD磁気探知機[133][136] 全天候3Dレーダー[133][136] |
武装(新) | 小口径ガトリングビーム砲[132] テイルカッター[132] GPS磁気探知機[132] |
主な搭乗者 | ブリック・スパンツ軍曹[25][137](ガイロス帝国) |
中央大陸戦争初期に対ゴルドス用としてゼネバス帝国軍が開発したディメトロドン型ゾイド[132]。ゴルドスがその巨体ゆえ発見され易かったことと、性能差を数で埋めるために小型量産機として設計された[132]。背の大きな背鰭にレーダーを内蔵し、各種電子戦に従事[29]。また、マグネッサーシステムを導入し、滑走することで高速移動も可能[29][132]。一方でレーダー性能のために武装を犠牲としたため、対ゾイド戦闘は不得手としている[138]。
中央大陸戦争期のZAC2044~2046年ごろには第一線を退く[5]。ZAC2099年からの西方大陸戦争期以降はレーダーを強化しガイロス帝国軍において運用されている[132]。後にネオゼネバスでも導入され、小規模のキメラブロックス運用のための司令機として活用されている[139]。
- 武装・装備
- (旧)は中央大陸戦争時の装備呼称、(新)は第二次大陸間戦争時の装備呼称。
- キット
- 動力源は小型のゼンマイであるパワーユニット。それぞれ一体成型の各四肢を駆動し、単純な四足歩行ギミックにより前進する。ただし、他の四足歩行ゼンマイゾイドと異なり、脚同士のリンクは右前脚-左後脚、左前脚-右後脚の対角線関係となっており、各組の脚同士は完全に固定された関係にある。手動ギミックは背部ガトリングビーム砲の回転、頭部の左右動、およびコックピットハッチ(頭部・後ヒンジ)の開閉。
バリエーション(ゲーター)
[編集]- ゲーターレドームスペシャル
ゲーターレドームスペシャル | |
---|---|
所属 | ガイロス帝国 |
全長 | 11.8m[141] |
重量 | 21.5t[141] |
最高速度 | 200km/h[141] |
武装 | 3Dレドーム |
ゾイド公式ファンブック2巻に掲載。敵地で長期間単独行動し情報収集する特別仕様のゲーター[54]。小口径ガトリングビーム砲を3Dレーダードームに換装し、背鰭はオーバーヒート防止のための放熱板となっている[54]。砂漠や森林に潜むためブラウン系の迷彩塗装が施されている。
初出は「コミックGOTTA」誌における改造作例。同誌掲載時は上述の概要に加え、腹部側面にトラベルポッドや対人用のマシンガン、鰭部前面にジャミングポッドや砂漠戦用のフィルター付きインテークを取り付けたと説明されていた[142]。
- 森林戦用仕様
ゲーター 森林戦仕様 | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | ディメトロドン型 |
- 『EMZ-14ゲーター』のパッケージ裏に掲載されたバリエーションの一つ。森林の多い国境付近での警戒、共和国領内に潜入しての情報収集にあたるために迷彩カラーとなっている[136]。
- 早期警戒用ゲーター(レディー・ファントマ)
早期警戒用ゲーター(レディー・ファントマ) | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | ディメトロドン型 |
装備 | 360°回転レーダー |
- 『EMZ-14ゲーター』のパッケージ裏に掲載されたバリエーションの一つ。背中の全天候3Dレーダーに代わり、より強力な360°回転式のレーダーを装備。全身にはダークシーグレーの電波吸収塗料を塗装し敵のレーダーに発見されず行動可能[136]。
- ECM、ECCM、早期警戒を得意としているが、量産効率と整備性の悪さから1~2機のみの生産となっている[136]。
- サークルゲーター
サークルゲーター | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | ディメトロドン型 |
- 小学館『小学三年生』1985年2月号掲載。背中のアンテナを円形の弾倉に変更したタイプ[128]。「ゾイドバトルストーリー」1巻5頁にも呼称こそないものの、ブルスタインに随伴する姿が確認できる[143]。
- ゲーター暗黒軍仕様
ゲーター暗黒軍仕様 | |
---|---|
所属 | ガイロス帝国 |
分類 | ディメトロドン型 |
- 第一次大陸間戦争時代に暗黒軍で運用されていたゲーター。黒と緑のカラーが特徴で、電子戦能力を強化されている
- ゲーターUZO(アンチゾイドカスタム)
- 電撃ホビーマガジン誌掲載。前線では戦闘に用いられることの少ないゲーターに対ゾイド戦用の武装強化を施した。GPSと連動したレーザーキャノンは高い射撃制度を誇る。カスタマイズパーツの未製品化デザインの一つ[91]。
ゲルダー
[編集]ゲルダー GERUDER[133] | |
---|---|
番号 | EMZ-04のちにEMZ-16 |
ロールアウト | ZAC2031年[134][注 23] |
所属 | ゼネバス帝国[133] ガイロス帝国[144] |
分類 | 恐竜型[133] トリケラトプス型[29] |
全長 | 10.73m[133] |
全高 | 4.5m[29] |
重量 | 25.0t[29] |
最高速度 | 200km/h[29] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | 連装電磁砲×2[145] 3連衝撃レーザー×1[145] 機銃×2[145] |
中央大陸戦争初期にゼネバス帝国軍が開発した恐竜型ゾイド。先行して導入されていたマーダは機動性こそ高かったものの、その装甲の弱さゆえに損耗率が高かったことから開発された[145][146]。マーダと比較し機動性は低下したものの、装甲は強化されたため対弾性・生存性は向上している。そのため、最前線での運用が行われた。マグネッサーシステムでの高速移動が可能で、複数の兵士を運ぶこともできる[29]。
中央大陸戦争期のZAC2044~2046年ごろには第一線を退く[47]。ZAC2056年の惑星Zi大異変後も生き残っていたが、骨董品扱いであった。しかし、プロイツェンの苛烈な総攻撃命令により、ZAC2101年の暗黒大陸(ニクス大陸)の戦いに投入された[144][注 24][注 25]。
- キット
バリエーション(ゲルダー)
[編集]- 試作重装仕様
ゲルダー 試作重装仕様 | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | 恐竜型 |
武装・装備 | ミサイルポッド[145] 回転砲塔[145] |
- 『EMZ-16 ゲルダー』パッケージ裏バリエーションにて登場。背中に回転砲塔を装備、砲塔と本体の左右にはそれぞれミサイルポッドを搭載したタイプ。数機が試作されるとともに実戦投入テストが行われた[145]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「ヘビーゲルダー」の名称で登場。
- 高速装甲戦闘ブルドーザ(HSACEM)
ゲルダー 高速装甲戦闘ブルドーザ(HSACEM) | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | 恐竜型 |
武装・装備 | ドーザーブレード[145] クレーン[145] |
- 『EMZ-16 ゲルダー』パッケージ裏バリエーションにて登場。背中にクレーン、頭部にドーザー・ブレードを装備し、前線での作業に従事したタイプ。牽引・味方の回収、排土作業、障害物除去のほか、頭部に搭載された爆破砲でトーチカ破壊なども行う[145]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「ゲルドーザ」の名称で登場。
ゴドス
[編集]ゴドス GODOS[60] | |
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番号 | RMZ-11(旧)[148] RZ-014(新)[60] |
所属 | ヘリック共和国[60] チーム・マジカルステッパーズ(フューザーズ) |
分類 | 恐竜型[60] アロサウルス型[38] |
ロールアウト | ZAC2030年[60][注 26] |
配備数 | 13000機(ZAC2100年秋時点[42]) |
全長 | 8.6m[60] |
全高 | 8.2m[60] |
全幅 | 3.8m[38] |
重量 | 23t(ノーマルタイプ)[60] 24.1t(重装甲タイプ)[43] |
最高速度 | 150km/h[60] |
乗員人数 | ノーマルタイプ 1名 重装甲タイプ 2名[注 27] |
武装(旧) | 2連バルカン砲×2[38] 2連装対空砲[38] ビーム砲×2[38] レーザーサーチャー[38] ロングレンジガン(重装甲タイプ)[148] |
武装(新)[注 28] | クラッシャークロー×2[60] 小口径荷電粒子ビーム砲×2[60] 2連装対空レーザー機銃[60] 小口径対空レーザー機銃×2[60] スマッシュアップテイル[60] レーザーサーチャー[60] 対ゾイド30mmビームライフル(重装甲タイプ) |
- 『ゾイドバトルストーリー』におけるゴドス
- 中央大陸戦争時代、RMZ-01 ガリウスの後継機として[49][93] ヘリック共和国軍が開発した恐竜型ゾイド。「小型ゴジュラス」[60][150]、「恐竜の殺し屋」[148]の異名を持ち、格闘戦を得意とする。特に強力なキック攻撃は同クラスのゾイドの装甲を簡単に貫通してしまう威力を持ち[60]、中央大陸戦争初期には最強の小型ゾイドと謳われた[38]。一方で、攻撃重視の設計であるため、防御力が弱く、損耗率も高い側面を併せ持っている[60]。また、通常仕様のノーマルタイプの他、火器とレーダーを増設し、コックピットを交換した重装甲タイプも存在し、こちらは主に指揮官専用機として運用されている[60][注 29]。
- 中央大陸戦争初期においてゴドスは共和国小型ゾイドの主力量産機となって活躍[60]。後に後継機であるRHI-8 アロザウラー[151]が配備されるとその僚機としての運用が行われた[152]。しかし、アロザウラーがZAC2056年の惑星Zi大異変で激減したために西方大陸戦争においては多数生き残ったゴドスが再び実戦に復帰する運びとなり[153]、同戦争緒戦時は共和国最大の生産台数を誇る機体として活躍した[60]。しかしながら、ZAC2101年以降は本機に代わり、ガンスナイパーやスナイプマスターといった機体が後継機として台頭しつつある[150]。
- 『ZOIDS concept art』におけるゴドス
- こちらでは、対地・対空用の二連砲を装備した近接格闘戦を得意としたゾイドとして登場する[154]。
- →詳細は「ZOIDS concept art § 登場ゾイド」を参照
- 『HMM(ハイエンドマスターモデル)』におけるゴドス
- こちらの設定では、グローバリーIII世号よりもたらされたオーバーテクノロジーを応用し、ガリウスをベースに同時期に開発していた小型飛行ゾイド(後のプテラス)と共通規格のパーツで一時的に改良を施した「ゴドウス」を前身としたゾイドとする独自の開発経緯となっている。ちなみにそのまま制式機もゴドウスとする予定だったが、前線ではボディ部のパッケージ表記「GOD.S」をもじったゴドスという名前が定着していたため、それが正式名称とされたとある。西方大陸戦争期にはコクピットを改装した重装甲型を標準仕様とし、さらにドスゴドスで培われたノウハウもフィードバックされて全体的な性能の強化が図られていた[155]。
- 武装・装備
- (旧)は中央大陸戦争時の装備呼称、(新)は第二次大陸間戦争時の装備呼称。
- 2連バルカン砲(旧) / 小口径荷電粒子ビーム砲(新)
- ノーマルタイプの腹部両側面に1門、計2基装備される。
- 第二次大陸間戦争時代においては小口径の荷電粒子砲に変更。直撃なら中型ゾイドをも破壊し得る威力となった[60]。
- 2連装対空砲(旧) / 2連装対空レーザー機銃(新)
- ノーマルタイプの背部に装備される。
- ビーム砲(旧) / 小口径対空レーザー機銃(新)
- 尾部に装備される。
- レーザーサーチャー
- 股間部に装備される。
- クラッシャークロー(新)
- 前脚部のクロー。ゴドスは腕や尾の力も強く、白兵戦で力を発揮する[38]。
- スマッシュアップテイル(新)
- ゴドスの尾部
- ロングレンジガン(旧) / 対ゾイド30mmビームライフル[39](新)
- 重装甲タイプにおいて2連バルカン砲(小口径荷電粒子ビーム砲)に代わり装備される。
- 重装甲タイプは格闘戦のみならず、射撃戦にも対応できる機体となっている[60]。
- レーダー[49]
- 重装甲タイプにおいて2連バルカン砲(小口径荷電粒子ビーム砲)に代わり装備される
- ロングレンジガン(対ゾイド30mmビームライフル)に取り付けることも可能。
- エネルギータンク[39]
- 重装甲タイプにおいて背部の火器に代わり装備する。
- キット
-
- トミー版
- 動力源は、小型のゼンマイであるパワーユニット。単純な二足歩行ギミックにより前進する(後肢は複数のパーツで構成されるが関節は無可動)。
- 共和国側初期小型ゾイド共通のコクピットを使ったノーマルタイプと、レーダーや新コクピット、ビームライフルを装備した重装甲タイプとのコンパチキット。重装甲パーツはガイサックと共通。胴体のフレームは ガリウスからの流用である。
- RMZ-11 ゴドス
- 1984年発売。成型色は大まかに、共和国共通コックピットが青灰色、装甲と標準装備火器が青灰色、胴体と尾部と四肢の爪が褐返し(ごく暗い青)、重装甲パーツが褐返し、キャノピーがクリアオレンジ、関節キャップが黒。重装甲スペシャルの一つとしてラインナップされていた。
- RZ-014 ゴドス
- 1999年10月発売。成型色は装甲と標準装備火器がシルバーグレー、胴体と尾部が黒、重装甲パーツがシルバーグレーとなっている。
- 月刊ゾイドグラフィックス VOL.1 ヘリック共和国 戦闘機獣 ゴドス
- 2007年12月27日発売。RMZ-11の復刻。
- HMMシリーズ
- シリーズ第28弾。2011年11月発売。キットは先発のプテラスとボディフレームおよび大腿部までのパーツが共通。トミー版に比して下肢を中心に二回りほども大型化。各関節部の可動が出来るようになっており、必殺技ゴドスキックの再現も可能。旧ゴドスや旧ガイサックに付属していた重装甲改造パーツにあたる部品(AZ30mmビームランチャー・エイミングレーダー・背面タンク)も付属しているため、いわゆる指揮官機仕様への変更も可能になっている。HMM版独自仕様として、追加パーツと本体背部のモジュールを組み合わせることによって無人飛行艇を作ることも出来る。
- MSS
- 1/144スケールで、トミー版同様、一般機と指揮官機(重装甲)への変更仕様も可。ゴドスキックも出来るが、公式サイトの紹介ではブリッジも出来るとお遊びも交えて可動範囲をアピールしていた。ゲーム版やドスゴドスのようなポーズもとれる。
- 作中での活躍
-
- バトルストーリー
- 中央大陸戦争初期では最強の小型ゾイドとして君臨したが、ZAC2034年にはイグアンがロールアウトし、その優位性はなくなっている[30]。
- ZAC2099年には再び小型主力機にゴドスは選ばれ、西方大陸戦争に参加。しかし、緒戦では帝国との力の差に圧倒されていった[156]。
- アニメ
- 『ゾイド -ZOIDS-』ではレッドリバーの戦いなどに参戦。あまり活躍らしい活躍の場面は無い。第11話でガイロス帝国領の村で村人が自警用として所有している場面も見受けられた。
- 『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』第4話ではガンスナイパーのような前傾姿勢をとって疾走するシーンがある。
- 『ゾイドフューザーズ』では、第1話にてチーム・マジカルステッパーズが三機編成でゾイドバトルに出場。チーム・ブラックインパクトと対戦した。
- 『ゾイドジェネシス』ではOPアバンにのみ、その姿を確認することが出来る。
- ゲーム
- ゾイドシリーズでは早期からラインナップされているが、ゲーム作品に登場するのは『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』が初となり、通常型と野生体の2種類が実装されている。
- 『ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子』と、続編の『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』ではイグアンよりも遙かに軽快な動きをしており、特に後者では格闘戦時にはガンスナイパーのように尾を振り上げた姿勢で疾走するという動きを披露している。
- なお、ゲームおよびアニメ作品に登場するゴドスは、重装甲タイプの頭部(コクピット)に通常タイプの武装というノーマル型・重装甲型の折衷的なデザインで描かれる場合がある(『ZOIDS FIELD OF REBELLION』など)。
バリエーション(ゴドス)
[編集]- ゴドスPB
ゴドスPB | |
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所属 | ヘリック共和国[34] |
分類 | 恐竜型[34] |
武装・装備 | パイルバンカー[34] 対ゾイド30mmビームライフル[34] 小口径荷電粒子ビーム砲[34] レーザーサーチャー[34] エネルギータンク[34] |
- ゲーム『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』に登場するゴドス重装甲タイプの改造機で、パイルバンカーによって格闘能力を上げている[34]。アニメに登場するパイルバンカーゴドス(後述)とは異なり、パイルバンカーは右肩の上に装備(接続部位自体は背中)している。
- このパイルバンカーはCP-08 パイルバンカーユニットのデザインを踏襲しているものの、ゲーム中のゴドスPBを再現する場合、取付箇所の関係でキット自体の改造が必要となる。
- フェニックス2
フェニックス2 | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | 恐竜型 |
- 捕獲用ゴドス
捕獲用ゴドス | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | 恐竜型 |
- ゲーム『ZOIDS 帝国VS共和国 メカ生体の遺伝子』『ZOIDS2 ヘリック共和国VSガイロス帝国』に登場したバリエーション機。左腕に中型ゾイド捕獲装置を装備している。これ以外の武器は装備していないが、『ヘリック共和国VSガイロス帝国』ではレーザーサーチャーが装備に追加された[34]。
- 高速型試験機
ゴドス 高速型試験機 | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | 恐竜型 |
- MSSシリーズゴドスの解説に掲載されたバリエーション。頭部や又部、脚部の一部形状を変更しつつロケットブースターを背部に装着したプロトタイプ。試験データは後の飛行ゾイドの開発に生かされたとされる[157]
- 呼称は明記されていないが、同様のデザインの改造例は1984年に発売された『RMZ-11 ゴドス』のパッケージに掲載されている[148]。
- 強化Eシールド装備型
ゴドス 強化Eシールド装備型 | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | 恐竜型 |
- MSSシリーズゴドスの解説に掲載されたバリエーション。背部に大型キャノン砲を備え、腕部にハードポイントを持ちそこにEシールドを装備する。シールドの動力源確保の観点から長時間の行動はできない[157]。
- このタイプのデザインの初出は『ZOIDS concept art』で、その際の呼称は「ゴドス強化シールドタイプ」となっていた[158]。
- パイルバンカーゴドス
パイルバンカーゴドス | |
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所属 | ヘリック共和国 民間 |
分類 | 恐竜型 |
- 『ゾイド -ZOIDS-』第37話から登場[55]。右腕にはめ込む形でパイルバンカーを装備した機体。民間では重機として土砂や岩石の破砕や掘削作業などに従事する。第63話ではローザが搭乗し、果敢にもヒルツが搭乗するデススティンガーに立ち向かったこともあった。
- ゴドスキャノン
ゴドスキャノン | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | 恐竜型 |
- 『ゾイド -ZOIDS-』第42話に登場[55]。両腕を大型キャノン砲に改造した機体。作中ではレイヴンが搭乗し単機でヘリック共和国軍の基地を壊滅させる活躍を見せたが、直後に大破している。
- 格闘戦用ゴドス
- 『電撃ホビーマガジン』誌掲載。エースパイロット用に近接格闘能力が強化され、手足のバトルクローが大型化したほか、後頭部にはブレードアンテナを備える。カスタマイズパーツの未製品化デザインの一つ[91]。
ゴルゴドス
[編集]ゴルゴドス GORGODOS[159] | |
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番号 | RMZ-06[159] |
所属 | ヘリック共和国[159] |
分類 | 恐竜型[159] ステゴサウルス型[45] |
全長 | 12.2m[45] |
全高 | 5.2m[45] |
全幅 | 4.4m[45] |
重量 | 13.3t[45] |
最高速度 | 105km/h[45] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | マクサー20ミリビーム砲×2[159] ミサイルランチャー×2[45] 3Dレーダー[45] |
中央大陸戦争初期にヘリック共和国軍が開発した恐竜型ゾイド。ゴルドスとは近縁種であり、性格はおとなしい[45]。背部のレーダーパネルと妨害電波発振機能を強化し、陸上探査機として改造された[159]。
地球からの技術伝来後に起こった第一次ゾイド開発競争によって、この機体のようにそれ以前に開発された機体はすべてが旧式化した[160]。中央大陸戦争期のZAC2044~2046年ごろには既に第一線を退いている[47]。
- 武装・装備
- キット
サイカーチス
[編集]サイカーチス SAICURTIS[20] | |
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番号 | EMZ-23(ゼネバス帝国)[161] EZ-018(ガイロス帝国)[20] |
所属 | ゼネバス帝国[161] ガイロス帝国[20] |
分類 | ビートル型[161] カブトムシ型[20] |
ロールアウト | ZAC2034年[20] |
配備数 | 4500機(ガイロス帝国軍・ZAC2100年秋時点[23]) |
全長 | 11.9m[20] |
全高 | 3.7m[20] |
全幅 | 11.2m[161] |
重量 | 17.4t[20] |
最高速度 | 110km/h(歩行時)[162] 390km/h(飛行時)[20][注 30] |
乗員人数 | 1名 |
武装(旧) | 長射程ビーム砲×1[161] 小口径加速ビーム砲×2[161] |
武装(新) | 対ゾイド20mm2連装ビーム砲[20] 小口径荷電粒子ビーム砲×2[20] 複合センサーユニット[20] フレキシブルスラスターバインダー×2[20] |
主な搭乗者 | ブロンコ一等兵[24](ゼネバス帝国) トビー・ダンカン少尉[50](ゼネバス帝国) マッケイ少尉(ゼネバス帝国)[61] ペール・ジョルドット少尉[25][137](ガイロス帝国) ブラオ(機獣新世紀ZOIDS) ロート(機獣新世紀ZOIDS) ゲルプ(機獣新世紀ZOIDS) |
中央大陸戦争時代、ゼネバス帝国軍が開発したカブトムシ型ゾイド[20]。史上初の対地攻撃機ゾイドで、戦闘ヘリ的な機体として扱われる[26]。低空からの狙いすました機銃掃射は驚異的な命中率を記録し、ヘリック共和国軍は大型ゾイド以上にサイカーチスを恐れた[20]。反面、空戦能力は極めて低く、プテラスなど超音速戦闘機ゾイドに対して対抗手段が無い[20]。主な運用は対地攻撃となるが、地上部隊の護衛[163]や後方支援用の自走砲としても機能する[161]。
ZAC2056年の惑星Zi大異変後も生き残り、ガイロス帝国軍において運用が続けられた。
- 武装・装備
- (旧)は中央大陸戦争時の装備呼称、(新)は第二次大陸間戦争時の装備呼称。
- 長射程ビーム砲(旧) / 対ゾイド20mm2連装ビーム砲
- 角部先端に装備される2連装砲。大型ゾイドの装甲を粉砕可能な威力を持つ[164]。照準はコクピットから行われる[162]。
- 角部側面には偵察用のレーダーも有する[164]。
- 小口径加速ビーム砲(旧) / 小口径荷電粒子ビーム砲
- 腹部側面に備えるビーム砲。ZAC2099年の西方大陸戦争開戦時にはダブルソーダへの対抗策として火力増強が図られ、小口径の荷電粒子砲に変更された[20]。
- 複合センサーユニット
- 頭部コクピット前方に設置。
- 風防としても機能する[162]。
- 水平推進翼[162](旧) / フレキシブルスラスターバインダー(新)
- サイカーチスの鞘翅部。軽金属製の羽根による羽ばたきで推進が可能で、消音化されている[162]。
- 西方大陸戦争時において、この部位はイグアンの背部にも用いられているフレキシブルスラスターバインダーとされている。
- キット
- 動力源は小型のゼンマイであるパワーユニット。それぞれ一体成型の六本肢のうち中肢は動かないダミーであり、前後肢のみを駆動する実質的な四足歩行ギミックにより前進する。前肢同士、後肢同士はそれぞれ固定された関係にあり、前肢は左右交互に前後するのみ、後肢は後退する側が下がりながら左右交互に前後(体軸に対して味噌すり運動)するという独特の歩行運動を行う。
- 連動ギミックは鞘翅の羽ばたき。手動ギミックは頭角の上下動、機体側面の火器の旋回。コクピットは頭角と胸角の間に位置する。
- EMZ-23 サイカーチス
- 1986年3月発売。重装甲スペシャルの一つとしてラインナップされていた。
- EZ-018 サイカーチス
- 1999年10月発売。カラーリングは足以外の部品を赤から銀、銀から赤へと逆転させた上で、赤を暗くし銀をガンメタルに変更。クリアパーツも赤から緑に変更している。
- 作中での活躍
- 漫画
- 『機獣新世紀ZOIDS』2巻ではガイロス帝国軍「三色電光(ドライ・ブリッツ)隊」のロート・ブラオ・ゲルプの乗機が三機編成でシールドライガーを相手に肉薄する活躍を見せた。
- アニメ
- 『ゾイド -ZOIDS-』では劇中に登場こそしなかったが、第54話においてリーゼの古代昆虫を説明する際にダブルソーダととも言及されていたことから、存在はしているものと思われる。
バリエーション(サイカーチス)
[編集]- 試作仕様
サイカーチス 試作仕様 | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | ビートル型 |
武装・装備 | 試作長射程ビーム砲[161] 防弾板[161] レーザー測距器[161] 対空用ビーム砲[161] |
- 『EMZ-23サイカーチス』パッケージ裏バリエーションにて登場。角部の主砲を試作長射程ビーム砲に換装し、コクピットに防弾板を追加。背部にも対空用ビーム砲を装備したタイプ[161]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「プロトカーチス」の名前で登場。
- 工作隊仕様
サイカーチス 工作隊仕様 | |
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所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | ビートル型 |
装備 | ドーザー |
- 『EMZ-23サイカーチス』パッケージ裏バリエーションにて登場。角部がドーザーに変更されており、これを使って地面を掘り、地雷を埋設することを主眼に置いたタイプ[161]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「サイドーザー」の名前で登場。
ザットン
[編集]ザットン ZATTON[133] | |
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番号 | EMZ-05のちにEMZ-17 |
所属 | ゼネバス帝国[133] |
ロールアウト | ZAC2031年[134] |
分類 | 恐竜型[133] ブラキオサウルス型[165] |
全長 | 10.1m[133] |
全高 | 8.7m[133] |
全幅 | 4.0m[133] |
重量 | 25.5t[133] |
最高速度 | 150~180km/h[133][166] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | 連装電磁砲×2[133][166] 3連衝撃レーザー[133][166] 機銃[133][166] 煙幕噴出口[165] |
中央大陸戦争初期にゼネバス帝国軍が開発した恐竜型ゾイド。装甲を重視したためゲルダーよりも重量が増加し、偵察や輸送、後方支援任務に使用される[133][166]。マグネッサーシステムも導入しており、高速移動も可能[165]。
多くのゾイドが絶滅したZAC2056年の惑星Zi大異変後も姿が確認されていない[注 31]。
- 武装・装備
バリエーション(ザットン)
[編集]- 補給隊仕様
ザットン 補給隊仕様 | |
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所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | 恐竜型 |
- 『EMZ-17 ザットン』キット箱裏に掲載されたバリエーション。給油、給水、修復などの部隊の補給をするために換装可能な背中ユニットを搭載する。前線部隊用のディープグリーンカラー機体、後方部隊用のオレンジ機体が存在する[166]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「クレーンザットン」の名前で登場。
- 対空砲仕様
ザットン 対空砲仕様 | |
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所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | 恐竜型 |
武装・装備 | 3Dレーダー[133][166] 対空レーダー[133][166] 射撃手コクピット[133][166] 連装対空砲[133][166] 赤外線サーチライト[133][166] 対空レーダー[133][166] |
- 『EMZ-17 ザットン』キット箱裏に掲載されたバリエーション。背部ユニットを砲手搭乗可能の連装対空砲と赤外線サーチライトに換装し、対空レーダーや3Dレーダーを増設した防空援護タイプ。ノーマルにくらべ地上戦には不向きとなっている[166]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「対空ザットン」の名前で登場。
ザバット
[編集]ザバット ZABAT[167] | |
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番号 | EZ-044(ガイロス帝国)[167] GZ-006(ジェネシス) |
所属 | ガイロス帝国[167] ソラシティ(ジェネシス) |
分類 | コウモリ型[167] |
全長 | 10.2m[167] |
全高 | 3.7m[167] |
重量 | 25.0t[167] |
最高速度 | M2.8[167] |
乗員人数 | 無人または1名 |
武装 装備 | 145mmレーザーガン×2[167] ホーミングボム×1[167] ハイパーキラークロー×2[167] マグネッサーウイング×2[167] 赤外線スコープ×3[167] ドップラーレーダー×2[167] |
主な搭乗者 | ガイロス帝国一般兵 |
暗黒大陸戦争期、ガイロス帝国軍が開発したコウモリ型急降下爆撃機ゾイド[167]。
当初は有人操縦型の偵察機として開発が進められていたが、プロイツェンの命を受け、頭部の換装によって無人機に切り替わる機体として完成した[168]。無人化によってパイロットの安全面を考慮する必要が無くなったことから、生産コストも低く、短期間での量産も可能としている[167]。
無人仕様機はゾイド史上初の完全自動操縦によるUCAV機であり[167][注 32]、犠牲を顧みない特攻的な攻撃が可能であるため、爆撃命中率は有人機の2倍に達し、ヘリック共和国軍将兵から「死神」と恐れられている[167]。有人仕様機は伏臥式のコックピットとなっており、パイロットの安全面から、ステルス性を生かした偵察機として運用される[167]。この有人タイプは後にネオゼネバス帝国軍によって電子戦改造を施したキメラ司令機としての検討もなされた[170]。
- 武装・装備
- キット解説
- 本体は無動力だが、腹部に装着されたホーミングボムがゼンマイと車輪を使用したプルバック式走行ギミックを有する。手動ギミックは、レバー操作による主翼の羽ばたき、スイッチ操作によるホーミングボムの投下、頭部の俯仰、コックピットハッチ(頭部・後ヒンジ)の開閉、外翼部の後退角変更。頭部(コックピット)は有人仕様と無人仕様の二種類が付属する。専用のディスプレイスタンドが同梱され、後肢の爪を引っ掛けて機体を懸吊することで、ホエールキング内での収容状態を再現できる。
- 作中での活躍
-
- バトルストーリー
- ZAC2101年1月。共和国の暗黒大陸進出の前線基地となったニクシー基地に飛来したホエールキングから大量に投下され、空母に改装中のウルトラザウルスに襲い掛かった[169]。
- 無人機ゆえの兵の損失が無い死を恐れぬ特攻同然の攻撃によってニクシー基地も、共和国軍も大きな被害を受けたが、どうにか一次攻撃を耐えきり、二次攻撃を敢行しようとしたが、サラマンダーSSの迎撃によって阻止されたものの、基地施設および守備隊に大きな損害を与えた[169]。
- 無人機としての運用は限定されており、後にネオゼネバスで開発されたキメラブロックスではプログラムを簡略化し攻撃パターンの拡大に成功している[171]。
- アニメ
- 『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』では第12話で初登場。バックドラフト団所属の無人仕様機が多数登場する他、ピアスが駆る有人仕様機がジェミー・ヘメロスのレイノスと空中戦を繰り広げた。
- 作中ではホーミングボムのほか、腹部にミサイル[172]を装着した機体も確認できる。
- 『ゾイドジェネシス』ではソラシティの防衛を担う無人機として、機体色が灰色のザバット部隊が登場。主翼の砲はリーオの弾を発射するものらしく、バイオラプターグイを撃墜していたが、多勢に無勢で押し切られ、ソラシティは墜落してしまったことで、以降は出番無し。
- 因みにジェネシスでは無人機だが、頭部パーツは有人機の物だった。
- 漫画
- WEBコミック『バックスVSマヤ編』ではホーミングボムに代わり、腹部に「アンチゾイドコアウェーブ」発生装置を装着した機体が登場。ゾイドコアの機能を抑制する音波を発しマッドサンダーの行軍を止め、ライガーゼロイクスとともにスラッシュライガーらを苦戦させた。
バリエーション(ザバット)
[編集]- ザバットコンテナ
ザバットコンテナ | |
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所属 | ガイロス帝国 |
分類 | コウモリ型 |
乗員人数 | 1名 |
武装 装備 | 145mmレーザーガン×2 ハイパーキラークロー×2 マグネッサーウイング×2 赤外線スコープ×3 ドップラーレーダー×2 バインドコンテナ[173] ウエポンバインダー[173](チェンソー/ドリル/アームクロー/ヘキサゴンレンチ) |
- EZ-044 ザバットの有人仕様機に、カスタマイズパーツCP-19 バインドコンテナを装備した仕様[173]。ホーミングボムと換装する形で腹部に設置される。補給物資から工兵用装備を輸送機としての運用が可能となり[173]、ガイロス帝国戦略空軍輸送飛行隊に配備されている[174]。
- この呼称は『ゾイド公式ファンブック3』に掲載された軍団組織図によるもの[174]。
- ブラックハート
ブラックハート | |
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番号 | EZP-BH[175] |
所属 | ガイロス帝国 |
全長 | 18m[175] |
全高 | 7.5m[175] |
重量 | 72t[175] |
最高速度 | 不明(設定なし) |
- ゾイドバトルカードゲームのプロモカードで登場したフクロウ型ゾイド。
- 元は『JAF-CON10』カスタムゾイドコンテストの入賞作品[176]。ルール上はザバットやレドラーのコマを使用するが、それらのバリエーションに当てはまらない特殊改造機として扱われている。
- カードとしてはフクロウがモチーフらしく、夜襲、隠密性、格闘力に重きを置いた機体となっている
- ザバットPiS
- 『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』に登場。ピアスの乗機で、有人型のザバット。腹部にはホーミングボムの代わりにカバー状のパーツが取り付けられている。
- この機体呼称はゾイドバトルカードゲーム登場時のもの[177]。
- ジェノワイバーン
ジェノワイバーン | |
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所属 | ガイロス帝国 |
分類 | 翼竜型 |
全長 | 不明 |
全高 | 不明 |
重量 | 不明 |
最高速度 | M3.3 |
- ゾイド公式ファンブック3巻掲載。空軍力で劣る帝国軍が開発した翼竜型実験機であり、テスト飛行ではマッハ3.3の機動力を叩き出し、レーザーガンの装備でレドラーを上回る攻撃力を持つ[178]。
- 初出は月刊コロコロコミック誌2002年1月号の改造アイデア読者公募で、ザバットとディロフォースを組み合わせて製作されている[179]。
シーパンツァー
[編集]シーパンツァー SEA PANTHER[180] | |
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番号 | EMZ-31(ゼネバス帝国)[180] EZP-SP(ガイロス帝国)[181] |
所属 | ゼネバス帝国[180] ガイロス帝国[144] ネオゼネバス帝国[182] |
分類 | ヤドカリ型[180] |
全長 | 9.0m[180] |
全高 | 4.9m[180] |
全幅 | 5.4m[180] |
重量 | 28.5t[180] |
最高速度 | 地上 100km/ht[180] 水中 50kt[180] |
乗員人数 | 1名 |
主な搭乗者 | ウルティ・メイラム[25](新) |
武装 装備 | 高出力ビームキャノン砲[180] 3連装魚雷ポッド[180] 12連装小型ミサイルランチャー[180] 赤外線レーザーサーチライト[180] 超硬度マニピュレーター[180] 水中用機動バーニア[180] 排気口[180] |
中央大陸戦争時代、ゼネバス帝国軍が開発したヤドカリ型水陸両用ゾイド。強力な武装と重装甲に守られており、深海から陸上での作戦行動に対応する万能海底戦車と分類される機体[180]。武装面・装甲面・機動力ともに同クラスのマルダーを凌駕する性能を誇る[144]。
ZAC2056年の惑星Zi大異変後も生き残り、ガイロス帝国軍でも運用された。暗黒大陸戦争ではEMZ-13 マーダ、EMZ-16 ゲルダー、EMZ-18 マルダー同様、ZAC2101年の暗黒大陸(ニクス大陸)の戦いに投入された[144]。ただし、大異変の地殻変動によりヤドカリ型野生体が絶滅、新たに生産を行うことは不可能となっている[183]。ZAC2102年にはネオゼネバス帝国によって一部の機体がシンカー、マッカーチスとともに沿岸守備隊に配属されている[182]。
- 武装・装備
-
- 高出力ビームキャノン砲
- 外殻部左側面に装備する。同クラスのゾイドでは最高の威力を有する[180]。
- 3連装魚雷ポッド
- 外殻部右側面に装備する。
- 12連装小型ミサイルランチャー
- コクピットの真後ろに設置。使用時はハッチを展開する。
- 赤外線レーザーサーチライト
- シーパンツァーの眼部。
- 超硬度マニピュレーター
- シーパンツァーの脚部最前列に装備する。
- 水中用機動バーニア
- 外殻部広報の側面に装備する。
- 排気口
- 外殻部側面に装備する。
- キット
-
- EMZ-31 シーパンツァー
- 1987年5月発売
- 動力源は、小型のゼンマイであるパワーユニット。走行自体は腹部の車輪によるが、鋏肢を含めた六本の肢が連動し、ヤドカリが這う動きを再現している。手動ギミックとしてコクピットおよび背面のミサイル射出ハッチが開閉可能。重装甲スペシャルの一つとしてラインナップされていた。共通コクピットを採用した最後の機種である。
- 月刊ゾイドグラフィックス VOL.7 ゼネバス帝国 水陸両用戦闘機獣 シーパンツァー
- 2008年7月発売。上述キットの復刻版
- 作中での活躍
-
- バトルストーリー
- ZAC2041年にゼネバス帝国軍の上陸作戦(D-DAY)に参加[184]。
- 同年には基地にて駐機していた本機が共和国軍アタックゾイド部隊「ブルーパイレーツ」によって鹵獲される。機体内に発信機を埋め込んでいたため、ブルーパイレーツは共和国基地(ドクロ岩)に帰還した後にレッドホーンを始めとしたゼネバス帝国軍部隊に包囲されることとなるが、ダブルソーダの活躍や底なし沼の罠によって切り抜け、鹵獲したシーパンツァーは共和国に持ち運ばれている[185]。
- ZAC2044年12月には帝国占領下にあったクック湾において、ウオディックとともに港に停泊している機体が共和国軍の奇襲攻撃を受けている[186]。
バリエーション(シーパンツァー)
[編集]- 試作仕様
シーパンツァー 試作仕様 | |
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所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | ヤドカリ型 |
武装・装備 | 超硬度大型ドリル[180] 熱線砲[180] ハイドロジェットノズル[180] 安定盤[180] |
- 『EMZ-31シーパンツァー』パッケージ裏に掲載。海での作戦行動を補助するために製造されたタイプ。掘削と艦船の装甲破壊を可能とする小型ドリル(機体前部装備)と背部に超硬度大型ドリル(ハイドロジェットノズルの複合装備)を備える。また、眼部は熱線砲に換装、機体後部には安定盤も装備[180]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「プロトパンツァー」の名前で登場。
- 重戦仕様
シーパンツァー 重戦仕様 | |
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所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | ヤドカリ型 |
武装・装備 | バルカン砲[180] レーザーセンサー[180] 長射程キャノン砲[180] スモークランチャー[180] レーザー機銃[180] アンテナ[180] |
- 『EMZ-31シーパンツァー』パッケージ裏に掲載。背部に大型回転砲塔を装備し陸上での攻撃力増強を図った派生。主砲は徹甲弾、対空弾など数種類の砲弾が用意されている。また、眼部はレーザーセンサーに換装、機体各部にもスモークランチャーゃレーザー機銃、バルカン砲、アンテナなどを増設[180]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「ヘビーパンツァー」の名前で登場。
シュトルヒ
[編集]シュトルヒ STORCH[187] | |
---|---|
番号 | EMZ-29(ゼネバス帝国)[188] EZP ST(ガイロス帝国)[189] EZ-068(ネオゼネバス帝国)[187] |
所属 | ゼネバス帝国/ゼネバス首都方面軍第3防空隊[188] ネオゼネバス帝国/制空戦闘[190] |
分類 | 鳥型[188] アーケオプテリクス型[187] |
全長 | 13.2m[191] |
全高 | 6.1m[191] |
全幅 | 12.8m[188] |
重量 | 19.2t[191] |
最高速度 | M2.1[191] |
乗員人数 | 1名 |
武装(旧) | ビーム砲×2[188] SAMバードミサイル[188] |
武装(新) | AZ88mmビーム砲×2[191] SAMバードミサイル[191] 3Dセンサー[191] エアブレーキ[191] マグネッサーウイング×2[191] マグネッサーテイルスタビライザー[191] |
主な搭乗者 | トビー・ダンカン少尉[50](旧・ゼネバス帝国) サファイア・トリップ[25] |
中央大陸戦争時代、ゼネバス帝国軍が開発した始祖鳥(アーケオプテリクス)型ゾイド[187]。その野生体は中央大陸の火族が古くから移動手段や戦闘に用いてきたもの[192]。制空権を確保すべく作られたゼネバス帝国初の本格的な戦闘機ゾイドであり[187]、ヘリック共和国軍のRMZ-21 プテラスとはライバル関係にある[8]。
その戦力評価は資料によって差異があり、中央大陸戦争時は当初プテラスと互角[8]、後に旋回性能の差でプテラスに劣る[9]、または、中央大陸戦争当時からプテラスを遥かに上回る性能だった[187]ともいわれる。
ZAC2056年の惑星Zi大異変後も生き残り、ネオゼネバス帝国建国後に第一線へ復帰。戦闘力はストームソーダーやレイノスといった共和国飛行ゾイドに劣るものの[191]、その運動性、低空域での戦闘力と、バードミサイルの威力を買われ、ネオゼネバス帝国軍に配備された[187]。
- 武装・装備
- (旧)は中央大陸戦争時の装備呼称、(新)は第二次大陸間戦争時の装備呼称。
- キット
- 動力源は小型のゼンマイであるパワーユニットで、ゴムキャップを除きランナー部は完全新規。単純な二足歩行ギミックにより前進する(足先は別パーツだが関節は無可動)し、連動ギミックは主翼の羽ばたきのみ。手動ギミックはコクピットハッチ(頭部・後ヒンジ)の開閉、外翼の上反角変更、尾翼の上下動、エアブレーキの展開、および各火器の旋回。
- 漫画家の宮尾岳は自身のTwitterにおいて、シュトルヒのデザインに参加した旨のコメントをしている。
- EMZ-29 シュトルヒ
- 1986年12月発売。重装甲スペシャルの一つとしてラインナップされていた。
- EZ-068 シュトルヒ
- 2003年5月発売。シールには、型式番号や国章があしらわれていない。
- 作中の活躍
- ZAC2039年のゼネバス帝国首都陥落時ではゼネバス皇帝を乗せたトビー・ダンカン少尉機が脱出機となり、見事に大役を果たした[50]。
バリエーション(シュトルヒ)
[編集]- シュトルヒアントラー
シュトルヒアントラー | |
---|---|
所属 | ネオゼネバス帝国 |
乗員人数 | 1名 |
武装 | AZ88mmビーム砲×2 エアブレーキ マグネッサーウイング×2 マグネッサーテイルスタビライザー プラズマブレードアンテナ×2[191] |
主な搭乗者 | アクア・エリウス大尉(ネオゼネバス帝国) サファイア・トリップ中尉(ネオゼネバス帝国) |
- シュトルヒの一部パーツをディアントラーのものと換装した仕様。
- 外翼部がプラズマブレードアンテナとなり、格闘能力が向上するとともに[193]無人飛行キメラブロックス(BZ-005 フライシザース)の指揮機としての役割を担う[191]。コックピットは頭部ではなく、背部のバードミサイルを撤去し、そこへディアントラーのものを設置している。
- シュトルヒアントラーという名称は『月刊コロコロコミック』2003年5月号で紹介された際のものであり[193]、ゾイド公式ファンブック4巻や公式ファンブックEXでは単に改造シュトルヒとなっている。
- 小隊長機
シュトルヒ 小隊長機 | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | 鳥型 |
乗員人数 | 1名 |
武装 | レーダー[188] アンテナ[188] ビーム砲[188] エア・ブレーキ[188] |
- 『EMZ-29シュトルヒ』パッケージ裏に掲載。レーダーと通信機を機体各部に増設し、出力もアップしている。背部ユニットとプロテクターも改変されているが、これは部隊により仕様が異なる[188]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「マークシュトルヒ」の名前で登場。
- 早期警戒用
シュトルヒ 早期警戒用 | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | 鳥型 |
乗員人数 | 1名 |
武装・装備 | レーダー[188] |
- 『EMZ-29シュトルヒ』パッケージ裏に掲載。背部のバードミサイルが撤去されレーダーが設置された。ブラックのカラーリングが特徴。帝国軍で初めて採用された空中早期警戒機[188]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「ナイトシュトルヒ」の名前で登場。
シンカー
[編集]シンカー SINKER[194] | |
---|---|
番号 | EMZ-19(ゼネバス帝国)[195] EZ-032(ガイロス帝国)[194] |
所属 | ゼネバス帝国[195] ガイロス帝国[194] |
分類 | エイ型[194] イトマキエイ型[165] |
ロールアウト | ZAC2031年[194] |
配備数 | 3500機(ガイロス帝国軍・ZAC2100年秋時点[23]) |
全長 | 10.8m[195] |
全高 | 3.0m[195] |
全幅 | 12.7m[195] |
重量 | 26.6t[195] |
最高速度 | 空中M0.9[194] 水中60kt[194] |
乗員人数 | 1名 |
武装(旧) | ホーミング魚雷×4[195] 加速ビーム砲×2[195] 機銃[195] 大型ブースター×2[195] 煙幕噴出口[165] |
武装(新) | ARZ加速ビーム砲×2[194] ホーミング魚雷×4[194] ロケットブースター×2[194] |
主な搭乗者 | ゴードン[24](ゼネバス帝国) トビー・ダンカン[50](ゼネバス帝国) オルディ・ディン[25][196](ガイロス帝国) ロッソ・レオーネ、ヴィオーラ・モンターニュ(機獣新世紀ZOIDS) |
中央大陸戦争時代、ゼネバス帝国が開発したエイ型海空両用ゾイド[194]。その野生体は中央大陸の海族が古くから家畜として用いてきたものである[192]。
元々は水空両用の輸送、伝達機体として運用されていたゾイドであるが、レッドリバー作戦において共和国軍の空戦力に苦戦を強いられたことから、改修が行われ戦闘用に配備された[197]。攻撃が着弾しても撃墜し辛い堅牢な装甲を持ち[165]、加えて高い旋廻性能を有する[8]。中央大陸戦争初期においては、当時の共和国戦闘機だったペガサロスを凌駕する性能を誇った[197]。
ゼネバス帝国軍において初の飛行可能なゾイドであり[195][注 33]、海上戦以外にも奇襲や爆撃、水中戦などにも対応可能な機体であるが、基本仕様機は音速を出せない[194]。また、高空飛行能力は持ち合わせていない[165]。空海両用機ゆえに、プテラスなどの戦闘機型ゾイドには空戦能力で不利な一面も存在する[194]。中央大陸戦争期のZAC2044~2046年ごろに第一線を退く[47]。その後、ZAC2099年からの西方大陸戦争ではガイロス帝国軍によって運用されている[194][注 34]。
- 武装・装備
-
- ホーミング魚雷
- 主翼(鰭)下に4基装備する。コバンザメ型の弾頭であり、音波探知で誘導される[199]。
- 西方大陸戦争時には最新式に変更され、威力が向上している[194]。
- 加速ビーム砲(旧) / ARZ加速ビーム砲(新)
- 頭部両側に2門装備する。空中戦での砲撃に使用される[194]。
- 西方大陸戦争時には威力の増強がなされた[194]。
- 機銃(旧)
- コックピットブロック下部に装備される。同コクピット採用機体の共通兵装。
- なお、コクピットは単独での飛行も可能[195]となっており、シンカーが高速域で飛行する際は、奥に収納される[199]。
- 大型ブースター(旧) / ロケットブースター(新)
- 飛行用の推進器。この他、水中航行用にスクリューも備える[199]。
- 煙幕噴出口(旧)
- 尾部付け根に装備する[165]
- キット
-
- トミー版
- 動力源は小型のゼンマイであるパワーユニットで車輪で走行する(構造上、ゾイドの中ではトップクラスの速度を発揮する)。動輪の車軸からさらにギアで後部のプロペラ(スクリュー)を駆動することにより実際に水に浮かべて泳がせることができる(走行時よりも速度は劣るが、それでも高速で泳ぐ)。浮力はロケットブースター内に収められた発泡スチロールにより確保される。連動ギミックは左右翼の羽ばたき(内外翼がフリーの関節で連結されているため、翼端は若干の位相差を生じる)。手動ギミックはコクピットブロックの前後動、コクピットハッチ(頭部・後ヒンジ)の開閉、尾部下面の舵の左右動。
- EMZ-19 シンカー
- 1985年7月発売。機体色は銀色と濃赤色(ゼネバスレッド)、
- EZ-032 シンカー
- 2000年6月発売。成型色は紫紺色と薄い銀色である。クリアパーツは配色の都合でこちらの方が視認性が高い。
- MSS
- MSS版では、トミー版の半分のサイズの1/144で発売。羽根(鰭)の動きの他、トミー版では無可動だった尾も可動する。MSS共通ではあるが、可動箇所が増えているためトミー版よりもフレキシブルなポーズをとらせることが可能。トミー版との大きな相違点として、スクリューが機体と比較して小型化し、さらに円筒状のカバーで保護されている点が挙げられる。水上をイメージしたジオラマベースとディスプレイ台付きで、さらにトミー版にはなかった着陸形態になれるランディングギアを持つ(ただし当のライディングギアが短めなため、着陸形態でもロケットブースターが地面と接触してしまう)。なお、パッケージイラストではバリゲーターが容赦なく撃沈されているのが確認できる。
- 作中での活躍
-
- バトルストーリー
- ZAC2031年にはフロレシオ海にてヘリック共和国軍のバリゲーターとフロレシオス艦隊を襲撃した[30][注 35]。
- ZAC2035~2038年にはブラッドロックの戦いにおいてゴードンの搭乗機がペガサロスを10機以上撃破する活躍を見せた[197]。
- ZAC2039年にはバレンシア湾基地においてトビー・ダンカンの搭乗機がゼネバス皇帝の暗黒大陸への亡命に使用された[201]。また、ゴードン機はアルファー機のフロレシオスとも交戦している[202]。ブラッドロックではサラマンダーの初陣と遭遇した複数のシンカーが抗戦しているが、敗北している[203]。
- ZAC2042年には共和国軍の防衛線であるハドリアンウォールへの爆撃に使用された[204]。
- ZAC2100年以降はヘリック共和国が対抗機種として ハンマーヘッドを開発したことによって中央大陸戦争時代ほどの戦果は期待できなくなったが、未だ現役で運用されている。デルダロス海海戦では共和国軍の空船の計に欺かれ大敗を喫したが[79]、2101年6月に発生したアンダー海海戦においては直前の作戦により時間を稼いだことによって本機を量産することに成功したことで多数の機体が投入された。友軍航空・水上部隊の奮戦が生んだ共和国艦隊の防空の隙を突いた一斉攻撃に成功、艦隊を壊滅状態に追い込んだ[205]。
- アニメ
- 『ゾイド -ZOIDS-』では第46話で初登場。通常機以外にヒルツ配下の物がウルトラザウルスとの海戦にて使用された他、レーシング仕様が登場。シンカーレースというガイロス帝国の伝統的イベントで使用されている。アニメでは陸上もホバーのように移動できる。
- 『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』第7話では、暴走族サンド・スティングレーが大量に使用していた。
- 『ゾイドフューザーズ』にも登場。主にブルーシティ治安局が使用している。
- 漫画
- 『機獣新世紀ZOIDS』3巻では海洋虹団(マーレ・アルコバレーノ)のロッソとヴィオーラが超音波砲(ソニックガン)を搭載したシンカーを使用している。
- 後に同漫画の作者である上山道郎が自身のホームページに掲載した『機獣新世紀ZOIDSEX』では空戦特化型の「スティングレイ」と呼ばれるバリエーションも登場している。
- ゲーム
- 直接活躍するシーンは特にないが、ゾイドサーガDSにおいては主人公と最も相性のいい機体の1つ。これ以外ではディアブロタイガーのみ。このゲームでは外付け武器というものがあり、射撃装備は重力砲や荷電粒子砲まで積載量が許す限り搭載することができるが、機体との相性が良くないと威力が上がらないという難点を持つ(内蔵武器は直接改造可能)。そのため、これらの超兵器を率先して使っていくためには相性の良し悪しが重要であり、その性能を最大まで引き出せるのは主人公+この2機のみとなっている。
バリエーション(シンカー)
[編集]- スペースシンカー
スペースシンカー | |
---|---|
所属 | ガイロス帝国 |
分類 | エイ型 |
- 電撃ホビーマガジン2003年2月号に掲載された改造シンカー。その名の通り、宇宙空間への往還を目的とした改造機で、白色主体のカラーリングが施されている。大気圏脱出時は2段式ブースターロケットを装着し、電磁誘導式カタパルトに乗って飛び立つ[206]。
- ゲーム「ゾイドVS.シリーズ」にも特殊実験型のシンカーとして同名、同カラーの機体が登場する。
- 大型シンカー
大型シンカー | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | エイ型 |
- 『ゾイドバトルコミック』に登場する大型のシンカー。外見は通常のシンカーとさほど変わらないが、機体そのものが二回り以上大型化されており、背部には甲板が増設されている。輸送艦としての役割を持ち、数多くの人間を収容することが出来る。作中ではゼネバス皇帝と共にバレシア湾に集結した帝国軍兵士を暗黒大陸へ送り届けた。
- 高々度試験仕様
シンカー 高々度試験仕様 | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | エイ型 |
武装・装備 | 大型ブースター[195] 大型サーチライト[195] 大型対空ミサイル[195] |
- 『EMZ-19シンカー』パッケージ裏バリエーションにて登場。サラマンダー迎撃用に開発されたタイプで、大型ブースター、大型サーチライト、大型対空ミサイルを増設している[195]。「HISTORY OF ZOIDS」では「けんか屋」ゴートン愛機の改良型として登場する[197]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「高空シンカー」の名前で登場。
- 高速洋上仕様
シンカー 高速洋上仕様 | |
---|---|
所属 | ゼネバス帝国 |
分類 | エイ型 |
- 『EMZ-19シンカー』パッケージ裏バリエーション、「HISTORY OF ZOIDS」にて登場。フロレシオス、アクアドンに対抗すべく改修されたタイプ。塗装は2色迷彩[195]。
- ヒルツ部隊仕様
シンカー ヒルツ部隊仕様 | |
---|---|
分類 | エイ型 |
- アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第62話で登場[55]。ウルトラザウルスの重力砲テストに襲撃したヒルツ配下の機体。ピンク色主体で、翼下の魚雷形状は安定翼つきに変更されている。
- シンカーレース出場機
シンカーレース出場機 | |
---|---|
乗員人数 | 1名 |
主な搭乗者 | ムンベイ ルドルフ・ゲアハルト・ツェペリン(マスカレード)他(ゾイド -ZOIDS-) |
- アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第53話で登場。ガイロス帝国が開催するレースイベントの機体群で、『オズボーン』『キルミスター』『デッキンソン』『ボネット』『火の玉ムンベイ』『マスカレード』といった名だたる選手ごとのカスタマイズ機が存在する[55]。うち幾つかの機種は『ゾイド新世紀スラッシュゼロ』第7話において暴走族・サンドスティングレーの機体として流用されている。
- シンカー ドクター・ディ仕様
シンカー ドクター・ディ仕様 | |
---|---|
分類 | エイ型 |
搭乗者 | ドクター・ディ |
- アニメ『ゾイド -ZOIDS-』第46話に登場。ドクター・ディが搭乗した赤色のシンカー。
- 呼称は小学館刊「ゾイドエンサイクロペディア」を参照[207]。
- シンカーPBS
シンカーPBS | |
---|---|
所属 | ブルーシティ治安局(フューザーズ) |
分類 | エイ型 |
全長 | 不明 |
全高 | 不明 |
全幅 | 不明 |
重量 | 不明 |
最高速度 | 不明 |
乗員人数 | 1名 |
主な搭乗者 | ディド(ゾイドフューザーズ) |
- アニメ『ゾイドフューザーズ』に登場。ブルーシティ治安局仕様のシンカー。カラーリングは青と白。背面に青いパトライトを二基装着している。第9話では、普段ゴルヘックスPBSを愛機とするディドが搭乗した。
- ただし、フューザーズ劇中では「シンカー」とさえ呼ばれていない。その後、ゲーム『ゾイドVS.III』にてシンカーPBSの名称が登場した[208]。
- シンカーRM
- ゲーム『ゾイドタクティクス』に登場。鹵獲したシンカーの識別コード、戦術データ、機体カラーを変更した共和国仕様。ノーマルとの能力差はない[118]。
- シンカークリムゾン
- 『小学三年生』誌に掲載された改造機。主翼(胸鰭)が大型化しブレードが増設され、尾部にはブーメラン型魚雷が追加されている。また、機体色は赤色基調となった[209]。
- キャノンシャークと交戦するが、攻撃を回避し上空に離脱したところをストームソーダーアズールの砲撃を受け撃破されている[209]。
- シンカー パイルアタック改造
- 『小学二年生』誌に掲載された改造機。両主翼(胸鰭)部にパイルバンカーユニットを増設している[119]。
スナイプマスター
[編集]スナイプマスター SNIPE MASTER[210][211] | |
---|---|
番号 | RZ-057[210][211] |
所属 | ヘリック共和国[210][211] |
分類 | ベロキラプトル型[210][211] |
全長 | 12.0m[210][211] |
全高 | 7.2m[210][211] |
重量 | 22.0t[210][211] |
最高速度 | 195.0km/h[210][211] |
乗員人数 | 2名 |
武装 装備 | バイトファング×1[210][211] ザンスマッシャー×2[210][211] デュアルアンカー×2[210][211] M&N AZ144mmロングレンジスナイパーライフル[210][211] ブレードアンテナ×1[211] スナイパーズシート[210][211] 精密射撃用スナイプスコープ[211][注 36] 対物センサー×2[210][211] マルチウエポンラック×19[210][211] |
主な搭乗者 | ガン・エバンス[25] |
暗黒大陸戦争期、RZ-030 ガンスナイパーの後継機として開発された、ヘリック共和国軍のベロキラプトル型ゾイド[210][注 37]。ガンスナイパーが至近戦闘においてレブラプターに後れを取ることから開発が行われた[210]。ガンスナイパーと比較し3トンの軽量化を行うことで、運動性能が向上。前脚にザンスマッシャーを装備し、レブラプターと同等の格闘能力を獲得した[210]。ガンスナイパーと比較し装備が整理された結果となったが、機体各部には「マルチウエポンラック」が多数設けられ、拡張性にも優れる[210]。
- 武装・装備
-
- バイトファング
- スナイプマスターの牙部。
- ザンスマッシャー
- 前脚の爪部。刃が大型になっており、格闘戦で威力を発揮する[212]。
- デュアルアンカー
- 後脚に装備する。スナイパーライフル発射時の反動相殺用として設置された[212]。
- M&N AZ144mmロングレンジスナイパーライフル
- 尾部に装備される。スナイプマスターの最強兵器であり、ガンスナイパーのものと比べ、射程・貫通力ともに向上した[212]。
- ブレードアンテナ
- 頭頂部に設置される。
- スナイパーズシート
- 背部に装備される。狙撃手が搭乗する座席[212]。
- スナイパーズシートとスコープを採用により、パイロットの負担を軽減しつつ[213]より高度な狙撃精度と射程距離を実現した[210]。
- 精密射撃用スナイプスコープ
- スナイパーズシート上面に設置される。ライフルの命中精度を向上させるスコープ[212]。
- 対物センサー
- スナイパーズシート側面に2基設置される。
- マルチウエポンラック
- 武器増設用のハードポイント。
- キット
- 動力源は、小型のゼンマイであるパワーユニット。単純な二足歩行ギミックにより前進する(足先は別パーツだが無可動)。連動ギミックは、前肢の上下動。手動ギミックは、コクピットハッチ(頭部・後ヒンジ)の開閉、スナイパーズシートハッチ(背部・後ヒンジ)の開閉、上下両顎の開閉、後肢アンカーの起倒、ライフル砲身の伸縮、ライフルマガジンの着脱、ライフルバイポッドの起倒。設定どおり、3mm規格のパーツに対応する接続ピンを多数備えていることも特徴。ゼンマイの竜頭が着脱式となっており、ディスプレイ時は背部のスナイパーズシート上にスコープとして装着する。
- 尾部のライフルは取り外し、他のゾイドのパーツとして使用することも想定している[212]。
- RZ-057 スナイプマスター
- 2001年12月発売。成型色は大まかに、胴体が青みを帯びた灰色(フォグブルーに近い)、四肢がわずかに黄みを帯びた白(胡粉色に近い)、四肢の爪と尾が黒、目がクリアオレンジ。関節キャップは赤と青の二種類が同梱され、どちらを使用するかユーザー自身で選択可能。シールは一シートだが、関節キャップの色と揃えられるよう、一部のマークは赤と青の二種類があしらわれている。スナイプマスターREDの項も参照のこと。
- それまでのゼンマイゾイドの内部フレームは、2つのパーツで左右または上下からゼンマイを挟み込むという構造だったが、本作では分厚い1パーツにゼンマイを横から差し込むという形になっている。同様の形式はその後のドスゴドスにも採用された。
- ZOIDS VS初回特典スナイプマスター
- スナイプマスターBUのキット。2002年8月発売ゲームソフト『ZOIDS VS.』の初回生産特典として数量限定配布された。成型色は大まかに、胴体が白、四肢が鮮やかなオレンジ、四肢の爪と尾が黒、目がクリアレッド。関節キャップはオレンジと紺の二種類が同梱される。シールは新規のもので、ヘリック共和国の国章は無いが、ブルーユニコン隊のエンブレムに加え、さらには敵役であるロットティガー隊やテラガイストのエンブレムまであしらわれている。カラーリング以外の形状は通常のスナイプマスターと同様。
- DLZ-004 スナイプマスター
- 2005年3月開催のイベント『恐竜博2005 ~恐竜から鳥への進化~』会場限定品として販売された。こちらのバージョンの成型色は全体的に化石を想起させるものとなっており、胴体と四肢がベージュ、四肢の爪と尾が濃いガンメタル、目がクリアオレンジ。関節キャップはマホガニーの一色のみ。シール類は付属しない。このバージョンはあくまで恐竜博とのタイアップ商品であり、ゾイドバトルストーリーやアニメと繋がる設定は特に存在していない。このイベントでは同様に「DLZ-001 ジェノザウラー」、「DLZ-002 レッドホーン」、「DLZ-003 レイノス」が限定販売された。
- 作中での活躍
-
- ゾイドバトルストーリー
- ZAC2101年12月に行われた鉄竜騎兵団(アイゼンドラグーン)の中央大陸侵攻において、スナイプマスターは専ら本土防衛に当たり、鉄竜騎兵団と交戦した。だが、シュトゥルムフューラーやキラードームを始めとしたゾイド群に撃破されている[214]。
- ゲーム
- 「ZOIDS VS.シリーズ」を通して登場。「スナイパーライフルSP」という超必殺技が設定されている。第一作『VS.』では、ミッションモードの共和国ストーリー主人公であるザン・フェールの最初の乗機(作中で単にスナイプマスターと言えばがスナイプマスターBU仕様を指す)。通常仕様もセッティングで再現可能。『VS.II』からは、スナイプマスターと言えばそのまま通常仕様を指し、スナイプマスターBUはバリエーション機体として登場。他のバリエーション機(スナイプマスターRED、スナイプマスターFB、スナイプマスターAS、スナイプマスターMU)は、『VS.』ではセッティングでの再現(個別呼称は特になし)、『VS.II』以降はバリエーション機として個別名称ありで登場。
- 『ゾイドタクティクス』では通常機のほか、スナイプマスターFB、スナイプマスターAS、スナイプマスターMU、スナイプマスターBUが登場。
- 漫画
- 「ZOIDS web comic バックスVSマヤ編」に登場。味方部隊を攻撃するザバットを撃墜した。
バリエーション(スナイプマスター)
[編集]- スナイプマスターRED
スナイプマスターRED | |
---|---|
分類 | ベロキラプトル型 |
全長 | 12.0m |
全高 | 7.2m |
重量 | 22.0t |
最高速度 | 195.0km/h |
乗員人数 | 2名 |
武装 装備 | バイトファング×1 ザンスマッシャー×2 デュアルアンカー×2 M&N AZ144mmロングレンジスナイパーライフル ブレードアンテナ×1 スナイパーズシート 精密射撃用スナイプスコープ 対物センサー×2 マルチウエポンラック×19 |
- RZ-057 スナイプマスターの関節キャップ(サーボモーター)を赤色に変更した仕様。設定は媒体によって一定しておらず、特殊部隊仕様[213]、試作型[215]、帝国仕様[216]と差異がある。通常機との外見的な差異はキャップの色のみ。
- 呼称はゲーム「ZOIDS VS.シリーズ」にて登場した際のもの[215]。
- スナイプマスターFB
スナイプマスターFB | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | ベロキラプトル型 |
全長 | 12.0m[217] |
重量 | 25.1t[217] |
最高速度 | 210.0km/h[217] |
乗員人数 | 2名 |
武装 装備 | バイトファング×1 ザンスマッシャー×2 デュアルアンカー×2 M&N AZ144mmロングレンジスナイパーライフル ブレードアンテナ×1 スナイパーズシート 精密射撃用スナイプスコープ 対物センサー×2 マルチウエポンラック×19 フレキシブルブースター×2[218] ロングレンジライフル×2/マイクロミサイル×2(選択式)[218] |
- RZ-057 スナイプマスターに、カスタマイズパーツCP-24 フレキシブルブースターユニットを装備した仕様。スナイパーズシート部ハードポイントに設置される。機動力と砲撃能力が向上している[178]。フレキシブルブースター先端の兵装はマイクロミサイルとロングレンジライフルを選択式で装備可能となっており、遠・中距離戦用の火器として機能する[219]。
- 呼称は「ZOIDS VS.シリーズ」『ゾイドタクティクス』などのゲーム作品より。FBはフレキシブルブースターの略[220]。
- スナイプマスターAS
スナイプマスターAS | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | ベロキラプトル型 |
全長 | 12.0m[217] |
重量 | 24.2t[217] |
最高速度 | 185.0km/h[217] |
乗員人数 | 2名 |
武装 装備 | バイトファング×1 ザンスマッシャー×2 デュアルアンカー×2 M&N AZ144mmロングレンジスナイパーライフル ブレードアンテナ×1 スナイパーズシート 精密射撃用スナイプスコープ 対物センサー×2 マルチウエポンラック×19 アクティブシールド×2[221] ストライクトンファー×2[221] ビームキャノン×2[221] スモークディスチャージャー×1[221] |
- RZ-057 スナイプマスターに、カスタマイズパーツCP-25 アクティブシールドユニットを装備した仕様。「マルチウエポンラック」に分散して設置される。
- 追加装備されるアクティブシールドはセンサーによって敵機の砲弾を感知し、自動で防御するオートシールドである[56]。シールドはアームによって広範囲に稼働するために死角ができにくく[178]、敏捷性を重視し装甲が薄くなり易い小型ゾイドの生還率を向上させる[219]。他の装備一式はトンファーやビーム砲といった中近距離用の兵装で固められている[219]。
- 呼称は「ZOIDS VS.シリーズ」『ゾイドタクティクス』などのゲーム作品より。ゲーム『ZOIDS SAGA 2』においては「スナイプマスターA(アクティブ)シールド」と呼称される[220]。
- スナイプマスターMU
スナイプマスターMU | |
---|---|
所属 | ヘリック共和国 |
分類 | ベロキラプトル型 |
乗員人数 | 2名 |
武装 装備 | バイトファング×1 ザンスマッシャー×2 デュアルアンカー×2 M&N AZ144mmロングレンジスナイパーライフル ブレードアンテナ×1 スナイパーズシート 精密射撃用スナイプスコープ 対物センサー×2 マルチウエポンラック×19 全方位ミサイル×1[222] ミサイルベイ×1[222] ミサイルシート×1[222] マルチレーダー[222] |
- RZ-057 スナイプマスターに、カスタマイズパーツCP-26 全方位ミサイルユニットを装備した仕様。「マルチウエポンラック」に分散して設置される。装備するミサイルは3種類の対地・対空用の弾頭が取り揃えられており[178]、中型・大型ゾイドに対しても効果を発揮する[219]。
- 呼称は「ZOIDS VS.シリーズ」『ゾイドタクティクス』などのゲーム作品より。全方位ミサイルユニットは製品パッケージにおいてスナイプマスター、ハンマーロック双方での装着が示唆されているが、取扱説明書内での言及はなされていない。
- スナイプマスター・ボーグ
- 電撃ホビーマガジン2003年1月号に掲載された改造作例。戦闘によってゾイドコアに致命傷を負ったスナイプマスターをゾイドブロックス技術を導入し再生させた機体。その名称はサイボーグに由来する[223]。
- 全身がブロックスの規格となっているため、チェンジマイズによって砲撃形態「ボーグ ヘビィガンナー」や格闘形態「ボーグ ガーデナー」をとることができる[223]。
- スナイプマスターBU
スナイプマスターBU | |
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番号 | なし |
所属 | ヘリック共和国/ブルーユニコン隊 |
分類 | ベロキラプトル型 |
全長 | 12.0m[224] |
全高 | 7.2m[224] |
重量 | 22.0t[224] |
最高速度 | 195.0km/h[224] |
乗員人数 | 2名 |
武装 装備 | バイトファング×1[224] ザンスマッシャー×2[224] デュアルアンカー×2[224] M&N AZ144mmロングレンジスナイパーライフル[224] ブレードアンテナ×1[224] スナイパーズシート[224] 精密射撃用スナイプスコープ[224] 対物センサー×2[224] マルチウエポンラック×19[224] |
主な搭乗者 | ザン・フェール |
- スナイプマスター・ブルーユニコン小隊機。ヘリック共和国軍「試作機戦闘試験小隊ブルーユニコン」に配備されたスナイプマスター。白とオレンジという、テスト機として識別しやすいカラーリングが施されている[224]。
- 初出はゲーム「ZOIDS VS.シリーズ」。『VS.』では単にスナイプマスターと呼称(電撃ホビーマガジンの記事では「ブルーユニコン小隊3号機」との表記もあり[225])され、『VS.II』からスナイプマスターBUの名称が登場した。ゲーム『ゾイドタクティクス』にもスナイプマスターBUとして登場。
- キラーマスター
キラーマスター | |
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全長 | 12.0m[226] |
全高 | 7.0m[226] |
重量 | 23.2t[226] |
最高速度 | M1.5[226] |
- 『小学三年生』2002年3月号、『小学四年生』2002年3月号に掲載された改造スナイプマスター。フレキシブルブースターユニットのパーツを取り付けられているほか、背部には主翼が設けられ飛行可能となっている[226][227]。
スネークス
[編集]スネークス SNAKES[228] | |
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番号 | RMZ-25[228] |
所属 | ヘリック共和国[228] |
分類 | ヘビ型[228] |
ロールアウト | ZAC2034年[229] |
全長 | 20.8m[228] |
全高 | 3m[228] |
全幅 | 4.2m[228] |
重量 | 23.6t[228] |
最高速度 | 陸上 180km/h[228] 水上 45kt[230] |
乗員人数 | 1名 |
武装 | ガトリング砲×2[228] ロケット弾ポッド×2[228] ビーム砲×2[228] 2連装ミサイル×1[228] |
主な搭乗者 | マックス伍長[24] |
新型ゾイド開発競争が激化していたZAC2034年にロールアウト[30]。ボディ中央部には無音型マグネッサーシステムと水上・地上兼用の補助エンジン搭載[230]。また、格闘戦においては相手に纏わり付いて締め付ける攻撃を敢行する[231]。コクピットは単独での飛行も可能[232]。中央大陸戦争期のZAC2044~2046年ごろには第一線を退いた[47]。
西方大陸戦争からは機種名がステルスバイパーに変更された。
- 武装・装備
- 作中の活躍
バリエーション(スネークス)
[編集]- 地上支援仕様
スネークス 地上支援仕様 | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | ヘビ型 |
乗員人数 | 1名 |
武装 | ロケットランチャー[228] 風速測定器[228] |
- 『RMZ-25 スネークス』パッケージ裏に掲載。多数のロケットランチャーや風速測定機を搭載し味方の援護を目的としたタイプ[228]。
- カラーリングは、ホワイト・グレー・カーキグリーンを基調とする3色迷彩。
- 試験部隊仕様
スネークス 試験部隊仕様 | |
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所属 | ヘリック共和国 |
分類 | ヘビ型 |
乗員人数 | 1名 |
武装 | キャリア[228] アンテナ[228] レーダー[228] バルカン砲[注 5] |
- 『RMZ-25 スネークス』パッケージ裏に掲載。無人機や標的機、飛行メカの発射実験用キャリアを背に装備したタイプ。レーダーやアンテナも増設[228]。
- 機体カラーはサンディブラウンに塗りなおされている[228]。
- ゲーム『ゾイド -ZOIDS- 邪神復活!〜ジェノブレイカー編〜』では「プロトスネークス」の名前で登場。同ゲーム攻略本の解説では「ステルスバイパーから発展した試作機」という記述もある[35]。なお、前述のパッケージイラストでは、通常仕様と同じ武装と思しき装備が幾つか確認できるが、ゲーム中ではバルカン砲(ガトリング砲)のみが固定装備として存在しており、戦闘は苦手とされる[注 5]。
ステルスバイパー
[編集]ステルスバイパー STEALTH VIPER[229] | |
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番号 | RZ-020[229] |
所属 | ヘリック共和国[229] チーム・チャンプ バックドラフト団 チーム・バイパー(以上スラッシュゼロ) |
配備数 | 1900機(ZAC2100年秋時点[42]) |
分類 | ヘビ型[229][注 38] |
全長 | 20.8m[229] |
全高 | 3.0m[229] |
重量 | 23.6t[229] |
最高速度 | 180km/h |