小沼勝
こぬま まさる 小沼 勝 | |||||||||||
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生年月日 | 1937年12月30日 | ||||||||||
没年月日 | 2023年1月22日(85歳没) | ||||||||||
出生地 | 日本・北海道小樽市 | ||||||||||
死没地 | 日本・東京都 | ||||||||||
職業 | 映画監督 | ||||||||||
ジャンル | 映画、オリジナルビデオ | ||||||||||
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小沼 勝(こぬま まさる、1937年12月30日 - 2023年1月22日)は、日本の映画監督。
経歴
[編集]1937年12月30日[1]、北海道小樽市に生まれる[2]。都立新宿高等学校を経て1961年、日本大学芸術学部映画学科を卒業し、日活に助監督として入社する[3]。
1971年、『花芯の誘い』で映画監督デビューを果たす[4]。以後、40本以上の日活ロマンポルノの作品を手がけた[4]。耽美的な作風でSM物を得意とする。
1974年『花と蛇』での原作改変が原作者の団鬼六を激怒させ、その後は団原作ではないSM映画を数多く撮った。数年後には団とも和解して団原作映画も撮るようになっている。
ロマンポルノ以外では日本テレビ系『火曜サスペンス劇場』など、サスペンスドラマ作品の演出を手掛けたこともあった[5]。
2001年、『NAGISA』が第51回ベルリン国際映画祭のキンダーフィルムフェスト部門にてグランプリを受賞する[6]。
2023年1月22日午後2時44分、肺炎のため東京都内の病院で死去[7][8][9]。85歳没。
フィルモグラフィー
[編集]特記なき作品は監督のみ。
映画
[編集]- 花芯の誘い(1971年)
- ラブハンター 熱い肌(1972年)
- 雨のヘッドライト(1972年)
- 隠し妻(1972年)
- 妻三人 狂乱の夜(1972年)
- 昼下りの情事 古都曼陀羅 (1973年)
- 色情旅行 香港慕情(1973年)
- 女教師 甘い生活(1973年)
- 白い娼婦 花芯のたかまり(1974年)
- ロスト・ラブ あぶら地獄(1974年)
- 花と蛇(1974年)
- 生贄夫人(1974年)
- レズビアンの世界 恍惚(1975年)
- 女教師 少年狩り(1975年)
- 大江戸 (秘)おんな医者あらし(1975年)
- 修道女ルナの告白(1976年)
- 濡れた壺(1976年)
- 犯される(1976年)
- 花芯の刺青 熟れた壺(1976年)
- OL官能日記 あァ!私の中で(1977年)
- 性と愛のコリーダ(1977年)
- 夢野久作の少女地獄(1977年)
- 貴婦人縛り壺(1977年)
- さすらいの恋人 眩暈(1978年)
- 金曜日の寝室(1978年)
- 時には娼婦のように(1978年)
- 泉大八の女子大生の金曜日(1979年)
- Mr.ジレンマン 色情狂い(1979年)
- 団鬼六 少女縛り絵図(1980年)
- 山の手夫人 性愛の日々(1980年)
- 妻たちの性体験 夫の眼の前で、今…(1980年)
- 見せたがる女(1981年)
- あそばれる女(1981年)
- 悪女群団(1981年)
- 奴隷契約書(1982年)
- 軽井沢夫人(1982年)
- 縄と乳房(1983年)
- ブルーレイン大阪(1983年)
- 女囚 檻(1983年)
- ファイナル・スキャンダル 奥様はお固いのがお好き(1983年)
- スチュワーデス・スキャンダル 獣のように抱きしめて(1984年)
- 柔肌色くらべ(1984年)
- 箱の中の女 処女いけにえ(1985年)
- いんこう(1986年)
- ベッド・イン(1986年)
- 輪舞(1988年)
- 箱の中の女2(1988年)
- NAGISA(2000年)
- サディスティック&マゾヒスティック(2001年) - 出演
- 女はバス停で服を着替えた(2002年)
オリジナルビデオ
[編集]- ドラフト(1991年)
- 雀鬼 裏麻雀勝負! 20年間無敗の男(1992年)
- 蕾のルチア(1992年)
- 雀鬼2 白刃を背に(1993年)
- 雀鬼3 治外法権麻雀(1994年)
- XX ダブルエックス 美しき狩人(1994年)
- 雀鬼4 麻雀代理戦争(1994年)
- 雀鬼5 完結篇 ひとりだけの引退試合(1995年)
- 快楽殺人女捜査官 囮(1996年)
- 雀鬼外伝 東海道麻雀無宿(1996年)
- 真・雀鬼(1998年)
- 真・雀鬼2 麻雀無法地帯(1999年)
テレビドラマ
[編集]- 大江戸捜査網 1(1970年10月3日 - 1971年9月25日、東京12チャンネル)※助監督[10]
- 愛の装飾(1980年1月19日 - 2月23日、毎日放送) - 第5、6話
- 土曜ワイド劇場(テレビ朝日)
- 「幻の女」(1981年9月12日)
- 「偽りの花嫁」(1982年5月29日)
- 「誰もが信じられない!」(1983年6月11日)
- 「妻という名の他人」(1984年5月12日)
- 「オフィス妻のさけび」(1985年5月25日)
- 「津軽・青森ロマンチック殺人街道」(1989年3月4日)
- 月曜ワイド劇場(テレビ朝日)
- 「ガラスの家の暴力少女」(1984年6月4日)
- 「死体持参花嫁事件」(1985年7月8日)
- 「姑公認未公認、二人の女の妻芝居」(1986年8月25日)
- 木曜ゴールデンドラマ「不倫 この愛が裁けますか」(1984年7月12日、読売テレビ)
- 火曜サスペンス劇場(日本テレビ)
- 「わが娘が消えた夜」(1985年7月30日)
- 「冷たいのがお好き」(1987年4月14日)
- 「再会・殺意の方程式」(1988年12月6日)
- 木曜ドラマストリート「花嫁の父」(1985年12月12日、フジテレビ)
- 金曜ロードショー「天と地と 黎明編」(1990年4月20日、日本テレビ)
- 現代推理サスペンス「ブルーレディに熱い夢」(1990年12月3日、関西テレビ)
- 月曜・女のサスペンス「寝台特急出羽号 赤い爪痕の女」(1991年12月16日、テレビ東京)
- 旅情サスペンス「恋敵」(1992年5月18日、関西テレビ)
著書
[編集]- 小沼勝『わが人生 わが日活ロマンポルノ』国書刊行会、2012年。ISBN 978-4-336-05518-7。
小沼勝を題材とする創作作品
[編集]脚注
[編集]- ^ “NAGISA”. Berlinale. 2015年11月1日閲覧。
- ^ “渋谷シネマヴェーラにて特集上映「小沼勝 わが映画人生」開催! 〈10/31(土)~11/20(金)〉”. 国書刊行会 (2015年10月1日). 2015年11月1日閲覧。
- ^ “『NAGISA』”. WERDE OFFICE. 2015年11月1日閲覧。
- ^ a b “「ロマンポルノの王様」の特集上映『小沼勝 わが映画人生』に18本”. CINRA.NET (2015年10月17日). 2015年11月1日閲覧。
- ^ わが娘が消えた夜 テレビドラマデータベース
- ^ “『NAGISA-なぎさ-』ベルリン映画祭で子供向け部門でグランプリ受賞”. CINEMA TOPICS ONLINE (2001年2月18日). 2015年11月1日閲覧。
- ^ “映画監督・小沼勝氏 逝去のお知らせ”. 日活 (2023年2月9日). 2023年2月9日閲覧。
- ^ 「映画監督の小沼勝さん死去 85歳 小樽出身」『北海道新聞デジタル』2023年2月9日。2023年2月10日閲覧。
- ^ “ロマンポルノの巨匠・小沼勝さん死去 「花と蛇」「生贄夫人」など47本監督”. デイリースポーツ online (株式会社デイリースポーツ). (2023年2月9日) 2023年2月15日閲覧。
- ^ “「小沼勝」でドラマ&人名検索結果 - ◇ テレビドラマデータベース ◇”. テレビドラマデータベース. 2024年4月17日閲覧。
- ^ てしろぎ, たかし; 久麻, 當郎 (2022-09-01). R★P ロマンポルノ1 (第2版 ed.). ICE. ISBN 978-4-295-31325-0
外部リンク
[編集]- 小沼勝 - 映画.com
- 小沼勝 - allcinema
- 小沼勝 - KINENOTE
- 小沼勝 - 日本映画データベース
- 小沼勝 - 文化庁日本映画情報システム
- Masaru Konuma - IMDb
- 小沼勝 - テレビドラマデータベース