広島電鉄本線

広島電鉄 本線
相生橋を通過する900形電車(2012年7月)
相生橋を通過する900形電車(2012年7月)
基本情報
日本の旗 日本
所在地 広島市
起点 広島駅停留場
終点 広電西広島(己斐)駅
停留所数 19箇所
路線記号 M
開業 1912年11月23日 (1912-11-23)
運営者 広島電鉄
路線諸元
路線距離 5.4 km
軌間 1,435 mm (標準軌)
線路数 複線
電化方式 直流600V 架空電車線方式
最高速度 40 km/h
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停留場・施設・接続路線
hSTRq hBHFq hSTRq
JR西山陽新幹線
STR+l BHFq STRq
JR西:山陽本線
LSTR uKBHFaq uSTR+r
0.0 M1 広島駅停留場
uBHF
0.2 M2 猿猴橋町停留場
uhKRZWae
荒神橋 猿猴川
広島電鉄:皆実線
0.5 M3/H3 的場町停留場
uBHF
0.8 M4 稲荷町停留場
uWBRÜCKE1
稲荷大橋 京橋川
uBHF
1.2 M5 銀山町停留場
uBHF
1.4 M6 胡町停留場
1.5 M7/W1 八丁堀停留場
広島電鉄:白島線
uBHF
1.8 M8 立町停留場
uBHF
2.1 M9 紙屋町停留場 (紙屋町東)
utSTRq uKRZt utSTRq
広島高速交通広島新交通1号線
uABZgl+l uSTRq
広島電鉄:宇品線
uBHF
2.1 M9 紙屋町停留場 (紙屋町西)
uBHF
2.4 M10 原爆ドーム前停留場
uWBRÜCKE1
相生橋 旧太田川元安川
uSTRc2 uBHF3
2.8 M11 本川町停留場
uSTR+1 uSTRc4
3.1 M12/Y1 十日市町停留場
uBHFq uABZq+r
←広島電鉄:横川線 / 江波線
uSTRc2 uSTR3
3.4 M13 土橋停留場
uBHF+1 uSTRc4
3.6 M14 小網町停留場
uhKRZWae
広電天満橋 天満川
uBHF
4.0 M15 天満町停留場
uBHF
4.2 M16 観音町停留場
uBHF
4.5 M17 西観音町停留場
uBHF
4.7 M18 福島町停留場
uWBRÜCKE1
新己斐橋 太田川放水路
LSTR uSTRl
5.4 M19 広電西広島(己斐)駅 宮島線
STRl STRq STRq STRq BHFq
西広島駅 JR西:山陽本線
1945年米軍作成の広島市地図。当時の路線が確認できる。

本線(ほんせん)は、広島県広島市南区広島駅停留場から同市西区広電西広島(己斐)駅までを結ぶ、広島電鉄軌道路線。

概要

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広島市の中心部(デルタ地域)を東西に貫く路線で、紙屋町・八丁堀といった都心(中心業務地区)とJR駅(広島駅西広島駅)とを結ぶ役割を持ち、世界遺産原爆ドームの前も経由している。荒神橋猿猴川)、稲荷大橋京橋川)、相生橋旧太田川)、広電天満橋天満川)、新己斐橋太田川放水路)と5つの橋を渡る。このうち広電天満橋は軌道専用橋で、本線唯一の専用軌道区間でもある。

大半の区間は相生通り、寺町通り、平和大通りなど幅員の広い幹線道路の併用軌道として敷設されているが、土橋町交差点から天満町交差点間は幅員15m前後(通常の道路では片側1車線+両歩道程度)の道路に複線の軌道が敷設されているため、この間の停留場(小網町天満町観音町)はホームの幅員が狭いか安全地帯がなく、停車前の車内放送でその旨の注意アナウンスがある。また、同様の理由で猿猴橋町停留場もホームの幅員が狭い。

駅ナンバリングで使われる路線記号はMで、番号は直通運転している宮島線と一体で振られている。ラインカラーには緑色()が使われている。

路線データ

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  • 路線距離(営業キロ):5.4km
  • 軌間:1435mm
  • 停留場数:19(起終点含む)
  • 複線区間:全線
  • 電化区間:全線(直流600V)

運行形態

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広島電鉄の市内線のすべての系統が本線を経由し、すべての区間で複数系統の電車が運行されている。このため、大半の停留場に行き先を案内する接近表示装置が設けられている。

本線の全区間を走行するのは2号線(広島駅 - 八丁堀 - 広電西広島 - 広電宮島口)のみ。2号線を含めてすべての系統が別の路線に乗り入れており、本線のみで完結する系統はない(2001年10月までは、広島駅 - 八丁堀 - 己斐のみを運転する系統を2号線とし、宮島線に直通する便は「番号なし」であった)。

2013年(平成25年)2月15日のダイヤ改正より、9号線(白島 - 八丁堀)の一部の電車が八丁堀停留場から先、紙屋町、土橋経由で、江波線へ直通を開始した。

歴史

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  • 1912年大正元年)
  • 1944年昭和19年)12月26日 左官町(現・本川町) - 土橋間の路線を堺町経由から十日市町経由に変更(堺町経由は廃止)。横川線の左官町 - 十日市町間を本線に編入。
  • 1945年(昭和20年)
    • 8月6日:原爆投下により、全線で不通。
    • 8月9日:西天満町 - 己斐間が単線で復旧。
    • 8月15日:西天満町 - 小網町間が単線で復旧。
    • 8月19日:小網町 - 土橋間が単線で復旧。
    • 8月21日:土橋 - 十日市間が単線で復旧。
    • 8月23日:左官町 - 十日市間が単線で復旧。
    • 9月7日:八丁堀 - 左官町間が単線で復旧。
    • 10月1日:山口町 - 八丁堀間が単線で復旧。
    • 10月11日:山口町 - 広島駅前間が単線で復旧。
    • 12月:全線で複線運転を開始。
  • 1946年(昭和21年)1月7日:本線・宇品線の循環運転を開始。
  • 1958年(昭和33年)6月20日:午前ラッシュ時に広島駅前・宇品十三丁目(現在の宇品二丁目) - 草津(宮島線)間で直通運転開始。
  • 1962年(昭和37年)1月10日:恒常ダイヤで広島駅前 - 広電廿日市(宮島線)間の直通運転開始。
  • 1963年(昭和38年)5月6日:宮島線直通運転区間を広電宮島(現在の広電宮島口)まで延長。当初は広島駅発8:15 - 19:00の間、1日44便の運行だった。
  • 1964年(昭和39年)9月1日 - 9月7日:太田川放水路工事にともない観音町 - 己斐間の路線を都町経由から平和大通り経由へ変更(旧線は廃止)。
  • 1968年(昭和43年)6月1日:1号線宇品 - 広島駅前、2号線広島駅前 - 己斐、3号線己斐 - 宇品を循環式からピストン運行に変更。
  • 1999年(平成11年):この年のダイヤ改正で1号線・3号線の午前ラッシュ時の単車の車掌乗務がなくなる。
  • 2001年平成13年)
    • 4月10日:広島駅前 - 原爆ドーム前間の運賃を期間限定で120円に値下げ(当初の半年間の予定を1年間に延長し2002年(平成14年)4月9日まで実施された)。
    • 11月1日:己斐停留場を広電西広島駅に統合。紙屋町停留場を紙屋町東と紙屋町西に分割(戸籍上は紙屋町のまま)。同時に広島駅前 - 己斐の旧2号線の定期運行が全廃され、宮島線直通電車が新しく2号線となる。
  • 2013年(平成25年)2月15日:ダイヤ改正により9号線(白島 - 八丁堀)が江波線まで直通を開始。

停留場一覧

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  • 全停留場が広島県広島市内に所在。9号線は平日・休日とも2往復のみ。
番号
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停留場名 駅間
キロ
営業
キロ
系統 接続路線・備考 所在地
M1 広島駅停留場 - 0.0 0 1 2 5 6 西日本旅客鉄道: 山陽新幹線G R 山陽本線B 可部線Y 呉線P 芸備線 ⇒ 広島駅(JR-G01・JR-R01・JR-B01・JR-Y01・JR-P01) 南区
M2 猿猴橋町停留場 0.2 0.2  
M3 的場町停留場 0.3 0.5 広島電鉄:皆実線 (H3)
5号線 皆実線 比治山下経由 広島港まで直通運転
M4 稲荷町停留場 0.3 0.8    
M5 銀山町停留場 0.4 1.2   中区
M6 胡町停留場 0.2 1.4  
M7 八丁堀停留場 0.1 1.5 9 広島電鉄:9号線 白島線 (W1)
M8 立町停留場 0.3 1.8  
M9 紙屋町停留場
(紙屋町東)
0.3 2.1 広島電鉄:宇品線本通経由)
1号線 宇品線 広電本社前経由 広島港まで直通運転
3号線 宇品線 広電本社前まで直通運転
7号線 宇品線 広電本社前経由 広島港まで直通運転
広島高速交通:アストラムライン県庁前駅
紙屋町停留場
(紙屋町西)
3 7
M10 原爆ドーム前停留場 0.3 2.4  
M11 本川町停留場 0.4 2.8  
M12 十日市町停留場 0.3 3.1 8 広島電鉄:横川線 (Y1)
7号線 8号線 横川線 横川駅まで直通運転
M13 土橋停留場 0.3 3.4 広島電鉄:江波線
6号線 8号線 江波線 江波まで直通運転
M14 小網町停留場 0.2 3.6  
M15 天満町停留場 0.3 4.0   西区
M16 観音町停留場 0.2 4.2  
M17 西観音町停留場 0.3 4.5  
M18 福島町停留場 0.3 4.7  
M19 広電西広島(己斐)駅 0.7 5.4 広島電鉄:宮島線(一部系統直通)
西日本旅客鉄道:R 山陽本線 ⇒ 西広島駅(JR-R04)
直通運転区間 2号線 宮島線 広電宮島口まで

今後の予定

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広島市は2014年平成26年)9月2日 、「広島駅南口広場の再整備等に係る基本方針」を策定し公表した。これによると、本線は広島駅 - 稲荷町間で駅前大橋経由にルートが変更され、広島駅 - 的場町間の現行ルートは廃止になる見込みとしている。また、的場町 - 稲荷町間については皆実線と共に紙屋町・皆実町とを結ぶ環状運転のルートとして活用するとの見解を示している。今後、運行本数などについて広島市と広島電鉄との間で協議を進めて行くとしている[2]

脚注

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  1. ^ 路線・電停ガイド - 本線”. 広島電鉄. 2015年11月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月9日閲覧。
  2. ^ 広島駅南口広場の再整備等に係る基本方針の決定について』(プレスリリース)広島市、2014年9月2日https://www.city.hiroshima.lg.jp/soshiki/360/7081.html 

関連項目

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外部リンク

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