底辺
ただし、図形に絶対的な上下はないので、紙面や画面上での向きとは無関係に、計算などに便利なように底辺を選ぶことができる。通常は、そうして選んだ底辺が下になるように作画する。
また、底辺を使って定義される量に、高さがある。平面図形の高さは、図形に属する点と底辺との距離の最大値である。したがって、底辺の選び方によって高さも変わりうる(変わらないこともある)。
なお、立体図形で底辺に対応する概念は、底面である。
底辺の例
[編集]- 三角形
- 任意の辺を底辺とすることができる。底辺とそれに対する頂点との距離が高さで、「底辺(の長さ)×高さ÷2」で面積が求まる。
- 二等辺三角形
- 任意の辺を底辺とすることができるが、特に断らなければ、等しい2辺以外の3本目の辺を底辺とする。
- 直角三角形
- 任意の辺を底辺とすることができるが、特に断らなければ、直角をなす2辺の片方を底辺とする。
- 平行四辺形
- 任意の辺を底辺とすることができる。底辺とそれに平行な辺との距離が高さで、「底辺×高さ」で面積が求まる。
- 台形
- 平行な2辺のそれぞれを「上の底辺」「下の底辺」の意味で上底・下底と呼ぶ(他の辺を底辺とすることも原理上は可能だがまずない)。上底と下底の距離が高さで、「(上底+下底)×高さ÷2」で面積が求まる。
- 角柱・角錐・角錐台
- 底面の辺を底辺と呼ぶ。
比喩表現
[編集]階層構造を三角形で表現する習慣から、階層構造の最下層のことを底辺と呼ぶ。「社会の底辺」、「底辺労働者」、「底辺校」など。