戦闘工兵車
戦闘工兵車(せんとうこうへいしゃ、英語:Combat Engineering Vehicles、CEVs)は、戦場での工兵作業のための各種任務を行う装甲車両である。
概要
[編集]装甲車両に各種の工兵作業機材を搭載した車両である装甲工兵車(そうこうこうへいしゃ、Armoured Engineering Vehicles、AEVs)の中で、最前線での戦闘工兵作業に用いられるものが戦闘工兵車と呼ばれる。戦車をベースにした車両は工兵戦車(こうへいせんしゃ)と呼ばれることもある。
戦車の車体に架橋機材を搭載した架橋作業専門の車両は、特に架橋戦車(かきょうせんしゃ、Armoured vehicle-launched bridge)と呼ばれる。
→詳細は「架橋戦車」を参照
初期には戦車にそのまま作業装置を追加したものも多かったが、機動性の低下、主砲との干渉、作業装置の砂塵が砲身に詰まる、それを避けるため装甲の薄い砲塔後部を正面にさらすことになるなど不具合が多く、戦車との兼任を諦めて主砲あるいは砲塔ごと撤去、短砲身の爆弾投射機に換装する等した専任の工兵車両が主流となっていった。
日本の陸上自衛隊では装甲工兵車両のことを施設作業車(しせつさぎょうしゃ)と呼称している。
また、イギリス陸軍王立工兵隊 (Royal Engineers) で使用される戦闘工兵車は"AVRE" (Armoured Vehicle Royal Engineers)と呼ばれる。
各国の戦闘工兵車
[編集]※は基体となった車両
- M728戦闘工兵車 ※M60パットン
- M9 ACE(Armored Combat Earthmover)
- グリズリー CMV(Grizzly Combat Mobility Vehicle) ※M1エイブラムス
- M1150 ABV ※M1エイブラムス
- M1132 ストライカーESV ※ストライカー装甲車
- JERRV ※クーガー
- MMPV ※RG-33
→「AVRE」および「ホバーツ・ファニーズ」も参照
"AVRE" (Armoured Vehicle Royal Engineers) はイギリス陸軍王立工兵隊で運用される戦闘工兵車の呼称である。
- チャーチル AVRE ※チャーチル歩兵戦車で、ホバーツ・ファニーズの車種としても知られる。
- センチュリオン Mk.5 AVRE 165 ※センチュリオン
- センチュリオン Mk.12 AVRE 105 ※センチュリオン
- チーフテン AVRE ※チーフテン
- トロージャンAVRE※チャレンジャー2
- FV180 CET
- M48A2DB/M48A2CR ※M48パットン
- ピオニールパンツァー1 ※レオパルト1
- ピオニールパンツァー2 "ダクス"(PionierPanzer 2 Dachs) ※レオパルト1
- ピオニールパンツァー3 "コディアック"(PionierPanzer 3 Kodiak) ※レオパルト2
- EBG(Engin Blindé de Génie,AMX-30EBG)※AMX-30
- EPG(Engin Principal du Génie)※ルクレール
- 装甲作業機
- 施設作業車
- M9 ACE
- グリズリー CMV
- M1132 ストライカーESV
- M728 戦闘工兵車
- チャーチル AVRE
- FV4003 センチュリオン Mk.5 AVRE 165
- トロージャン AVRE
- AMX-30EBG
- IMR
- IMR-2
- Sd.Kfz.251/7 装甲工兵車
- PionierPanzer 1
- ダクス装甲工兵車
(PionierPanzer 2 Dachs)
脚注
[編集]参考文献・資料
[編集]- 『戦車メカニズム図鑑』(ISBN 978-4876871797)グランプリ出版 1997年
- 『チャーチル歩兵戦車1941‐1951 (オスプレイ・ミリタリー・シリーズ―世界の戦車イラストレイテッド) 』(ISBN 978-4499227216)大日本絵画 2000年
関連項目
[編集]