新潟空港

新潟空港
Niigata Airport
IATA: KIJ - ICAO: RJSN
概要
国・地域 日本の旗 日本
所在地 新潟県新潟市東区
母都市 新潟市
種類 商業
運営者 国土交通大臣
運用時間 7:30 - 21:30[1]
開港 1930年
ターミナル 1
拠点航空会社 トキエア
敷地面積 197 ha
標高 9 m (29 ft)
座標 北緯37度57分21秒 東経139度07分14秒 / 北緯37.95583度 東経139.12056度 / 37.95583; 139.12056座標: 北緯37度57分21秒 東経139度07分14秒 / 北緯37.95583度 東経139.12056度 / 37.95583; 139.12056
公式サイト 新潟空港
地図
新潟空港の位置
新潟空港の位置
KIJ
新潟空港の位置
新潟空港の位置
KIJ
新潟空港の位置
新潟空港の位置
KIJ
新潟空港の位置
滑走路
方向 ILS 長さ×幅 (m) 表面
04/22 - 1,314×45 アスファルト
10/28 I 2,500×45 アスファルト
統計(2023年度)
旅客数 1,05,6208人
貨物取扱量 不明 t
リスト
空港の一覧
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新潟空港(にいがたくうこう、: Niigata Airport)は、新潟県新潟市東区にある国管理空港[G 1]

概要

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新潟空港付近の空中写真。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。2009年撮影の10枚を合成作成。
1975年当時の新潟空港付近の空中写真。北側(上))がB滑走路、南側(中央)がA滑走路。空港南側では宅地化が進捗している。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。1975年撮影の6枚を合成作成。

新潟市東区の北東部(下山地区)に所在し、北側は日本海に、東側は阿賀野川河口部に、西側は信濃川河口付近にそれぞれ面する。

新潟県内だけでなく、山形県(庄内地方)、福島県(南会津地方)、群馬県、埼玉県などからの利用客も多い。

滑走路は2本あり、旅客機は主に海沿いに設けられたB滑走路を使用する。B滑走路の東側に設けられ、北東から南西へ伸びる副滑走路のA滑走路は、主に使用事業の軽飛行機およびヘリコプターが使用する。

空港ターミナルビルは、B滑走路の南側中央部に設けられたエプロンに面し、その西側には併設される航空救難部隊として航空自衛隊新潟分屯基地の専用エプロンやハンガーが設けられており、新潟救難隊救難捜索機などが常駐している。ターミナルビル南側には車道と駐車場を挟み、A滑走路の磁気方位04終端に面して東から西に新潟県警察航空隊、東北電力中日本航空朝日航洋新潟県消防防災航空隊海上保安庁第九管区海上保安本部新潟航空基地などのハンガーが立ち並ぶ共同のサウスエプロン地区がある。なお、制限表面[G 2]には円錐表面と外側水平表面が設定されていない。

東西冷戦期であった1973年6月に、ソビエト社会主義共和国連邦ハバロフスク空港との間にアエロフロート日本航空による共同定期便が就航して、新潟港とともに日本における東側諸国への窓口となった。

1979年には韓国金浦国際空港との定期便がいち早く就航するなど、国際線が比較的早い段階で開設された地方空港の1つである。冷戦終結後にロシアの航空会社の成田国際空港への乗り入れが自由化されたこともあり、ロシアの航空会社の乗り入れはなくなったものの、現在もソウル台北上海ハルビンからの乗り入れが行われている。

国土交通省2009年度以降、国管理空港の個別収支試算を公表しており、新潟空港の営業損益は2009年7月に発表された2006年度分で約23億、2010年7月に発表された2007年度分でも約20億円、2011年に発表された2008年度分でも、約13億円のそれぞれ赤字となっている。国管理空港の営業損益としては福岡空港那覇空港などに次いで全国ワースト5位以内である[注釈 1]

敷地内には防衛省の施設として航空自衛隊新潟分屯基地が置かれ、国土交通省の関連施設では東京航空局新潟空港事務所、海上保安庁の新潟航空基地(格納庫、事務所)などがある。

統計

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利用者数

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元のウィキデータクエリを参照してください.

年度別乗降客数(太字は最高値)
年度 乗降客数(人)
国内線 国際線 合計
2004年 1,238,381 215,491 1,453,782
2005年 1,006,181 230,042 1,236,223
2006年 1,019,290 238,718 1,258,003
2007年 965,151 227,996 1,193,147
2008年 840,258 208,676 1,048,934
2009年 753,122 200,382 953,303
2010年 726,454 194,198 920,652
2011年 675,094 183,782 858,876
2012年 781,726 181,606 963,332
2013年 863,170 153,601 1,016,771
2014年 876,253 131,919 1,008172
2015年 872,285 139,660 1,011,695
2016年 878,132 113,215 991,347
2017年 910,154 110,581 1,022,656
2018年 1,030,334 136,320 1,166,654
2019年 1,018,222 113,565 1,137,691
2021年 388,727 0 388,727
2022年 804,474 6,502 811,722
2023年 1,003,214 52,382 1,056.208

年間乗降客数は1969年が3.9万人だったが、1970年には7.3万人に急増、オイルショックなどにより高度経済成長期が終焉してもジェット化により路線開設が続き、1981年まで増加した[2]。同年の年間乗降客数上位は、羽田線(20.4万人)、大阪線(14.9万人)、千歳線(11.4万人)、名古屋線(11.0万人)、仙台線(5.0万人)、福岡線(4.2万人)[2]。しかし、1982年11月の上越新幹線開業により、1983年9月に羽田線が休止に追い込まれ、当空港の年間乗降客数は40万人前後にまで落ち込んだ[2]。乗降客数の低迷から福岡線も休止となるが、空港全体の乗降客数は1986年から増加し始めた[2]。その後、仙台線が休止される一方で福岡線が復活し、那覇線も新設。年間乗降客数100万人前後の空港になった。

2013年度(平成25年度)の年間利用客数は、国内86万3170人、国際15万3601人で合計101万6771人であった。100万人超を達成したのは、リーマン・ショックが発生した2008年度(平成20年度)以来5年ぶりである[G 3]。その後は100万人/年度前後で横這い傾向が続いている。

歴史

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新潟市営時代の飛行場航空写真(1946年)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

年表

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国際線の就航

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冷戦下ながら米ソのデタント期に入っていた1964年、ソビエト連邦極東と日本の日本海沿岸諸都市との間の貿易(日ソ沿岸貿易)の発展のため全ソ輸出入事務所「ダリイントルグ」が設置されると、新潟市は翌1965年(昭和40年)4月にソ連極東の中心都市・ハバロフスク姉妹都市を締結し、7月には新潟港 - ナホトカ港間の定期貨物船航路開設に漕ぎ着けた。

滑走路延長とターミナルビル改築が終わると1973年(昭和48年)6月に、当空港の年間乗降客数が10万人台だった[2]にもかかわらず、日本航空およびアエロフロート・ソ連航空(当時)によりハバロフスク空港線が開設された。2011年(平成23年)夏まで運航されていたウラジオストク空港線、ハバロフスク空港線の極東ロシア方面2路線は開設当初、日本国内では新潟からしか運航していなかった。この極東ロシア路線は運休以前、ウラジオストク航空が運航していた[注釈 4]。しかし2010年(平成22年)春、両空港と成田国際空港を結ぶプログラムチャーター便(のちに定期化)の運航が開始されると、新潟便は週各2便から各1便に減便され、搭乗率も低下[注釈 5]。加えて2010年(平成22年)10月末から3月末までの間、路線開設以来初の冬季休航が決定するなど路線の規模縮小が相次いだことから、新潟県・市は経済・文化交流などの面から懸念を示していた。その後、11月下旬、ウラジオストク航空に対して県が最大7000万円、市が最大3000万円を支援する旨を申し出たことから、両路線とも冬季休航を中断して12月下旬から順次運航を再開。だが2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響で搭乗者数が大幅減となったため、両路線とも同月下旬から休航となり、ウラジオストク線のみ同年夏に一時再開したものの再び休航となるなど、近年の極東ロシア路線の運航体制は紆余曲折を辿っており、両路線とも運航再開の目途は立っていない。

県と市ではプログラムチャーター便による運航再開を探るなどしたものの、この間にロシア政府が国内の航空会社のグループ再編を指示したことから、ウラジオストク航空がアエロフロートグループへ再編入されるなどした影響もあって、両路線とも再開の目途が立たない状況が長らく続いた。県と市は極東ロシア内陸部のヤクーツクを拠点とするヤクーツク航空と交渉を進め、2012年6月8日、同社がヤクーツク空港 - ハバロフスク空港 - 当空港間の路線新設に向けて検討を進めている旨を公表し[7]、さらに同年8月のロシア国内向けの報道では、同社がウラジオストク - 当空港間の空路を同年冬、ハバロフスク - 当空港間の空路についても2013年夏を目途に、それぞれ開設を目指している旨が伝えられた[8]。2012年冬季間の運航は実現に至らなかったものの、2013年夏季は新潟 - ウラジオストク間は同年7月30日から8月20日まで毎週火曜日に1往復を、新潟 - ハバロフスク間は8月3日と8月10日に各1往復運航した[G 9]。また2014年も7月15日から9月16日まで2か月間にわたり、ウラジオストク発着とハバロフスク発着のプログラムチャーター便をそれぞれ週1便運航するなど[G 10]、以降2018年までチャーター便の運航が続いており、2019年度も運航予定だが、定期便としての運航再開の目途は依然立っていない。 2020年1月時点では、韓国仁川国際空港中華人民共和国ハルビン太平国際空港上海浦東国際空港香港国際空港の、計4つの定期路線が運航されている。 2019年12月末までは台湾台湾桃園国際空港へも運航されていたが、運航会社の遠東航空が事実上の経営破綻の影響で全便運休となった。なお、台湾との定期便は2020年3月よりタイガーエア台湾の就航で再開予定であったところ、新型コロナウイルス感染症拡大のため延期されていたが、2023年1月17日に就航した。

今後の計画

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  • 民間が運営するコンセッションの導入を検討している。

施設

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空港各施設は新潟市東区松浜町に所在する。当地は、旧松ヶ崎浜村(1954年に新潟市に編入)の村域にあたる。江戸時代以降に行われた阿賀野川の流路改修により、同村域は左岸の当地と右岸の北区松浜地区中心部とが隔てられた。

1996年7月11日より供用開始した(3代目)ターミナルビルには「エアリウム (AIRIUM)」という愛称があるが、現在使用される機会は少ない。

ターミナルビル

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ターミナルビル内
新規参入したトキエアのチェックインカウンター

ターミナルビルは地上4階地下2階建てで、延床面積は28,805m2。2階にボーディング・ブリッジ4基(国内線用2基、国際線用1基、国内・国際共用1基)を備える。

搭乗・到着については、西側が国内線、東側が国際線となっており、それぞれゾーンが青、赤に色分けされている。

ターミナルビル内では、フレッツスポットdocomo Wi-FimoperaU公衆無線LANといった公衆無線LANサービスを利用し、パソコンスマートフォンで高速インターネット通信が利用できる。

コミューター空路佐渡空港線は旭伸航空が就航した1996年以来、ターミナルビルと駐車場・ロータリーを挟んだ150m南側の運航所で搭乗手続きや乗客の乗降を行っていたため、他の空路や路線バスとの乗り換えが不便であった。2011年7月から旭伸航空に代わり、同空路に就航した新日本航空は2012年4月26日から搭乗カウンターをターミナルビル内へ、乗降場所をターミナルビル横へそれぞれ移転し、利便性を高めていたが、新日本航空は2014年3月28日、安定運航に向けた体制整備のため新潟〜佐渡線を無期限で運休すると発表したのち、間もなく新潟運航事務所を閉鎖している。

就航路線

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航空会社が2社以上掲載されている路線はコードシェア便(共同運航路線)。最前に掲載されている航空会社の機材・乗務員によって運航されている。

2024年に就航したトキエア拠点空港としている。

国内線

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航空会社就航地
日本航空 (JAL) [注釈 6] 札幌/新千歳大阪/伊丹
全日本空輸 (ANA) [注釈 7] 札幌/新千歳、大阪/伊丹、那覇(6~9月運休)
フジドリームエアラインズ (FDA) ・ 日本航空 (JAL) 名古屋/小牧福岡
アイベックスエアラインズ (IBX) ・ 全日本空輸 (ANA) 大阪/伊丹、福岡
トキエア (TOK) 札幌/丘珠仙台名古屋/中部
過去の定期運航路線

これらのうち羽田線は1982年11月15日の上越新幹線開通以降に利用者が減少したため、1983年8月31日をもって定期路線としての運航が休止されたが[N 7][注釈 8]、災害時に臨時便として運航された実績が2例ある。

1例目は2004年10月23日に発生した新潟県中越地震の影響で新幹線が不通になった際、同年10月24日より2005年1月4日までの間、日本航空と全日空の2社が計1119便を運航し、約21万3000人が利用した。2例目は2007年7月16日に発生した新潟県中越沖地震の影響で新幹線が設備点検のため一時運転見合わせとなった際、同日および翌日に日本航空と全日空が各1往復の計4便を運航し、232人が利用した。


国際線

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定期便

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航空会社就航地
大韓航空 (KE) 大韓民国の旗 韓国仁川国際空港ソウル
タイガーエア台湾 (IT) 中華民国の旗 台湾台湾桃園国際空港台北
中国東方航空 (MU) 中華人民共和国の旗 中国上海浦東国際空港上海
中国南方航空 (CZ) 中華人民共和国の旗 中国ハルビン太平国際空港ハルビン

就航都市

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国内線

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国際線

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運休・廃止路線

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国内線

*は空港自体が廃止になった空港

国際線(チャーター便含む)

今後の就航路線

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新潟県では、当空港に本社を置く格安航空会社である「トキエア」で2025年中の佐渡・首都圏・神戸への就航を計画している。実現した場合、神戸空港へは2年ぶり、成田空港は2年ぶり、佐渡空港へは11年ぶりの定期就航便である。

  • 新潟ー神戸(2025年サマーダイヤ中に就航する見通し)
  • 新潟ー成田(2025年サマーダイヤ中に就航する見通し)
  • 新潟ー佐渡(2025年サマーダイヤ中に就航する見通し)

国際線拡充の動き

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新潟県は、チャーター便の誘致を進めており、過去にベトナムタイなどの東南アジア方面、東アジア方面では済州国際空港ウランバートル中華人民共和国北京天津大連青島広州深圳)などの直轄市副省級市経済特区への運航実績がある。県と新潟市ではチャーター便の運航実績づくりを通じて、今後も観光需要が見込める東アジア方面を中心とした定期路線の誘致と、国内線も含めたLCC路線の誘致を進めている。

関連機関・事業者

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防衛省
国土交通省
県の機関
民間事業者

交通

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新潟駅南口の新潟空港リムジンバス乗り場と専用バス車両(2019年3月)

本数・所要時間・運賃・料金等の詳細は、該当項目や新潟空港公式サイト 交通アクセスを参照。

路線バス

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  • 新潟交通
    • エアポートリムジン
      新潟駅南口と空港を直行で結ぶ路線。
    • E2 空港・松浜線
      新潟飛行場道路国道113号)を走る各停の路線。ターミナルビル前に「新潟空港」バス停があるほか、国道113号沿いに「空港入口」バス停がある。

高速バス

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乗合タクシー

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以下の路線は、2018年3月にPeach Aviationが路線を開設した以降に運行されている。

定額タクシー

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新潟空港の20~30キロメートル圏の8エリアで、定額タクシーの運行が2019年から始まった。対象は新潟市の中央区デンカビッグスワンスタジアム周辺)、秋葉区南区の2エリア、西蒲区と、新発田市阿賀野市胎内市の中心街である[N 13]

駐車場

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収容台数は第1駐車場858台、第2駐車場272台の計1,130台で、2005年(平成17年)12月10日に一部立体化されている。いずれも有料。

なお、県では遠隔地からの自家用車利用を促進するため、国からの空港駐車場の移管を進め、駐車場を無料化させる方針を示している[N 9]

道路

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空港南側を国道113号が通っており、山ノ下町・末広橋交差点 - 河渡新町二丁目・空港入口交差点間は「新潟飛行場道路」(空港通り)と呼ばれている。

また国道113号・下山交差点 - 国道7号新新バイパス一日市IC間で整備が進められていた新潟県道17号新潟村松三川線のバイパス区間(都市計画道路下山本所線、通称「新潟空港アクセス道路」)が2005年(平成17年)11月に全線開通した。このアクセス道路は一日市IC以南から、引き続き市道区間を経由して新潟県道16号新潟亀田内野線の区間となり、日本海東北自動車道の新潟空港ICと接続している。

アクセス改善に関する動き

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当空港ターミナルビルは、新潟駅から直線距離で約6.4km、同駅万代口から道なりに約8.1kmと、比較的近接しているため、バブル景気期の1980年代後半から、新潟駅と当空港とを結ぶ空港連絡鉄道の整備構想が幾度か浮上している。一つは、上越新幹線新潟駅から車両基地(新潟新幹線車両センター)までの回送路線を利用して当空港の地下に乗り入れるというものである[N 14][N 15]。1990年(平成2年)から当空港の2,500m滑走路の建設が始まり、1991年(平成3年)には東北・上越新幹線の東京駅乗り入れが実現する中で、首都圏の空港を補完する機能を当空港に持たせようという趣旨だった[G 13]在来線を活用する構想もあり[N 15]、現在休止している信越本線貨物支線(臨港貨物線)を延伸する構想、白新線大形駅から新線を建設する構想のほか[N 14][N 15]DMVを利用する構想もあった[N 15]。2017年に「新潟空港アクセス改善検討委員会」が試算したところによると、新幹線を延伸した場合建設費は422億円かかるとし[N 14]、当空港の年間利用客が176万人にならないと採算は取れないとしている[N 15]。このため、年間利用客が100万人を下回る現状では建設は困難と見られている[G 14]。しかし中長期的な視点での議論は続いており、県と新潟市が組織する「新潟空港アクセス改善検討委員会」では、新潟駅と新潟空港との間のアクセス改善に関する議論を引き続き進めている[G 15]。また当時、新潟県知事の泉田裕彦は、2004年(平成16年)の1期目の就任以来「上越新幹線の新潟空港乗り入れ」を長期的な課題に挙げており、2012年(平成24年)の県知事選挙の際にも新幹線乗り入れ等を公約として掲げ、3期目の当選を果たしている。

他方、2006年(平成18年)春には、県などが「大形駅を翌2007年春から『新潟空港前駅』に改称して空港へのアクセス駅に指定し、同駅から空港に至るシャトルバスを運行する」という構想を発表した。大形駅は空港ターミナルビルから直線距離で約4.3km、道なりに約5.9kmも離れている上、駅設備や周辺道路も整っていないなど問題点が多く、空港アクセスの役目を果たせない恐れから、県にはこの構想に対して否定的な意見が寄せられた。また、東日本旅客鉄道(JR東日本)など関係機関も駅名改称には消極的であったことなどから、これらの構想は実現には至らなかった(参照)。

現状は道路整備や路線バスなどでのアクセス改善が図られている。

新潟市が2008年(平成20年)に中長期の交通施策計画として策定した『にいがた交通戦略プラン』においては、JR線の輸送力補完もしくは軌道系の公共交通が無い地域の基幹交通手段として、4方面の「骨格幹線バス路線」が指定されており、空港と新潟市中心部とを連絡する路線バス(空港線)は「松浜・河渡方面」の路線に該当する[G 16]。既に国道113号など路線バスの運行経路においては、2003年(平成15年)秋から公共車両優先システムの整備が順次進められた他、空港線でも前述のアクセス改善検討委員会の取り組みによって2000年代中盤から増発や乗降環境改善などの社会実験が実施され、2009年(平成21年)4月から空港線の急行系統(エアポートリムジン)は新潟駅南口発着のノンストップ運行となり、所要時間短縮などの改善が図られた。加えて新潟市は2010年(平成22年)夏に「新たな交通システム導入検討委員会」を立ち上げ、中央区中心部の「基幹公共交通軸」にBRT(バス高速輸送システム)を導入して古町をはじめとする同区中心部の活性化を図ることを目指している。その後2012年(平成24年)10月22日、新潟交通が新潟市に提出した「BRT第1期導入区間運行事業提案書」においては、今後のBRT路線計画の進捗に合わせ、路線網再編後に設定する6路線の「幹線区間」の1つに新潟駅 - 物見山 - 新潟空港間を挙げている。計画では松浜・河渡方面の他の路線バスも新潟駅発着とする他、幹線区間発着のフィーダー路線の開設についても記しており、将来的には新潟空港を周辺地域の公共交通の結節点とする構想もある[G 17]。これらに関しては新潟市#交通も併せて参照。

また、高速バスの新潟県内路線を新潟市中心部から空港まで延伸し、県内各地からの利便性向上を図る動きもある。以前は新潟駅と長岡駅とを結ぶ高速バス路線のうち、1日2 - 3往復が空港へ乗り入れていたが、前述のリムジンバス運行開始に際し休止とされた。しかし、県はアクセス効率向上を目的に県内バス3社と共同で社会実験を実施する方針を2011年(平成23年)に決定し、同年10月15日から新潟駅と高田駅直江津駅を結ぶ路線を空港まで1日2往復延長運行した。加えて運行休止となっていた長岡線についても、この社会実験の一環として2012年(平成24年)3月25日から1日2往復を延長運行し、1日計4往復の県内線高速バスを空港発着とするサービスが実施された[G 18]。なお、この社会実験は2013年(平成25年)3月31日をもって終了し、定期路線バスは新潟駅を発着する前述2系統だけとなった。

2023年、県から「新潟空港将来ビジョン」が策定され、2025年以降または利用者が135万人を超えた時点で空港アクセス鉄道の再検討を議論するとしている。

事故・インシデント

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重大インシデント

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2013年8月5日大韓航空763便オーバーラン
  • 2013年(平成25年)8月5日 - 韓国の仁川国際空港発、新潟空港行きの大韓航空763便(ボーイング737-900型機)がB滑走路(滑走路10)への着陸時にオーバーランし、滑走路東側の草地に前輪をはみ出した状態で停止した。機長ほか乗務員8名、乗客106名の計115名に負傷者はいなかった。この事態による滑走路閉鎖の影響で日本航空、全日空、フジドリームエアラインズ3社の計14便に欠航が発生した[N 16]運輸安全委員会は、航空法施行規則第166条の4第3号に規定されたオーバーランに該当するため、航空重大インシデントとして調査を行った[G 19][G 20][N 16][11]。同調査では、機長及び副操縦士ともに、航空管制官の「turn right end of runway B1(滑走路終端のB1を右折)」「taxi to spot cross runway 04/22(滑走路離脱後の地上走行における交差滑走路04/22の横断許可)」の指示の意味を理解できず「着陸滑走中の交差滑走路の横断許可」と誤解し[注釈 9]、自機が交差滑走路の手前にいると考え、滑走路末端灯を交差滑走路04/22手前のストップバー・ライトと誤認識したため減速が不十分となり、オーバーランに至ったことにほぼ間違いないと結論づけた。併せて、機長・副操縦士とも交差滑走路のある新潟空港に不慣れであり、滑走路04/22との交差位置が把握しにくく速度感覚が掴めなかったことも事態発生の遠因である可能性も提示している[G 19][G 20]

脚注

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注釈

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  1. ^ 国が管理し空港別収支の公表対象となっている25空港中、新潟空港の営業損益は2006年度・2007年度が2年連続でワースト3位、2008年度もワースト5位となっている。
  2. ^ 同年に萬代橋の架け替え工事が竣工したのを記念し、朝日新聞社の社有機による記念飛行を行うため急遽建設されたが、元々地盤が軟弱で、且つ原を地ならししただけの簡易な構造であったため着陸事故が発生し、実質十数日間稼働したのみで閉鎖された。
  3. ^ この際の液状化現象は、世界で初めて映像として記録された[要出典]
  4. ^ ウラジオストク線、ハバロフスク線は元々アエロフロートが運航していたものをウラジオストク航空とダリアビア航空の2社へ移譲させたもので、その後、ダリアビア航空が運航停止となった為、2路線ともウラジオストク航空が運航していた。またイルクーツク空港への路線も運航されていたが、2006年を最後に休航している(運航開始当初はアエロフロートが、後年はシベリア航空が運航)。
  5. ^ 新潟空港発着の極東ロシア2路線が搭乗率低下に至った理由としては、成田線の開設によって首都圏からのビジネス利用客が漸減した事が最も大きいとされる。加えて利用客の中でも大きなウェイトを占めていた、極東ロシアからの中古自動車バイヤーの搭乗数が減少した事も要因として挙げられる。極東ロシアでは1990年代以降、日本からの輸入中古車が重宝されていたが、ロシア政府が2009年(平成21年)1月に中古輸入車の関税引き上げ策を施行したことによって、新潟市周辺の中古車業者との商談・車両調達を目的に来日していた彼らの搭乗数も減少。結果、日ロ間の輸出総台数は引き上げ策施行前の1割程度まで激減している。
  6. ^ ジェイエアの機材・乗務員で運航
  7. ^ ANAウイングスの機材・乗務員で運航
  8. ^ 後年は東亜国内航空(のちの日本エアシステム、現在の日本航空グループ)が運航していた。
  9. ^ なお、このときの管制指示に対する副操縦士の復唱は前後逆になっていたが、これは一般的に許容範囲内であり、既に滑走路10全体の使用許可は発信済みだったことから、指示の復唱順により「着陸滑走中の交差滑走路の横断許可」などと乗務員が誤解していることは管制官の想像の範囲外であったと事故調査報告書は認定している。

出典(新聞・ニュース = N)

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  1. ^ 新潟日報』夕刊連載企画「新潟空港事始め」(1993年11月8日 - 11月19日掲載)。ターミナルビル3階の「PRルーム」には、当時の紙面を模したパネルが掲出されている。
  2. ^ 新潟空港、3月30日からターミナルビルの閉館時間を変更 FlyTeam 2014年3月24日付
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出典(国の機関及び自治体 = G)

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出典(その他)

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  11. ^ Aviation Photo #2434468 Boeing 737-9B5 - Korean Air Airliners.net(2019年12月14日閲覧)

関連項目

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外部リンク

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