森内俊雄
森内 俊雄(もりうち としお、1936年12月12日 - 2023年8月5日[1])は、日本の小説家・詩人・編集者。本名同じ。
来歴・人物
[編集]大阪府出身。大阪明星高等学校を経て、早稲田大学文学部露文科卒業。宮原昭夫、李恢成、大西寛、白取貞樹は大学の同級生。主婦と生活社、冬樹社で編集者となるが、1972年に退職。
在職中1969年「幼きものは驢馬に乗って」で文學界新人賞を受賞、芥川賞候補となる。以後、70年「<傷>」、71年「骨川に行く」、72年「春の往復」、73年「眉山」と、計五回芥川賞候補となる。のち精神を病んだ経験を描いた『氷河が来るまでに』を1990年に上梓、高い評価を受ける。
受賞歴
[編集]- 1969年 - 『幼き者は驢馬に乗って』で第29回文學界新人賞。
- 1973年 - 『翔ぶ影』で第1回泉鏡花文学賞。
- 1991年 - 『氷河が来るまでに』で第42回読売文学賞及び芸術選奨文部科学大臣賞。
- 2004年 - 「空にはメトロノーム」で第4回山本健吉文学賞(詩部門)
著作
[編集]【単行本】
- 『街・月光変奏曲』(1954 私家版)
- 『骨川に行く』(1971 新潮社)のち集英社文庫
- 『幼き者は驢馬に乗って』(1971 文藝春秋)のち角川文庫
- 『翔ぶ影』(1972 角川書店)のち文庫
- 『ノアの忘れもの』(1973 文藝春秋)
- 『マラナ・タ終篇』(1974 文藝春秋)
- 『此処すぎて』(1974 文藝春秋)
- 『石よみがえる日』(1975 講談社)
- 『羊水花』(1976 集英社)
- 『灰色の鳥』(1979 潮出版社)
- 『掌の地図』(1980 潮出版社)
- 『春の埋葬』(1980 書肆山田)
- 『微笑の町』(1980 集英社)
- 『朝までに』(1984 福武書店)
- 『骨の火』(1986 文藝春秋)
- 『黄経八十度』(1986 福武書店)
- 『風船ガムの少女』(1988 福武書店)
- 『氷河が来るまでに』(1990 河出書房新社)
- 『天の声』(1990 福武書店)
- 『桜桃』(1994 新潮社)
- 『谷川の水を求めて』(1994 河出書房新社)
- 『午後の坂道』(1995 講談社)
- 『晒し井』(1997 講談社)
- 『短篇歳時記』(1999 講談社)
- 『福音書を読む―イエスの生涯』(2001 日本基督教団出版局)のち聖母文庫
- 『真名仮名の記』(2001 講談社)
- 『十一月の少女』(2003 新潮社)
- 『空にはメトロノーム』(2003 書肆山田)
- 『梨の花咲く町で』(2011 新潮社)
- 『徒然草覚え書 明日の朝の光が射すまでに』フリープレス 2012
- 『道の向こうの道』新潮社、2017
- 『一日の光あるいは小石の影』アーツアンドクラフツ、2019年
【文庫】
脚注
[編集]- ^ “森内俊雄氏死去 作家”. 神戸新聞NEXT. (2023年8月13日) 2023年8月14日閲覧。(要登録)