石岡史子
いしおか ふみこ 石岡 史子 | |
---|---|
生誕 | 1970年(53 - 54歳) 日本 東京都 |
出身校 | リーズ大学 大学院 |
職業 | 日本の教育者 翻訳家 |
石岡 史子(いしおか ふみこ、1970年 - )は、日本の教育者、翻訳家。特定非営利活動法人ホロコースト教育資料センター理事長。愛知教育大学、神戸学院大学、早稲田大学非常勤講師。
略歴
[編集]1970年(昭和45年)、東京都生まれ。1988年(平成1年)、神奈川県立生田高等学校卒業。1995年(平成7年)に、教育問題・南北問題・女性の人権などを学んでいた英国のリーズ大学開発学部の大学院を修了。1997年(平成9年)、NGO団体による「アンネ・フランクの会」展示教育館開設時より、事務局次長としてその活動に携わる。翌年10月、同教育館を改名・移転後、再出発した特定非営利活動法人「ホロコースト教育資料センター」の理事長に就任。
自身も作中人物として登場する、代表的な翻訳書『ハンナのかばん - アウシュビッツからのメッセージ』が、児童書部門でベストセラーになり、第49回青少年読書感想文全国コンクール課題図書に選定される[1]。また同書に描かれている活動に対して、カナダのヨーク大学より名誉博士号が授与される[2]。アンネ・フランク、杉原千畝、「ハンナのかばん」などを題材にして、国内外の小学校から大学まで、これまでに約1,200校の訪問授業を行っている。2010年(平成22年)より5年間、愛知教育大学講師(共通科目「平和と人権」を担当)。神戸学院大学客員教授。2015年8月より、大学生協企画「テーマのある旅」の「ヨーロッパピーススタディツアー」でアウシュヴィッツやベルリンなどへ学生を引率する[3]。
年表
[編集]- 1995年(平成7年)、英国のリーズ大学開発学部大学院。
- 1998年(平成10年)10月、特定非営利活動法人ホロコースト教育資料センター理事長に就任。
- 2004年(平成16年)、カナダのヨーク大学より名誉博士号(Ph.D in Education)を授与される。
- 2006年(平成18年)7月30日、愛知県教育委員会後援「新英語教育研究会」(第43回全国大会)において、「ハンナのかばんと私」と題する講演を行う。
- 2007年(平成19年)11月11日、童劇「プーポ」の創立50周年記念公演で、『ハンナのかばん〜アウシュビッツからのメッセージ』(会津若松市文化センター)が上演される。『月刊コミックブンブン』(ポプラ社)に、『ハンナのかばん』が、近藤たかしの漫画で連載される。
- 2008年(平成20年)、フェリス女学院大学で、「人物を通して学ぶホロコーストの歴史」と題する公開講座を催す。
- 2010年11月4日、愛知淑徳大学の英文学会において、「ハンナのかばんー悲しみを希望に変えて」と題する講演を行う[4]。愛知教育大学非常勤講師。
- 2011年(平成23年)、監修者として協力した、劇団銅羅による劇作『ハンナのかばん』[5]が、文化庁平成23年度「子どものための優れた舞台芸術体験事業」に選出される。高校用英語教科書『BIG DIPPPER English Course I』(数研出版)に「ハンナのかばん」が採択される。
- 2012年(平成24年)1月27日から4日間、英スコットランド政府主催のイベントで、「ハンナのかばん」をテーマに講演。12月4日、法政大学・国際交流センター主催のシンポジウム「人道外交の意義―ユダヤ人を救った外交官」で「ラウル・ワレンバーグ氏の業績と意義について」と題する基調講演を行う。
- 2015年(平成27年)8月、大学生協企画の「テーマのある旅」のヨーロッパピーススタディツアーの引率をはじめる。
- 2015年(平成27年)12月、熊本県のソロプチミスト日本財団より平成27年度社会貢献賞を授与される。
- 2016年(平成28年)1月、米国、ワシントン大学より特別功労賞を授与される(Distinguished Service Award)
- 2016年(平成28年)11月、ニューヨークの国連本部より招待を受け、パネルディスカッション(Holocaust Remembrance and Public Memorials:the Complexities and Challenges of Facing the Past)でNPO法人ホロコースト教育資料センターの活動を発表する。
- 2022年4月より早稲田大学非常勤講師
著作
[編集]共著
[編集]- Fumiko Ishioka & George Brady, Hana's Suitcase. Audiobook by CD, CBC Radio Canada, 2004. ISBN 0660192705
- 石岡史子・安藤富雄共著『Hana's Suitcase』三友社 ISBN 4-88322-424-4
- 石岡史子・岡裕人共著『「ホロコーストの記憶」を歩く - 過去を見つめ未来へ向かう旅ガイド』子どもの未来社 ISBN 978-4-86412-109-5
翻訳
[編集]- クライヴ・A. ロートン『なぜ、おきたのか?―ホロコーストのはなし』岩崎書店、2000年 ISBN 4-265800-90-4
- カレン・レビン『ハンナのかばん―アウシュビッツからのメッセージ』ポプラ社、2002年 ISBN 4-591073-09-2
- カレン・レビン『ハンナのかばん―アウシュビッツからのメッセージ(ポプラポケット文庫)』ポプラ社、2006年 ISBN 4-591091-95-3
- カレン・レビン『ハンナのかばん―アウシュビッツからのメッセージ(コミック版)』ポプラ社、2007年 ISBN 4-591098-79-6
- キャシー・ケイサー『エーディト、ここなら安全よ―ユダヤ人迫害を生きのびた少女の物語』ポプラ社、2007年 ISBN 4-591098-45-1
参考文献
[編集]- メディア・リソース
- “The story of Hana's suitecase” in York's Daily Bulletin, June 21, 2004.
- “New film adds hope to Hana’s suitcase” in The Star, April 29, 2009.
- 星野哲 「虐殺伝える少女のかばん」(『朝日新聞』2008年10月7日付)
- “Das Holocaust Education Center in Fukuyama und das Tokyo Holocaust Education Resource Center in Tokio” in Miriam Bistrović, Anitisemitismus und Philosemitismus in Japan, Essen, Klartext Verlagsges, 2011, SS.247-257.
脚注
[編集]- ^ メディア・リソース
- ^ “The story of Hana's suitecase” in York's Daily Bulletin, June 21, 2004.
- ^ 大学生協「テーマのある旅」
- ^ cf. 「ハンナのかばんー悲しみを希望に変えて」
- ^ cf. 文化庁次代を担う子どもの舞台芸術体験事業