社会的相互作用
社会的相互作用(しゃかいてきそうごさよう)または社会的インタラクション(英: Social interaction)、対人的相互反応とは、個人(やグループ)間の動的に変化する一連の社会的行為であり、その個人は相互作用のパートナーの行為への反応として自らの行為を変化させる。すなわち社会的相互作用とは、人々が状況に意味を持たせ、他者が意味しているものを解釈し、それに応じて反応する事象である。
社会的相互作用は次のように分類可能である:
- 突発的(社会的接触)
- 計画的でなく、繰り返されないことが多い。
- 例えば、見知らぬ人に道を尋ねたり、店員にある商品があるか尋ねたりする行為。
- 反復的
- 計画的でなく、間隔を置いて繰り返し発生する。
- 例えば、近所を歩いていて、隣家の住人とばったり出会うことなど。
- 通常的
- 計画的でないが非常に典型的で、それが起きないと「何故そうならないのだろう」という疑問が生じる。
- 例えば、職場の入り口で警備員に会うことや、同じレストランで夕食をとることなど。
- 規定的
- 計画的であり、習慣や法律で規定されていて、それが起きないと(通常的なものと同様の)疑問が必ず生じる。
社会学的階層において、社会的相互作用は行動・行為・社会的行動・社会的行為などの上位にあり、より上位の概念として社会的関係がある。すなわち、社会的相互作用は社会的行為群から構成され、社会的関係の基盤となっている。
診断基準において
[編集]- 自閉症スペクトラム障害 (ASD)
- DSM-5の診断基準では、「社会的相互作用の欠陥」と「限定された興味」が挙げられる[1]。
脚注
[編集]- ^ Harold I. Kaplan; Benjamin J. Sadock; Virginia A. Sadock; Pedro Ruiz 著、四宮滋子、田宮聡 訳、井上令一 監修 編『カプラン臨床精神医学テキスト: DSM-5診断基準の臨床への展開』(3版)メディカル・サイエンス・インターナショナル、2016年5月31日、Chapt. 31.5。ISBN 978-4895928526。OCLC 1183168045。
関連項目
[編集]- セルフケア不足看護理論 : セルフケア要素の一つとされる。
- シンボリック相互作用論
- 人間関係学
- 感情制御理論
- インタラクションデザイン
- 社会生理学
- ラベリング理論