秋草俊一郎
秋草 俊一郎(あきくさ しゅんいちろう、1979年 - )は、日本の比較文学者、翻訳家。 日本大学准教授。
人物・来歴
[編集]東京都生まれ[1]。 2004年東京大学文学部西洋近代語近代文学専攻卒、2009年同大学院人文社会系研究科現代文芸論専攻博士課程修了、「訳すのは「私」 ウラジーミル・ナボコフにおける自作翻訳の諸相」で博士 (文学)の学位を取得[2]。
ウィスコンシン大学客員研究員、ハーヴァード大学客員研究員などを経て、2014年東京大学教養学部講師(任期つき)[3]。2016年日本大学総合社会情報研究科准教授[3]。 2005年「注釈で出来た世界」で新潮新人賞評論部門最終候補[4]。 2008年度東京大学総長大賞[5]、2012年『ナボコフ 訳すのは「私」』で日本比較文学会賞受賞[6]。
著書
[編集]- 『ナボコフ 訳すのは「私」 自己翻訳がひらくテクスト』(東京大学出版会) 2011
- 『アメリカのナボコフ - 塗りかえられた自画像』(慶應義塾大学出版会) 2018
- 『「世界文学」はつくられる:1827 - 2020』(東京大学出版会) 2020 [7]
翻訳
[編集]- デイヴィッド・ダムロッシュ『世界文学とは何か?』(奥彩子,桐山大介,小松真帆,平塚隼介,山辺弦共訳、国書刊行会) 2011
- ウラジーミル・ナボコフ『ナボコフ全短篇』(諫早勇一,貝澤哉,加藤光也,杉本一直,沼野充義,毛利公美,若島正共訳、作品社) 2011
- シギズムンド・クルジジャノフスキイ『瞳孔の中 クルジジャノフスキイ作品集』(上田洋子共訳、松籟社) 2012
- クルジジャノフスキイ『未来の回想』(松籟社) 2013
- ドミトリイ・バーキン『出身国』(群像社) 2015
- フランコ・モレッティ『遠読 - 〈世界文学システム〉への挑戦』(今井亮一,落合一樹,高橋知之共訳、みすず書房) 2016
- 『ナボコフの塊 - エッセイ集 1921 - 1975』(作品社) 2016.7
- エミリー・アプター『翻訳地帯 - 新しい人文学の批評パラダイムにむけて』(今井亮一,坪野圭介,山辺弦共訳、慶應義塾大学出版会) 2018
- ナボコフ『ルージン・ディフェンス / 密偵』(新潮社、ナボコフコレクション3) 2018.12。前者は杉本一直訳
- マシュー・レイノルズ『翻訳 - 訳すことのストラテジー』(白水社) 2019
- アレクサンダル・ヘモン『私の人生の本』(松籟社) 2021
- ローレンス・ヴェヌティ『翻訳のスキャンダル 差異の倫理にむけて』(柳田麻里共訳、フィルムアート社) 2022
- ホイト・ロング『数の値打ち グローバル情報化時代に日本文学を読む』(今井亮一、坪野圭介共訳、フィルムアート社)2023
- アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』(柴田元幸共訳、書肆侃侃房)2023
編著
[編集]論文
[編集]- 秋草俊一郎 CiNii
脚注・出典
[編集]- ^ 『ナボコフ訳すのは「私」』著者紹介
- ^ 国立国会図書館. “博士論文『訳すのは「私」 : ウラジーミル・ナボコフにおける自作翻訳の諸相』”. 2023年4月6日閲覧。
- ^ a b 専任教員 主な職歴 日本大学
- ^ 新潮新人賞 文学賞の世界
- ^ 「東京大学総長賞」歴代受賞者名 p.3 (PDF, 1039KB)
- ^ 第17回(2012年)受賞者 日本比較文学会
- ^ 板垣麻衣子 (2020-09-08 - 朝日新聞2020年9月2日掲載). “『「世界文学」はつくられる』秋草俊一郎さんインタビュー 定義あいまい、国ごと異なる解釈に迫る”. 好書好日-朝日新聞デジタル. 2024年10月1日閲覧。
- ^ 翻訳:チヌア・アチェベ「終わりの始まり」pp.161-171/執筆:「まえがき」pp.9-17。「読書案内 家族」pp.172-173。「読書案内 悪」pp.318-319。共編者:戸塚学・奥彩子・福田美雪・山辺弦。
外部リンク
[編集]- 秋草俊一郎 - researchmap(更新日: 09/26)
- 秋草俊一郎准教授 日本大学大学院 総合社会情報研究科. 2024年10月1日閲覧。